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Main Gun )

最強兵器 決定戦
第1回 (主砲)

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 既存戦艦よりも火力の劣る新型艦は、戦艦じゃない

 上記の一文は、とある軍事研究家のホームページから抜粋した言葉です。

 20世紀の前半、小国家分裂状態のテラにおいては、強力な大砲、厚い装甲を備えた新型の水上戦闘艦(当時も戦艦と呼ばれていました)を、次々と開発し、建造していました。
 戦艦の目的は、制海権の獲得にあります。
 制海権を得るためには、敵の主戦力である戦艦を、
撃破しなければなりません。
 戦艦は敵戦艦の撃破、ただそれだけを目的にして、恐竜的な進化を遂げてきました。

 戦艦は、敵戦艦の防御を打ち破り、敵戦艦の戦闘力を奪うため(それだけのため)に、巨大な大砲を搭載します。
 敵戦艦の防御を撃ちぬけない火力では、戦艦の存在意義を果たせません。

 これは、戦場が宇宙空間に変わった現代(帝国暦1100年代)でも同じ筈です。
 
 帝国海軍が運用している大型戦艦は、主なもので次の3タイプがあります。
 50万トン級のタイグレス型、20万トン級のブランクウェル型、同じく20万トン級のコーキラク型
 これら3タイプの戦艦は、どのタイプも主砲として、Tクラスの中間子砲を搭載しています。

 この資料を見た私の頭の中では、テックレベル15で作られた戦艦は必ずTクラスの中間子砲を搭載しているのだ、という基準が作られました。
 Rクラスの中間子砲は(わずかな違いしかありませんが、それでも2クラス分)火力が劣ります。
 ですからRクラスは、テックレベル14から15へ移行する際の過渡期に建造された、旧式戦艦の主砲としか考えられません。
 また、Nクラスの主砲は重巡洋艦の武装で、Jクラスの主砲は軽巡洋艦の武装だと、判断しました。

 ところが、ボード・ゲーム「第五次辺境戦争」に付属していたサプリメントの中には、バトルライダー小艦隊の編成が掲載されており、その小艦隊の主戦力である7隻のバトルライダーは、Nクラスの中間子砲を搭載するとされていたのです。

 GDWが、こうした設定を提示してきた以上、私の考えた基準は間違っていることになります。
 しかし、私はくじけません。
 そういうことならば、一体どんな兵器ならば戦艦の主砲にふさわしいのか、検討してみようではないですか。


 予め、お断りしておきますと、私はメガトラベラーの宇宙戦闘ルールを、あまり理解していません。
 私のプレイ経験は、クラシック止まりです。
 クラシックの「宇宙海軍」ルールに関しては、様々な戦闘宇宙艦艇を設計し、何度も模擬戦を行なっているのですが、メガトラの経験は限られています。
 何か、勘違いしているところがあるかも知れませんが、その際は、こっそりとご指摘ください。
 直ちに、こっそりと、修正します。

粒子加速砲 VS 中間子砲


 私は、素粒子に関して「無知」ですので、これらの兵器の説明に関しては、橘様の投稿を引用させて頂きます。

 粒子加速砲は、荷電粒子(一般には陽子)を、電磁場(もちろん、重力場でも構いません)で高速に加速して撃ち出します。
 亜光速まで加速された粒子は、標的(の原子核)にぶつかり、その運動エネルギーを放射線などの形で解放します(船殻で起きる、限定的な核反応と思ってください)。
 この放射線によって、標的は損害を受けます(ですから損傷表は、外部損傷表放射線損傷表を使います)。

 中間子砲は、π中性中間子という粒子を撃ち出します。
 π中性中間子は半減期がごく短く、自然には存在していませんので、加速器を使って作り出す必要があります。
 また、かなり重い粒子なので、それなりの出力を持った加速器が必要になります(トラベラー世界では、陽子と反陽子の対消滅によって発生させることになっていますが、結局、反陽子を作り出す加速器が必要になってしまいますので、同じ事とします)。

 π中性中間子は電磁場の影響を受けず、あらゆる物質を通り抜け(実は?ですが)、ごく短い時間で崩壊して光子(ガンマ線)に変わります。
 この、ごく短い時間(10京分の8秒くらい)を、亜光速まで加速することで引き伸ばし、うまく標的内部で崩壊させることで、放射線被害を起こさせるのが中間子砲です(π中性中間子には電荷がないので、中間子発生後の加速には、重力作用しかないことになります)。

 理屈はややこしいですが、結果だけを見れば、ごく小さい核爆弾を標的内に転送するようなものだと思えば良いでしょう。
 この場合、 中間子の量 = 核爆弾の大きさ と思ってください。
 中間子加速器自体は、一種の投射装置に過ぎません。
 粒子加速砲が、粒子の運動エネルギーを攻撃に使っているのに対し、中間子砲では、中間子自体の崩壊エネルギーが攻撃に使われるのです。

 粒子加速砲中間子砲、このどちらが戦艦の主砲としてふさわしいのでしょうか。


 前回の投稿後、橘様より補完考察を頂きましたので、それも追記させて頂きます。

 粒子加速砲で発射されるのは主に陽子としていたのですが、陽子だと電磁場の影響を強く受けるため、照準がずれやすくなります。
 そこで、陽子ではなく中性子、できれば中性子クラスター(中性子の塊。重原子核に電子を当てることで得られる。重たい分だけ、破壊力、貫通力が増す)が砲弾の有力な候補として挙がってきます。
 これらの、電気的に中性な粒子を加速できるのは重力しかありませんが、トラベラー世界では問題ありません。




戦艦を攻撃した場合の効果

 
 テックレベル15で戦闘艦を設計する場合、以下の6通りの主砲に関して、搭載する時の制限(消費電力と占有容積、価格)や、戦闘時の命中率、予想される戦果(敵艦に与える損害)を評価してみました。

Hクラスの粒子加速砲
 175,000Mw 35,000キロリットル   8,500トン  500Mcr

Tクラスの粒子加速砲
 
250,000Mw 40,000キロリットル   9,000トン 1,000Mcr


Jクラスの中間子砲
 225,000Mw 15,000キロリットル   3,000トン    400Mcr

Nクラスの中間子砲
 250,000Mw 25,000キロリットル   4,000トン    600Mcr

Rクラスの中間子砲
 275,000Mw 65,000キロリットル 12,000トン    800Mcr

Tクラスの中間子砲
 300,000Mw 95,000キロリットル 18,000トン 1,000Mcr


 消費電力に関しては、中間子砲の方が大きくなっています。
 占有容積は、粒子加速砲の大きさが比較的、揃っているのに比べ、中間子砲は大小のサイズが極端でした。
 重量は、容積にほぼ比例すると考えられます。
 価格は、大差ありません。

 Nクラスの中間子砲は、最小サイズ(Jクラス15,000キロリットル)の中間子砲と比べて大きい(25,000キロリットル)のですが、それでも、最小サイズの粒子加速砲Hクラス35,000キロリットル)よりコンパクトにまとまっています。


 攻撃される目標は、2万トン級のバトルライダー(形状1、移動力=6、中間子スクリーン=9、装甲DM=10)を用意しました。
 モスボールの価値すらなくなった旧式艦の最期は、標的艦と決まっているのです。

 最初の投稿は、20万トンの旧式戦艦を標的として考察していましたが、帝国海軍やゾダーン海軍の主力を構成している艦艇がバトルライダー、および巡洋艦だと判明したため、考察対象も変更しています。

 上記のバトルライダーはロボットによって操縦されており、平均的な技量で、回避運動や受動的防御を行なうものとします。




命中率の比較

 
 前述の標的艦に対して、遠距離と近距離で、主砲による攻撃を試みてみました。
 その命中率を、下記に示します。

Hクラスの粒子加速砲    近距離 7+ 58%  遠距離 7+ 58%

Tクラスの粒子加速砲    近距離 5+ 83%  遠距離 5+ 83%

J〜Tクラスの中間子砲   近距離 7+ 58%  遠距離 9+ 28%

 命中率に関しては、粒子加速砲にアドバンテージがありました。
 何より、攻撃は当たらなければ意味がありません。
 実際の砲撃戦は遠距離で行なわれることが多いと予想されますので、遠距離でも高い命中率を誇る粒子加速砲(特に大出力のTクラス)は、有効な兵器です。
 中間子砲が、遠距離で9+の命中率(28%)しかないことに比べ、Tクラスの粒子加速砲5+83%)ですから、3倍の命中率を持っていることになるのです。

 今回の考察では、標的艦であるバトルライダーの移動力を6としていますから、命中率の低下が(特に中間子砲の場合で)著しくなっています。
 標的艦の移動力が6ではなく3だったり、あるいは0だったりする場合は、中間子砲の命中率が劇的に向上します。しかし粒子加速砲の命中率はこれいじょうの向上が期待できませんので、粒子加速砲のアドバンテージは小さくなることでしょう。

 中間子砲同士を比較した場合、命中率の優劣はありません。




防御の突破率

 
 粒子加速砲を防ぐ手段は、標的艦の回避行動と、装甲以外にありません。
 ですから、防御の突破率は100%と言う事ができます。

Hクラスの粒子加速砲     命中率×防御突破率= 7+ 58%

Tクラスの粒子加速砲     命中率×防御突破率= 5+ 83%


 対する中間子砲は、「中間子スクリーン」と「船体形状」による防御を突破しなければ、標的に損傷を与えることが出来ません。

Jクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          9+(28%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、9+(28%)
「船体形状=1針状船体」を突破するために、6+(72%)
               命中率×防御突破率=     6%

Nクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          9+(28%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、7+(58%)
「船体形状=1針状船体」を突破するために、4+(92%)
               命中率×防御突破率=    15%


Rクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          9+(28%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、6+(72%)
「船体形状=1針状船体」を突破するために、3+(97%)
               命中率×防御突破率=    20%


Tクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          9+(28%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、5+(83%)
「船体形状=1針状船体」を突破するために、3+(97%)
               命中率×防御突破率=    23%


 粒子加速砲は、かなりの高確率で命中し、標的艦に損傷を与えることが出来ます。
 対する中間子砲は、基本となる命中率が低いこともあって、なかなか標的艦に命中し、損傷を与えることが出来ません。

 Jクラスの中間子砲はスクリーンや船体形状の突破率が低く、わずか6%しか有効ではありません。
 Nクラスの中間子砲になるとスクリーン突破率は向上して15%Jクラス2.5倍になりました。
 RクラスTクラスの中間子砲は、Tクラスの粒子加速砲に比べて、その有効率が3分の1前後です。

 中間子砲の各クラスごとの有効率を比較すると、同じ火力を得るために必要な主砲の数は、以下のようになりました。

    Jクラス30門 Nクラス12門 Rクラス9門 Tクラス8門

 Jクラスの効率の悪さが目立ちます。
 Nクラスは意外と効率が高く、Tクラスと比べて1.5倍の違いしかありません。
 RクラスTクラスは、ほとんど数値が変わらないと分かりました。




与える損傷回数の比較

 
 前述の標的艦に対して、主砲が命中した場合に与える、損傷の大きさを検討しました。
 まず損傷表でサイコロを振る回数は、Hクラス9回Jクラス10回Nクラス14回Rクラス17回Tクラス19回です。
 
致命的損傷表でサイコロを振る回数は、目標艦の船体サイズが2万トン級(L)ですから、Nクラス2回Rクラス5回Tクラス7回、サイコロを振ることになりました。
 
 しかし粒子加速砲は目標の装甲によって、追加の損傷回数が減らされてしまいます。
標的艦の装甲DMが10ですから、追加の損傷回数は−10
 Tクラスの主砲の場合は、致命的損傷を7回も与えることが出来るのですが、これも標的艦の装甲によって防がれてしまい、致命的損傷は0になってしまいます。

 最終的に、粒子加速砲で与えられる損傷は、

 Hクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各1回

 Tクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各9回

 一方、中間子砲による損傷は、標的艦の装甲による影響を受けません。追加の損傷回数も、致命的命中も、回数が減ることはないのです。

 Jクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各10回

 Nクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各14回致命的損傷2回

 Rクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各17回致命的損傷5回

 Tクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各19回致命的損傷7回

 以上のようになります。

 損傷回数に関しては、明らかに中間子砲が有利です。

 Hクラスの粒子加速砲は、重装甲(装甲DM=10)の目標に対して、無力でした。命中率がどんなに高くても、有効な損傷を与えられないのでは、攻撃する意味がありません。

 Tクラスの粒子加速砲は、Hクラスの粒子加速砲と比べて、9倍の損傷を与えることが可能です。

 Tクラスの中間子砲は、Jクラスの中間子砲と比べて、2倍の損傷を与えることができます。

 粒子加速砲と、中間子砲が与える損傷の優劣に関しては、次章で考察します。




損傷の内訳

 
 損傷表を参照して、与えられる具体的な損傷の期待値を計算してみました。
 粒子加速砲の場合、主砲によるDM+6があったとしても、装甲DM−10の影響が大きく、内部損傷や致命的損傷に至る可能性がまったくありません。
 コンピュータの損傷は、放射線損傷表の場合、光ファイバー型ならば損傷を無視できますので、実際の損傷はほとんど「ゼロ」になりますし、被害があったとしても、宇宙船はコンピュータを3基以上搭載することになっていますから、実際の影響はわずかでしょう。


Hクラスの粒子加速砲
 残念ながら、期待値を計算するだけの損傷回数(最低10回)を得られません。
 しかしこの粒子加速砲は、Jクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、10回の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、10回の命中による損傷期待値を計算しました。

 通常ドライブ−−−0.28回   探知機−−−−−−2.50回
 燃料−−−−−−−3.06回   兵器−−−−−−15.28回

 残念なことに、Hクラスの粒子加速砲10発命中するよりも、中間子砲1発の方が、大きい損傷を与えられるようです。


Tクラスの粒子加速砲
 上記のHクラスと同様に、Tクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、3.67発の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、3.67発の命中による損傷期待値を計算しました。

 通常ドライブ−−−0.92回   探知機−−−−−−8.25回
 燃料−−−−−−10.08回   兵器−−−−−−50.42回


 粒子加速砲による損傷は、重装甲の戦艦にとって重大なものではないようです。
 兵器の損傷回数が多いので、砲塔群を失って、攻撃力が減少するかもしれませんが、航行不能になったり、爆発したりすることはあり得ません。

 と思っていたのですが、兵器損傷が累積した結果として、意外と早い段階で、主砲が役に立たなくなってしまうようです(MAG様よりの指摘)。


Jクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−1.94回   探知機−−−−−−6.39回
 燃料タンク破壊−−1.11回   乗組員−−−−−−4.72回
 ジャンプドライブ−2.78回   兵器−−−−−−−2.22回
 パワープラント−−2.22回   スクリーン−−−−5.00回
 コンピュータ−−−0.56回

Nクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−4.72回   探知機−−−−−−8.94回
 燃料タンク破壊−−1.56回   乗組員−−−−−−6.61回
 ジャンプドライブ−3.89回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.11回   スクリーン−−−−7.00回
 コンピュータ−−−0.78回

Rクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−8.31回   探知機−−−−−10.86回
 燃料タンク破壊−−1.89回   乗組員−−−−−−8.03回
 ジャンプドライブ−4.72回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.78回   スクリーン−−−−8.50回
 コンピュータ−−−0.94回

Tクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−10.69回   探知機−−−−−12.14回
 燃料タンク破壊−−2.11回   乗組員−−−−−−8.97回
 ジャンプドライブ−5.28回   兵器−−−−−−−4.22回
 パワープラント−−4.22回   スクリーン−−−−9.50回
 コンピュータ−−−1.06回

 中間子砲による損傷は、戦艦の内部に与えられますので、Jクラスでも、Tクラスでも、極めて効果的です。
 ジャンプドライブへの損傷はそのままジャンプナンバーの減少を表しますし、パワープラントへの損傷も、5回の損傷で機能が半減し、10回の損傷で機能停止ですから、無視できるものではありません。
 コンピュータの損傷で、放射線損傷表によるものは除いてあります。内部損傷表の損傷でしたら、光ファイバー型でも有効ですので。
 乗組員、兵器、スクリーンなどの損傷も、戦闘継続能力に影響するでしょう。

 CT「宇宙海軍」の時にも感じましたが、宇宙戦闘で最も致命的な損傷は、内部損傷表の中にある「燃料タンク破壊」です。
 すべての搭載燃料を失い、補給することも出来ないのですから。
 電力を必要とするドライブ機器、武装、コンピュータ、すべてが機能を停止してしまいます。
 中間子砲による損傷の場合、Jクラスでも1.11回、Tクラスならば2.11回の期待値で、「燃料タンク破壊」の損傷を受けてしまいました(ほぼ確実ということです)。

 それ以外の損傷は、被害の影響が限られていること、その被害を実現するまでに、複数回の命中(損傷)が必要なことなどから、「燃料タンク破壊」に比べれば、微々たるものです。




戦艦を攻撃した場合の効果

 
 次なる目標として、20万トン級の戦艦(形状4、移動力=3、中間子スクリーン=9、装甲DM=10)を用意しました。
 上記の戦艦もロボットによって操縦されており、平均的な技量で回避運動や、受動的防御を行なうものとします。


 船体が巨大で、移動力が低いので(今回のサンプルでは3)、命中率はとても高くなりました。

Hクラスの粒子加速砲    近距離 3+ 97%  遠距離 3+ 97%

Tクラスの粒子加速砲    近距離 1+ 100%  遠距離 1+ 100%

J〜Tクラスの中間子砲   近距離 3+ 97%  遠距離 5+ 83%


次に、防御の突破率を求め、命中率×防御突破率の積を比較します。

Hクラスの粒子加速砲 
    命中率×防御突破率= 3+ 97%

Tクラスの粒子加速砲     命中率×防御突破率= 1+ 100%


Jクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          5+(83%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、9+(28%)
「船体形状=4箱型船体」を突破するために、0+(100%)
               命中率×防御突破率=    23%
Nクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          5+(83%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、7+(58%)
「船体形状=4箱型船体」を突破するために、0+(100%)
               命中率×防御突破率=    49%
Rクラスの中間子砲
は、
 遠距離での命中率が、          5+(83%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、6+(42%)
「船体形状=4箱型船体」を突破するために、0+(100%)
               命中率×防御突破率=    60%

Tクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          5+(83%)
「中間子スクリーン=9」を突破するために、5+(83%)
「船体形状=4箱型船体」を突破するために、0+(100%)
               命中率×防御突破率=    69%

 中間子砲命中率が高くなったお陰で、有効率も高くなりました。
 粒子加速砲有効率と比べ、それほど見劣りするものではありませんが、Jクラス中間子砲だけは、有効率が低すぎます。

 中間子砲の各クラスごとの有効率を比較すると、同じ火力を得るために必要な主砲の数は、以下のようになりました。

    Jクラス55門 Nクラス26門 Rクラス21門 Tクラス18門

 Jクラスの効率の悪さは相変わらずですが、船体形状の突破率が同じ数字になっているおかげで、少しだけ改善しました。
 Nクラスは、Tクラスの1.5倍を用意すれば良いという関係は変わらないようです。


 次に、損傷回数を比較します。
 戦艦のサイズが20万トン(コードS)ですから、Tクラスの主砲だけは、1回の致命的損傷を与えられるようになります。
 粒子加速砲の場合は、その追加分も標的艦の装甲で防がれてしまうのですが。 

Hクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各1回

Tクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各9回


Jクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各10回

Nクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各14回

Rクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各17回
 
Tクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各19回致命的損傷1回


 最後に、実際に標的艦へ与えられる損傷の期待値を計算してみました。

Hクラスの粒子加速砲
 この粒子加速砲は、Jクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、1.6回の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、1.6回の命中による損傷期待値を計算しました。

 通常ドライブ−−−0.04回   探知機−−−−−−0.40回
 燃料−−−−−−−0.49回   兵器−−−−−−−2.46回

 重装甲の目標に対しては、ほとんど役に立ちません。

Tクラスの粒子加速砲
 上記のHクラスと同様に、Tクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、1.44回の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、1.44回の命中による損傷期待値を計算しました。

 通常ドライブ−−−0.36回   探知機−−−−−−3.24回
 燃料−−−−−−−3.96回   兵器−−−−−−19.80回


 Hクラスの粒子加速砲と同様、敵戦艦に致命的損傷を与えて撃破することは出来ません。 


Jクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−1.94回   探知機−−−−−−6.39回
 燃料タンク破壊−−1.11回   乗組員−−−−−−4.72回
 ジャンプドライブ−2.78回   兵器−−−−−−−2.22回
 パワープラント−−2.22回   スクリーン−−−−5.00回
 コンピュータ−−−0.56回

Nクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−2.72回   探知機−−−−−−8.94回
 燃料タンク破壊−−1.56回   乗組員−−−−−−6.61回
 ジャンプドライブ−3.89回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.11回   スクリーン−−−−7.00回
 コンピュータ−−−0.78回

Rクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−3.31回   探知機−−−−−10.86回
 燃料タンク破壊−−1.89回   乗組員−−−−−−8.03回
 ジャンプドライブ−4.72回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.78回   スクリーン−−−−8.50回
 コンピュータ−−−0.94回

Tクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−4.69回   探知機−−−−−12.14回
 燃料タンク破壊−−2.11回   乗組員−−−−−−8.97回
 ジャンプドライブ−5.28回   兵器−−−−−−−4.22回
 パワープラント−−4.22回   スクリーン−−−−9.50回
 コンピュータ−−−1.06回

 粒子加速砲と比べた場合、明らかに中間子砲の方が、効率良く損害を与えることが出来ます。
 移動力の低い目標に対して、粒子加速砲は高い命中率というアドバンテージを、発揮できません。



アステロイド・モニター艦を攻撃した場合の効果


 次なる目標として、7千トン級の機動砲台(形状9、移動力=2、中間子スクリーン=最適化1、装甲DM=5)を用意しました。
 正確には、SDB、アステロイド・モニター艦と呼ぶべきなのでしょうが、何となく気に入ってしまったので、機動砲台と呼んでいます。
 上記の機動砲台もロボットによって…以下、略。


 この場合の命中率は、目標サイズがずっと小さくなるものの、移動力が2しかありませんので、ずっと当たりやすくなりました。その命中率を、下記に示します。
 命中率が7+前後におけるDM+2は、極めて効果的でした。DMはわずか+2なのですが、命中率は42%から72%へ急上昇するためです。

Hクラスの粒子加速砲    近距離 4+ 92%  遠距離 4+ 92%

Tクラスの粒子加速砲    近距離 2+ 100%  遠距離 2+ 100%

J〜Tクラスの中間子砲   近距離 4+ 92%  遠距離 6+ 72%


次に、防御の突破率を求め、命中率×防御突破率の積を比較します。

Hクラスの粒子加速砲 
    命中率×防御突破率= 4+ 92%

Tクラスの粒子加速砲     命中率×防御突破率= 2+ 100%


Jクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          6+(72%)
「中間子スクリーン=1」を突破するために、5+(83%)
「船体形状=9」を突破するために、    7+(58%)
               命中率×防御突破率=    35%
Nクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          6+(72%)
「中間子スクリーン=1」を突破するために、3+(97%)
「船体形状=9」を突破するために、    6+(72%)
               命中率×防御突破率=    51%
Rクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          6+(72%)
「中間子スクリーン=1」を突破するために、2+(100%)
「船体形状=9」を突破するために、    5+(83%)
               命中率×防御突破率=    60%

Tクラスの中間子砲は、
 遠距離での命中率が、          6+(72%)
「中間子スクリーン=1」を突破するために、2+(100%)
「船体形状=9」を突破するために、    4+(92%)
               命中率×防御突破率=    66%

 恒例となった中間子砲の各クラスごとの有効率を比較すると、同じ火力を得るために必要な主砲の数は、以下のようになりました。

    Jクラス19門 Nクラス13門 Rクラス11門 Tクラス10門

 中間子スクリーンのレベルが低くなり、防御突破率が向上したおかげなのでしょう。
 Jクラスの有効率は、Tクラスの1.9倍しか違いがありません。
 Nクラスも、Tクラスの1.3倍を用意すれば良いことになりました。


 次に、損傷回数を比較します。
 機動砲台のサイズが7千トン(コードG)ですから、Hクラスの主砲1回Jクラスの主砲2回Nクラスの主砲6回Rクラスの主砲9回Tクラスの主砲11回の、致命的損傷を与えられるようになります。
 今回の標的艦は装甲DMが5ですから、ようやく粒子加速砲でも、多くの追加損傷を与えられるようになります。

Hクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各4回

Tクラスの粒子加速砲は、外部損傷表放射線損傷表各14回致命的損傷6回


Jクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各10回致命的損傷2回

Nクラスの中間子砲
は、放射線損傷表内部損傷表各14回致命的損傷6回

Rクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各17回致命的損傷9回

Tクラスの中間子砲は、放射線損傷表内部損傷表各19回致命的損傷11回


 最後に、実際に標的艦へ与えられる損傷の期待値を計算してみました。

Hクラスの粒子加速砲
 この粒子加速砲は、Jクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、2回強の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、2回の命中による損傷期待値を計算しました。

 乗組員−−−−−−0.22回
 通常ドライブ−−−2.00回   探知機−−−−−−4.44回
 燃料−−−−−−−4.00回   兵器−−−−−−12.00回

 Jクラスの中間子砲に対する命中率のアドバンテージが減少したため、粒子加速砲で与えることの出来る損傷が、激減してしまいました。
 通常ドライブの命中が2回で移動不能に、そして兵器の命中が12回ありますので、主砲を除く、すべての砲塔群を沈黙させることは可能ですが、それだけです。 
 乗り込み戦を行なわない限り、沈めることは出来ません(移動不能/戦闘不能の状態に陥れば、十分だと考えることもできますが)。

Tクラスの粒子加速砲
 上記のHクラスと同様に、Tクラスの中間子砲1回命中するだけの時間に、1回半の命中を期待できます。
 その損傷と比較するため、1回半の命中による損傷期待値を計算しました。

 致命的損傷−−−−9.00回   乗組員−−−−−−0.58回
 通常ドライブ−−−5.25回   探知機−−−−−11.67回
 燃料−−−−−−10.50回   兵器−−−−−−31.50回


 致命的損傷を9回と、通常ドライブの損傷を5回以上を与えられますので、標的艦の機動砲台を撃破することも可能です。
 致命的損傷の結果が軽微であっても、移動/戦闘不能の状態に陥っていることは、間違いありません。
 装甲の薄い戦闘艦(戦艦以外)ならば、粒子加速砲でも対処可能ということです。


Jクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−3.94回   探知機−−−−−−6.39回
 燃料タンク破壊−−1.11回   乗組員−−−−−−4.72回
 ジャンプドライブ−2.78回   兵器−−−−−−−2.22回
 パワープラント−−2.22回   スクリーン−−−−5.00回
 コンピュータ−−−0.56回

 Hクラスの粒子加速砲と比べた場合、その有効率(命中率×防御突破率の積)が2分の1に縮まりました。
 標的艦の移動力が小さくなった場合は、中間子砲の命中率が向上しますので、中間子砲の欠点(命中率の低さ)がカバーされるようです。
 標的艦は、一撃だけで行動不能になる可能性が高いでしょう。

 Tクラスの中間子砲と比べると、その有効率は2分の1
 
損傷回数はTクラスのほぼ半分ですので、Jクラスの中間子砲は数を4倍揃えれば、Tクラスと対等の火力だと言えます。
 低速軽装甲のモニター艦(この機動砲台のような、コスト優先のモニター艦)を相手にする場合には、Jクラスの中間子砲の方が、経済的だと言えるかも知れません。


Nクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−−8.72回   探知機−−−−−−8.94回
 燃料タンク破壊−−1.56回   乗組員−−−−−−6.61回
 ジャンプドライブ−3.89回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.11回   スクリーン−−−−7.00回
 コンピュータ−−−0.78回

Rクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−12.31回   探知機−−−−−10.86回
 燃料タンク破壊−−1.89回   乗組員−−−−−−8.03回
 ジャンプドライブ−4.72回   兵器−−−−−−−3.11回
 パワープラント−−3.78回   スクリーン−−−−8.50回
 コンピュータ−−−0.94回

Tクラスの中間子砲
 致命的損傷表−−14.69回   探知機−−−−−12.14回
 燃料タンク破壊−−2.11回   乗組員−−−−−−8.97回
 ジャンプドライブ−5.28回   兵器−−−−−−−4.22回
 パワープラント−−4.22回   スクリーン−−−−9.50回
 コンピュータ−−−1.06回

 NクラスからTクラスの中間子砲が命中すれば、7千トンの機動砲台は、一撃で移動/戦闘不能の状態に追い込まれ、確実に撃破されます。
 Tクラスの粒子加速砲と比べた場合、その有効率は3分の2程度ですが、
標的艦を戦闘不能に追い込む可能性を考えると、粒子加速砲でも中間子砲でも、効果は変わらないと考えることもできます。

 

結論

 
 戦艦に搭載する主砲は、Tクラスの中間子砲以外にあり得ません。

 Jクラスの中間子砲でもそれなりの効果を期待できますが、場合によってはJクラスの中間子砲20門とTクラスの中間子砲1門が、同等に扱われる状況もあり得ます。

 粒子加速砲は、たとえTクラスのものであっても、テックレベル15で作られた戦艦(装甲DM=10以上)には、歯が立たないことが分かりました。

                                2008.06.13

 という結論を得て前回の投稿を行なったのですが、MAG様より指摘を受け、NクラスRクラスについても考察を行なってみた結果、NクラスRクラスもそれなりに強力であることが判明しました。
 その有効率はTクラスに劣っていますが、1割増し〜1.5倍の数を用意できれば、簡単に挽回できるのです。
 戦艦(あるいは巡洋艦やバトルライダー)の数が多くなれば、それだけ耐久力も増しますから、有利なことばかりです。
 逆に考えれば、Jクラスの中間子砲だけが、極端に有効率が低いと言うこともできるのですが。

 このような数字が出ると、今度は実際にNクラス、Rクラス、Tクラスの中間子主砲を搭載した戦艦(あるいは巡洋艦やバトルライダー)を設計してみて、艦隊戦を行なわせるしか、優劣を付ける方法はないでしょう。


          
                      2008.07.11