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The Best Weapon
25th stage
( Deffence Weapon 7
)

最強兵器 決定戦
第25回
(防御兵器 7

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MEGA TRAVELLER
 

 

大口径砲の利点に射程の長さが無ければ、
 砲撃戦勝敗は、手数多さで決まる。
  砲弾防ぐ手立てがあるのか?



 第23回〜今回の第25回
まで、3回に分けて考察してきた砲弾の嵐に対する防御兵器ですが、攻撃側に十分な数の攻撃兵器を用意されてしまうと、防御兵器もあっという間に飽和してしまうのだと、分かってきました。

 移動力6バトルライダーだけは例外です。
 なかなか攻撃が命中しないこともあり、防御兵器によって命中弾を防御することは、必要とする攻撃兵器の数を数倍に増やしてしまうため、とても有効な戦術でした。

 しかし、移動力3巡洋艦になると、状況は変わります。
 武器設置点40個分の攻撃を防御するために、武器設置点100個分防御兵器を装備しなければならないという状況も、ずいぶん間抜けな気がしました。
 あまりにも、効率が悪いでしょう。
 防御兵器に割り当てた武器設置点を、攻撃兵器に置き換えた方が、より多くの損傷を敵艦に与えることができる訳ですから。

 攻撃は最大の防御という訳で、メガトラベラー宇宙戦闘ルールのブラッディな一面が、さらに協調されてしまいそうですね。




考察の進め方


 前々回の考察(第23回「防御兵器5」)においては、帝国バトルライダー防御兵器を、前回の考察(第24回「防御兵器6」)においては、帝国巡洋艦防御兵器を検討しましたので、最後にゾダーンバトルライダーを対象として、防御兵器を検討します。


 核中和装置は、核ミサイルに対してとても有効な防御兵器でしたが、残念ながら、核ミサイル以外の兵器(例えば非核弾頭のミサイル)に対しては何の役にも立ちませんでした。
 テックレベル14ゾダーン海軍が入手できる、最高レベルの核中和装置は、防御力が6
 帝国防御力9には劣りますが、核ミサイルに対しては、まだまだ万全(?)の防御力を備えています。
 テックレベル13防御力3ソードワールズ海軍)のことを思えば、泣き言は言えません。



 散乱砂砲は、相変わらず、すべての防御の基本です。
 ミサイルレーザーエネルギー兵器など、どんな兵器でも防御が可能ですし、電力消費も少なく、安価でした。

 ビーム・レーザーおよびパルス・レーザーは、ミサイルに対してのみ防御兵器として使えます。
 防御兵器として使うには電力消費が大き過ぎる気もしますが、必要とあれば攻撃にも使えることが利点でしょう。
 攻撃力が低くなるため、パルス・レーザーの評価は、行ないません。

 フュージョン・ガンプラズマ・ガンも、ミサイルに対してのみ防御兵器として使えます。
 防御兵器として使うのであれば、その射程が近距離に制限されることも、問題になりません。
 フュージョン・ガン単架砲塔でも、攻撃力5を発揮できます。
 少ない電力消費で大きな防御力を得られることが、大きな利点でしょう。
 攻撃力の小さなプラズマ・ガンも、評価を行ないません。

 反重力砲は、ミサイルに対してのみ防御兵器として使えます。
 その効果は極めて高く、確実にミサイルを防御できると言っても良いでしょう。
 攻撃力の高いミサイル攻撃から防御する際に、真価を発揮します。

 幾度か試算を行なった結果、今回も防御兵器の数は武器設置点100個分としています。
 

 続いて、攻撃側の使用する兵器ですが、使用する兵器はミサイル核ミサイル非核弾頭ミサイル)、ビーム・レーザーフュージョン・ガン粒子加速砲の4種類を想定しました。

 ミサイルは遠距離での命中率を用い、核ミサイルだけは核中和装置による防御の突破率も計算に含めています。

 ビーム・レーザーは、近距離での命中率を用いました。

 フュージョン・ガンは近距離でしか使えませんから、命中率も当然、近距離の数値を用います。

 粒子加速砲は、近距離でも遠距離でも、命中率が変わりません。


 今回の考察は、目標艦をゾダーンバトルライダー(3万トン、装甲DM=8、3G加速、移動力3)にします。
 ゾダーンテックレベル14
 攻撃側は帝国ですので、そのテックレベル15になりました。




各種兵器の有効率(損傷期待値)
ミサイルと防御兵器


 ゾダーンバトルライダーを襲うミサイルの嵐に対抗する、防御兵器の種類と配置について考察します。

 ゾダーン海軍テックレベル14、攻撃側の帝国海軍テックレベル15ですから、攻撃の命中率と防御突破率は高くなり、命中期待値と突破期待値、損傷期待値は、比例して大きくなると予想されます。
 そこで防御兵器の数は、前述の通り武器設置点100個分にしましたが、攻撃兵器の数は、武器設置点100個分40個分10個分の場合をそれぞれ計算してみました。


     表1 非核弾頭ミサイルによる損傷期待値(遠距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG01.GIF - 7,385BYTES

 目標艦ゾダーンバトルライダーであっても、前回、前々回と同じように、目標艦からの防御射撃が全く行なわれないのであれば、三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイル砲塔が、最も多くの損傷(兵器損傷燃料損傷)を与えられます。
 コンピュータ・モデルの違い、移動力の低下(帝国ゾダーン)と、装甲の減少(帝国ゾダーン)の相乗効果によって、命中弾数が9倍、損傷期待値は11倍〜14倍に増えてしまいました。

 核ミサイルを使用した場合における核中和装置防御力6)突破率から、帝国海軍が装備する副砲ミサイルは、50トン副砲攻撃力9が理想的だろうと考えています。
 また、三連架砲塔1基からなるミサイル砲塔群(攻撃力3)も、表1の結果から、多用されることは明らかでしょう。

 このミサイル攻撃に対して、目標艦防御射撃を行なった場合は、防御突破数が以下のようになります。


       表2  散乱砂砲による防御射撃の効果

BW25_FIG02.GIF - 8,274BYTES

 攻撃力3砲塔群100基によるミサイル攻撃は、およそ72発が命中しました。
 その72発を効率良く防御できる散乱砂砲は、防御力4砲塔群100個です(突破数が、最小の56です)。
 残念ながら、目標艦防御兵器はすでに飽和していました。
 100基散乱砂砲防御射撃を行なっても、最大で16発ミサイルを阻止することしか出来ないのです。

 砲塔群40基によるミサイル攻撃ならば、命中数28.9で、突破数15.4でした。
 完璧なレベル(命中数7.2で、突破数0.6)で防御が可能な数は、砲塔群10基によるミサイル攻撃までになります。
 命中弾数が余りにも多いため、防御射撃が簡単に飽和してしまうと分かりました。


 攻撃力9ミサイルが命中した場合、防御力4散乱砂砲では防御効果を発揮できません。
 攻撃力9ミサイルに対して効率的な防御が可能な散乱砂砲は、30門散乱砂砲をまとめた防御力9散乱砂砲でした。
 それでも9.7発8.9発が突破していますので、まったく効果がない、と表現しても構わないでしょう。


       表3  ビーム・レーザーによる防御射撃の効果

BW25_FIG03.GIF - 8,832BYTES

 ビーム・レーザーによる防御射撃の効果は、散乱砂砲の場合とほぼ同じです。

 攻撃力3ミサイルに対しては、三連架砲塔1基攻撃力4)の砲塔群による防御が最も効率的ですが、攻撃力9ミサイルに対しては、まったく効果がありません。
 三連架砲塔10基30門をまとめた、攻撃力9ビーム・レーザー砲塔群でも、あまり防御効果がありませんでした。


       表4  フュージョン・ガンによる防御射撃の効果

BW25_FIG04.GIF - 7,680BYTES

 フュージョン・ガンによる防御射撃は、単架砲塔1基攻撃力が、攻撃力5と大きいだけに、とても効率的です。
 砲塔群100基によるミサイル攻撃は、命中数72発で、突破数47散乱砂砲レーザー兵器では56
 砲塔群40基によるミサイル攻撃は、命中数29発で、突破数が10散乱砂砲レーザー兵器では15でした)。
 フュージョン・ガンによる防御射撃の効果は、散乱砂砲レーザー兵器による場合のおよそ1.5倍に相当することが確認できました(攻撃力3ミサイル限定ですが)。
 大型戦闘艇からのミサイル攻撃を防ぐ際にも、有用な筈です。

 しかしフュージョン・ガンを用いても、攻撃力9ミサイル攻撃はなかなか防御できません。
 散乱砂砲ビーム・レーザーの場合と同等です(9.7発8.9発が突破)。


       表5  反重力砲による
防御射撃の効果

BW25_FIG05.GIF - 5,129BYTES

 反重力砲による防御射撃は、どんなミサイル攻撃も突破不可能な筈だったのですが、テックレベル14における反重力砲は、その防御力が小さくなり、副砲から発射される攻撃力Aミサイルを確実に防御できるとは言えなくなってしまいます。
 攻撃力9ミサイルならば、ぎりぎり13+なので確実な防御は可能なのですが。

 ミサイルの命中弾数が10発以下ならば、100トン副砲反重力砲は、全弾を確実に防御できました。


    表6  ミサイルに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力3非核弾頭ミサイル×100砲塔群、遠距離)

BW25_FIG06.GIF - 5,768BYTES

 散乱砂砲ビーム・レーザーフュージョン・ガン、どの兵器で防御射撃を行なっても、攻撃力3砲塔群100基によるミサイル攻撃に対しては、すでに飽和してしまい、有効な防御が行なえません。

 フュージョン・ガンの防御効果が、若干ですが、高いことも分かります。
 あまり役に立っていないのが、反重力砲です。
 反重力砲の装備数と同じ10発までのミサイルは完璧に防御できますが、砲塔群数の少なさからすぐに飽和して、11発以上のミサイルに対しては、無抵抗になってしまいました。


    表7  ミサイルに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力9非核弾頭ミサイル×10砲塔群、遠距離)

BW25_FIG07.GIF - 5,428BYTES

 しかし、反重力砲の存在価値は、副砲ミサイルを防御できるところにあります。
 帝国側50トン副砲攻撃力9)のミサイルで攻撃してきた場合、防御力4〜5散乱砂砲ビーム・レーザーフュージョン・ガンは役に立ちません。
 損傷期待値は、防御なしの場合と同じ数値です。
 反重力砲による防御射撃だけが効果を持ち、命中した9.7発ミサイルを完璧に防御してくれました。

 ゾダーンは、核中和装置他の防御兵器があまり当てにならないことから、反重力砲の存在価値がより大きくなるのです。


    表8  ミサイルに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力9非核弾頭ミサイル×10砲塔群、遠距離)

BW25_FIG08.GIF - 5,473BYTES

 反重力砲に対抗するため、散乱砂砲ビーム・レーザーフュージョン・ガン防御力攻撃力)の大きな砲塔群に変えて、比較してみました。
 若干の防御効果は見られるのですが、やはり頼りにはなりません。
 反重力砲に優る防御兵器は、存在しないのです。


    表9  ミサイルに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力3非核弾頭ミサイル×40砲塔群、遠距離)

BW25_FIG09.GIF - 5,674BYTES

 砲塔群100基によるミサイル攻撃では、すでに防御兵器が飽和してしまっているので、今度は砲塔群40基によるミサイル攻撃で、防御効果を比較してみました。

 防御突破率が5+や6+のレベルでは、ほとんどの攻撃が防御をすり抜けてしまい、飽和云々という問題ではないようです。
 散乱砂砲ビーム・レーザーは、命中数28.9発で、13.5発を阻止。
 フュージョン・ガンは、19.4発を阻止していることが分かります。
 防御効果は低いのですが、損傷期待値を半分から3分の1に減らせただけで満足すべきなのでしょう。


    表10  ミサイルに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力3非核弾頭ミサイル×10砲塔群、遠距離)

BW25_FIG10.GIF - 5,500BYTES

 今度は、砲塔群10基によるミサイル攻撃の結果です。
 散乱砂砲ビーム・レーザーフュージョン・ガン、どの兵器で防御射撃を行なっても、攻撃力3砲塔群10基によるミサイル攻撃に対しては、完全な防御効果を示しました。

 しかし砲塔群10基の攻撃を防御するため、砲塔群100基の防御兵器が必要だという状況は、余りにも情けないように思えます。




各種兵器の有効率(損傷期待値)
ビーム・レーザーと防御兵器


 ビーム・レーザーの嵐に対する、防御兵器の種類と配置について考察します。

 テックレベル15帝国海軍が、武器設置点100個分ビーム・レーザーゾダーンバトルライダーを攻撃した場合を想定し、命中率、命中期待値、防御兵器の突破率、突破期待値を計算しました。

 防御兵器散乱砂砲の数は、前述の通り武器設置点100個分です。


     表11 ビーム・レーザーによる損傷期待値(近距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG11.GIF - 7,172BYTES

 上記のように、目標艦からの防御射撃が全く行なわれないのであれば、三連架砲塔1基攻撃力4)のビーム・レーザー砲塔が、最も多くの損傷(兵器損傷燃料損傷)を与えられます。
 移動力6帝国バトルライダーと異なり、多くのレーザー攻撃が命中していました。
 命中弾数はおよそ21倍、損傷期待値は29倍です。
 同じ移動力3帝国巡洋艦と比べても、命中弾数は2倍、損傷期待値1.6倍でした。
 

       表12  散乱砂砲による防御射撃の効果

BW25_FIG12.GIF - 8,265BYTES

 攻撃力4砲塔群100基によるビーム・レーザー攻撃は、58発が命中します。
 その58発を効率良く防御できる散乱砂砲は、防御力4砲塔群100個で、突破数は43に減少しました。
 しかし残念ながら、今回も、防御兵器が飽和しています。

 砲塔群40基によるレーザー攻撃は、23発が命中して、突破数が11でした。
 この状態でも、防御兵器が飽和してしまっています。


 砲塔群10基によるレーザー攻撃は、5.8発が命中して、突破数は0.3
 これならば、ほぼ完璧に防御していると言えるでしょう。

 また、ミサイルの場合と同じように、攻撃力9ビーム・レーザーが命中した場合、防御力4散乱砂砲ではほとんど防御できません。
 攻撃力9ビーム・レーザーに対して防御が可能な散乱砂砲は、防御力9散乱砂砲ですが、とても十分な防御効率ではありません。
 命中した8.3発の内、6.7発が突破してしまいます。


  表13 ビーム・レーザーに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力4ビーム・レーザー×100砲塔群、近距離)

BW25_FIG13.GIF - 4,295BYTES

 防御力4の散乱砂砲による防御射撃は、攻撃力4×100砲塔群ビーム・レーザー攻撃に対して、最も有効な防御が行なえるのですが、すでに飽和してしまっています。


  表14 ビーム・レーザーに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力9ビーム・レーザー×10砲塔群、近距離)

BW25_FIG14.GIF - 4,093BYTES
 

 防御力4の散乱砂砲による防御射撃は、攻撃力9×10砲塔群ビーム・レーザー攻撃に対して、効果がありませんでした。 
 防御力9の散乱砂砲ならば、若干の効果はありますが、有効な防御とは言い難いものがあります。

 帝国ゾダーンを攻撃する場合、ビーム・レーザー攻撃はミサイルと比べてみると、損傷期待値は若干少ないものの、それほど大きな違いはないと分かりました。
 命中率が高いことと、防御兵器の効果が薄いことなどから、そうした結果が出ているようです。


  表15 ビーム・レーザーに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力4ビーム・レーザー×40砲塔群、近距離)

BW25_FIG15.GIF - 4,199BYTES

 砲塔群40基によるビーム・レーザー攻撃の結果です。
 命中弾数23.3発に対して、12.6発を阻止している訳ですから、飽和はしていないと思います。


  表16 ビーム・レーザーに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力4ビーム・レーザー×10砲塔群、近距離)

BW25_FIG16.GIF - 4,175BYTES

 砲塔群10基によるビーム・レーザー攻撃の結果でした。
 突破数が0.3ですから、ようやく、完全に防御していると言えるようです。




各種兵器の有効率(損傷期待値)
フュージョン・ガンと防御兵器


 エネルギー兵器プラズマの嵐に対する、防御兵器の種類と配置について考察します。

 テックレベル15帝国海軍が、武器設置点100個分フュージョン・ガンゾダーンバトルライダーを攻撃する場合を想定しました。

 防御兵器散乱砂砲の数は、今回も武器設置点100個分です。


    表17  フュージョン・ガンによる損傷期待値(近距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG17.GIF - 6,040BYTES

 上記のように、目標艦からの防御射撃が全く行なわれないのであれば、単架砲塔1基攻撃力5)のフュージョン・ガン砲塔が、最も多くの損傷(兵器損傷燃料損傷)を与えられます。
 帝国バトルライダーを攻撃する場合と比較すると、命中弾数は13.9倍、損傷期待値は18.5倍でした。
 帝国巡洋艦と比較するならば、命中弾数は2.1倍、損傷期待値が1.6倍です。

 フュージョン・ガン攻撃に対しては、散乱砂砲だけが防御射撃を行なえます。


       表18  散乱砂砲による防御射撃の効果

BW25_FIG18.GIF - 8,229BYTES

 攻撃力5砲塔群100基によるフュージョン・ガン攻撃は、58.3発が命中します。
 最も効率良く防御できる散乱砂砲は、三連架砲塔10基防御力9)の散乱砂砲砲塔群10個でした。
 攻撃力6フュージョン・ガン攻撃も、攻撃力A50トン副砲による攻撃も、同じような結果になっており、防御力9散乱砂砲塔が最も効率良く防御できるのです。
 しかし、数が少ないものですから、簡単に飽和してしまいました。


  表19 
フュージョン・ガンに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力5フュージョン・ガン×100砲塔群、近距離)

BW25_FIG19.GIF - 4,228BYTES

 攻撃力5フュージョン・ガン攻撃に対してであっても、散乱砂砲の防御率は十分なレベルと言えません。
 防御力9散乱砂砲でも突破率が7+ですから、5発の命中を防ぐことしか出来ないのです。



  表20 
フュージョン・ガンに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力Aフュージョン・ガン×10砲塔群、近距離)

BW25_FIG20.GIF - 4,060BYTES

 攻撃力Aフュージョン・ガン攻撃に対して、防御力4散乱砂砲は防御効果を持ちません。
 防御力9散乱砂砲でも、同様でした。


  表21 フュージョン・ガンに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力5フュージョン・ガン×40砲塔群、近距離)

BW25_FIG21.GIF - 4,132BYTES

 砲塔群40基フュージョン・ガン攻撃に対する、防御射撃の結果です。
 すでに飽和していますので、あまり効果が見られません。


  表22 フュージョン・ガンに対して防御射撃を行なった場合の損傷期待値比較
        (攻撃力5フュージョン・ガン×10砲塔群、近距離)

BW25_FIG22.GIF - 4,116BYTES

 砲塔群10基フュージョン・ガン攻撃に対する、防御射撃の結果です。
 飽和しているとは言えない筈ですが、あまり防御効果がありません。




各種兵器の有効率(損傷期待値)
粒子加速砲と防御兵器


 粒子加速砲の嵐に対する防御兵器について考察します。

 テックレベル15帝国海軍が、武器設置点100個分粒子加速砲ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合を想定しました。


 粒子加速砲に対しては、一切の防御射撃が効きません。
 移動力による回避と装甲による被害減少だけが、数少ない防御手段です。


    表23  粒子加速砲による損傷期待値(近距離〜遠距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG23.GIF - 7,264BYTES

 粒子加速砲の命中弾数は、帝国バトルライダーと比べて16倍に、巡洋艦と比べて5倍に増えています。
 損傷期待値は、16倍3.5倍でした。
 単架砲塔1基粒子加速砲攻撃力が2に増えているため、命中率が大きく向上している点が効いているのでしょう。




各種兵器の有効率(損傷期待値)
散乱砂砲の防御効果


 まとめとして、散乱砂砲によってどれだけの防御効果が得られたのか、比較します。

 しつこく書きますが、今回の考察ではテックレベル15帝国海軍が、武器設置点100個分兵器で、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合を想定しました。



    表24  各種兵器による損傷期待値(近距離〜遠距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG24.GIF - 8,618BYTES

 攻撃側の兵器はミサイル核ミサイル非核弾頭ミサイル攻撃力950トン副砲10基攻撃力3砲塔群100)、ビーム・レーザー攻撃力9砲塔群10攻撃力4砲塔群100)、フュージョン・ガン攻撃力A50トン副砲10基攻撃力5砲塔群100)、粒子加速砲攻撃力9100トン副砲10基攻撃力2砲塔群100)の10種です。

 帝国海軍の艦艇が、ゾダーンバトルライダー装甲DM=8移動力3)を各種兵器で攻撃した場合、損傷期待値は、表24のようになります。
 ほぼ全ての兵器の損傷期待値が、核ミサイルによって与えられる損傷期待値を、上回りました。
 中でも損傷期待値の大きい兵器は、非核弾頭ミサイル攻撃力3×100砲塔群)でした。
 その次に、粒子加速砲攻撃力2×100砲塔群)、ビーム・レーザー攻撃力4×100砲塔群)、フュージョン・ガン攻撃力5×100砲塔群)などがあります。

 これだけを見るならば、ゾダーンバトルライダーに対して最も有効な砲塔群(主砲以外の兵器)は、非核弾頭ミサイルを使用する単架砲塔1基攻撃力3)の砲塔群多数になります。


       表25  散乱砂砲防御力4)による防御射撃の効果

BW25_FIG25.GIF - 8,705BYTES

 散乱砂砲防御力4×100砲塔群)による防御射撃が行なわれると、各種兵器損傷期待値は上記のように大きく減少します。

 最も多くの損害を与える兵器は、単架砲塔1基粒子加速砲攻撃力2×100砲塔群)になりました。
 放射線損傷を与えることに加えて、防御射撃が一切効かないためです。

 2番目は、単架砲塔1基フュージョン・ガン攻撃力5×100砲塔群)。
 しかし、近距離でしか使えないフュージョン・ガンが活躍する機会は少ないだろうと思います。

 3番目が、非核弾頭ミサイル攻撃力3×100砲塔群)でした。
 散乱砂砲の防御射撃により多くの命中弾が防御されてしまいますが、電力消費がほぼゼロであること、砲塔の占有容積が少ないことなどから、十分に有用だと思われます。


       表26  散乱砂砲防御力9)による防御射撃の効果

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 防御力4×100砲塔群散乱砂砲を、防御力9×10砲塔群に変えた場合の防御射撃の効果です。
 防御力9になったお陰で、攻撃力9ミサイルビーム・レーザーフュージョン・ガンの防御も部分的に出来るようになりましたが、確実ではありません。

 砲塔群数が10に減り、散乱砂砲の飽和が早くなりました。
 そのため、非核弾頭ミサイル攻撃力3×100砲塔群)と、ビーム・レーザー攻撃力4×100砲塔群)の損傷期待値が、増えてしまっています。
 フュージョン・ガンの場合は、双方(攻撃力9攻撃力5)の損傷期待値が、小さくなりました。

 防御兵器が飽和している状態ならば、粒子加速砲よりも、非核弾頭ミサイルビーム・レーザーフュージョン・ガンなどを用いた方が、より多くの損傷を与えられるのです。


       表27  反重力砲防御力8)による防御射撃の効果

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 防御力8反重力砲10砲塔群による御射撃の効果です。
 10発までのミサイルならば、確実に防御できました。
 副砲から放たれる核ミサイルを確実に防御できる、唯一の防御兵器です。


 防御兵器が飽和していない状態、攻撃側が、武器設置点100個分ではなく、40個分で攻撃してきた場合を評価してみました。

    表28  各種兵器による損傷期待値(近距離〜遠距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG28.GIF - 8,513BYTES

       表29  散乱砂砲防御力4)による防御射撃の効果

BW25_FIG29.GIF - 8,585BYTES

 攻撃側武器設置点40個分の兵器で攻撃を行った場合、バトルライダーに与えられる損傷期待値は、表29のようになります。

 防御兵器の効果が残っているため、
最も多くの損害を与える兵器は、今回も単架砲塔1基粒子加速砲攻撃力2×40砲塔群)になりました。

 2番目は、単架砲塔1基フュージョン・ガン攻撃力5×40砲塔群)です。
 しかし、近距離でしか使えないフュージョン・ガンが活躍する機会は少ないだろうと思う点は同じです。

 3番目は、50トン副砲フュージョン・ガン攻撃力A×4砲塔群)。
 4番目が、単架砲塔1基非核弾頭ミサイル攻撃力3×40砲塔群)でした。


     表30  各種兵器による損傷期待値(近距離〜遠距離、防御射撃なし
        (帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW25_FIG30.GIF - 8,401BYTES

       表31  散乱砂砲防御力4)による防御射撃の効果

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 攻撃側の砲塔群をさらに減らして、武器設置点10個分の兵器で攻撃を行なった場合の損傷期待値が、表30です。
 その攻撃を、防御力4散乱砂砲100砲塔群で防御した結果が、表31


 命中弾が少なく、防御兵器が活躍できるため、与えられる損傷期待値はとても少なくなりました。
 核ミサイルよりも多くの損傷を与える兵器は、3つしかありません。

 最も多くの損害を与える兵器は、今回も単架砲塔1基粒子加速砲攻撃力2×10砲塔群)です。

 2番目は、単架砲塔1基フュージョン・ガン攻撃力5×10砲塔群)。
 3番目は、50トン副砲フュージョン・ガン攻撃力A×1砲塔群)でした。

 目標艦防御兵器は、攻撃側が武器接点10個程度の兵器で攻撃をしてくるならば、(粒子加速砲による攻撃を除いて)完璧に防御できるのです。




結論


 最後に、ゾダーンバトルライダーを襲うであろう、小口径砲弾の嵐(多数の副砲砲塔群による低火力兵器の集中攻撃)を防ぐため、防御兵器について考察を行なってみました。

 それぞれの防御兵器の特徴については、前回の考察と同じ結果が出ました。

 散乱砂砲は、ほぼ万能の防御兵器です。
 ミサイルからレーザーエネルギー兵器まで防いでくれますが、攻撃力の大きい兵器エネルギー兵器に対する防御効果は低く、粒子加速砲を防ぐことは出来ません。

 ビーム・レーザーは、対ミサイル防御に関してのみ、散乱砂砲と同じ防御効果を期待できますが、その他の兵器を防ぐことは出来ません。

 フュージョン・ガンは、対ミサイル防御に限定するならば、極めて優秀です。

 反重力砲の存在意義は、高火力ミサイル攻撃を防ぐことにあると判明しました。
 装備できる数が少ないため、砲弾の嵐を防ぐことには向きませんが、ミサイル副砲の攻撃を完璧に防御できる、唯一の防御兵器です。
 最低1基、できれば2〜3基を装備していても、構わないと思いました。


 しかし、帝国バトルライダー巡洋艦の場合と比べてみると、副砲砲塔群による攻撃の命中数が2倍21倍と、とても多くなります。
 そのため、防御兵器の数を2倍に増やしたくらいでは、とても足りません。
 唯一の例外は、ミサイル副砲を防御するための反重力砲でしたが、基本的には足りていません。

 移動力3巡洋艦の場合、武器設置点100個分防御兵器で防御できる攻撃が、武器設置点40個分程度に限られてしまいました。
 そしてテックレベルに劣るゾダーンバトルライダーの場合、武器設置点100個防御兵器で防御できる攻撃が、わずか武器設置点10個分にしか過ぎないと判明したのです。

 こんな効率では、防御兵器を装備する必然性がありません。
 テックレベルの劣るゾダーンは、防御兵器へ中途半端なリソースを費やすより、攻撃に集中した方が効率的だということになりました。
 ゾダーン帝国を攻撃する場合は命中率も低いので、攻撃兵器はいくらあっても足りませんから、それもひとつの正解なのでしょう。


 撃たれる前に撃て。
 僚艦が撃たれても、気にせず撃ちまくれ。
 自艦が撃たれても、もちろん構わず撃ち続けろ。
 味方が3隻撃破されても、4隻目が敵を撃破すれば、我々の勝利だ。


 ゾダーン主力艦の艦橋には、こんな標語が掲げられているのではないでしょうか。


 2008.12.20 初投稿