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The Best Weapon
12th stage ( Fighter 3
 )

最強兵器 決定戦
第12回 (戦闘艇3)

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 科学技術発達は、
   戦争やり方さえも変えてしまう


 科学技術の進歩が、戦術はおろか、戦艦の存在価値すら変えてしまうことは、考察の「探知器」や「戦闘艇2」の冒頭で語ってきました。

 具体的には、航空機による索敵行動が、水上艦船による通商破壊を否定しましたし(考察の「探知器」で語った内容です)、航空機の大型化搭載される兵器の高性能化が、戦艦の存在価値を否定したということです。


 今までの考察は、テックレベル15で作られた、戦闘艦同士の間で起こる戦闘ばかりを扱ってきました。
 しかし、テックレベル15戦闘艦は、現時点(帝国暦1,100年前後)では、帝国でしか建造できません。
 それらは全て(星域海軍と惑星海軍を含む)帝国の軍艦であるか、あるいは、帝国の友好国家(ダリアン連合やベガ自治区など)に譲渡された、帝国の余剰艦ということになります。

 一方、最大仮想敵であるゾダーン連盟テックレベルが14。
 外世界同盟の一翼を担うヴァルグル連合は、テックレベルが11〜13(ヴァルグル・モジュールでは、
14に向上したようです)。
 もう一翼のソード・ワールズ連合は、テックレベルが10〜12(海軍の装備に関しては、テックレベル13以上の装備をゾダーンから輸入している筈です。そうでなければ帝国に抵抗することも出来ないと思われます)。

 つまり、テックレベル15の戦闘艦同士が戦うという状況は、帝国内の内戦か、帝国の友好国家が、帝国に反逆してくる場合にしか有り得ない訳です。
 確かに帝国は、600年代に何十年も内乱を続けましたが、この頃のテックレベルは13の筈ですから除外。
 1116年以降の分裂した帝国であれば、テックレベル15同士の戦いも有り得ますが、内戦が総力戦にまで発展することは想定外だった筈ですので、これも除きます。

 何より、帝国の最大の仮想敵はゾダーン連盟だった筈です(コア宙域からソロマニ・リム宙域に居住している帝国市民は、ソロマニ連合だと主張するでしょう)。
 仮想敵に合わせた艦隊編成を行なわない軍隊はありません。
 当然のことながら、帝国海軍ゾダーン連盟テックレベル14か、ソロマニ連合テックレベルが1D6+8=9〜14の範囲だと聞いています)に合わせた艦隊編成を行なっている筈だと、私は考えます。

 中間子主砲を例に挙げると、
 防御力9のスクリーン+コンピュータ・モデル9が相手の場合、Jクラスの中間子主砲はほとんど役に立ちませんが、
 防御力6のスクリーン+コンピュータ・モデル8が相手ならば、Jクラスでも結構、有効なのです(上記の条件を相手にしたNクラスの主砲と、ほぼ同じ有効率=命中率×突破率を得られるということです)。

 Jクラス主砲を装備した巡洋艦は、ゾダーンヴァルグルの主力艦に対しては有効な攻撃力を持つ一方、その巡洋艦が拿捕されてゾダーンヴァルグルの手で使われた場合は帝国艦艇に対して無力、というところに隠された存在意義があるような気もします。

 それらの事柄に関する考察は、おいおい進めていきますが、今回の考察は大型戦闘艇(しかも、テックレベル14で作られた、ゾダーン製)に
限定しました。




ゾダーンの大型戦闘艇

 
 テックレベル15で作られた大型戦闘艇に関する評価は、これまでの考察「戦闘艇1〜2」において行なってきました。
 今回の考察は、帝国の最大仮想敵であるゾダーンの(テックレベル14で作られた)大型戦闘艇に関する評価です。


 MAG様の「ジェリュイ級大型戦闘艇」を真似して、私もテックレベル14以下の大型戦闘艇を試作してみました。
 開発目標(仕様)としては、

 サイズDM−2を得られる100トン未満のサイズ、できれば50トン以内
 装甲DMは10。副砲の命中による、致命的損傷の発生を防ぐため。
 6G加速移動力=6が必須。
 コンピュータは、モデル8光ファイバー型を3基搭載。
 武装は、ミサイル1門+パルス・レーザー1門+散乱砂砲1門。
 船体形状、通信機や探知器、船内環境などは、シェリュイ型に準ずるように設計しましたが、質量探知器の「高貫通/250m」は必須装備です。


試作1号 仮称 Z14−01
 船体サイズ:95トン 装甲DM=10 6G加速 移動力=6 299MCr

 核融合炉の発電効率が低いため、必然的にパワープラントが大型化しました。
 パワープラントが重くなり、移動力6を確保するためパワープラントがさらに大きく重くなるという悪循環の結果、95トンサイズになっています。
 航続日数が1日でも良いということですので、燃料の搭載量を大きく削り、装甲DMを10しておきました。

 この大型戦闘艇40機を輸送できる、艦隊空母の建造費が8,891MCr。
 戦闘艇を含んだ全体の建造費は、8,891+299×40=20,851MCrでした。


試作2号 仮称 Z14−02
 船体サイズ:50トン 装甲DM=6 6G加速 移動力=6 151MCr

 50トンサイズに収めるため、パワープラントをまず小型化。移動力=6を確保するため、涙を呑んで装甲を削り、ひたすらひたすら軽量化しました。
 攻撃力7以上の兵器が命中すると、必然的に致命的損傷を受けてしまいます。
 当たらなければ「大丈夫」と信じて、安価なコストを活かし、ひたすら数で勝負することになるでしょう。

 50トンの戦闘艇80機を輸送できる、艦隊空母の建造費は8,929MCr。
 戦闘艇を含んだ全体の建造費は、8,929+151×80=21,009MCrでした。
 上記、試作1号戦闘艇40機を基準とすれば、ほぼ同じ建造費(誤差0.8%)でしたから、同じ予算で試作2号戦闘艇80機を用意できることになります。


試作3号 仮称 Z14−03
 船体サイズ:50トン 装甲DM=10 6G加速 移動力=4 184MCr

 大型戦闘艇の存在意義に矛盾していますが、移動力=4で我慢しました。
 こんなものを作るくらいならば、100トンサイズで移動力=6の小型艦を作った方が、はるかに実用的だと思えます。
 しかし、ひょとしたら安価な攻撃力としての価値があるのではないかと考えて、念のため評価してみました。

 50トンの戦闘艇80機を輸送できる、艦隊空母の建造費は8,929MCr。
 戦闘艇を含んだ全体の建造費は、8,929+184×80=23,649MCrでした。
 同じように、試作1号戦闘艇40機を基準とすれば113%の建造費ですから、同じ予算で試作3号戦闘艇70機を用意できることになります。


 つまり、以下の大型戦闘艇の示された機数が、同等(同予算)ということでした。

 試作1号戦闘艇 40機 = 試作2号 80機 = 試作3号 70機




各種攻撃の命中率

 
 テックレベル14で作られた大型戦闘艇を攻撃した場合の、各種兵器の命中率を以下の表にまとめました。
 攻撃側のテックレベルが15以下の場合は、コンピュータのモデル差も修正してあります。
 一応、帝国の戦闘艦が、ゾダーンの大型戦闘艇を迎撃する状況を想定して、考察しました。

    表1 大型戦闘艇に対する、ミサイルの命中率(遠距離:移動力=6

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群30門

砲塔群3門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

9+

9

9+

7

10+

3

12+

2

13+

14

10+

9

10+

7

11+

3

13+

2

14+

13

9

11+

8

12+

7

12+

3

14+

2

15+

12

9

12+

8

13+

6

14+

2

16+

1

16+

11

8

14+

7

14+

6

15+

2

17+

1

17+

10

8

15+

7

15+

6

16+

2

18+

1

18+

9

7

16+

なし

6

17+

2

19+

1

19+

8

7

17+

なし

6

18+

2

20+

1

20+

7

なし

なし

6

18+

2

20+

1

20+


 帝国海軍戦闘艦艇の主武装である50トンのミサイル副砲は、命中率が9+です。
 テックレベルの制限からコンピュータDMが1下がったために、命中数が6割増しとなりました。
 100基の50トンミサイル副砲ならば、28発が命中します(テックレベル15大型戦闘艇が目標になったならば、同じ条件で17発しか命中しません)。

 「戦闘艇1」の考察の場合と同じで、大型戦闘艇散乱砂砲による防御射撃は、全く役に立ちませんでした。


    表2 大型戦闘艇に対する、ミサイルの命中率(遠距離:移動力=4

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群30門

砲塔群3門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

7+

9

7+

7

8+

3

10+

2

11+

14

8+

9

8+

7

9+

3

11+

2

12+

13

9

9+

8

10+

7

10+

3

12+

2

13+

12

9

10+

8

11+

6

12+

2

14+

1

14+

11

8

12+

7

12+

6

13+

2

15+

1

15+

10

8

13+

7

13+

6

14+

2

16+

1

16+

9

7

14+

なし

6

15+

2

17+

1

17+

8

7

15+

なし

6

16+

2

18+

1

18+

7

なし

なし

6

16+

2

18+

1

18+


 移動力=4の目標に対する攻撃、つまり、試作3号機に対する攻撃です。
 50トンのミサイル副砲は命中率7+ですので、100基中58発が命中します。

 命中数が2倍ですから、当然、消耗率も2倍になるでしょう。
 倍増した消耗をフォローするためには、あらかじめ2倍の数を用意する必要があるのですが、そこまでのコスト差はありません(コストから考えて、1.75倍の数しか用意できません)。
 この数字だけで、すでに3号機の立場は無くなりました。

 また、三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイルも、10+で命中していしまいます。
 移動力6戦闘艇試作1号機2号機)ならば、12+でしか命中しない攻撃が、10+で命中するということは、6倍の命中数です。
 さらに、3号機の価値が否定されてしまいました。


    表3 大型戦闘艇に対する、レーザーの命中率(近距離:移動力=6

攻撃側

100トンパルス

ビーム30門

パルス30門

ビーム3門

ビーム1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

11+

9

11+

7

12+

4

13+

2

14+

14

12+

9

12+

7

13+

4

14+

2

15+

13

9

13+

9

13+

7

14+

4

15+

2

16+

12

9

14+

8

14+

6

15+

3

17+

1

18+

11

8

15+

8

15+

6

16+

3

18+

1

19+

10

8

16+

8

16+

6

17+

3

19+

1

20+

9

7

18+

8

17+

6

18+

3

20+

1

21+

8

7

19+

8

18+

6

19+

3

21+

1

22+

7

なし

8

18+

6

19+

3

21+

1

22+


 テックレベル14戦闘艇に対しては、30門を集めたビーム・レーザーがかろうじて有効になってきました。
 命中したところで致命的損傷は期待できないのですが、若干の命中を期待できるだけでも違います。
 遠距離攻撃の場合、命中率は1低下しますので、ほとんど命中を期待できなくなってしまいますが、近距離ならば何とか命中するでしょう。


    表4 大型戦闘艇に対する、レーザーの命中率(近距離:移動力=4

攻撃側

100トンパルス

ビーム30門

パルス30門

ビーム3門

ビーム1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

8+

9

9+

7

10+

4

11+

2

12+

14

9+

9

10+

7

11+

4

12+

2

13+

13

9

11+

9

11+

7

12+

4

13+

2

14+

12

9

12+

8

12+

6

13+

3

15+

1

16+

11

8

13+

8

13+

6

14+

3

16+

1

17+

10

8

14+

8

14+

6

15+

3

17+

1

18+

9

7

16+

8

15+

6

16+

3

18+

1

19+

8

7

17+

8

16+

6

17+

3

19+

1

20+

7

なし

8

16+

6

17+

3

19+

1

20+


 移動力4試作3号機に対するレーザー攻撃は、有効性がさらに拡大しました。
 30門のビーム・レーザーは9+で命中(命中数は3.3倍)。
 30門のパルス・レーザーは10+で命中(命中数は6.0倍)。
 3門のビーム・レーザーは11+で、1門だけのビームおよびパルス・レーザーは12+で命中します(移動力6では命中しなかったので、命中数は無限大)。

 30門のレーザーで命中数が3.3〜6.0倍になったことも重要ですが、3門だけのビーム・レーザー攻撃力4)、1門だけのレーザー攻撃力2)が命中するようになった事実は、さらに重大です。
 大型戦闘艇の迎撃に、小規模な砲塔群や、哨戒艦大型戦闘艇なども参加できるようになるということですから。
 試作3号機の消耗率は、3倍〜6倍より、はるかに大きくなることでしょう。


   表5 大型戦闘艇に対する、エネルギー兵器の命中率(近距離:移動力=6

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群20門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

9+

10+

9

11+

5

13+

14

11+

9

12+

9

12+

5

14+

13

12+

8

13+

8

13+

4

15+

12

9

14+

7

15+

8

14+

4

16+

8

14+

6

15+

7

15+

3

17+

11

7

16+

5

17+

6

16+

2

18+

10

6

17+

4

18+

5

18+

1

20+


 近距離でしか攻撃に使えない、エネルギー兵器の命中率です。
 テックレベル12の上半分より上の範囲は、フュージョン・ガンの数値。
 テックレベル12の下半分より下の範囲は、プラズマ・ガンの数値。

 大型戦闘艇が攻撃側艦艇の近距離に近付いてくるか、攻撃側の艦艇が積極的に距離を合わせて近距離にならない限り、エネルギー兵器は使えません。
 しかし、攻撃力Aの(目標の装甲DMが9ならば致命的損傷1回を与えることが可能な)副砲搭載型のフュージョン・ガンは魅力的です。

 ジェリュイ級大型戦闘艇の装甲DMが9だった時は、50トンのフュージョンガン副砲を搭載した、6G加速(当然、移動力も6にします)の防空モニター艦を夢想したものですが、装甲DMが10に増えてしまうと、その存在意義がなくなりました。
 装甲DMの小さい、試作2号には有効かも知れませんが。


   
表6 大型戦闘艇に対する、エネルギー兵器の命中率(近距離:移動力=4

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群20門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

7+

8+

9

9+

5

11+

14

9+

9

10+

9

10+

5

12+

13

10+

8

11+

8

11+

4

13+

12

9

12+

7

13+

8

12+

4

14+

8

12+

6

13+

7

13+

3

15+

11

7

14+

5

15+

6

14+

2

16+

10

6

15+

4

16+

5

16+

1

18+


 何度も書いてきましたが、移動力=4試作3号機は、敵の攻撃が当たり過ぎます。
 小型化とコストダウンに成功して数を用意できても、それ以上に消耗率が高くなってしまいました。


 
表7 大型戦闘艇に対する、粒子加速砲の命中率(近距離〜遠距離:移動力=6

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群10門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

9

11+

5

13+

7

12+

2

15+

14

9

12+

5

14+

6

14+

1

17+

13

8

14+

4

16+

なし

なし

12

8

15+

4

17+

なし

なし

11

7

16+

3

18+

なし

なし

10

7

17+

3

19+

なし

なし

9

6

19+

2

21+

なし

なし

8

6

20+

2

22+

なし

なし

7

なし

なし

なし

なし



 粒子加速砲の最大のメリットは、基本命中率が高く、近距離でも遠距離でも命中率が変わらないところにある筈なのですが、さすがに、大型戦闘艇相手には無意味でした。
 100トン副砲が11+の命中率を、砲塔群10門が12+の命中率を、持っているだけです。


 
表8 大型戦闘艇に対する、粒子加速砲の命中率(近距離〜遠距離:移動力=4

攻撃側

100トン副砲

50トン副砲

砲塔群10門

砲塔群1門

TL

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

攻撃力

命中率

15

9

9+

5

11+

7

10+

2

13+

14

9

10+

5

12+

6

12+

1

15+

13

8

12+

4

14+

なし

なし

12

8

13+

4

15+

なし

なし

11

7

14+

3

16+

なし

なし

10

7

15+

3

17+

なし

なし

9

6

17+

2

19+

なし

なし

8

6

18+

2

20+

なし

なし

7

なし

なし

なし

なし


 ところが、移動力4試作3号に対しては、かなりの高確率で命中が得られるようになりました。
 残念ながら、単架砲塔1基の粒子加速砲攻撃力2以下)では命中を期待できないので、劇的な命中数の増加はないのですが。




各種攻撃の損傷期待値

 
 攻撃が命中したものとして、テックレベル14の大型戦闘艇が受ける損傷の期待値を計算しました。

 装甲DM=10のおかげで、テックレベル14で作られた大型戦闘艇が、致命的損傷を受ける可能性は、まず有り得ません。
 大型戦闘艇に対して、致命的損傷を与え得る数少ない兵器は、主砲クラス粒子加速砲、および、中間子砲(攻撃力B〜T)だけですから。

 ところが、試作2号機だけは小型/軽量化のため、装甲DM=6しか有りません。
 そのため、大型戦闘艇に対して致命的損傷を与え得る兵器は、

 主砲クラス粒子加速砲、および、中間子砲(攻撃力A〜T)、

 テックレベル  7
〜15100トン副砲ミサイル(攻撃力7〜A)、
 テックレベル10〜15の  50トン副砲ミサイル(攻撃力7〜9)、
 テックレベル  8〜15100トン副砲パルス・レーザー(攻撃力7〜A)、
 テックレベル12〜15100トン副砲フュージョン・ガン(攻撃力9〜C)、
 テックレベル12〜15の   50トン副砲フュージョン・ガン(攻撃力7〜A)、
 テックレベル11〜12100トン副砲プラズマ・ガン(攻撃力7〜8)、
 テックレベル10〜15100トン副砲粒子加速砲(攻撃力7〜9)、

 テックレベル13〜15ミサイル砲塔群30門(攻撃力7)、
 テックレベル  7〜15ビーム・レーザー砲塔群30門(攻撃力8〜9)、
 テックレベル  7〜15ビーム・レーザー砲塔群21門(攻撃力7〜8)、
 テックレベル13〜15ビーム・レーザー砲塔群15門(攻撃力7)、
 テックレベル13〜15パルス・レーザー砲塔群30門(攻撃力7)、
 テックレベル12〜15フュージョン・ガン砲塔群20門(攻撃力8〜9)、
 テックレベル14〜15フュージョン・ガン砲塔群10門(攻撃力8)、
 テックレベル        12プラズマ・ガン砲塔群20門(攻撃力7)、
 テックレベル        15粒子加速砲砲塔群10門(攻撃力7)、

 これだけ、たくさんの数に増えてしまいました。

 もしも致命的損傷を受けるならば、大型戦闘艇は、爆発、艦橋破壊、コンピュータ破壊、通常ドライブ使用不能、パワープラント使用不能、乗組員−1、火器管制装置使用不能などにより、戦闘を継続できなくなる確率が、50%です。
 致命的損傷2回で75%、3回で88%ですから、かなり高い確率でした。
 攻撃力9のミサイル副砲が命中すれば、致命的損傷の回数は3回ですから、まず確実に戦闘不能状態に陥ります。

 おまけに、致命的損傷を1回受ける度に、装甲DM−1されてしまうという新事実も発覚しました。
 上記の例ならば装甲DM−3されますので、(12.5%の確率で生存していたら)、次に命中弾を受けた時の装甲DMしか残されていません。
 攻撃力9の命中を受ければ、致命的損傷6回です。
 生存することは(1.6%の確率でしか)、望めません。

 装甲DMの少ない戦闘艇は、極めて脆い存在になることが分かりました。
 あらかじめ消耗することをみこして、大量に投入できるのならば、話は別ですが。


 テックレベル14大型戦闘艇であっても、その攻撃力は、ミサイル1門、レーザー1門、散乱砂砲1門の混載が最善であると思われます(考察の11回「防御兵器1」の記述と矛盾していますが、これは考察を作った順序が前後しているためです)。
 ですから以下の考察においても、2回の兵器損傷を与えられると、大型戦闘艇戦闘不能に陥ると判断しました。


 また、テックレベル14の大型戦闘艇の燃料搭載量は、試作1号で6.2トン、試作2号で5.4トン、試作3号で2.5トンです。
 1回の燃料損傷で失われる燃料は10トンですから残念なことに、わずか1回の燃料損傷で、大型戦闘艇の燃料がすべて失われてしまいます。
 燃料損傷の耐久力を増すために、10トン以上の燃料を搭載することは、装甲DMを削るか、移動力を下げる以外に、不可能です。

 以上の条件で期待値を計算して、以下の表に示しました。


      表9 大型戦闘艇ミサイル(核弾頭)が命中した場合の、
            兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=10

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

17.7%

63.9%

86.8%

95.6%

98.6%

99.6%

99.9%

100%

燃料−1以上

30.6%

51.8%

66.5%

76.7%

83.8%

88.8%

92.2%

94.6%

撃破率

42.9%

82.6%

95.6%

99.0%

99.8%

100%

100%

100%


 ミサイル(核弾頭)大型戦闘艇に命中した場合、1回の命中では43%の確率で、戦闘不能、あるいは行動不能の状態に陥ります。
 テックレベル15大型戦闘艇は、燃料損傷に2回まで耐えられますので、戦闘不能になる確率が18%あるだけなのですが、テックレベル14大型戦闘艇の場合、撃破率は2倍以上の43%に増えてしまいました。

 2回の命中を得た場合、戦闘不能の確率は64%、燃料喪失による行動不能の確率は52%です。
 合わせて、83%の目標撃破が可能でした。
 一方、テックレベル15の場合、戦闘不能は64%で同じですが、行動不能の確率は、わずか9%。
 合わせて67%でした。

 具体的にミサイル副砲10基を搭載しているデンドリーン級巡洋艦を例に挙げると、ミサイル全門を10機の大型戦闘艇に向けて射撃すれば、2〜3発の命中しか期待できます。
 そして命中した大型戦闘艇を、42%の確率で撃破(期待値は1.2機)できました。

 上の例は、移動力=6試作1号を目標とした場合ですが、移動力=4試作3号を目標にすれば、ミサイルの命中は5〜6発、撃破期待値は2.5機に、倍増します。


     表10 大型戦闘艇に、ミサイル(核弾頭)が命中した場合の、
            兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=6

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

44.4%

83.9%

96.5%

99.3%

99.9%

100%

100%

100%

燃料−1以上

33.3%

55.6%

70.4%

80.2%

86.8%

91.2%

94.1%

96.1%

撃破率

62.9%

92.8%

99.0%

99.9%

100%

100%

100%

100%


 装甲DMが6しかない試作2号の場合、ミサイル(核弾頭)による戦闘不能の確率は44%、行動不能の確率は33%でした。
 合わせて63%の撃破率になります。

 それに加え、致命的損傷を受ける可能性が非常に高くなりました。
 攻撃力9のミサイル副砲による命中を受けた場合、致命的損傷を3回受けますから、生存可能性は12.5%。
 さらに、外部損傷と放射線損傷により、63%の確率で撃破されますので、最終的な生存率は、たったの4.6%しか残りません。

 ミサイル副砲10基を搭載しているデンドリーン級巡洋艦ならば、およそ2〜3機に命中させることが期待でき、命中した目標は、ほぼ確実に撃破できるということです。
 戦術ポイントを使えるなら、全機に命中させ、全機を撃破しているかも知れません。


  表11  大型戦闘艇に、ミサイル(非核弾頭)ビーム・レーザー
    エネルギー兵器が命中した場合の、兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=10

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

 

4.9%

12.6%

21.6%

30.9%

53.9%

66.4%

74.5%

燃料−1以上

5.6%

10.8%

15.8%

20.4%

24.9%

29.0%

33.0%

36.7%

撃破率

5.6%

15.2%

26.4%

37.6%

48.1%

67.3%

77.5%

83.8%


 大型戦闘艇の攻撃力を無くすため、攻撃力9以下ミサイル(非核弾頭)ビーム・レーザーエネルギー兵器では、最低2回の命中が必要です(確率は5%)。
 燃料損傷による行動不能を狙うことも出来ますが、やはり望み薄でした。


  表12  大型戦闘艇に、ミサイル(非核弾頭)ビーム・レーザー
    エネルギー兵器が命中した場合の、兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=6

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

 

11.1%

25.9%

40.7%

53.9%

64.9%

73.7%

80.5%

燃料−1以上

25.0%

43.8%

62.5%

75.0%

83.3%

88.9%

92.6%

95.1%

撃破率

25.0%

50.0%

72.2%

85.2%

92.3%

96.1%

98.0%

99.0%


 装甲DM=6大型戦闘艇試作2号機の場合は、一撃を受けるだけでも、25%の確率で燃料を失い、行動不能の状態に陥ります。
 戦闘不能になる確率より、行動不能に陥る確率が高いという状況は初めてのことで、装甲が薄い戦闘艇は、とても脆いことが分かりました。
 これは、戦闘艇同士の戦闘でも、試作2号機は簡単に撃破されてしまうということを意味しています。


       表13  大型戦闘艇に、粒子加速砲が命中した場合の、
             兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=10

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

6.2%

26.1%

46.6%

63.3%

75.7%

84.2%

90.0%

93.7%

燃料−1以上

5.6%

10.5%

14.9%

18.7%

22.1%

25.0%

27.6%

29.8%

撃破率

11.4%

33.9%

54.6%

70.2%

81.0%

88.2%

92.7%

95.6%


 最後は粒子加速砲による、損傷期待値です。
 兵器損傷による戦闘不能の確率も、燃料喪失による行動不能の確率も少なすぎて、装甲DM=10大型戦闘艇に対しては、粒子加速砲も無力です。


       表14  大型戦闘艇に、粒子加速砲が命中した場合の、
             
兵器/燃料損傷期待値(装甲DM=6

命中回数

1回

2回

3回

4回

5回

6回

7回

8回

兵器−2以上

46.3%

87.9%

97.8%

99.6%

99.9%

100%

100%

100%

燃料−1以上

25.0%

43.8%

62.5%

75.0%

83.3%

88.9%

92.6%

95.1%

撃破率

59.7%

93.2%

99.2%

99.9%

100%

100%

100%

100%


 ところが、やはりと言うべきか、装甲DM=6の場合は、粒子加速砲の一撃だけでも極めて高い確率で、戦闘不能にすることが可能でした。
 命中率は低いので、命中させることは難しいのですが、命中さえすれば、戦闘不能になる確率は46%。
 行動不能になる確率は25%。
 合わせて60%の撃破率でした。




結論

 
 テックレベル15で作られた大型戦闘艇は、移動力サイズDMの相乗効果により、ほぼ無敵の存在でした。
 まず、敵の攻撃はほとんど命中しませんし、命中しても、大きな装甲DMのお陰で、致命的損傷を受けることがないからです。


 テックレベル14で作られた大型戦闘艇は、核融合炉の発電効率の低さから、設計に大きな制限を受けてしまうことが分かりました。
 比較してみたところ、95トン、6G加速、移動力=6、装甲DM=10の性能を備えた、試作1号機が最も生存性が高く、コスト面も優れていると判明しています。
 ですから、ゾダーンの大型戦闘艇は、試作1号機をベースとして設計することにしました(投稿予定は、未定です)。

 その運用方法は、テックレベル15帝国)のものと、そう大差ないようです。
 機体の大きさが2倍になるだけで、攻撃力や防御力、耐久力は似通っていますので。

 次回は、テックレベル13ソード・ワールズ)の大型戦闘艇について、考察してみます。

2008.09.06 初投稿