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The Best Weapon
16th stage
 ( Defence
Weapon 2)

最強兵器 決定戦
第16回
 (防御兵器2)

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良く当たるけれど、数を撃てない
数を撃てるけれど、なかなか当たらない
 どちらの兵器を取るべきか、それが問題だ。


 考察の第15回に引き続き、大型戦闘艇を撃破するための防御兵器について、考察を行ないました。
 その結果が、上記の文章です。

 考察の第11回で、空母に搭載すべき防御兵器の検討を行ないました。
 空母に限りませんが、大型戦闘艇の餌食となりやすい移動力ゼロ大型艦艇が、恐るべき大型戦闘艇の「精密射撃」を無力化するためには、多くの防御兵器を搭載しなければなりません。

 それが、散乱砂砲レーザー砲エネルギー兵器などの砲塔群です。
 考察の結果、高い攻撃力(高い防御力)の砲塔群を少しだけ持つよりも、低い攻撃力(低い防御力)の砲塔群をたくさん装備した方が、より効率的だと判明しました。


 しかし、ただ防御を行なっているだけでは、その状況を改善できません。
  一方的に撃たれ続けるならば、いつかは防御を突破されて、最終的には撃破されてしまうことでしょう。
 「攻撃は最大の防御」なのですから、攻撃目標にされた大型艦艇も攻撃を行なって、たとえ1機でも、敵の大型戦闘艇を撃破するべきです。


 敵大型戦闘艇を、効率良く撃破する方法について、考察してみました。




考察の進め方


 考察の8、9回で、テックレベル15大型戦闘艇を、12、13回でテックレベル14と13大型戦闘艇を検討してきました。
 その結果、テックレベル毎に異なる、大型戦闘艇の基本性能が分かってきています。

 すべてに共通する点は、100トン未満の大きさ(サイズDM=−2)で、6G加速移動力6の性能を持ち、該当テックレベルで最高のコンピュータを搭載していること。
 この最低条件を満たさなければ、大型戦闘艇としての要求を満足できません。


 テックレベル15大型戦闘艇は50トン。
 装甲DM=9〜10を備え、燃料タンクの容量も10トン以上ですから、なかなか撃破できません。
 反面、モデル9コンピュータを3基も搭載しているため、建造費は高価です。

 テックレベル14大型戦闘艇は95トン。
 装甲DM=10を持たせることは出来ましたが、燃料タンクは1回の命中で全燃料を失うことが確実な、10トン以下の容量です。
 機体の大型化とによって
テックレベル15大型戦闘艇より、高価なものになってしまいました。

 テックレベル13大型戦闘艇は50トン。
 装甲DM=5の軽装甲で、燃料タンクも10トン以下と、きわめて脆弱です。
 しかし、搭載されるモデル7コンピュータの価格が安いことから、大型戦闘艇自体も安価になりました。
 消耗率の高さを、同時投入する機数の多さでカバーする、消耗品的な使い方をされると思われます。


 繰り返しになりますが、大型戦闘艇は100トン未満の大きさと、移動力6の性能によって、回避DM=8を確保しています。
 コンピュータによる回避DMは、攻撃側コンピュータの攻撃DMと対立するDMですから、テックレベルで優っている分が+DM、劣っている分が−DMとなって適用されました。


 今回も防御側の艦艇は、第9回、11回の考察にも採用した、サイズDM+1(2万〜6万トン)、移動力=0の大型艦を使用します。
 そして、大型戦闘艇攻撃に用いる防御兵器は、同じく、武器設置点100個分を規準としました。
 大型艦1万トン分の火力を、対大型戦闘艇への攻撃に用いるということです。
 防御射撃を行なう大型艦側のテックレベルは15(帝国の標準テックレベル)としておきました。


 さて、主砲以外の攻撃兵器としては、以下の7種類が存在します。
 武器設置点100個分で、どれだけの砲塔群数を確保できるか考えました。

1.ミサイル
 10基の副砲(100トン、または、50トン)からなる、10砲塔群。
 あるいは、三連架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。

 核ミサイルは、外部損傷表で+6のDMを適用できるため、とても強力です。
 考察の第8回、12回、13回で明らかになったように、命中した場合、最も高い確率で大型戦闘艇を撃破できる兵器は、核ミサイルでした。
 核中和装置大型戦闘艇に搭載することはまず不可能ですから、核中和装置によって阻止される心配もありません。


2.ビーム・レーザー
 三連架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。

 ミサイルの次に多用される兵器だと思います。
 近距離でも遠距離でも使用可能ですし、電力消費もフュージョン・ガン粒子加速砲ほど大きく有りません。
 砲塔の占有容積や価格も、無難な範囲に留まります。


3.パルス・レーザー
 三連架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。

 攻撃力はビーム・レーザーと比べて劣っていますので命中率も低くなりますが、外部損傷表でDM−2を適用できることは、数少ないメリットでしょう。
 もうひとつのメリットは、1門当たりのコストが、ビーム・レーザーに比べて半額ということです。


4.フュージョン・ガン
 10基の副砲(50トン)からなる、10砲塔群。
 複架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。
 あるいは、単架砲塔100基からなる、100砲塔群。

 対大型戦闘艇向けの攻撃に用いる場合、その射程が、近距離に制限されることから、極めて使い難い兵器になってしまうでしょう。


5.プラズマ・ガン
 
10基の副砲(50トン)からなる、10砲塔群。
 複架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。
 あるいは、単架砲塔100基からなる、100砲塔群。

 テックレベルが10〜12の海軍でない限り、誰も使わないと思われるプラズマ・ガンですが、電力消費が少ないため、一応、検討しておきます。
 今回も期待していません。


6.粒子加速砲
 10基の副砲(100トン、または、50トン)からなる、10砲塔群。
 あるいは、単架砲塔100基からなる、10〜100砲塔群。

 命中した目標に対して、外部損傷と放射線損傷の2つを与えることが出来、回避DMと装甲DM以外の手段で、それを防ぐ(被害を軽減する)ことは出来ません。


7.中間子砲
 10基の副砲(100トン、または、50トン)からなる、10砲塔群。
 
 中間子砲による損傷は、目標の装甲に影響されません。
 重装甲の大型戦闘艇にも致命的損傷を与えることが可能ですから、命中すれば、即、撃破となる筈です。
 問題は、当たるかどうかなのですが。


 上記の兵器を、砲塔10基の10砲塔群としたり、砲塔1基の100砲塔群などに配置したりして、その攻撃能力(具体的には、命中弾数の期待値)を評価していきます。




ミサイルの命中期待値


 命中した場合に最も撃破率の高い、核ミサイルを評価します。

 ミサイルの砲塔群配置は、

100トン副砲  (攻撃力A)×  10砲塔群
  50トン副砲  (攻撃力9)×  10砲塔群
三連架砲塔10基(攻撃力7)×  10砲塔群
      6 基(攻撃力6)×  16砲塔群
      4 基(攻撃力5)×  25砲塔群 
      2 基(攻撃力4)×  50砲塔群
      1 基(攻撃力3)×100砲塔群
 単架砲塔 1 基(攻撃力2)×100砲塔群

 以上の配置(組み合わせ)が考えられました。


     表1   ミサイル−武器設置点100個分の命中期待値(遠距離)

ミサイル

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

副砲

10

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

6+

7.2

副砲

10

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

6+

7.2

30

10

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

18

16

12+

0.4

11+

1.3

10+

2.7

9+

4.4

8+

6.7

12

25

12+

0.7

11+

2.1

10+

4.2

9+

6.9

8+

10.4

50

13+

0.0

12+

1.4

11+

4.2

10+

8.3

9+

13.9

100

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

9+

27.8

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7


 武器設置点100個分(船体1万トン分)の防御兵器が大型戦闘艇へ攻撃を行なって、命中を期待できる数は、上記の通りです。


 テックレベル15大型戦闘艇に対しては、副砲(100トン副砲も、50トン副砲も、命中率は同じ)が最も良く命中しますが、期待値は1.7しかありません。
 撃破率は、1回の命中で28%、2回の命中で76%でした(考察の第8回より)。
 攻撃力10の100トン副砲でも致命的損傷を与えることは出来ませんが、三連架砲塔のミサイルでは命中期待値が小さすぎるので、副砲を用意すべきでしょう。


 テックレベル14大型戦闘艇に対しては、副砲と、三連架砲塔1基(攻撃力3)の砲塔群が、同じ最大の命中期待値を得ています。
 その期待値は、2.8
 装甲DM=10の大型戦闘艇に対して致命的損傷を与えることは期待できませんから、どちらも命中時に与える損傷は同じになります。
 ちなみに、致命的損傷無しの場合、核ミサイルによる撃破率は、43%でした(考察の第12回より)。


 テックレベル13大型戦闘艇に対しては、三連架砲塔1基(攻撃力3)の砲塔群が、最も良く命中します。
 その期待値は8.3でした。
 テックレベル13で作られた大型戦闘艇の装甲DMは5ですから、攻撃力6以上の兵器が命中すれば致命的損傷を与え、さらに高い確率で撃破することが出来ます。
 攻撃力9の副砲が命中すれば、致命的損傷4回を与えて、撃破率は96%でした。
 一方、攻撃力5以下の攻撃では、致命的損傷を与えられませんから、撃破率は64%のままです(以上、考察の第13回より)。
 この双方を、比較してみます。

 攻撃力9の副砲   命中期待値4.2 × 撃破率96% = 4.00
 攻撃力3の砲塔群  命中期待値8.3 × 撃破率64% = 5.33

 三連架砲塔1基からなるミサイル砲塔群(攻撃力3)が最も効率良く、テックレベル13大型戦闘艇を撃破できると分かりました。


 テックレベル12以下大型戦闘艇に対しては、三連架砲塔1基(攻撃力3)の砲塔群が、最も良く命中します。
 その期待値は16.7〜27.8でした。
 テックレベル12以下大型戦闘艇について、設計はしていませんが、その装甲DMが5以上になることはないでしょう。
 恐らく、上記の砲塔群が最も効率よく撃破できる筈です。


 帝国の仮想敵である、ゾダーンソード・ワールズヴァルグルテックレベルは、14〜13です。
 帝国海軍の艦艇が、大型戦闘艇を攻撃するために装備する兵器としては、50トンのミサイル副砲と、三連架砲塔1基のミサイル砲塔群の組み合わせが、どちらのパターンにも対応できる、最適の選択だということになりました。

 MAG様の設計したデンドリーン級軽巡洋艦が、攻撃力9のミサイル副砲10基と、攻撃力3のミサイル砲塔40個(上記の組み合わせ、そのものです)を備えているのは、実に優れた設計だと評価できます。
 これは、偶然でしょうか?
 それとも、すでに命中期待値を計算済みだったのでしょうか?




レーザーの命中期待値


 レーザー兵器エネルギー兵器は、攻撃だけでなく、対ミサイル防御にも使える利点があります。
 また、エネルギー兵器は射程の制限を受けますが、レーザー兵器は−1の距離DMを受けるだけで、遠距離での攻撃が可能でした。

 ビーム・レーザー砲の砲塔群配置は、

三連架砲塔10基(攻撃力9)×  10砲塔群
      7 基(攻撃力8)×  14砲塔群
      5 基(攻撃力7)×  20砲塔群
      4 基(攻撃力6)×  25砲塔群 
      2 基(攻撃力5)×  50砲塔群
      1 基(攻撃力4)×100砲塔群
 複架砲塔 1 基(攻撃力3)×100砲塔群
 単架砲塔 1 基(攻撃力2)×100砲塔群

 以上の配置(組み合わせ)が考えられます。同じように、パルス・レーザー砲の砲塔群配置は、

三連架砲塔10基(攻撃力7)×  10砲塔群
      7 基(攻撃力6)×  14砲塔群
      4 基(攻撃力5)×  25砲塔群 
      2 基(攻撃力4)×  50砲塔群
      1 基(攻撃力3)×100砲塔群
 単架砲塔 1 基(攻撃力2)×100砲塔群

 以上の配置(組み合わせ)が考えられました。


   表2 ビーム・レーザー砲−武器設置点100個分の命中期待値(近距離)

ビーム・レーザー

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

30

10

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

21

14

11+

1.2

10+

2.3

9+

3.9

8+

5.8

7+

8.2

15

20

12+

0.6

11+

1.7

10+

3.3

9+

5.6

8+

8.3

10

25

12+

0.7

11+

2.1

10+

4.2

9+

6.9

8+

10.4

50

13+

0.0

12+

1.4

11+

4.2

10+

8.3

9+

13.9

100

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

9+

27.8

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

 

 テックレベル15大型戦闘艇に対しては、三連架砲塔7基からなる攻撃力8の砲塔群が、最大の命中期待値です。
 その期待値は1.2

 テックレベル14大型戦闘艇に対しては、三連架砲塔1基からなる攻撃力4の砲塔群が、最大の命中期待値2.8でした。
 装甲DM=10の大型戦闘艇に対して致命的損傷を与えることは期待できませんから、攻撃力の大きな兵器を使っても意味はありません。
 攻撃力4の砲塔群を多数装備する砲塔群配置が、最も有効です。
 レーザー砲による撃破率は、1回の命中で5.6%、2回の命中で15%でした(考察の第12回より)。

 テックレベル13以下大型戦闘艇に対しても、攻撃力4の砲塔群が、最大の命中期待値を示しています。
 しかし、攻撃力6以上の兵器が命中すれば致命的損傷を与えることができますので、攻撃力9の砲塔群が最も有効だという結論が、考察の第13回で出ていました。


 帝国の仮想敵はテックレベル14と13ですから、ビーム・レーザー砲の砲塔群配置は、とても難しい選択問題になるようです。
 テックレベル14を目標とした、攻撃力4の砲塔群を装備するか、テックレベル13を目標とした、攻撃力9の砲塔群を装備するか。
 ミサイルのように、副砲と砲塔群の双方を配置する訳にはいきませんので、どちらかを選ばなくてはなりません。


   表3 パルス・レーザー砲−武器設置点100個分の命中期待値(近距離)

パルス・レーザー

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

30

10

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

21

14

12+

0.4

11+

1.2

10+

2.3

9+

3.9

8+

5.8

10

25

13+

0.0

12+

0.7

11+

2.1

10+

4.2

9+

6.9

50

13+

0.0

12+

1.4

11+

4.2

10+

8.3

9+

13.9

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7


 パルス・レーザーにメリットはほとんどありません。
 外部損傷表で+2のDMを得ることはできますが、命中期待値がほぼ半分と、とても小さくなってしまうのです




エネルギー兵器の命中期待値


 近距離の目標にしか射撃できないエネルギー兵器は、強力ですが、使い難い兵器です。
 対ミサイル防御用の防御兵器として使う場合は問題ないのですが、攻撃に使う場合は、自ら敵の近距離(2へクス以内)へ近付かなければなりません。

 メガトラベラーの宇宙戦闘ルールでは、お互いのユニットが交互移動を行ないます。
 そして、移動途中でも射撃を行なうことが出来ますから、近距離で攻撃してきた敵の大型戦闘艇が、そのまま近距離に留まっているとは限らないのです。

 フュージョン・ガンの砲塔群配置は、

  50トン 副砲(攻撃力10)×  10砲塔群
 複架砲塔10基(攻撃力9)×  10砲塔群
      8 基(攻撃力8)×  12砲塔群
      5 基(攻撃力7)×  20砲塔群
      2 基(攻撃力6)×  50砲塔群
 単架砲塔 1 基(攻撃力5)×100砲塔群

 以上の配置(組み合わせ)が、プラズマ・ガンの砲塔群配置は、

  50トン 副砲 (攻撃力6
)×  10砲塔群
 複架砲塔10基(攻撃力7)×  10砲塔群
      8 基(攻撃力6)×  12砲塔群
      5 基(攻撃力5)×  20砲塔群
      2 基(攻撃力4)×  50砲塔群
 単架砲塔 1 基(攻撃力3)×100砲塔群

 以上の配置(組み合わせ)が考えられました。

   表4 フュージョン・ガン−武器設置点100個分の命中期待値(近距離)

フュージョン・ガン

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

防御効果(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

副砲

10

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

6+

7.2

20

10

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

7+

5.8

16

12

11+

1.0

10+

2.0

9+

3.3

8+

5.0

7+

7.0

10

20

12+

0.6

11+

1.7

10+

3.3

9+

5.6

8+

8.3

50

12+

1.4

11+

4.2

10+

8.3

9+

13.9

8+

20.8

100

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7

9+

27.8


 テックレベル15大型戦闘艇に対しては、攻撃力Aの50トン副砲が最高の命中期待値を持っています。
 次点、攻撃力6の(複架砲塔2基からなる)砲塔群は、命中期待値がわずかに劣っていますが、大きな違いがありません。

 テックレベル14〜13大型戦闘艇に対しては、攻撃力6の砲塔群が、最も高い命中期待値を持っていました。
 テックレベル13大型戦闘艇は、装甲DM=5ですから、攻撃力6のフュージョン・ガンが命中すれば、致命的損傷を受けてしまいます。

 対ミサイル防御で優秀だった単架のフュージョン・ガンは、テックレベル13以下大型戦闘艇に対して、最高の命中期待値を持っていました。
 しかし、致命的損傷を与える力はありません。


 テックレベル14以上大型戦闘艇に命中弾を与えることと、対ミサイル防御を優先するのであれば、単架砲塔1基の砲塔群を100個。

 テックレベル13以下大型戦闘艇に、致命的損傷を与えることを優先するのであれば、複架砲塔2基の砲塔群を50個にすべきでしょう。


   表5   プラズマ・ガン−武器設置点100個分の命中期待値(近距離)

プラズマ・ガン

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

副砲

10

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

20

10

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

16

12

12+

0.3

11+

1.0

10+

2.0

9+

3.3

8+

5.0

10

20

13+

0.0

12+

0.6

11+

1.7

10+

3.3

9+

5.6

50

13+

0.0

12+

1.4

11+

4.2

10+

8.3

9+

13.9

100

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

10+

16.7


 やはり、攻撃力の面で見劣りします。
 必然的に、命中期待値も小さくなってしまいました。
 テックレベル10〜11(フュージョン・ガンを使えないテックレベル)の狭い範囲でしか、プラズマ・ガンが活躍する状況は有り得ません。




粒子加速砲の命中期待値


 今度の考察は、外部損傷と放射線損傷を与えることのできる、粒子加速砲です。

 粒子加速砲は、100トンと50トンの副砲の他、単架砲塔にしか搭載できません。
 その砲塔群配置は、

 100トン副砲 (攻撃力9)×  10砲塔群
   50トン副砲 (攻撃力5)×  10砲塔群
 単架砲塔10基(攻撃力7)×  10砲塔群
      8 基(攻撃力6)×  14砲塔群
      6 基(攻撃力5)×  20砲塔群
      4 基(攻撃力4)×  25砲塔群 
      2 基(攻撃力3)×  50砲塔群
      1 基(攻撃力2)×100砲塔群

 以上の配置が考えられました。


   表6  粒子加速砲−武器設置点100個分の命中期待値(近距離〜遠距離)

粒子加速砲

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

副砲

10

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

副砲

10

14+

0.0

13+

0.0

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

10

10

13+

0.0

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

12

14+

0.0

13+

0.0

12+

0.4

11+

1.3

10+

2.7

16

14+

0.0

13+

0.0

12+

0.7

11+

2.1

10+

4.2

25

15+

0.0

14+

0.0

13+

0.0

12+

1.4

11+

4.2

50

15+

0.0

14+

0.0

13+

0.0

12+

2.8

11+

8.3

100

16+

0.0

15+

0.0

14+

0.0

11+

0.0

12+

2.8


 攻撃力9の100トン副砲をもっても、テックレベル15と14大型戦闘艇に対しての命中期待値が、0.3〜0.8しかない事実は、大型戦闘艇を攻撃するための兵器として、粒子加速砲が役に立たないことを証明してしまいました。

 最も優秀なミサイルは、期待値が1.7〜2.8(遠距離)、レーザー兵器でも、期待値は1.2〜2.8(近距離)ですから、命中率が悪すぎます。

 今までのところ、粒子加速砲(副砲、および、砲塔群)には、兵装の種類を1つでも増やして、兵器全体の耐久力を増やすために装備する、というメリットしか見つかっていません。




中間子砲の命中期待値


 最後の考察は、究極の高テクノロジー兵器中間子砲です。

 中間子砲は、100トンと50トンの副砲しか搭載できません。
 その砲塔群配置は、

 100トン副砲(攻撃力9)×10砲塔群
   50トン副砲(攻撃力4)×10砲塔群
 


     表7   中間子砲−武器設置点100個分の命中期待値(近距離)

中間子砲

目標戦闘艇のテックレベル

武器設置点100個の

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

テックレベル

命中期待値(TL15)

15

14

13

12

11

門数

攻撃力

群数

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

命中率

期待値

副砲

10

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8

8+

4.2

副砲

10

13+

0.0

12+

0.3

11+

0.8

10+

1.7

9+

2.8


 主砲クラスの中間子砲はとても強力でしたが、副砲クラスの中間子砲になると、話は変わってしまいます。

 まず、命中しません。
 これは、回避DMが8もある大型戦闘艇を攻撃していることが原因であり、中間子砲に限ったことではないのですが、大きな期待をしていただけに、失望も大きくなってしまいます。
 中間子副砲1基を装備するために必要なパワープラントの大きさから考えると、百発百中でさえも、足りないように思えるのです。

 次に、なかなか船体形状を突破できません。
 船体形状1の大型戦闘艇に命中した場合、攻撃力9の中間子砲は10+を、攻撃力4の中間子砲は11+を出さなければ、損傷を与えることが出来ません。
 テックレベルの差(コンピュータ・モデルの差)がありますから、上記の数字がそのまま適用される訳ではないのですが、突破判定の成功率は、12分の1から半分程度です。

 命中判定と船体形状の突破判定をくぐり抜ければ、自動的に多数の致命的損傷を与えることが出来ます(中間子砲による損傷は、装甲の影響を受けません)から、かなりの高確率で、撃破することはできるでしょう。




結論


 大型戦闘艇を撃破するためには、まず、何よりも攻撃を命中させること(大型戦闘艇は、回避DMが大きいので、なかなか命中しません)、次に、撃破できるだけの損傷を与えることが必要です。


 核ミサイルは、あらゆる場面で有効です。
 遠距離の攻撃では、最も命中率の高い(命中期待値の大きい)兵器でした。
 また、大型戦闘艇は機体のサイズ制限から、核中和装置を搭載することが出来ません。
 十分な数の散乱砂砲を搭載することも出来ませんから、核ミサイルの命中を防御することは困難です。
 外部損傷表で+6のDMを得て、さらに放射線損傷まで与えることもできますから、撃破率も最高でした。
 他の兵器とは比べようもないほど、撃破率が違います。


 ビーム・レーザーは、ミサイルの次に命中期待値の大きな兵器です。
 命中した場合の撃破率は低いのですが、対ミサイル防御を主目的に装備するならば、妥当な兵器だと思われます。

 パルス・レーザーは、外部損傷表で+2のDMを得られるものの、命中期待値が大きく低下するため、有効性も下がってしまいます。


 フュージョン・ガンも、対ミサイル防御に限定するなら、魅力的な防御兵器です。
 しかし、大型戦闘艇を目標として攻撃を行なう場合、近距離(2へクス)の射程しかないことが、大きな制限になりました。

 プラズマ・ガンは、あまりにも中途半端です。
 フュージョン・ガンの利用が可能なテックレベルでは、プラズマ・ガンを選ぶ理由がありません。


 粒子加速砲は命中率が悪すぎて、大型戦闘艇を目標とした攻撃には使えません。 
 この兵器の存在意義を見つけるためには、さらなる考察が必要です。


 中間子砲は、命中判定と突破判定に成功さえすれば、テックレベル15大型戦闘艇さえ一撃で撃破できる、極めて強力な兵器です。
 命中判定と突破判定に関しては戦術ポイントの利用でカバーできるとしても、電力消費が大きいため、多数を装備することは難しいでしょう。


 以下に、各種兵器の消費電力、占有容積、コストの比較結果を示します。


      表8  各種防御兵器の消費電力、占有容積、コストの比較

防御

 

消費電力

占有容積

装備価格

兵器名

Mw

排水素トン

MCr

ミサイル

100トン副砲

50

1,000

210

50トン副砲

50

500

125

砲塔群

300

100

225

ビーム・

砲塔群

75,000

100

300

レーザー砲

パルス・

砲塔群

75,000

100

150

レーザー砲

フュージョン

50トン副砲

50,000

500

85

・ガン

複架砲塔群

100,000

200

400

 

単架砲塔群

50,000

200

200

プラズマ

50トン副砲

25,000

500

55

・ガン

複架砲塔群

50,000

200

300

 

単架砲塔群

25,000

200

150

 

100トン副砲

150,000

1,000

360

粒子加速砲

50トン副砲

75,000

500

205

 

砲塔群

125,000

300

300

中間子砲

100トン副砲

500,000

1,000

710

50トン副砲

250,000

500

505



 テックレベル14以上で作られた大型戦闘艇は、装甲DM=10を持っている可能性が高いので、中間子砲以外の兵器では、致命的損傷を与えることは出来ません。
 外部損傷を数多く与えることで、燃料の全喪失や、兵器の全喪失を期待するしかないのです。
 そのためには低攻撃力の砲塔群を多数用意して、数で攻めることが有効な筈でした。
 ところが、コンピュータのレベル差も小さいので、高い命中率を持つ高攻撃力の兵器(副砲や砲塔10基からなる砲塔群)を使わなければ、命中弾を得ることすら出来ないのです。

 結論として、テックレベル14以上大型戦闘艇を撃破するための最強兵器は、攻撃力9の50トンミサイル副砲、または、攻撃力3(三連架砲塔1基)のミサイル砲塔群だと言えるようです。
 その次が、攻撃力8(三連架砲塔7基)、あるいは攻撃力4(三連架砲塔1基)の、ビーム・レーザー砲塔群でしょう。
 レーザー兵器エネルギー兵器は、対ミサイル防御に使用する場合、低攻撃力の砲塔群を多数装備する方が効率良いので、兼用は十分に可能ですが、もともと撃破率が低いので、あまり期待は出来ません。


 一方、テックレベル13以下で作られた大型戦闘艇は、コンピュータの大きなレベル差が存在するため、回避DMが小さくなっています。
 低攻撃力の砲塔群でも命中が容易になりますから、命中期待値の最大値は、低攻撃力の兵器が持つようになりました。
 ミサイルの場合は、三連架砲塔1基(攻撃力3)の砲塔群が、それに該当します。

 それと同時に、テックレベル13以下大型戦闘艇は、十分な装甲を備えることが出来ません。
 そのため、高攻撃力の兵器が命中すれば致命的損傷を受けやすくなりますし、致命的損傷なしでも、撃破される可能性が高まりました。

 致命的損傷の有無を計算に入れても、テックレベル13以下大型戦闘艇を撃破するための最強兵器は、攻撃力3(三連架砲塔1基)のミサイル砲塔群だと言えます。
 その次が、攻撃力9(三連架砲塔10基)のビーム・レーザー砲塔群でした。
 対ミサイル防御用の兵器とは正反対の傾向がありますので、兼用は難しいようです。



2008.11.08 初投稿