クロナー/ジュエル星域の帝国軍

 

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 クロナー/ジュエル星域における、ゾダーン軍の進撃路予測

 ジュエル星域における、帝国側の防衛戦略を考察してみます。

 唯一最大の仮想敵は、ゾダーン連盟です。その海軍規模の大きさと、技術レベルの高さは侮れません。
 ゾダーン艦隊のジャンプ能力は、ジャンプ3が主力で6割を占めますが、ジャンプ4〜5の能力を持つ艦隊が約2割、また、ジャンプ2の艦隊も2割ほど存在しています。

 ゾダーンの侵攻ルートは、以下の5つが考えられます。

 A:シパンゴナーヴァルキスチョックの海軍基地から、ジャンプ2〜3の艦隊を用いて、エザーリン(1004)、ルビー(1005)エメラルド(1006)ジュエル(1106)を攻略するルート。
 このルートは星域首都ジュエルを攻略するルートですので、強力な主力艦隊が、大規模な地上軍を伴って侵攻してくると予想されます。

 Bクランの海軍基地からジャンプ2〜3の艦隊で、モンゴ(1204)ネイキッジ(1305)ライスン(1307)を攻略するルート。
 重要度の高い富裕世界のモンゴを占領できます。さらに、ライスンを抑えることで、ジュエルへの増援ルートを絶つことができます。
 さらにジャンプ3の艦隊は、グラント(1607)へ移動することも可能ですので、リジャイナ星域へ攻め込むことも考えられます。

 Cファーリーチの海軍基地から、ジャンプ3の艦隊をルージー(1604)へ送り込み、リジャイナ星域へ攻め込むための、橋頭堡を確保するルートです。
 ジャンプ4の艦隊ならば、リジャイナ星域イフェイトイリースメノーブへ直接攻め込むことも出来ます。しかし、それだけでは戦力が不足しますし、補給も困難ですから、ルージーの占領は不可欠でしょう。

 Dニンジャーの海軍基地から、ジャンプ2〜3の艦隊で、クォー(0808)を攻撃するルートです。
 クロナー星域に唯一残された帝国側の抵抗拠点ですので、ゾダーン側が早急に排除を試みてくることは、間違いありません。クォーが陥落した後は、非武装中立地帯の制圧にかかると予想されます。

 Eジャンプ2〜3の艦隊で、スピンワードメインの星系に沿って、リジャイナ星域へ攻め込むルートです。
 
 これらの侵攻に対処するため、クロナー/ジュエル星域に存在する海軍の規模(惑星海軍の海軍予算)を検討しました。



クロナー星域の海軍予算(帝国海軍/星域海軍/惑星海軍)

 

星系名

宙域/星域
海軍予算

惑星海軍
予算

SDBと
小艦隊

0808

クォー

0

15,000

1 

星域小計

 

0

15,000

 



ジュエル星域の海軍予算(帝国海軍/星域海軍/惑星海軍)

 

星系名

宙域/星域
海軍予算

惑星海軍
予算

SDBと
小艦隊

星域小計

 

5,114,250

572,905

 

1005

ルビー

0

7

 

1006

エメラルド

0

178

 

1106

ジュエル

2,639,250

293,250

120、BR、CR

1204

モンゴ

0

2,475

 

1305

ネイキッジ

0

0

 

1307

ライスン

0

1,995

 

1604

ルージー

2,475,000

275,000

500 

1607

グラント

0

0

 

星域小計

 

5,114,2500

572,905

 


●  宙域/星域海軍予算とは、宙域海軍(帝国正規艦隊)と星域海軍
(帝国予備艦隊)を運営するための予算である。

● 惑星海軍予算とは、その星系の対空砲台や(右に示されたSDBを
含む)惑星海軍を運営するための予算である。

● SDBと小艦隊とは、その星系に存在するSDB(惑星防衛艦)の
戦隊数と、小艦隊(植民地戦隊)の数を示している。

● 小艦隊の維持費は星域海軍(帝国予備艦隊)の予算に拠っており、
ARは強襲小艦隊(強襲戦隊)、BRは戦艦小艦隊(戦闘
戦隊)、CRは巡洋小艦隊(巡洋戦隊)を表している。

 

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クロナー/ジュエル星域に存在する、惑星海軍の戦力図


  十分な規模の惑星海軍を持つ星系 (海軍予算が5,000Mcr以上)
小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系

  不十分な規模の惑星海軍を持つ星系(海軍予算が100〜5,000Mcr)
  巡洋艦より小さい戦闘力の通商破壊艦ならば、撃退が可能

 惑星海軍を持たない星系(海軍予算が存在しないか、100Mcr未満)
  (人口レベルが4未満、もしくは、テックレベルが7未満)
  通商破壊艦に対する防衛力を、まったく持たない


 クロナー/ジュエル星域の帝国に所属する9星系の中で、十分な防衛力を持つ星系は、3星系(クォー、ジュエル、ルージー)です。

 不十分な防衛力の星系は、3星系(エメラルド、モンゴ、ライスン)です。

 防衛力を持たない星系3星系(ルビー、ネイキッジ、グラント)になります。

 前述した侵攻ルート上の世界で、十分な防衛力を持つ星系は3つだけです。それでも帝国海軍の増援がなければ、長い時間、耐えることはできないでしょう。
 それ以外の星系は、ゾダーンやソードワールズ艦隊の進撃を、食い止めることが出来ません。

 次に、帝国海軍と星域海軍の配置を検討します。


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クロナー/ジュエル星域に存在する、帝国/星域海軍と惑星海軍の配置図


●  帝国海軍基地が置かれている星系(帝国海軍が防衛を担当する)
   惑星海軍の規模は、不十分か、あるいは存在しない
   小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系


   十分な規模の惑星海軍を持ち、帝国/星域海軍基地もある星系
    小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系

●  十分な規模の惑星海軍を持つ星系 (海軍予算が5,000Mcr以上)
小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系


  不十分な規模の惑星海軍を持つ星系(海軍予算が100〜5,000Mcr)
  巡洋艦より小さい戦闘力の通商破壊艦ならば、撃退が可能


 惑星海軍を持たない星系(海軍予算が存在しないか、100Mcr未満)
  (人口レベルが4未満、もしくは、テックレベルが7未満)
  通商破壊艦に対する防衛力を、まったく持たない

 帝国海軍基地は、クロナー星域に1つ(クォー)と、ジュエル星域に2つ(ジュエルモンゴ)が置かれています。
 ジュエル星域に駐留している番号艦隊は、第125番艦隊でした。第五次辺境戦争の後は、第212番艦隊と交替しているようです。
 帝国海軍の主力艦艇はジャンプ4性能を持っていますので、海軍基地から2パーセク以内(目的地での燃料補給なしで、帰還が可能な距離)に存在する星系を、防衛可能になりました。
 クォーモンゴの海軍基地は、モニター艦や惑星防衛艦が増強されています。
 また、クォーの海軍基地は、クロナー星域におけるゾダーン艦隊の動向を調べたり、通商破壊艦を送り込んだりする際に、極めて重要な役割を果たします。

 星域海軍基地は、ジュエル星域に1つだけ(ジュエル)が置かれています。
 ジュエル星域の星域海軍はジュエル防衛戦の際、帝国海軍と協力してゾダーンの侵攻に対抗することとなるでしょう。

 基本的にジュエル星域の防衛戦略は、「増援が到着するまで耐えること」です。
 ですから、極力、味方艦艇の消耗を抑えつつ、遊撃戦や通商破壊を行なって、時間を稼ぐ作戦が多用されることになるでしょう。
 ルビーエメラルドに配置された艦隊(派遣された帝国海軍)は、若干の抵抗を試みた後、すみやかにジュエルへ撤退することが予定されています。
 モンゴの帝国海軍は出来る限りの防衛を行ないますが、防衛が困難となった場合は、ジュエルへの撤退が許されています。
 ライスンの防衛は、増援を受け入れるために不可欠ですが、ゾダーンの優勢が明らかな場合には、ガスジャイアント1個の確保を条件に、主要世界からの撤退が許されています。

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