ランス/ライラナー星域の帝国軍

 

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 ランス/ライラナー星域における、ゾダーン/ソード・ワールズ軍の進撃路予測


 ランス/ライラナー星域における、帝国側の防衛戦略を考察してみます。

 第1の仮想敵は、当然のことながら、ゾダーン連盟です。ヴィリス星域とリジャイナ星域の防衛線を突破してきた敵艦隊が、ポロズロ(2715)ライラナー(2716)を目指して突き進んでくる可能性もあり得ます。
 実際に、第三次辺境戦争ではポロズロが占領され、ライラナー攻撃の前進基地として、利用されてしまいました。
 
 ゾダーンの侵攻ルートは、以下のようになります。

 E:スピンワード・メイン上の世界を伝って、ダイナムン(1912)、レック(2112)、テュレデッド(2414)、イクゥース(1611)に攻め込むルート。ジャンプ能力の低い艦隊でも、着実に進んでいくことが出来ます。
 
 H:ケリオン星域からジャンプ3の艦隊を用いて侵入し、ランスを占領した後、さらにサンサート(1918)ド・ガンジオ(1920)を経由して、ジャンプ4の小艦隊をイヴェンドゥ(2319)へ送り込むルート。
 戦線の後方であるイヴェンドゥへ艦隊を送り込むことで、ライラナー/モーラ星域間の連絡を遮断することが出来ます。また、周辺星系で通商破壊を行なうことも出来るでしょう。

 J:
ジャンプ3の艦隊で、ディノータムキャリット占領した後、ガンディ(18
15)、イレイヴン(1916)、クォピスト(2215)と攻め込むルート。
 裂溝地帯をジャンプ3で渡れる、ただひとつのルートが、イレイヴン=クォピスト間のルートです。
 ゾダーン艦隊にとって、その重要性は計り知れません。

 N:ジャンプ2以上の艦隊であれば、前述の通り、ポロズロとライラナーを攻撃することが可能です。
 ポロズロやライラナーで燃料補給が困難な場合は、絶望的な片道攻撃になってしまう可能性が高いので、テュレデッドやイクゥースからライラナーへ攻め込んでくることは、まずあり得ないでしょう。
 ゾダーンの艦隊司令官が慎重な作戦を取るならば、まずジャイルドン(2514)か、フューラキン(2613)を占領し、ジャンプ4の小艦隊でポロズロを攻撃(2パーセクの距離しかないので、ジャンプ4ならば燃料補給なしで往復できます)。
 その後は、ポロズロを拠点としてライラナーへ反復攻撃を行なうことになる筈です。

 ソードワールズ連合の予想進路は、以下のようになります。
 ソードワールズ艦隊のジャンプ能力は、ジャンプ2が主力ですので、その大半は裂溝地帯を越えることが出来ません。
 ですが、M:のように、占領したランスを拠点として、ヴィクトリア(1817)サンサート(1918)ド・ガンジオ(1920)を攻撃することがが考えられます。
 
 これらの侵攻に対処するため、ランス/ライラナー星域に存在する、海軍規模(帝国海軍/星域海軍/惑星海軍の海軍予算)を検討します。




ランス星域の海軍予算(帝国海軍/星域海軍/惑星海軍)

 

星系名

宙域/星域
海軍予算

惑星
海軍予算

SDBと
小艦隊

1711

エクストーレイ

0

40,250

10CR

1719

ランス

0

252

  

1811

ダイナム

0

54

 

1815

ガンディ

0

10

 

1817

ヴィクトリア

0

0

 

1912

ダイナムン

0

585

 

1916

イレイヴン

0

0

 

1918

サンサート

0

0

 

1920

ド・ガンジオ

0

10

 

2011

ワイポック

0

172

 

2111

ジンニー

0

0

 

2112

レック

0

12,000

 

2212

カーカ

0

0

 

2215

クォピスト

0

1,838

 

2311

トリース

0

112,500

5

2313

エキスト

0

2

 

2314

パイリーマ

0

0

 

2317

ライズ

0

171

 

2319

イヴェンドゥ

0

333

 

2411

キーノー

0

0

 

2414

テュレデッド

0

153

 

2415

ヴリーベフガー

0

19

 

2416

ラベル

0

0

 

2417

イクゥース

0

71,250

12CR

2418

アイスティーナ

0

99

 

2419

コーグリ

0

1,020

 

2420

スカル

0

21,600

1

星域小計

 

0

262,318

 

 

ライラナー星域の海軍予算(帝国海軍/星域海軍/惑星海軍)

 

星系名

宙域/星域
海軍予算

惑星
海軍予算

SDBと
小艦隊

2512

キノーブ

0

14

 

2514

ジャイルドン

0

0

 

2519

バネット

0

300

 

2520

ガリンスキー

0

110

 

2612

メイシーン

0

38

 

2613

フューラキン

0

0

 

2620

ナトコ

648,000

72,000

100

2712

ライゼック

0

113

 

2715

ポロズロ

5,400,000

600,000

1200AR
BRCR

2716

ライラナー

3,240,000

360,000

200BRCR 

2720

ローンシーダ

0

0

 

2811

ヴァルハラ

0

8

 

2812

ジヴァイジュ

1,449,000

161,000

120BR、CR

2814

ジェ・テローナ

0

219

 

2818

ジェローム

0

0

 

2912

ヒーノズ

0

272

 

2913

シーリピナ

0

6

 

2918

ギトシー

0

1,463

 

3015

ベリゾー

0

1,721

 

3016

キジーナ

0

4

 

3017

ヒローニ

0

160

 

3019

457−903

0

0

 

3020

ソーメム

0

1

 

3111

ヴィノリアー

0

1,560

 

3112

ニューティマ

0

2

 

3114

ヒューデルー

0

0

 

3118

キパトウィー

0

17,250

 

3119

ヴェインジャン

0

95,000

 

3212

マージシー

0

0

 

3216

ベヴィ

648,000

72,000

100BRCR 

3218

タキャゼブ

0

22

 

3220

ポーワザ

0

45

 

星域小計

 

11,385,000

1,383,308

 


●  宙域/星域海軍予算とは、宙域海軍(帝国正規艦隊)と星域海軍
(帝国予備艦隊)を運営するための予算である。

● 惑星海軍予算とは、その星系の対空砲台や(右に示されたSDBを
含む)惑星海軍を運営するための予算である。

● SDBと小艦隊とは、その星系に存在するSDB(惑星防衛艦)の
戦隊数と、小艦隊(植民地戦隊)の数を示している。

● 小艦隊の維持費は星域海軍(帝国予備艦隊)の予算に拠っており、
ARは強襲小艦隊(強襲戦隊)、BRは戦艦小艦隊(戦闘
戦隊)、CRは巡洋小艦隊(巡洋戦隊)を表している。

 

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ランス/ライラナー星域に存在する、惑星海軍の戦力図


  十分な規模の惑星海軍を持つ星系 (海軍予算が5,000Mcr以上)
小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系

  不十分な規模の惑星海軍を持つ星系(海軍予算が100〜5,000Mcr)
  巡洋艦より小さい戦闘力の通商破壊艦ならば、撃退が可能

 惑星海軍を持たない星系(海軍予算が存在しないか、100Mcr未満)
  (人口レベルが4未満、もしくは、テックレベルが7未満)
  通商破壊艦に対する防衛力を、まったく持たない


 ランス/ライラナー星域に存在する59星系の中で、十分な防衛力を持つ星系は、9星系(エクストーレイ、トリース、イクゥース、スカル、ナトコ、ポロズロ、ライラナー、ジヴァイジュ、ベヴィ)です。

 不十分な防衛力の星系は、15星系です。

 防衛力を持たない星系35星系です。

 ランス星域の惑星海軍は、エクストーレイを除いて、十分な防衛力を持っているとは言えません。
 裂溝地帯を渡るランスガンディド・ガンジオの3星系は、無防備な状態で、ソード・ワールズ艦隊の前に放り出されていることになります。

 ライラナー星域も、ライラナーポロズロジヴァイジュの高人口世界だけは防衛が可能ですが、それ以外の星系は無防備です。


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ランス/ライラナー星域に存在する、帝国/星域海軍と惑星海軍の配置図


●  帝国海軍基地が置かれている星系(帝国海軍が防衛を担当する)
   惑星海軍の規模は、不十分か、あるいは存在しない
   小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系


   十分な規模の惑星海軍を持ち、帝国/星域海軍基地もある星系
    小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系

●  十分な規模の惑星海軍を持つ星系 (海軍予算が5,000Mcr以上)
小艦隊規模(巡洋艦8隻以上)の攻撃を撃退できる星系


  不十分な規模の惑星海軍を持つ星系(海軍予算が100〜5,000Mcr)
  巡洋艦より小さい戦闘力の通商破壊艦ならば、撃退が可能


 惑星海軍を持たない星系(海軍予算が存在しないか、100Mcr未満)
  (人口レベルが4未満、もしくは、テックレベルが7未満)
  通商破壊艦に対する防衛力を、まったく持たない

 帝国海軍基地は、ランス星域で6つの世界(エクストーレイランスガンディド・ガンジオイヴェンドゥアイスティーナスカル)と、ライラナー星域で7つの世界(メイシーンライゼックライラナージェ・テローナシーリピナニューティママージシー)に置かれています。
 ランス星域に駐留する番号艦隊は第100番艦隊ライラナー星域に駐留する番号艦隊は第212番艦隊です。
 これらの艦隊は、第五次辺境戦争後に、第18番艦隊第23番艦隊と交替しました。
 帝国海軍の主力艦艇はジャンプ4性能を持っていますので、海軍基地から4パーセク以内に存在する星系を、防衛可能です。

 星域海軍基地は、ランス星域には存在しませんが、ライラナー星域で5つの世界(ナトコポロズロライラナージヴァイジュベヴィ)に置かれています。
 星域海軍の艦艇もジャンプ4性能を持つため、基地から4パーセク以内の星系防衛が可能です。

 ガンディランスド・ガンジオの3星系に置かれた海軍基地は、ソード・ワールズに対する防衛線であると同時に、ゾダーンに対する第二防衛線にもなっています。
 ソード・ワールズに対抗する都合上、隣接するヴィリス星域の2星系(アスガルドタヴォンニ)は、ランスに駐留する帝国海軍が防衛を担当しています。

 イヴェンドゥアイスティーナスカルの3星系に置かれた海軍基地は、スピンワードメインの銀河辺境方向にある世界を防衛します。
 スピンワードメインの銀河核方向にある世界は、インズメイシーンライゼックに置かれた海軍基地が防衛します。

 ライゼックジェ・テローナシーリピナニューティママージシーに置かれた海軍基地はデネブ宙域からの増援ルートを確保すると同時に、インズ経由でリジャイナ星域への輸送ルートを維持するためのものです。
 ランス星域経由の輸送ルートは維持することが期待できませんから、大型商船の航路は、戦争勃発と同時に、インズ経由に変更されると考えています。

 ライラナージェ・テローナライゼックディアンインズヨーリリジャイナを経由する航路は、ランス星域経由の航路と比べて、ジャンプが1回少なくて済みますし、最大ジャンプも3パーセクです。
 どう考えても、こちらの方が早く安く貨物や旅客を運べるのですが、平時にランスを経由させるという方針が有る以上、政治的な意図が働いているのでしょう。
 ちなみに、ライゼックディアンインズの間でディアンを経由させる理由としては、過去の辺境戦争で直通航路が閉鎖された(途中に存在していた漂流天体が破壊された結果、大量に発生した微小天体のためジャンプ航路が妨害されてしまい、統計的には36隻中1隻程度の行方不明船が出てしまう)という設定を用いています。


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