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戦闘車両について  その11

戦車としての総括

戦車とは、究極の処、複数の要素で構成された工業製品です。

まず1つ目は、「高い火力に代表される攻撃能力」です。
これは貫通性能もあれば長射程距離もあれば命中精度もあれば射撃速度という要素のバランスで達成される性能です。
どの要素を重視するかで口径も砲弾初速も違ってきますので、そこから搭載すべき砲の仕様も変わることになります。
つまり、こうした想定をきちんとしないと砲を決めることができないということです。
更に言えば、搭載する砲弾数も重要で、大きな砲弾であれば、大きな破壊力が期待できますが、積載量が小さくなることになり、結果的に戦闘継続時間が制限されるということに直結します。
また、砲の寿命も大きな問題になります。
摩耗などの劣化をどう整備で抑えるか、寿命に至った砲の交換が容易なのか等です。
大口径あるいは長砲身であれば砲の重量容量も大きくなり、作業に必要な揚重機設備もありますので、こうした設備環境も含めた戦力維持が必要と言えます。
この搭載砲は車両の価格にも大きく反映しますので、機能面に限らず、経済性や整備性あるいは補給面での検討をして決定されるべきでしょう。

2つ目は、「敵火力から防備しえる装甲と防御能力」です。
これは敵火力からの防弾としての重装甲、あるいは避弾経始やアクティブアーマーに代表される被弾した後の処理、または被弾後のダメージコントロールなどで構成される性能です。
ですので、この防御能力については幾つか考え方が存在します。
敵の現在の攻撃手段から見て、その火力に対抗し得る最低限度の装甲などの防御能力を求める場合もありますし、将来的な敵火力を想定した重装甲化した場合には結果として車体重量が増加してしまい、速度あるいは登坂性能など次項で申し上げる機動性能を悪化させます。
更に言えば、必要な速度を一定化しないと他の戦闘車両と合わせて部隊編成した場合に、軍事的な戦術価値が低い機動性のない機甲戦力になりかねません。
つまり、部隊としてどういう運用をするのかを考慮しないと必要かつ充分な防御能力にならないということで、とにかく重装甲であれば良いという訳ではないということです。

3つ目は、「機動性能」です。
防御能力でも触れた様に、高速発揮ができることも重要ですが、駆動部の強靭さ特に不整地での走行を考慮した動力から走行装置、例えばエンジンから車輪が回転して走るまでの一連の機械的連結が信頼に足る耐久性を有しているかも考慮すべき点になります。
ですので、複雑な部品を1つ組み込むだけで故障原因になりますので、可能な限り簡素化できる仕組みすべきところです。
更に言えば、動力も可能な限り大出力であることが望ましい訳ですが、携行可能な燃料量は補給の頻度を圧迫しますので、戦闘可能時間も含めて、適切な動力を確保すべきです。
更に考慮すべきは被弾時の誘爆の可能性です。
一般的にディーゼルエンジンに比較すると、ガソリンエンジンは小型軽量化が可能です。
ガソリンエンジンに比較してのディーゼルエンジンは得られるトルクが大きく燃料容量比で言えば低燃費です。
ですので、一般車両でも、大型車両はディーゼルエンジン、小型の自家用車以下はガソリンエンジンと使い分けがされているのです。
しかしガソリンエンジンを選択して小型軽量化を狙った設計をした場合に、燃料がガソリンな為に被弾時の引火誘爆の可能性があります。

纏めると、攻撃能力、防御能力、機動性能のどれを優先させるかを考慮して設計する事になります。
その能力性能を実現させる為に重量や容量などの制約と製造コストや製造手間を加味した生産性を含めて設計されていくことになります。

それに加えて、工業製品としてのバランスが重要です。
車載砲が大きければ、積載弾数も大きくなり、反動に耐える為に車体の大きさや重量を増す必要がありますし、装甲を増せば、車体重量が激増して、機動性が大きく低下してしまいますし、機動性が必要ならばサスペッションなどの足回りやエンジンの大きさ自身も必要になります。
つまり、無制限に変更できるものではなく、こちらを優先すれば別の要素が低下するということになりますので、設計的に計算せずに思い付きで仕様変更すると思わぬ悪い結果に直結してしまう可能性が高いと言えるでしょう。
某国の国産戦車が隣の国に合わせて大口径車載砲に変更してしまった為に、横に向けて射撃すると反動で横転してしまう、なんてことになりましたが、それでも設計変更は効かずに採用されて量産される手前という状況ですが、使う側の軍隊は使い方が限定してしまうので、これも欠陥品と言えるでしょう。

設計を決める際に加えて考慮すべきなのは工業製品としての試作品の考え方です。
通常は初期生産型に最低限の能力を付与し、その後の改良ができる様に冗長性を含めておくのが一般的です。
というのは必ず初期故障が発生しますので、そうした技術的課題を幾つも解決して行ってやっと実用化になる訳ですので、この方法が一般的になるのです。
そうしないと、不測の改造が必要になった場合、冗長性がないばかりに欠陥品になってしまいますので。
また、その改造の過程でより良い性能が獲得できるというのは戦闘車両に限らず、自動車や飛行機などでも多く見られるものですので、
冗長性の確保は絶対必要と言えます。
別の方法としては性能盛り沢山の採算度外視な高仕様の最高級な試作品をまず作って、必要な性能だけを残して量産化するという方法もあります。
が、技術的な問題でも先鋭先端技術の問題なのか、それとも一般的な初期故障なのかを試運用しつつ判別するのがとても困難あるいは不可能になる欠点がありますので、こうした方法は工業製品の開発運用にはあまり一般的には使われません。
が、この方法ならば後からの改良を考慮していますので、実運用開始後の仕様変更がやり易い場合もあります。
要するに改良のリスクをどこに持たせるのか、技術的な問題解決はどうすべきかが考慮されてようやく設計した製品が実用化になって行く、ということです。
ですので、単純に1つのアイデアがある、実用化した、という流れではないのだということですね。

またトラベラーで登場する反重力車両については、戦闘車両としての運用を考えると従来の装軌車両、装輪車両と同様な面も存在しますが、異なる一面もまた存在します。
前述の通り、反重力戦闘車両は戦場においては高度のある行動はできず、地形追従飛行をすることが前提になります。
となると、運用方法が戦車あるいは戦闘車両と同じく搭載兵器で直接敵戦力を攻撃することであるならば、想定される敵戦力を撃破できる火力を有し、敵攻撃を防御できる防御能力を有していることが前提で、機動性能は劣っていても構わないなど、地上走行をする車両と同様な仕様を優先する設計となります。
が、反重力戦闘車両の別の一面として、現在は航空機がその位置にあるような制空格闘能力あるいは対地攻撃能力を優先させるという設計もまた存在するでしょう。
つまり、戦闘機や対地攻撃機あるいは攻撃ヘリに近しい性格の戦闘車両の登場です。
となると、高高度での高速発揮できる速度を優先させるとか高火力長射程の搭載兵器を優先させるということになって、その結果、防御能力は劣っていても止むなしという判断になる、という設計になるかと思われます。
要するに反重力戦闘車両もまた、攻撃能力、防御能力、機動性能のどれを優先させるかを考慮してどういう運用をするのか、ということを想定した設計が必要になるでしょう。
大臣 2021/04/11(Sun) 22:56 No.1180

戦闘車両について  その10

次は戦車の運用や戦術についてを申し上げたく存じます。

戦車の戦術
時代によって戦車の運用は様変わりします。
ですので、どの方法が最も優れているということではなく、その時代に適合した戦術運用がされている、ということが前提です。
が、それでは味気ないので、それぞれの時代の代表的な戦車戦術を見て行くとしましょう。

塹壕突破
戦車の当初の運用は第1次世界大戦の塹壕戦での突破をすることが当初の任務です。
ですので、塹壕からの機関銃弾を防ぐだけの装甲が要求されますし、塹壕を突破できる登坂能力も要求されることになります。
大戦後のいわゆる戦間期では、歩兵の支援としての戦車、という考え方で、つまりは騎兵の延長たる騎兵戦車と言う思想です。
細かくはフランス式の考え方とイギリス式の思考とに分岐し、それが戦車の開発史にも影響して数々の戦車が開発されて行きます。
がいずれも技術上の問題たる機械としての信頼性の低さが影響して、大量運用が継続した作戦行動に用いられない状況になります。


機械化部隊
イギリスのリデル=ハートとフラー大佐に触発されたイギリス陸軍省は実験的な機械化部隊が創設され、演習の結果実用性が認められることになります。
こうした軍事研究が列強国の間で盛んに研究され、1920年代にはドイツを除く欧州各国、アメリカそれに日本が機甲戦の研究と戦車開発に注力して行きます。
そうした国際情勢の中で発生したのが1939年のノモンハン事件です。日露国境で発生した軍事衝突ですが、事件と言うよりもはや限定紛争で、両軍6万を超える戦力に加え、本格的に戦車を投入した戦闘です。
火炎放射機や対戦車地雷も使用され、日本軍92両、ロシア軍438両という戦車をはじめ、火砲や航空機や装甲車を投入しての4か月にも渡る交戦で、結果はロシア側の勝利に終わります。
この戦闘では両軍ともに次戦争の戦訓が多く含まれているのですが、その活用が充分にはされず、続く第2次世界大戦へと突入して行きます。


ドクトリン
こうした状況で列強各国が分岐して行き、戦術思想としてのドクトリンの違いになって現れます。

英国とフランスは共に、快速軽装甲戦車と重装甲重火力の低速戦車の2種類を運用しますが、それは歩兵が中心の戦術で、戦車はあくまでも歩兵の支援兵器です。
北アフリカ戦線で機甲戦をドイツ軍相手に対等に展開できたのは終戦近い数年間だけと言えます。

ソ連赤軍ではより独創的で、膨大な歩兵部隊による正面戦線と後方からの大量の砲兵支援、そこに加えて重装甲と火力を有する戦車が正面戦線を支え、快速性の高い機動性重視の戦車で打撃力を持って攻撃する思想です。
更に開戦後はソ連はドイツ軍の電撃戦を高く評価し、戦車軍の創立に至ります。
結果として機甲部隊が集中投入され、戦術的に奇襲効果を重視した作戦立案をして、対ドイツでの戦争に臨むことになります。

ドイツ軍はグデーリアンの思想を基に機甲化された諸兵科連合部隊と機甲部隊による機動性の高い戦術機動をもって、電撃戦を展開できる能力を構成します。
重要なのは、その背後には急降下爆撃機と制空権を握る為の戦闘機などからなる戦術空軍を合わせて運用する立体戦術です。
つまり戦争のデザインとして単体としての戦車で運用するのではなく、複合的な兵器群として運用することが前提で、
それぞれの長所を活用した戦術を展開する思想です。

アメリカは第1次大戦時点で戦車軍を設立し、機甲戦力の整備を実施していますが、フランス軍を模倣した戦術体系でした。
が、続く第2次大戦開始でのドイツの対仏戦、対ポーランド戦での電撃戦術に影響され、戦術構想を再考することになり、諸兵科連合、対機甲戦闘に対応できる戦力の整備が小規模ながら着手します。
結果的にはドイツの機甲戦力相手に数で押し切る物量で対抗する方法であり、つまりは相手が1発撃つ場面に10発撃ち込むことがアメリカ陸軍の基本となります。

日本はこれら英仏独ソ米の列強国での機甲戦力整備と動向を早期に掴んではいましたし、何よりもノモンハン事件での戦訓もあり、機甲戦力整備の必要性を認識してはいました。
が、資源の乏しい故にともかく数を揃える事を重視し、結果として軽量化した機甲戦力を整備することを選択します。
こうした戦力が歩兵直協で日中戦争での対中国側部隊に投入され、
列強相手、特に対ソ戦を想定した場合には、砲兵の後方からの砲撃で可能な限り戦力を斬減し、続く奇襲攻撃で撃滅することと想定していました。
もちろん、その後の1945年のソビエト対日参戦での満州国侵攻で関東軍が想定した通りに対応した戦術展開できることはありませんでした。

戦力構想としては各国の事情もあり、整備される戦力に以上の如く違いが出てきます。
当然その運用についても様々で、独立した機甲戦力として投入する軍隊もあれば、歩兵中心で直協作戦を展開する軍隊もあります。
ここでは独立した機甲戦力を運用する1例として紹介して見ましょう。
代表的なドイツ軍の機甲戦術、パンツァーカイルという戦術運動です。
まず戦闘に重戦車などの重装甲車両を配置し、そこを頂点として両翼に傘型になる様に戦車を配置します。
この三角形を崩さず部隊を機動させて、敵戦力を蹂躙するのがこの戦術運動の狙いです。
戦術運動の特徴として、先頭の重装甲車両に迎撃側の砲火が集中しやすくなり、結果として他の車両への被害が軽微になることがあり、この槍状の隊形を以って敵戦力を擂り潰す事が可能です。
但しパンツァーカイルは広大な戦場での運用が必須であり、主にドイツ東部戦線で運用されますが、対するソビエト軍でも模倣され効果を発揮する皮肉な状況になりました。
あくまでもパンツァーカイルは運用の一例で、戦場と敵味方戦力に見合う適した運用方法が望ましいとなります。

大戦後は、戦車を取り巻く状況も変化し、主力戦車構想からあらゆる局面、特に野戦だけではなく、都市部での戦闘も必要になりますが、
対戦車ヘリや強力な対地攻撃機の登場、歩兵の携行対戦車兵器の進歩があり、一時的には戦車不要論が展開されることにもなります。
しかし、高度なC4Iシステムなどの情報連結機能を持って、機甲戦力の戦場での機動性能と突破能力は今もなお優勢ではあり、
決して単独では使用される戦力ではなく、歩兵や砲兵や航空戦力などの相互支援と整備補給などの支援があって、初めて達成できる任務であることを運用する場合には忘れてはなりません。

ここで強調して置きたいのは、全ての兵器群についても同様に言える事ですが、1種類の兵器では汎用性がどんなに高くても戦争に代表される武力解決には対応でき得ない、ということです。
敵戦力を掃滅することだけで言えば極端な話、核兵器だけで事足りますが、それでは敵領域の占領はできませんし、戦略としての選択肢の幅が狭くなってしまいます。
そこで、各種の状況に応じた兵器が必要になり、人類文明社会であるが以上、人間が占領支配するという状況から見て歩兵が必要になるのは明らかです。
ですので、戦車をはじめとする戦闘車両もまたそうした戦争の必要性に従って開発され運用される兵器群の1つであり、優秀な戦車だけがあれば陸軍が万能である、ということではないということです。
そうした兵器体系を考慮して、どの部分を補う必要があるのか、どの部分を強化すべきなのかを予算と敵戦力とを勘案して兵器開発がされて行くことになるでしょう。
大臣 2021/04/11(Sun) 22:53 No.1179

戦闘車両について  その9

1-3 主力戦車(MBT)
第二次大戦を経て、戦車は求められるあらゆる任務をこなせるように走攻守をバランス良く備えた設計が求められます。
そこで登場したのが主力戦車(main battle tank、略称:MBT)です。
つまり多岐に渡る任務を少ない車種で汎用化して運用できる柔軟性を設計思想で持たせたことが背景にあり、その戦術思想と工業技術の発展が実現を可能にさせます。
戦車を開発するには膨大な開発経費、その充分な数量の配備には更に多くの資源と費用が必要になります。
それを効率化しないと競争相手国に勝てない、ということがこうした統合化の直接的な原因の1つでもあります。
加えて、戦車の多種に分岐した結果としての陳腐化あるいは無効化が進行した結果とも言えます。
例えば、重火力な重戦車では戦場での高速発揮を要求される場面での運用は難しく、軽戦車では敵の高火力に無力になる場合では、戦線を維持する事も難しいと言う場合があります。
簡単に言えば、数を揃えて、一定の高火力で、充分な装甲で、要求に応じることができる機動性を有する戦車であれば、戦力の確保と維持が容易になる、という発想です。
結果として、要求される仕様や装備の統合化が進み、事実上としての標準化に近い様相に至ります。

そこで区分されるのが世代として区分される主力戦車です。

まず、第1世代MBTは、90mm砲(西側)、100mm砲(東側)を搭載し、丸型の鋳造砲塔を有する構造です。
基本的には第二次世界大戦時の戦車の後継発展型がほとんどで、ライフル砲は主流です。
ジャイロ式砲身安定装置により走行中射撃で命中弾を得ることも可能なことが特徴です。
代表される戦車は、英国のセンチェリオン、アメリカのM48パットン、ソ連のT-55、日本の61式などです。

第2世代MBTは、西側では105mmライフル砲、東側では115mm滑腔砲を搭載し、より避弾経始に優れた亀甲型形状の鋳造砲塔を有する構造です。
アクティブ投光器による暗視装置を持ち、夜戦能力を付け加えられたことが特徴です。
戦車部隊と機械化歩兵部隊がともに行動する戦術がより重視されて行きますが、歩兵の携行対戦車ミサイルの高性能化から戦車不要論が唱えられるほど防御性能が追いつかなくなった時期でもあります。
代表される戦車は、英国のチーフテン、ドイツのレオパルド1、アメリカのM60パットン、ソ連のT-62、T-64、スウェーデンのStrv.103などです。

第2.5世代MBTに分類されるのは、120mm級の火砲を搭載し、当時まだ珍しかった複合装甲を採用し、軽量化した結果、機動性が確保でき、装甲、機動性、火力のバランスが高いソ連の新型戦車T-72の実用化と配備に影響され、開発された戦車群です。
代表される戦車はもちろん、ソ連のT-72、日本の74式戦車、中国の96式戦車、韓国のK1戦車、ドイツのレオパルト1A1、そしてイスラエルのメルカバでしょう。
イスラエル初の国産戦車メルガバは中東戦争でシリア軍のT-72と交戦し高い戦闘能力と生存性で一躍有名になった戦車です。
加えて、イスラエル国内で生産できる部品で構成されているなど、生産および整備体制も含めて考慮されている戦車でもあり、戦車開発を考える上で参考になる戦車です。

続く第3世代MBTは、120mm滑腔砲を装備し、複合装甲の本格導入で平面的な型が多いのが傾向です。
パッシブ型、つまり受動型暗視装置を持つのも特徴です。
東側は対戦車ミサイルも発射可能な125mm砲を搭載し、防御面では複合装甲と爆発反応装甲を併用するという違いがあります。
アメリカのM1 エイブラムスを代表格として、英国のチャレンジャー1、ドイツのレオパルト2、ソ連のT-80、日本の90式戦車、中国の98式戦車、イタリアのC-1アリエテなどがあります。
特にソ連のT-80戦車は1991年8月のクーデターが印象的で、モスクワ中心部の放送局がT-80を有する陸軍の反クーデター部隊に制圧された際の光景を今も報道映像として見ることができます。
これはつまり、クーデター派には主軸になる陸軍部隊の殆どが与しなかったことを意味しており、クーデター派が失敗したことをこのT-80のモスクワ市内を警備する姿から読み取ることができるのです。
その後のソ連共産党の解体と続く連邦解体がこのクーデターから発生していることを考えると、歴史の重要な1コマをT-80は刻み付けたと言って良いのではないでしょうか。

第3.5世代MTBは第3世代のアップグレード版とも言える仕様です。
冷戦終結に伴う軍事的緊張の緩和、続く軍事費削減の影響で、全面戦争の発生水位は下がって、戦争の様相が変化した結果でもあります。
ですので、モジュール装甲の導入、トップアタック機能がある対戦車ミサイルなど上方からの攻撃への対応、搭載砲の長砲身化等による威力の向上、何よりも特筆すべきは情報システムの搭載たるC4I化が図られている点です。
アメリカのM1A2エイブラムス、英国のチャレンジャー2、ドイツのレオパルト2A5、ウクライナのT-84、ロシアのT-90AM、中国の99式戦車などが第3世代からの改修開発型です。
他にも予算との戦いの中、新規設計で第3.5世代に至った戦車も多く、フランスのルクレール、イスラエルのメルカバMk.4、日本の10式戦車、韓国のK2戦車、ロシアのT-14などが相当します。
多くは従来型の改装が巧くできなかったり、戦車技術の維持を考慮したり、様々な理由がありますが、現在の実戦配備での最高峰の戦車はこの第3.5世代MBTです。

続く第4世代MBTは模索中ではありますが、既に装備重量60トンを超える戦車は運用面での制限も大きく、限界値とも言われており、
サイズ拡大での性能向上ではなく、情報データリンクでの集団戦闘能力の向上が必須です。
更に自動化やセンサー類の高精度化など、戦闘能力の向上が見込まれています。
武装としては、ラインメタル社などは搭載用140mmライフル砲の開発を進めていますが、発射時の反動から車体重量は70トンを超えてしまう為に、反動低減の技術開発中です。
更に液体炸薬、トラベラーで御馴染の磁気によるリニアガンあるいは電磁投射砲が研究されており、次世代戦車では搭載される日が来ることでしょう。
また装甲としても電磁装甲が研究されており、対戦車ミサイルはもちろん、高速運動エネルギーによる各種砲弾に対抗することが期待されております。
つまり、今もなお、戦車の開発は進んでおり、依然として陸上戦闘の主軸を担う1つと言えるでしょう。
大臣 2021/04/10(Sat) 22:21 No.1178

戦闘車両について  その8

1-2 戦車に付随する車両
1-2-(1)指揮戦車
後述する戦術でも述べますが、戦車を大量にかつ有機的に戦術行動をさせる電撃戦を第2次世界大戦でドイツ軍は運用実施し、緒戦での大きな戦果を挙げて行きます。
ですので作戦遂行段階では部隊間の連携が必要不可欠です。
その為に高性能通信機を搭載しなくてはならないことになります。
更に初期のドイツ戦車の車体は小型で、車載型通信機は大型ですので、わざわざ武装を降ろして通信機を装備した「非武装」の指揮専用戦車が改造生産されます。
これはドイツ軍では戦車が大型化することで非武装型は解消されていきますが、V号戦車まで非武装型のダミー砲塔を乗せた指揮戦車が生産されます。
それ以降は武装してはいても携行弾数を減らしたりする現場の涙ぐましいまでの努力で前線が支えられることには変わりありません。

1-2-(2)偵察戦車
後年になって、偵察戦闘車(Reconnaissance Combat Vehicle, RCV)に替わる型の戦車です。
その軍隊の性格にも拠りますが、戦車を改造して使用する方式と専門の車種を開発する方式に分岐しますが、その根底には違う思想があります。
威力偵察を主任務とした重武装のもの、こちらは後年では戦闘偵察車となりますし、隠密偵察を主任務とした軽武装のものは偵察車となります。
戦闘偵察車は重武装で高速発揮が望まれるので、大口径砲を持つ装輪式戦車の形式が近年では多く、偵察車は装甲車が多く使われ、武装は歩兵に対し自衛できる程度の火力となります。
その前身の偵察戦車はというと、戦車の装甲を変更して生産した偵察用高速戦車があります。
つまりは駆動系などの基礎設計部分だけを生かしてそれ以外を全て作りなおした様な構造ですが、そうしないと快速性能が得られなかったから、です。
工業的に小型で大馬力のエンジンが生産できる過程で、戦車である必要性が薄くなって分岐した車種とも言えます。


1-2-(3)架橋戦車
主に工兵が使用する車種ですが、現在でも多くの軍隊が保有している車両です。
戦車の車体部分に展開できる橋梁構造を積載して河川を通行できる様にする目的の車両で、耐荷重は主力戦車が通行できることです。
橋梁構造は幾つか種類があり、その採用理由は様々で、使い勝手、価格、整備し易さ、構造の容易さなど、どれを重視するかで異なります。
展開速度は現在では5分から10分弱程度で、大型化する戦車の要求仕様に見合った見直しがなされます。
またトラベラーで反重力化車両之配備が進んだとしても、歩兵が存在して渡河作戦が必要になると考えると必要性は激減しますが、
この類の架橋装備は全廃されないのではないかと思われます。

1-2-(4)回収戦車「装甲回収車(ARV:Armoured Recovery Vehicle)」「戦車回収車(TRV:Tank Recovery Vehicle)」
戦場で故障した戦車の回収を目的として、戦車用シャーシを利用して改修製造された車輌です。
ARVあるいはTRVと呼ぶことがあり、それぞれの軍隊での通称ですが、役割には変わりません。
機械の構造として故障してしまうと、重量などの制限から他の車両あるいは装軌車両と言えども牽引して安全な支配地域に移送することが困難です。
そこで、現地の工夫として別の戦車で牽引して回収することが最初期の戦車で既に実施されていました。

実際に戦場で敵戦車が戦闘の結果として故障して放棄されたものを鹵獲して使うということは珍しくありません。
工業規格さえ合っていれば部品の多くは流用できますし、複数両の鹵獲ができれば、故障個所以外をいわゆる共食い整備して使える車両にできます。
余談になりますが、銃火器も同じです。
鹵獲できれば、自軍の弾薬を消費することなく、敵の鹵獲品で戦闘ができますし、撃破した敵部隊から弾薬や交換部品が入手できれば補給も楽ですし、なにより発砲時に敵の銃火器を使っていれば、敵から見た場合、自軍の発砲と誤認する可能性が高いということも大きな利点でしょう。
ですので、鹵獲されても使えない様に銃身や引き金を物理的に壊してしまうというのが一般的です。
弾薬も使えない様にするか、あるいは元々の規格自体を異なるもので製造する事もあります。
例えばロシア軍の使う迫撃砲は82mmですが、これは81mm迫撃砲弾を使う事ができますが、相手から見ては鹵獲した82mm迫撃砲弾は使えない訳です。
この様にそれぞれの軍隊では鹵獲された場合も考慮した運用をしたり、鹵獲されて敵に利用されないような工夫をしたりします。
兵器としてはなるべく故障しないことが最も望ましいのですが、工業製品であるが故に故障発生は必ず発生します。
では次に鹵獲されない様にどうするか、という導き出した解の1つが専用の回収車両である、ということです。

砲塔を損傷した戦車を改造して、牽引機や楊重用のジャッキを増設した現地急造の型が有効であると知った第二次大戦でのドイツ国防軍は各種の回収車両を開発生産しています。
近年は戦車に合わせた戦車回収車を合わせて開発することが多く、装備に合致した回収手順で、部隊としての戦闘力の維持をどう考えているのかが把握できます。
つまり、機甲戦力とは装備された戦車の回収と整備と維持管理も含めて戦力維持を想定して初めて機能するものであって、その戦場での回収と言う難しい部分を担うのがこの車両の特徴です。
ですので、トラベラーで戦車の機能が多岐に渡って反重力戦車が出現しても、恐らくは戦車回収車の発展型な専用車両が必ず存在していることでしょう。
また、戦車回収車は退役後にも民間に払い下げられて重量物牽引車や装軌式クレーン車として使われるケースも多くあります。
公式設定の多くにも「戦車回収車」が記述されておりますので、その必要性は複数のデザイナーにも認識されている、のでしょう。

1-2-(5)地雷処理戦車
埋設されている地雷を処理する為の装備を既存の戦車に改造して取り付けられる型がこの種類に分類されます。
地雷は対戦車用と対人用があり、密度や範囲が地雷設置によって異なります。
地雷の目的は相手部隊の侵攻速度の低下、つまり遅滞です。
ですが、特に対人地雷は戦車に対しては非力であることから、対人地雷原に戦車を突っ込ませて起爆させて処理してしまえば、地雷原の内、車両の通過した範囲は比較的安全となり、歩兵部隊を突破させることが可能になります。
ですので、前面に鋤、ローラー、ハンマー、鎖付きの回転機構を取り付け、地雷を掘り起こす、押し潰す、叩き潰す、長い鎖で打ち据えるなどといった地雷処理用器具付きの専用の戦車が投入されることで解決を狙うのです。
つまりは敵の地雷設置に対しての対抗策をどう考えるかで、地雷処理戦車がその1つの回答と言えます。
大臣 2021/04/10(Sat) 10:17 No.1177

戦闘車両について  その7

1-1-(9) 対空戦車
対空機関銃または対空機関砲あるいは対空砲を戦車用車台に搭載した対空兵器の装甲車輌です。
戦車の車体を利用した機動性により、前線の戦車部隊に追随し、前線部隊を航空機などの脅威から防御することを目的としている車両です。

一般に対空戦車が必要とされる状態とは航空優勢を失った、戦局が不利な状態であり、その場合には航空機や戦車、そして安価で数をそろえやすい通常の対空兵器の生産配備が優先されます。
逆に対空戦車を量産できるほどの余力が生じている状態とは、つまり戦局が有利で航空優勢を得ている状態で、わざわざ対空戦車を量産する必要がない状態です。
どちらにしても、対空戦車の量産配備は後回しで、十分な数の対空戦車が前線に準備できない、ということになります。
また、空対地ミサイルが開発され、長射程化すると、対空戦車の直接射撃圏外から攻撃を受けることになり、対抗する為には小型長射程の対空ミサイルがあれば対空戦車は無用である、という意見も根強くあります。
安価な軽車両に対空ミサイルを装備したものが増加するのはこの為でもあります。
が、重要なのは電子戦などの対ミサイル攪乱技術の発達で、敵が有効なECMを実施した場合に、無力化される恐れがあります。
更に対空ミサイルは接近しすぎた標的には攻撃ができません。
ですが、対空戦車の直接対空射撃であれば、電子攪乱を受けることなく近接位置で対空射撃が実施でき、状況によっては地上目標すら攻撃できる利便性があります。
そしてこの特徴こそが現代のように長射程地対空ミサイルが実用化されている今日であっても尚、対空戦車あるいは対空車両が開発生産されている理由でもあります。
例えば、略称を「87AW」、広報向け愛称を「スカイシューター」、非公式の愛称では「ガンタンク」、公式名称、87式自走高射機関砲は、エリコンKD 35mm機関砲2門を装備した車両で3名で操作します。
1門で1,000発/分の発射速度ですので、2千発/分=秒間33発という弾幕になります。
もちろん短射程ですので離れた場所からの攻撃には対抗できません、が、近距離になったら今度は長射程ミサイルが使えないのです。
つまりは単機での運用を想定するのではなく、部隊運用としてベストミックスすることが兵器運用では重要であると認識頂ければ、使い手のある装備品と言えるでしょう。

1-1-(10) 火炎放射戦車
火炎放射戦車は、砲塔や車体前面などに設置された噴射口から加圧した油を噴射し着火することによって、火炎を放射する戦車です。
火炎放射器を主武装とした戦闘車両で、主に陣地攻撃、森や建物・塹壕に潜む敵兵のあぶり出しなどに使用されます。
最初に火炎放射戦車を使用したのは、1936年のエチオピアにおけるイタリア軍といわれ、L3軽戦車にトレーラー式の油槽を装備したものでした。
組織的に火炎放射戦車を運用し始めたのは第二次世界大戦中のドイツ国防軍・ソ連赤軍です。
携行式の火炎放射器と比較し、車載式ですので当然ながら燃料搭載量が多いことが利点です。
別に油輸送専用のトレーラーを牽引させる方式と、戦車内に油槽を持たせる方式に二分できますが、この油槽自体が危険物ですので、戦車内部槽の方が安全な構造と言えます。
第二次大戦以降は、もともと射程が短かった携行式火炎放射器が射程面で凌駕していくこと、更に火炎放射戦車の方が歩兵携行の対戦車兵器が長足の進歩を遂げてしまい、射程外から反撃されるようになった為に徐々に廃れて生産されなくなります。

ここまでが主力戦車が登場するまでの戦車の区分となります。
次回は戦車としてではありますが、機甲戦に欠かせない役割を果たす車両を御紹介して参りましょう。
大臣 2021/04/09(Fri) 19:48 No.1176

戦闘車両について  その6

1-1-(5) 多砲塔戦車

両大戦間の戦車を初めとする開発競争期までに開発配備された、1両に複数の砲塔を有する戦車です。
戦車のコンセプトは塹壕突破を主目的で、その為に死角がない一種の移動トーチカで、歩兵の肉薄攻撃を火力で阻止するというものです。
更に付け加えるのであれば、後年に常識化する戦車の集団運用ではなく、単独での運用を前提にしていることも重要です。
が、御存じの様に戦車は集団運用されることになり、つまりは設計コンセプトに対し運用が変化してしまった例となります。
多砲塔戦車は更に、開発経緯から幾つもの欠点を生じさせて、開発されなくなる兵器となります。
その最大たるは、複数の砲塔を有する故に大型化と重量増によって得られる火力よりも機動力の低下してしまい、機動戦に対応出来ない仕様になってしまいます。
機動性を重量軽減で補う仕様を選択した場合、全体的に装甲が薄くなり、結果として生存性が低下します。
また構造上、複数の砲塔を持つため、車体規模に比して小型の主砲しか装備できず、火力、特に貫通力の無い車載砲となり、更には操作人員の増加により、戦車内の戦闘時の混乱が発生しやすいこと、また構造の複雑化ゆえに整備性の低下、高価格となり、兵器としての生産効率が著しく見合わないことになります。
決定的な事は、続く第2次世界大戦では前大戦の様な塹壕戦は殆ど発生せず、多砲塔戦車の設計コンセプトに見合わない戦闘へと変化して、必要性が喪失したことなどが判明していきます。
結果として、戦車開発国は殆どが多砲塔戦車の開発を中断して、廃れていくことになります。
これらのことから戦車に必要な要素は一体何かが教訓として得られることになりますので、その辺りは総括として後述致しましょう。


1-1-(6) 騎兵戦車
第2次大戦での仏軍で運用された戦車の区分です。
通常の戦車は歩兵が運用していますが、この騎兵戦車はつまりは兵科としての騎兵が運用する戦車です。
代表格はソミュア S35です。
単独の仕様としては中戦車に相当します。
その運用としては偵察と迫撃で、独軍の電撃戦で仏軍が充分な戦果を挙げることなく敗北してしまいます。
その後の役割は戦車の進化と装甲車両の発達で失われてしまい、騎兵戦車という区分自体は消滅します。

1-1-(7) 巡航戦車
第2次大戦での英軍で運用された戦車の区分です。
英国は歩兵戦車とこの巡航戦車の2種類として戦車開発をして第2次大戦に突入して行きますが、この巡航戦車の設計コンセプトは速度、つまり機動性です。
その為に同時期の歩兵戦車に比べて軽量で装甲の薄い構造ですが、高速度が発揮でき、その機動性を生かした突破や迫撃を主とした使い方になります。
代表格はMk.VI クルセーダーとか、Mk.VIII クロムウェルでしょうか。
同じコンセプトの戦車はほぼ同時期にソ連でも量産され、こちらはBT戦車として快速戦車と言われますが、これも巡航戦車と言って良いでしょう。
大戦後もこの系譜は受け継がれ、主力戦車に合流を果たした今でも英国開発の戦車は必ず巡航戦車(クルーザータンク)のCを頭文字にした命名になっています。

1-1-(7) 歩兵戦車
第2次大戦での英軍で運用された戦車の区分です。
歩兵の随伴支援用に考えられた点が前述の巡航戦車と異なる設計コンセプトです。
その主たる狙いは装甲重視ですが、他にも塹壕戦を想定して、歩兵と共に行動できる不正地走破能力、特に登坂力、超堤能力、超壕能力を有していることです。
結果として、低速でも良いとされる仕様で、加えて英国の植民地への輸送を考慮したコンパクト化も仕様要求されることになり、重量と容積の軽量化を余儀なくされます。
ですので火力は他の戦車に比べて貧弱である為に、対戦車砲と直協することを前提にした部隊運用を想定していました。
が、現実的には北アフリカ戦線で見られる様に、部隊運用上での直協は困難で、苦戦を強いられる結果に至ることになります。
代表例は当時の首相の名を冠するチャーチル Mk.IV歩兵戦車でしょうね。
その後、機動力の低い歩兵戦車と防御力の低い巡航戦車の時代は終わり、火力と機動性を両立させる主力戦車の開発へと時代は変化して行きます。
ですが、英国の主力戦車の特徴としても、今もなお、歩兵戦車の傾向として、機動力より防御力と生存性を重視することが継続している、と見る専門家もいます。

1-1-(8) 駆逐戦車または戦車駆逐車
WW2中に敵戦車の撃破を目的とした車両です。
類似の存在に突撃砲、砲戦車、対戦車自走砲、などがありますが、
特に機甲部隊が運用する対戦車車両の場合に、駆逐戦車という区分が使用されます。
車体は多くの場合、戦車からの改造流用であり、戦車から砲塔を撤去し、代わりに固定式戦闘室に変更されます。
無砲塔構造は砲塔内容量、旋廻リング荷重制限などを受けないので、流用元の戦車に比べて、大型、大口径、長砲身で威力の高い砲が搭載可能となります。
反面、射線を変える為に車体を旋回させねばならず、状況に即応した行動をとることが難しくなり、駆逐戦車は攻勢戦闘よりも、あらかじめ射界を計算した陣地防御や、待ち伏せ戦闘に適しています。
通常、駆逐戦車の備砲は、高初速で装甲貫徹力の高い対戦車砲あるいは高射砲である事が多く、専用の開発積載砲ではなく、流用品であることが多いのも特徴です。
つまりは、必要に迫られて生産する形式の戦闘車両であって、特に固定式戦闘室に対戦車砲を装備した重装甲の対戦車自走砲を駆逐戦車と称する場合が一般的です。
また、通常の対戦車自走砲との違いは、対戦車自走砲は「開放天蓋式の戦闘室で軽装甲」であり、前面盾などきわめて限定的な防御力しか持ちません。
対して駆逐戦車は重装甲を施され、敵戦車の砲撃にも対抗可能な防御力を有している違いがあります。
同様に、砲兵科に突撃砲と呼ばれる車両がありますが、これは歩兵に対する火力支援を本来の任務とした車両でした。
が、対戦車威力を強化した長砲身砲が搭載されるようになり、駆逐戦車との違いは曖昧になります。
強いて言えば、野戦砲の照準器と同じ仕様であった突撃砲と戦車と同じ移動目標に対して使用する照準器を装備していた駆逐戦車という違いはありますが。
独軍では特に駆逐戦車を集中運用する戦車猟兵科、対戦車砲部隊、戦車駆逐部隊などを編成し、運用されることになります。
対する米軍では、専門の独立部隊として戦車駆逐大隊として運用され、予備位置から前線の敵機甲部隊出現の報で急行する性格上、機動性を優先する傾向があります。

大戦後には対戦車ミサイルが実用化され、軽車両での運用が可能になり、対機甲戦闘が主力戦車の役割になったことで駆逐戦車は役割を変質させ、自走砲や対戦車ミサイル搭載車両に変化して今日に至ります。
大臣 2021/04/08(Thu) 23:48 No.1175

戦闘車両について  その5

1-1-(3) 中戦車
軽戦車と重戦車の中間に位置する級の戦車です。
主に対戦車戦闘を含む機動戦に用いられますが、時期や所属国家で全く仕様は異なってしまいます。
戦車はエンジン技術の発達、装甲材質の強度向上と軽量化技術の発達で、中戦車並みの機動力と重戦車並みの攻撃力、防御力を併せ持つ事が可能となり、主力戦車(MBT)として、かつての中・重戦車を統合する存在として汎用化されて、中戦車という区分は事実上消滅していきます。
暫定的に、後期の中戦車を後述する主力戦車の第1世代と呼称する場合もあります。
その後の戦車については主力戦車の項に譲ると致しましょう。

1-1-(4)-1 重戦車
機甲戦力同士の交戦が頻発し、戦車開発国は敵の戦車よりもより重装甲で敵の砲撃から生存できる戦車、敵の戦車装甲に対して貫通できる高火力を有する戦車を有する必要性に迫られます。
重装甲化を満足するならば、それを動かす大きな駆動機構、高火力を満足するならば大型砲を設置して反動を抑えることができるだけの車体重量が必要になります。
で、結果としてより大きな車体を有し強力なエンジンを有する戦車が登場します。
これが重戦車です。
が仕様としての基準がある訳ではなく、同時期の自軍戦車の中で相対的に重量の大きい戦車を言います。
第2次大戦中は、火力と装甲の強化という一種のシーソーゲームに至り、加速度的に大型化重量化の一途を辿ります。
開戦直後には50トン程度でも重戦車と言えますが、大戦末期での重戦車は独軍ティーガーIIの様に70トンに迫ります。
結果的に言えば、中戦車よりも機動性の悪い、あるいは速度の遅い、更に整備のし難いゆえに戦力としての維持管理が困難な兵器と言う側面が常に付き纏います。
が反面、重装甲による生存性の高さ、高火力による打撃力の高さは魅力です。
要するにバランスとしてその軍隊がどう判断するのかで大きく評価が分かれる戦車と言えるでしょう。


1-1-(4)-2 超重戦車
大戦中に重戦車の試作開発に明け暮れる開発各国の中で、異常な程に大型化に至った戦車を通称として言うのが超重戦車です。
が、この区分を使っている国はそう多くはありませんし、大抵の場合、重戦車として運用されますので、区分すること自体に大きな意味はありません。
ここでは車体重量80トン超、つまり標準的な中戦車の2倍以上程度を目安にしてみましょう。
開発経緯は重戦車から引き続き、より重装甲、より高火力を目指した設計思想です。
もちろん自重が増す分、より大型のエンジンが必要になり、結果的には更に愚鈍で速度の遅い戦車ということにもなりますが。
試作ですが実用に至った例として、独軍のマウスが有名です。
車体重量188トン、55口径128mm戦車砲を有する6人乗りの戦車は2両が生産され、うち1両はロシアのクビンカ戦車博物館で今も目にすることができます。
構想としてですが、中にはシャルンホルスト級戦艦の54.5口径28.3cm主砲を転用して1000トン級戦車にする構想もあった程で、一種に奇想天外兵器群とも言えます。
大臣 2021/04/07(Wed) 19:23 No.1174

戦闘車両について  その4

1-1-(1)-1 軽戦車
後述する豆戦車と並んでまず安価であることが両戦間期の軍縮ムードの中で重用され、植民地警備用にも多用されます。
その理由は安価さもありますが、生産性の高さ、つまり数を揃えることが早くできることにあります。
特に戦間期のドイツでは戦車開発が抑制される中、戦車開発能力を身に付ける学習用や、運用技術を磨く訓練用として生産されます。
これが1号戦車、2号戦車です。
装備兵装は1号戦車は7.92mm高射機関銃という装備ですので後年の戦車とは違うイメージになります。
これらの軽戦車がスペイン内戦で実戦投入され、運用の慣熟化の後にポーランド侵攻作戦を初めとする電撃戦での主役を務めます。
電撃戦の指揮をしたグデーリアンもこれらの訓練用戦車で大戦に突入するとは考えていなかったと述懐しています。
第二次大戦で戦車が飛躍的な進化を遂げると、火力が低く装甲も脆弱な軽戦車は次第に活動の場を狭めていきます。
が、大戦中の開発でも中戦車並みの重装備な軽戦車も出現し、空挺任務に限定される空挺戦車という軽戦車も派生して根強い必要性があります。
ですがやはり能力面での不足は埋めることができず、新型の主力戦車や発達する歩兵の対装甲用携行火器に対する生存性の低さ、特に装甲の脆弱性が大きく影響し、尚且つ火力面での不足から歩兵との支援作戦にも向かない状態になります。
結果として、軽戦車は退役もしくは偵察など補助的な任務に専念することに至ります。
2000年代での軍隊としては、軽戦車は一部の国では、主力戦車より低生産費用で、装輪装甲車より悪路での運用性が良いなどの理由により運用が続いている状況があります。


軽戦車の派生型として
1-1-(1)-2 空挺戦車
空挺戦車は、輸送機に搭載可能な軽量の戦車を言います。
戦場で落下傘による空中投下もしくはグライダーなどで強行着陸により輸送されますので、衝撃によるトラブルがない様に足回りを重点的に設計される構造です。
降下直後の空挺部隊に火力と機甲戦力を与えることが目的です。
戦車とは呼ばれるが、空中投下もしくは強行着陸により輸送される装甲戦闘車両全般のことを指す場合もあります。
空挺作戦では投入される部隊は基本的に言えば軽歩兵でしかなく、重火器や装甲車両を有していないので、その能力に機甲戦力を付与できることは大きな意味があります。
が、作戦の性格上、敵の後方に投げ出されるので、もし車両が故障した場合には修理も不可能となり、放棄せざる得ません。
しかも空挺作戦では投下完了後に交戦せずに数割が戦闘不能状態に陥ることも珍しくないのが一般的で、そこに故障し易い車両を降下させること自体が難しい技術と言えます。
2000年代での軍隊としては、大規模な空挺作戦自体が低いので専門の空挺戦車の必要性は自然と低いと言えます。
が、戦車自体には「輸送機による空輸が容易であること」という輸送の容易さが求められており、つまりは要求性能が変化したということになるでしょう。

トラベラーでは敵性惑星表面への強襲上陸=空挺降下作戦として使われる専用の空挺戦車はカプセル降下兵に随伴する形式として運用させる場合もあるでしょう。
それには輸送艦艇や小艇を使って地表に奇襲上陸させる形式もあるでしょうし、軌道上から反重力戦闘車両ならば自力で降下する方法もあるでしょう。
艦艇や小艇を使う場合にはその装甲によって敵攻撃から保護されて着上陸できる利点がありますし、単独自力の降下ならば逆に自軍艦艇の損害を気にしないで必要な戦場に戦力を注ぎ込める利点があります。
つまり、どう判断するかだけの違いであって、どれが正解という運用ではない、ということです。
また、空挺戦車は小型軽量化が望ましいのは輸送する航空機の制約がある為ですが、トラベラーで艦船を使って恒星間航行することを考えると必ずしも必要な条件ではなく、戦場での生残性たる攻撃力と防御力を優先させた贅沢仕様でもまた正解という軍隊があり得ると思います。

1-1-(1)-3 水陸両用戦車
陸上のみならず、河川などの障害物を浮航あるいは潜水渡渉することのできる戦車を言います。
水域の移動方式により潜水戦車、あるいは浮航戦車とも呼ばれる場合もあります。
後年の戦車はある程度の深さであっても渡河能力が必須になりますが、その前身とも言える存在の戦車です。
水陸両用戦車は大きく分類すると、船のように水上に浮かぶ浮航方式と、水底を走行する潜水渡渉方式に分けることができます。

浮航方式とは、車体に浮力材を装着できる構造にして、軽重量車体で構成されているので、船の様に水上を航行できる構造の戦車です。
推進力は陸上走行用の履帯を動かして水をかく方式、もちろん履帯構造も水掻きが容易な形状になっている場合と、車体後部に別構造として専用スクリューを装備する方式の二つが一般的です。
他にも起動輪に水掻きを装備した外輪船方式がありますが一般的とは言い難い方法です。
実際に開発された例の多くは、構造の結果として、軽装甲軽火力ゆえに軽戦車以下の戦闘力となってしまい、浮航方式は後年として姿を消していきます。

潜水渡渉方式はシュノーケルを用いて、水底を走行可能とする方式です。
浮航方式に比較して、重量の制限は緩いので、必要な装甲と火力を有することが容易ですが、水圧に耐えて完全な水密性を保つ必要や、複雑なシュノーケル機構を設ける必要があります。
また、水底地形によっては水中で行動不能となる危険もありますが、渡河能力は戦場での運用では有しておきたい構造です。
2000年代の戦車の殆どはシュノーケルを追加装備すれば、水深3-5m程度を潜水渡河する能力が一般的です。
つまりはこの潜水渡渉方式が一般化した為に全ての戦車が水陸両用戦車である、とも言えます。

1-1-(2) 豆戦車
軽戦車よりさらに小型軽量軽装備な戦車で、タンケッテ(Tankette)や豆タンクと呼称される場合もあります。
一般的には重量3トン程度を平均として、6トン未満を指し、それ以上は軽戦車に区分されることになります。
その多くは、2名ないし1名で運用される戦車で、多くは砲塔を持たず、機関銃を1-2挺程度の軽武装です。
装甲も薄く、口径7.62〜7.92mmの小銃弾をかろうじて防げる程度の厚さ(数mm〜十数mm)です。
そのため口径7.62〜20mmの徹甲弾や対戦車ライフルや機関銃砲による敵の攻撃により、容易に貫通・撃破される危険性があります。
実態は移動機関銃トーチカという仕様で、基本的に、対人・対機関銃砲陣地・対非装甲(ソフトスキン)車輌用の戦車です。
軽戦車よりも更に低価格で高生産性の戦車ですので、十分な軍備を持つだけの予算のない国家が、より後進国相手の戦争用に生産した経緯があります。
また、植民地の治安維持用に、積極的に導入し、配備されていきました。
他の戦車と比較して、製造が容易であったため、戦車の国産化・独自開発を目指す国家にとっては、戦車の製造・開発技術の習得の手始めとして、うってつけです。
開発着手はこうした豆戦車の開発から開始する、というのが一般的です。
というのは、車体重量が軽量なので低出力エンジンであっても駆動が可能で、高速走行で燃費が良いので、戦車のエンジン開発としての技術ハードルが低いからです。
特に道路や橋梁、鉄道、港湾あるいは船舶用デリック・クレーンなどのインフラストラクチャーが整っていない地域では、移動輸送が容易な、小型軽量軽便な車輌が使い勝手が良い側面も多くの運用利点があります。

能力的には、対機甲戦闘能力のない相手には効果が高く、特に治安維持としてで言えば暴徒相手ですので充分な能力が期待できます。
が、相手軍隊が対機甲能力あるいは重装備の機甲部隊であれば生存性が低く、火力や装甲が不足となります。
直接戦闘以外では、偵察や連絡任務、火砲や物資用カーゴトレーラーの牽引にも使われる場合もあり、装甲車や牽引車両として生産される場合も多くあります。
豆戦車の直系子孫とも言える車両は2000年代でも幾つも存在しており、英国FV101 スコーピオン偵察戦闘車、ドイツのヴィーゼル空挺戦闘車などがあります。
軽便さを生かして空挺部隊や偵察部隊で補助的に使われており、つまりは早期展開や国外派遣、歩兵直協といった限定的な任務を担っている戦闘車両です。

恐らくはトラベラーでも主力戦車とは別にこうした任務向けの専用戦闘車両が数多く開発生産されていることでしょう。
一般的なキャンペーンなどで民間人として目にする戦闘車両の多くはこうした任務に就いている場合が多いでしょう。
大臣 2021/04/06(Tue) 20:10 No.1173

戦闘車両について  その3

で、次は車種別の解説と致します。

1.A.F.V. / 装甲戦闘車両
1-1 戦車
高い機動性と不整地走破能力を有し、重装甲をもって敵火力を防ぎ、高い火力で制圧しつつ、戦線を突破することを目的とする装甲戦闘車両です。
一般には、以下の条件を満足することが現在の戦車に要求されます。
1.駆動は、走行装置が無限軌道であること(重装甲を可能にするため)
2.防御能力は、戦線を突破できるだけの防御力を持つこと。
 あらゆる方向からの小銃弾に耐え、正面は対戦車兵器に耐え得る装甲を有すること。
3.攻撃能力は、敵戦車をはじめとする装甲戦闘車両を待ち伏せでなく積極的に攻撃撃破し得ること。
4.武装については、全周旋回可能かつ全面を装甲化した砲塔を有すること。
5.有する固有武装をもって、想定し得る敵陸上部隊と直接的持続的な戦闘を継続して行えること。

戦車の歴史は第一次世界大戦での塹壕突破の為の兵器から出発します。
つまり最初期は歩兵支援兵器としての盾の役割ですが、1916年のソンムの戦いで49両が用意された英軍MK-1戦車は僅か5両が実戦参加でき、
他は稼働できなかったなどの結果でデビューしました。
が、対応した独軍の衝撃は大きく、対抗して1917年1月に試作機を完成させ10月から部隊配備、翌1918年にはA7Vを実戦投入します。

世界初の戦車戦は1918年4月24日午前、フランス北部のアミアン近郊、ヴィレル・ブルトンヌ付近で交戦、機銃しか持たない英国戦車に対し57 mm砲を有するA7Vは有利でした。
1917年11月カンブレーの戦いは、英軍戦車378輌を集中運用して歩兵と直協させた諸兵科連合作戦の端緒と評されます。
英国の作戦は後方からの重砲撃で戦線正面を均し、有刺鉄線などの独軍の構築した阻止設備を戦車で排除しつつ突破、その後方から歩兵を投入するというものでした。
対する独軍は野戦砲の有効な配置と使用で機能的に戦闘を展開し、1部隊が40両以上の英戦車を行動不能にさせる戦果を挙げました。
後にこの戦いを研究者の幾人もがドクトリンの変換点として評していますが、つまりは戦車を初めとする各種兵器による攻撃の戦術と対応する防御を知らしめたと言って良いのではないかと存じます。

第一次大戦が終結し、戦車の運用方法が各国で研究されていきます。
その過程で武装、重量、装甲厚や機動性などの違いによる多種多様な形態の戦車が作られ、MK-1の直系たる歩兵の突撃を支援する歩兵戦車、多用途目的の中戦車、重武装かつ重装甲な重戦車、機動性重視の軽戦車や巡航戦車、空挺作戦に使用できる空挺戦車、水陸両用戦車といった多数の種類が登場します。
この戦間期では各国は試行錯誤を繰り返し、多砲塔戦車や大型化あるいは小型化などが試作されます。

続く第二次世界大戦、特に欧州での大陸の戦いでは戦車の集中運用たる機甲師団の投入と電撃戦(ブリッツクリーク)
つまり敵の撃破ではなく機動による攪乱に力点を置いた縦深突撃により敵戦力の対応する前に後背と側面を抑えて、機動力を持って包囲してしまう戦術です。
この機動性を戦車を主軸とした機甲師団で実施した独軍は戦車を陸上戦闘の主役たり得る、と証明しました。
これを受けて大戦最中には世界各国、特に自動車工業を有する重工業国の殆どが戦車の開発と改良と戦車への対抗手段たる対戦車兵器開発と運用、それに加えて陸軍の改変を推進することに注力します。

それでは第2次大戦中の各国が開発して行った経緯を大雑把ではありますが流れを見ていくと致しましょう。
とその前に。
戦車とは、駆動部を持つ車体とその上部にある砲塔で構成されます。
この全周旋回砲塔は良好な視界と共に1つの砲で360度の射界を持っており、その戦闘能力を発揮できる構造で、現在もその姿は大きく変わっていません。
登場時は一体型で、エンジン部の廃熱と騒音は搭乗員の居住性を悪化していましたが、それを初めて分岐して完成したのはフランスのルノーFT-17です。
これは軽戦車の分類になりますので、まずは軽戦車から参りましょう。
前提として各項目の区分は比較としての問題で、絶対値としての大きさや仕様が存在している訳ではない、と言う事です。
ですので、その軍隊でその戦車はそういう区分がされているというだけの事です。

次からはもっと細かい区分を見ていくことに致しましょう。
大臣 2021/04/05(Mon) 20:14 No.1172

戦闘車両について  その2

反重力車両の特徴

馴染みある冒険の友としての反重力の装甲戦闘車両としてはやはりGキャリアーでしょうか。
高度をとって飛行すると敵射撃の良い標的になってしまいますので、戦闘時には地形追従飛行を強要されることになるでしょう。
例えば規模7級(地球クラス)の惑星ならば、高度100mを飛行する場合、半径38.7km離れた距離から発見あるいは攻撃されてしまいますが、地形追従飛行で高度5mならば半径8.5kmの距離まで接近しないと発見、攻撃ができません。
ですので反重力車両は航空電子装備に最高地表速度を支配されることになります。
この戦闘時というのは、戦場ではない、いわゆる後方の自軍が敵から確実に攻撃を受けない地域を除く「全ての場所と時間」です。
ですので、敵と遭遇する可能性のある競合地域はもちろん、敵が侵攻する恐れのある自軍勢力範囲も全て含まれます。
つまり敵と遭遇する可能性が極僅かでもある場合には殆どの場合、地形追従飛行を選択する事になるでしょう。

当然ながら前提として、敵戦力が空中目標としての反重力車両への攻撃能力を有することも必要ですが、必ずしも絶対条件ではありません。
というのは遭遇戦に於いては敵戦力の能力などが判明していない場合も多いので危険度を判断する際に、敵が攻撃能力を有することを前提した作戦立案にもなりますので、その場合もまた地形追従飛行をすることになる、ということです。

こうした行動制約はありますが反面として、後方の確保地域での機動においては高速を独力で発揮できるので迅速な目標地域到達が可能です。
尚且つ戦場においても路面状態に影響されない特性があります。
つまり戦力を再配置して必要な戦場に差し向ける場合には他の駆動構造の車両よりも高速での対応が可能になる利点があります。

車体底部に配置されるだろう反重力推進機は装甲化が難しいと思われますので、対車両地雷を含む攻撃に脆弱で、損傷の程度によっては容易に飛行能力を喪失して擱座してしまう可能性もあります。
また、装甲化した場合の重量増加によって反重力推進力が膨大な必要量になったりして設計上の負担になる場合もあります。
ですので、反重力車両用の対車両地雷は地形追従飛行をしている反重力車両を狙って跳躍する攻撃となり、その破壊する狙いは反重力推進機となります。

更に特徴的な使い方として、密閉している車両ならば他の駆動機構でも使える戦術ですが、反重力車両なら特に使えるものとして、海底とか湖底とか河底で行動できる車両あるいは反重力車両は水面下で伏兵をすることも可能です。
反重力車両はこの様に空中、地表付近、水面下での立体的な作戦展開が可能となり、他の駆動機構とは異なり制約が少ない車両ですので運用する場合には自由度が高いと言えます。


歩行型車両の特徴

有名処はスターウォーズの全地形対応装甲トランスポート(All Terrain Armored Transport)ではないでしょうか。
AT-ATという略称でも知られたクワット・ドライブ・ヤード社製の4脚式戦闘用ウォーカーだそうです。
あるいはアニメ「太陽の牙ダグラム」に登場するアビテートF44A クラブガンナーもこの範疇でしょうね。
つまりは戦車を多脚構造にして歩行させる方式です。
恐らくは2脚から4脚以上の多脚化されることになるでしょう。
相互に脚を踏み出して歩行する形状になりますので、6脚以上なら1脚が破損しても行動に支障がないでしょうけど、4脚あるいは2脚ではその内の1脚が機能不全になれば通常の歩行はできない状態になります。
兵器としての構造としては、歩兵に対して全高があるので高度が稼げるので常に上からの攻撃が可能で、地形の起伏に対応し易いのかも知れません。
ですが、同時に構造として脚部が脆弱で、いずれの作品でも脚部の倒壊から破壊に至った描写があります。
また機動性能も高速発揮をする場合に搭乗員が上下に激しい振動を受けるので操作性が相当に難しく、最悪、乗り物酔いに至る可能性もあります。
が、それらの弱点も克服する方法がないという訳ではありません。
脚部が被弾に脆弱ならば必要な被服装甲してしまえば良いのです。もちろんそこに重量は嵩みますが。
搭乗の振動があるならば搭乗座席を充分にサスペッションやエアダンパなどで対衝撃構造にしてしまえば良いのです。
もちろん構造が複雑になり重量も経費も嵩みますが。
つまり、何を利点として捉えて弱点をどう解決するのか設計本来の考え方で対応が可能です。
大臣 2021/04/04(Sun) 11:42 No.1171

戦闘車両について  その1

以前のことではありますが、思い返して過去ログを見た処、No.981(2019/10/23)にzaza領主閣下に「戦闘車両についてをまとめる」と御約束しておりました。
やっと宿題をまとめ終わりましたので、投稿させて頂きます。

戦闘用艦艇と補助艦艇を色々と解説致しましたが、こちらは海軍の考え方を解説してみました。
で、掲示板でも何回か議論のあった戦闘車両についても纏めが必要なのではないかと常々思っておりましたので、試みに記述して見ました。

まず、前提としての一般的な区分について。

車両として武装している戦闘車両(コンバットビーグル CV、ファイティングビーグル FV)と言います。
特に装甲がある車両を「装甲戦闘車両」(アーマードファイティングビーグル AFV)と呼称します。
これにはジープやトラックなどに武装した所謂、「無装甲車輌」は含みません。
装甲の程度は戦車砲や対戦車ミサイルを防ぐ程の「重装甲」を施すケースと小銃弾程度を防ぐ「軽装甲」とに区分します。
また、駆動機構によっても区分され、無限軌道による「装軌車両」と車輪による「装輪車両」に分かれます。
トラベラーの場合にはこれに「反重力車両」と「脚付き車両」が加わることになるでしょう。

装軌車両の特徴

まずは「装軌車両」と「装輪車両」の駆動機構の違いとしての特徴についてです。
「装軌車両」は不整地、つまり市街地等を除く屋外での戦場の殆どが該当しますが、で重量車体を走行するのに適しています。
が、構造上、駆動部分の軽微な故障でもすぐに走行不能に陥ります。
また重量がある故、構造の複雑さから、修理も難しく人手も必要になります。
この整備修理のし易さは戦場での運用では重要で、軽微な故障であっても修理できない為に車両を放棄せざる得ないなんてことに直結します。
また、放棄した車両を敵軍が鹵獲して自軍戦力として運用するということもありますので、放棄する場合には爆破などをする必要がありますが、
戦場の移動が激しい場合や爆破が充分にできない場合などもあります。
ですので、整備修理が少人数でなるべく簡単にできるという要素は兵器単体の性能と同様に重要なのです。

車体重量が軽ければ、障害物乗り越えや地形走破性が発揮できない場合もありますので、ある程度の車体重量が必要でもあります。
履帯は鋼鉄製とゴム製の他に、鋼鉄製にゴムパッドを装着させる型もあります。
ゴム製あるいはゴムパッド装備だと舗装路面走行時に路面を損傷させることが少なくなりますが、
ぬかるみのある傾斜地では滑ってしまう場合もあります。
反面、ゴム製ならば重量が軽く、損傷の際の交換作業が鋼鉄製よりも容易という利点があります。
総じて「装輪車両」よりも不整地走破能力に優れており、
特に多少の幅のある壕も越える「越壕能力」、段や堤を超える「越堤能力」を有しています。
履帯は接地している地面と大きな摩擦を生むのである程度の急斜面を踏破する「登坂能力」にも優れています。
また浅く川底状態の良い河川ならば多少の泥濘でも独力で渡渉が可能でもあります。
つまり不整地の色々な場面で「装輪車両よりも走破性能が高い」と言えます。
この不整地というのは整備された平滑地以外の全てを指しますが、他にも砲爆撃孔や塹壕なども含みます。
オフロードを走行すると判ると思いますが、この様な不整地の走行には越濠能力、越堤能力、登坂能力、
更に浅瀬あるいは渡河する能力なども必要になりますので、その能力をどれだけ有するかが車両の走行性能と言えます。

「装軌車両」は戦闘では構造的に転輪部などが弱点になり、敵攻撃で走行不能に陥る場合もあります。
火力による損傷だけではなく、丸太などの異物を駆動部に差し込まれるだけで擱座してしまうこともあります。
構造上の複雑さから故障し易いので戦場までの輸送は自力走行や空輸は向いておらず、多くの場合、専用の輸送車両(トランスポーター)が用いられます。
そしてトランスポーターは運用し易さから殆どの場合、装輪車両です。


装輪車両の特徴

「装輪車両」はゴムタイヤ等を装備した型ですが、装軌車両との大きな違いはまず整地、コンクリートやアスファルト道路などで高速で長時間走行できることが第一です。
これは戦場に至るまでを自力で道路を通って迅速に機動できる能力を有していることを示しています。
ですが、路面以外の走行となると、軟弱地盤や段差や溝や堤などに制約される場合も多く、戦場の全てで自由な戦闘行動が取れない場合もあります。
また、接地圧の影響から、車体重量は装軌車両よりも軽くなります。
つまり装備重量も装甲も同程度の車体ならば装軌車両よりも軽くなります。
ですので、接地圧を稼ぐ為に多装輪、例えば6輪とか8輪になったりしますが、その分構造が複雑化して脆弱になったりします。
また軽量さの結果として空輸などの輸送に適していたり、購入単価が装軌車両よりも安価になると言うことにもなります。

ここまでのまとめとして。
【装甲の違い】
重装甲:戦車砲、対戦車ミサイルを防ぐ
軽装甲:小銃弾を防ぐ


【駆動の違い】
装軌車両:無限軌道装備
装輪車両:タイヤ装備
反重力車両:反重力推進
歩行型車両:機械脚歩行、多脚歩行

となります。
ついでながら次回ではトラベラーで出てくるであろう反重力と歩行型の2種類の駆動についても一緒に議論してしまいましょう。
大臣 2021/04/03(Sat) 10:51 No.1170

コンクリと鉄筋と私たち

zaza領主閣下

横合いからで申し訳ございませんが。
コンクリートについて。
>(1:2:4がわかりませんが)
とありますが、これはセメントと砂と砂利の比率です。
例えば通常のコンクリートであれば、 1:3:6(セメント:砂:砂利)ですが、
強度を上げたい場合には1:2:4に変更したりします。
つまり同じ容積であればコンクリの量が増えるので高額になる、と言えば判り易いかと存じます。
この比率から必要な容積を元に密度計算してそれぞれの必要重量を算出してコンクリをこねて下さい。
おっと、水加減も重要で、セメントに対して約6割から7割弱くらいが目安です。
多すぎても少な過ぎでも強度が出ませんのでその辺は湿度やその施工場所での経験値が必要ですけど。

表中のコンクリートだけな場合と鉄筋コンクリの場合だと倍の強度があると仮定しているのでしょうね。

その鉄筋も色々とあります。
使われる鉄筋の呼び径、つまり直径ですがφ10から3ミリ刻みでφ51までがJIS規格にあります。
例えば一般的ならば主筋φ13を鉄筋工が1段で組んで構成されるのをきっと戸建住宅の基礎部分などでやっているのを見たことがあるのではないかと思います。
まあ一般建築だとそんな感じのサイズですが、これがより大きなビルとかプラントとかの大型構造物だとスケールが段違いに大きくなります。
中に入っている鉄筋もまずφ38くらいが主流になって、それが3段筋とか4段とかになり、それが壁のこっちとあっちの両方になる感じです。
ですので、もし注文住宅を頼む場合、建築屋さんに「そこの鉄筋は19の2段?かぶりは幾つ?」とか何気なく聞くとたぶん相当ビビると思いますよ。
(鉄筋φ19mmを2段で組み、その上のスラブ厚さは何mmなのか、を尋ねていることになります。)

御覧になっている資料がどの程度の鉄筋なのかは不明ですが、一般建築向けであれば、あまり太くはないのではないかなあと思います。
大臣 2021/03/23(Tue) 17:53 No.1168

軍事がが生活の中にあったのだなあ

6階建ての話は山中様からお聞きしましたが、その時、そのあと検索してみると、
軍事関係の掲示板でも同じ発言をされている方、
あと、兵器の関係のようつべの動画でも、同じことを言っていましたので。
その元資料はわかりませんが。


Mk83爆弾の投下ですが、計算している人がいて、それの空気抵抗の数値を拝借し、高度計算サイト(間違った式が載っていることも多いですが)で、
時速800qで水平飛行し、2000mの高度から真下に爆弾を投下した場合、
秒速115mくらいになります(計算が合っているとして)
約3MJ

FFSでは、旧式砲の計算を見るに、爆弾も同様の扱いにしてもよさそうなので、MJからの貫通力は110oくらい。
この前、じゃこぶさんの式で計算してみると(FFSはあくまでJからのみで、口径が違って速度が違う場合、じゃこぶの式と乖離が出る場合がある)、
かなり違った場合があったので、じゃこぶさんでも計算してみる。
こちらは77oくらい。
(あくまでゲーム内でのWW2の75o砲より若干強力くらいのエネルギー)

鉄筋コンクリートの1pあたりの装甲度は0.4となっているので、それを適用してみると、どちらも鉄筋コンクリートの床1枚くらいしか貫通できないことに(FFSでは54p、じゃこぶの方にも同じように当てはめると38p)。
おかしいので、違った計算をしてみようと思ったのですが。

鉄筋コンクリートに使われる鋼材は、標準的な装甲と思われる材料と比べると、引張強度が2/3程度と思われ。
ただし、板のようになっていないので、計算できず。

兵器生活さんをみると50s爆弾は、コンクリートの床3枚、同じく100s爆弾は5枚、250s爆弾は8枚貫通しています。
これは特に爆弾に対して強化していない例だと思われるのですが。

土木学会の古いPDFを探すと、結構この類の文章が出てきています。

昭和11年10月23日 土木学会講演
土木建築物に對する投下爆弾の威力に就いて
陸軍工兵中佐 鎌田 氏

パロディ(バ?)大尉の公式

X=cKA

式中 X:侵徹の深さ(m)、K:被侵徹物の抗力係数
   
    c:弾道係数=P/1000α^2  (但し、P:弾量(s)、α:爆弾中径(m)) 直径と読むんですね('_')

    A:爆弾の命中時の於ける著速の函敷(初速の公式?)=log[1+0.5*(v/100)^2] (数式なので1行にするためこの表示に)
       但し v:著速(m/sec)

cの値は、500s仮定爆弾に対しては、3.12で、200s仮定爆弾に対しては2.22であります。
又Aの値は500s仮定爆弾に対しては、0.548で、200s仮定爆弾に対しては、0.528であります。

Kは最も重要なファクターであつて、各国共に種々の実験値を有します。之が決定は計算上最も注意を要すべきところでありますが、
実験の困難なるために共の真値を掴む事は至難であります。
往来の実験値を考慮(←多分)して次の如くKの値を仮定することにします。


軟普通土          10
硬植物土及砂利交り中硬粘土 6
砂又は砂利交り硬粘土    4
岩盤(堅硬なる土壌)     2.5
岩石            0.4
1:2:4 コンクリート  0.5
1:2:4 鉄筋コンクリート 0.25
(1:2:4がわかりませんが)


それで実験結果から、200s破甲弾を逆算でXを求めておられるのですが、コンクリートの抗力係数が0.4となって、0.5とは合わなかったようです。
(途中まで書いていたんですが、長くなって、さらにお話が続くので)

第二十三巻 第一号 昭和12年1月発行 (1937年)の中の一部のようで、
よければ見てみてください
zaza 2021/03/22(Mon) 11:23 No.1167

便宜上かな

MTの日本語ルールブックを探したのですが、セットでの出品が多くダブり覚悟で落札してたので、同じ本ばかり出てきて。
肝心の見たいものをどこにしまったか。

すぐ見れるのが英語版しかないのですけれど、

Range Bands:
For convenience, space combat divides distance into a series of special ranges.
レンジバンド。
スペースコンバットでは、便宜上、距離を一連の特別な範囲に分けています。

と出ています。

思うに、1ヘックス2.5万キロを正確に当てはめてしまうと、特に自由貿易船などの小型船は、加速力もないし、
戦闘が、ずっと2〜20ヘックスの間で行われ、武器もセンサーも行為に変化がなくなってしまうからじゃないでしょうか。
次のレンジだと21〜200ヘックスになるのかな?!

ただ、GDWのこのタイプのゲームに多いですが、地図上に惑星描かれていたり、惑星マーカーがあるような場合も考えられますので、
そうなると、距離は正確に表した方がいいと思える状況もあります。
宇宙船の速度と、1ターンの長さから考えると、やはり2.5万キロあたりが妥当なところで。

そういったようなことから、1ヘックスは2.5万キロだけれど・・・、のようなことになったんではないかと。
zaza 2021/03/21(Sun) 11:46 No.1166

先に

Chen Yuanの破壊に必要な数、武器リストの見るところが間違っていて、全然違います。
あとHarpoon3とCommand At Seaとは、クリティカルの発生が違う所やHarpoon3に無い命中部位(水上艦は違いがない可能性もありますが、弾薬庫と燃料の箇所とかがある)があるようで、
Command at Seaのその部分がわからないものの、貫通しないとクリティカルが発生しないようで、正しい武器の数値だとクリティカル自体がh発生しないように思えます。
となると砲弾のダメージがコツコツ入るしかなく、各種砲弾と各種距離のダメージの平均(四捨五入なのか切り捨てなのか指示がないのですが、今回は小数点を使って計算しました)、
そうなると、74発必要ですね
zaza 2021/03/21(Sun) 10:33 No.1165

航空爆弾の建物破壊能力

zaza 様

 No.1161へのレスです。

>数値は忘れたのですけれど、ここでみた何s(500s?)の爆弾は、6階建てのビルを破壊するというのがずっと気になっていて。

 こういうネタを提供したのは恐らく、私だと思われます。

 書き込んだ過去ログは見つかりませんが、
 高度2,000mから投下した爆弾は、200m/sec、8,000mから投下した爆弾は400m/secを得るので(空気抵抗は無視)、
 それに500kgを掛けた運動エネルギーが、建物の天井(あるいは床)を突き破って、地面の高さまで辿り着くのでありましょう。
 500kgの航空爆弾なので、36cm砲弾をイメージすれば良いのかな。
 貫通力の計算は未検証。

 そして、500kg爆弾が建物の基礎にめり込んで爆発。
 基礎が壊れれば、6階建ての建物は自重を支えきれなくて、内側から倒壊していくのではないでしょうか。
 建物6階の壁と天井と床の全てを破壊する、のではなくて、建物1階部分の壁や柱をごっそりと削るため、自重で倒壊するという解釈なのでは?

 私も元ネタ資料を探しているのですが、未だ見つかりません。
山中 2021/03/21(Sun) 06:45 No.1164

MT版の1へクス(スクエア)の距離

zaza 様

 No.1162へのレスです。

>第27回ピケット2の惑星防衛のためのピケット網で、

>>以前、宇宙戦闘ルールの距離を誤解して、1ヘクス=2万5千kmと計算していた時期もありました。

>この記述ですが、自分も25000qと思っていたのですが、ルールブックも1square 25000kmとなっているし。
>エラッタもv2.21しか持っていませんが、訂正は入っていないように思うのですが。

 この部分、2008年頃の過去ログ、23番(2008/8/21)に書いてありますが(読めるかな?)、

 距離1ヘクスは隣接距離(50km以内)、
 距離2ヘクスは近距離(50〜5万km)、
 距離3〜10ヘクスは遠距離(5万〜50万km)、
 距離11ヘクス以上(50万km以上)、

 という距離表からの計算です。

 距離2ヘクスが5万kmならば「1ヘクス=2万5千km」と考えた方が無難なのですけれど。
 距離3ヘクス以上の探知を考える際には、距離10ヘクス=50万kmより「1ヘクス=5万km」と考えた方が分かり易いので、
 探知機やピケットの考察で私は「1ヘクス=5万km」を採用しました。

 ルールブックに「1square 25000km」と書かれていたかどうかは覚えていませんが、「GDWなので誤植だろう」と考えた可能性が大です。
山中 2021/03/21(Sun) 06:43 No.1163

質問なのですが

探知と固定を探して最強兵器決定戦を見に行ったのですが(まだ未発見)
第27回ピケット2の惑星防衛のためのピケット網で、


 以前、宇宙戦闘ルールの距離を誤解して、1ヘクス=2万5千kmと計算していた時期もありました。

この記述ですが、自分も25000qと思っていたのですが、ルールブックも1square 25000kmとなっているし。エラッタもv2.21しか持っていませんが、訂正は入っていないように思うのですが。

書き直しされているぐらいだから、勘違いとも思えないし。
どうなんでしょう
zaza 2021/03/20(Sat) 18:13 No.1162

もうちょっとましな??計算。

土木学会論文のRC覆土式火薬庫の論文とコンクリート工学の耐爆耐衝撃性の論文に出ている実験結果を使ってやってみます。

RC火薬庫の実験は、厚さ3cmの36Nのコンクリートに、13Φの鉄筋を使った、縦・横36cm、高さ60pの中で、火薬を爆発させたもの。
耐爆衝撃の方は、厚さ10pで、最大41N(実験のため静的強度をばらけさせていたようです。どんなふうに割れるかなので、結果が大まかです。鉄筋が折れるかなど)で、D10、6Φ、13Φの鉄筋(1回の実験で複数できるよう使う個所によって使う鉄筋を変えているようです)を使った、
内径60p・高さ1mの円筒形のコンクリート。

結果的に密閉空間になっているので、現実での使用より威力が上がってしまっているのではないかという心配があるのですが、
多分、安全のために、そういう風に実験をしないといけなくなっているのではという気がします。

厚さ3cmの方は、TNT火薬30gで、ボルトで固定したコンクリートが割れて外れて破壊される(10gでも外れはしないがコンクリートは割れてしまう)。
厚さ10pの方は、TNT火薬910gで、中の鉄筋が切断されて、コンクリートもボロボロになる(400gではコンクリートはボロボロだが、中の鉄筋は切れていない)。
(3cmの方は、コンクリート板を合わせる形ですが、10pの方は型枠で一体で成形されているので、耐える形でボロボロになったのでしょう。)

前回の玄武岩のマンションで想定したと同じだけの材料の容積と同じになるだけの量になった時、その実験で使われた火薬の量を元に計算を出してみます。

3cmの方は、同じ材料の量になる数は、実験の箱6905.658個分で、火薬の総合計量は207.170sになります。TNT比1.33倍の火薬とすると、155.767s。
10pの方は、同じ材料の量になる数は、実験の円筒628.409個分で、火薬の総合計量は571.852s。TNT比1.33倍の火薬の場合、429.964sになります。

ただしこれは同じ材料の量になる体積なので、玄武岩のモデルのマンションより、それぞれ体積が小さくなっています。
3cmの方は。8333個で同じ体積、10pの方は1074個で同じ体積です。
これは、爆発からの距離が伸びてコンクリートに作用していると考えるのがいいと思ったので、それを計算してみました。

同じ材料量の体積に比べて、同じ体積になる大きさの比は、3cmの方は1.207倍、10pの方は1.710倍。
距離を出すのだから、これらを1/3乗して、3cmの方は、1.065倍、10pの方は1.196倍。
同じ効果を発揮するためには、距離の比に対して、火薬の量が3乗倍になるので、・・・、あれ?結局、比を3乗すれば、体積の比の数値になるので、体積に合わせた火薬の量になりますね。
ということは、間に他の物体があるとか関係なしに(マンションでいえば仕切りや梁や床)、体積だけに関係するということなんでしょうか。
それだったら、前回、空間装甲のようなことを考えなくてよかったことになりますが。

まあでも、結局計算している形は、同じ材料の量で、実験と同じような1枚の壁の、より大きな物体という事になると思うので、
やはり空間装甲のような効果は出ると思います。

ただ、防爆の論文を見ていると、爆風に耐えられるだけでなく、爆発によってできた破片に対しても耐えられるかという事も考えられているようですので、
まあビルなんかが爆発した場合、出来た破片が、それぞれの壁やや構造体を弱らせていくと思うので、それは空間の効果の方が大きいような気がしますが、
この程度の計算ではお互いの効果が相殺されるとして無視してもいいのかもしれません。

数値を出し忘れていましたが、
3cmの方は、TNT火薬の1.33倍の場合、最終的に187.970s、10pの方は、TNT火薬比1.33倍の場合、735.045s。
随分と差があります。型枠で作ったものと、ボルトで固定の差が出たのかもしれませんが、そもそも爆風の威力がかなり違う可能性があるので、計算してみます。

自衛隊の実験結果による爆風の簡易式(コンクリート工学の方の論文に、この実験結果による爆風の簡易式、その比較のため、JAXAと自衛隊の実験による爆風の簡易式が載っていましたが、
ここでも述べられていますが、測定方法と、なにより測定器具の精度によって結果がかなり変わってくるようです。
自衛隊の式を採用したのは、数字を代入した時、自衛隊の簡易式が一番爆風圧が大きかったからです。)

Ps=1042.2×Z^(-1.62) ,Ps=kPa ,Z=m/g^(1/3) ,m=距離m, g=火薬量s(TNT換算)

3cmの箱、10cmの円筒、どちらも三辺への距離が違うので、平均を距離として採用すると、
3cmの方は、コンクリート壁まで、803 kPa、10pの方は 1959 kPa

土木学会の論文に載っていた表、爆風圧が構造物に及ぼす被害状況によると、
980 kPaが、重木造および煉瓦建物崩壊、
1960 kPaが、コンクリート構造建物の損傷甚大
4900 kPaが、鉄筋コンクリート構造建物の崩壊
となっていました。
4900kPaを達成するには、玄武岩のビルでいうと(壁までの距離を平均して)、TNT火薬で7850s必要という事になってしまいます。
流石に大きすぎるしおかしいと思うのですが。

まあ二つのコンクリート厚での爆風圧は倍以上違うという事で。
見た感じは、3cmの方が破壊されているという感じなんですけどね。
(10pの方は、膨れて壊れながらも、なんとか爆発を抑え込んだ感じのような外見)
ひとつはボルトで止めている、また鉄筋の入れ方とか、コンクリート自体の厚みも影響しているのかもしれません。

数値は忘れたのですけれど、ここでみた何s(500s?)の爆弾は、6階建てのビルを破壊するというのがずっと気になっていて。
単に火薬の爆発力では、wikiなどの必要な爆風圧を見ると無理で。
色々な数値を見るたびに計算していたのですが、どれも無理そうに見え。
まあ、ビルの破壊というのがどの程度の壊れ方を指しているのかがわかりませんが。

ただ、500s爆弾(だったと思う)が、強化してないものだったら、ビルの天井や各階の床を突き抜けて、地面の位置までいってしまうらしいので、
当然そこで爆発すれば、ビルは形は残ったとしても機能はなくなってしまわれると思われるので、
そういうものを合わせて、6階建てのビルを破壊できるなのかもしれません。
zaza 2021/03/20(Sat) 12:01 No.1161

玄武岩のマンションを破壊するための爆弾の大きさ(でたらめ計算)

お遊びと考えてください

高さ18m、縦横6mの6階建てマンションで、材質は玄武岩でできているとします。
構造材を含んで、縦横高さが3mごとに区切られていると考え、外壁と床と天井は30pの厚みで、それ以外の区切りは10pの厚みとします。
その場合、内部容積は、縦・横が6-0.3-0.1-0.3の5.3m、高さが、18−(0.3*7)の15.9mで、446.631[m^3]になると思うのですが、
構造材の玄武岩の体積は、201.369[m^3]
これを一塊と考え、これを粉砕することができれば、この材料を同容積使ったビルも破壊できると仮定する(根拠のないインチキですが)。
一応、1m単位の岩片に砕くとする。
空間装甲と同じような効果があると仮定し、1.25倍「固い」と考え、入力エネルギーの平方根に反比例するので、エネルギーは1.5625倍必要(ほんとうにいいのかな?)と仮定する。

1m単位で粉砕する場合、2.1J/cm^3のエネルギーが必要らしいです。
材料の体積から、422.8749MJ必要となります。
これを1.5625倍で660.7420313MJ。
爆弾の火薬の70%のエネルギーが有効になると仮定し、943.917188MJ。
火薬はTNT火薬の1.33倍の威力があるとし、166.625s

爆弾の重量と火薬の重量の比率は、爆弾が大きくなるにつれ上がっていくようですが、40パーセントとして計算することにします。424.063s、ポンド表示で935ポンド。

たまたま岩片に粉砕するために必要なエネルギーを見つけたので
(探していたのは、ようつべで柳〇理〇雄さんの爆風の大きさからエネルギーの計算をする動画で、おかしな数値が出ていたので。
ただ、アニメの動画内の表現からの推察で、あくまで描写からの推察であり、あきらかに破壊したものから考えると、もう一個の式を適用した方がいいと思われ、こちらも現実と比較していい値が出るかどうかはわからない物の、
わざと動画として面白くなるように少なくなる方の式を採用していると思われ)。

鉄筋コンクリートを破壊するための力は、出ていることは出ているんですが、単位が違うのでJに直せなかったので、数値が出ている中で一番破壊するのが難しい玄武岩で計算しました。
まあその計算方法も根拠がないものではあるんですが。
なんとかJに直せそうなものもあったんですが、Jに直せものは、単純にコンクリートのみと、鉄筋別々に計算されているようで、
建築学的には?!鉄筋コンクリートの場合、鉄筋のみの数値を基準にして計算するみたいで、ミックスの数字は、なかったです。
まあ鉄筋を曲げない限り、破壊はできないし、鉄筋が曲がるとしたら、すでにコンクリートはボロボロでしょうから、平均値的なものは考える必要がないのかもしれません。

1[m^3]のコンクリートの破壊するために必要なエネルギーは、8.37×10^5 Jとの数値も見つけたんですが、
あまりコンクリートだけの塊とかも見かけないし、鉄筋コンクリートのような気がするのですが、はっきり言えませんし。
また破壊するというのが、粉々にするのか、真っ二つにするのか(2つに割れるより、数個にはなりそうな気がしますが)、
どのような状態かわかりませんし。
ただ、どれくらい細かく砕けるかわからないものの、数個に割れると考えた場合、計算すると、ありふれた岩を粉砕するのに必要なくらいのJになっていますね
zaza 2021/03/18(Thu) 19:35 No.1160

やっと一応計算できた

Chen Yuanを12.7p砲のHEと徹甲弾、各距離レンジのすべての平均の威力で攻撃したとして、
どれくらいで沈むかやってみましたが、
火災と浸水のダメージコントロールの計算(悪化する場合もあるようでで)が複雑になってExcelで簡単な表では出せないのですが、
19発〜22発くらいで沈むんじゃないかなあという感じになりました。
無力化だともっと低いです。

Harpoon3英語版とCommand at Sea 3クイックスタートルールとの合わせ技で(どちらもかけている部分がある。砲撃戦になるから、CASの方が細かいみたいです)、
ルール解釈も、いま2自信がないですが。

数百発は無理でも、数十発はいくやん、とてもうまい感じのクリティカルの発生だなあと思っていたら、
砲弾と船体の残り耐久力の比の、損害比がとても小さくても、切り捨てではなくサイコロが振れるのがわかって(0〜0.1の項目もあった。0.1未満は切り捨てと思っていた)、一気に必要な弾数が減ってしまいました。
zaza 2021/03/18(Thu) 12:04 No.1159

前回ちゃんと調べればよかったです

ホワイトアウトは、視程の距離といううより、
一番簡単に、多少の間違いを含むことも恐れずにわかりやすさを優先すると、
一面真っ白で距離感がつかめない現象のことのようです。

それが吹雪のよって(吹雪の場合は発生の要因が違い乱反射の要素が大きいようですが)おこることもある。

だから定義的には必ずしも視程が0とかほとんどないという事ではないようです。
ただより重大な問題になっていることがおおいので、吹雪時のホワイトアウトをより取り上げたり、
そういう状態の時のことをホワイトアウトと言って論じたりしていることも多いようです(この場合は、吹雪の時の視程がないホワイトアウトとのことを言っている)。

ですので、ホワイトアウト=視程が0やほぼ見えないというわけではないみたいです。

木ッと調べれば時間がかかるだろうと思って、その時は見ませんでした。
申し訳ありませんでした。
結果的に、すぐにわかることだったので

もうその時の気象条件に含まれていたり、取り上げるか取り上げないか微妙(修正の数が増えるし、複雑になる可能性があるから)問題ですが、
ホワイトアウト発生時は、それ単独で修正値を加える形もあるのかもしれません
zaza 2021/03/14(Sun) 09:16 No.1158

勘違いか誤記の可能性が高いと思います

この無料のPDFのルール変更の流れの解説を見ると、2006年時点でHapoonでの船の耐久値を変更することは可能ではあったが、
直前に発売されたサプリメントなどとの関係で混乱が起こると予想され見送った。
第二次大戦のCommand At Seaでは第4版までに変更されており、すでにこの計算式の耐久値が採用されている。
Harpoonはここからこのルールに変更しますという感じ。

一応掲示板に載せたのは、Harpoonの計算式、修正値で、Command At Seaでは、ほぼすべて一緒だと思うのですが、国の修正値は違っているかもしれません。
Harpoon用のPDFですが、おまけでCASの船の耐久値も載せてくれた(持っているのが第2版、第3版の人もいるかもしれないし)のでしょう。

船の数値のリストを見ていくと、Command At Seaで取り扱う時代の船で、国による修正値がついているのはほぼ皆無です。
清国の2つの会社での製造のものが国による修正がついています。
ドイツ製1件と英国製の1件が理由はわかりませんが(同じ造船所の他のものにはついていない。当然誤記の可能性があります)。
フランスの修正がついている船1件は、調べても見つかりませんでしたので、どこ産かわかりませんでした。

捕獲艦だから、中国製と勘違いした可能性はあります。
ロシアの捕獲艦で国の修正がついているのは中国製で間違いじゃないと思います
zaza 2021/03/14(Sun) 08:55 No.1157

ホワイトアウトを「激しい吹雪」へ訂正

zaza 様

 No.1154へのレスです。

 「ホワイトアウト」という言葉を使ったことが間違いだったようです。
 すみません。

 No.1148の投稿で、
>ホワイトアウトで20m先の自動車を見つけることと、通常の状態で400m先の自動車を見つけることは、どちらが大変でしょうか?
 と書き込んでしまいましたが、20m先の自動車を見つけることが出来るほど「周囲が見える」のであれば、ホワイトアウトと呼んではいけなかったのですね。

 吹雪が、距離レンジ3の増加、と定義されているようですけれど、
 距離レンジが4つ増える吹雪も有り得ると言いたくて、

>20mの距離にいる敵を見つけられるかどうかなら、400m先に敵がいるかどうかで判定

 という視程のサンプルを提示したつもりだったのですが、実際の体験者から
「ホワイト状態になると、隣に人がいても誰だかも判らない、方向感覚を簡単に喪失する」
 という注意を頂き、使う言葉が不適切だったと気付きました。

 ホワイトアウトという言葉が暴走しているようですので、No.1148へ書き込んだホワイトアウトは、
 激しい吹雪(距離レンジ4の増加)と訂正させて下さい。
山中 2021/03/14(Sun) 07:11 No.1156

廃艦所要弾数と製造国修正の誤解

zaza 様

 No.1153へのレスです。

>廃艦所要弾数を元に計算したのは自分で、それが一部の砲でしか機能せず、うまくいかなかった。
>別にHarpoonのデザイナーが廃艦許容弾数を参考にしたり基準にされているわけではないです。

 ああ、そうでしたね。すみません。
 勘違いしていました。



>special modは1895年以前に起工の−25%と、国による修正(ドイツは出てなかったですけれど)の−10%のTotal mod −35%という意味だと思います。

 なるほど、確かにそのようですね。
 1895年が日清戦争と一致していたので、早合点していたようです。
 この戦訓を元に軍艦の設計が変更された(改良された)ので、修正値が−25%から−15%に変わった、という想定かな。
 次の1925年は何が理由だろうか?

 国による修正は、製造国では無くて、運用国という解釈なのでは?
 清国(1993年以前に稼働している中国軍艦)と考えれば納得できないこともない、と思いつきました。
 このデータでは「日本軍艦(元清国海軍)」扱いされているので、それも不自然ですが。
 ひょっとしたらデザイナーは「鎮遠が中国で建造された」と誤解していて(ドイツ建造を知らなくて)、−10%の修正値を加えたのかも知れません。
山中 2021/03/14(Sun) 07:09 No.1155

ホワイとアウト



ホワイトアウト

ホワイトアウトは、視程の計測数値でいえばより高い数値であっても、実際の視程でいえば0m(0mの時だけホワイトアウトというのか、そういう現象が起こっているときを含めて言う ― 必ずしも0mでなくてもいい ― なのか分かりませんが)になるようです。
それは視程1kmであっても実際の視程が80mになってしまうほどの現象のようです。

(日本のwikiでは、視程は白熱灯のエネルギーが5%になる距離となっているのですが、英語版をみるとそこの所の数値がありません。
この前のレーザー通信機によるネットワークの論文では2%と記されていました。国際基準なので、統一されていると思うのですが。
レーザーの方は誤記の可能性。またレーザーの減衰であらわすとなのかもしれません)。

一応、今回出てきたものが日本のもので、5%前提として記すと、
光波減衰量と視程距離の関係はα=13/V
V=1kmの時、13dB/km
視程1kmが、80mに落ちるくらいの現象という事で、
13÷0.08=162.5dB/km
反射とか他の現象も含めてでしょうが、吹雪のせいで、
149.5dB/qノイズ?!が増えてしまう。

一応T2013では吹雪は3距離レンジの増加となっていましたが、
ホワイトアウトは視程の減少具合から見て、
0〜7mレンジが、少なく見積もって400〜800になる4距離レンジか、800〜1600になる5距離レンジのペナルティが相当の状態だと思います。
ゲームに記されているペナルティを超えるものを適用しないといけないくらいの、極端な現象ではないでしょうか。
自信はないものの、個人的には、例外としてリミットされるか、一切の行動が制限されて、そこにとどまらないといけないような状態のような気がしているんですが
zaza 2021/03/07(Sun) 12:39 No.1154

とりいそぎ

TNE(多分、Striker→Command Decision→TNEに続く流れ)で、艦砲のデータから、車輛(トラベラーでいう所の小艇も含む)のダメージを推測したのだと思われますが、
その中の貫通力にフォーカスして与えられるダメージを考えていると思います。

その場合、大きな砲の場合明らかに乖離が出てくると思われ。
装甲厚だけでいえば、最新戦車は46p砲の貫通力に耐えられると思われ。
でも実際は潰れちゃいますよね。

だいたい相対する敵車両と自分の車両は、武器のレベル、破壊力が釣り合っている場合が多く、
あまり例外はないと思うので、物差しが貫通力だけでも問題ない場合が多いのですが、
気になったのと知識として検索して見たくなったという感じです。

自分が思っていたよりあやふやな基準だったようですが、経験則とかはバカにできない、かえって真実をついている場合も多いと思っているので、
それを目安に計算してみました。
そこからなにか発見したり、疑問に思うことで勉強になる事もありますし。

廃艦所要弾数を元に計算したのは自分で、それが一部の砲でしか機能せず、うまくいかなかった。
そうするとたまたま、船の耐久力に関するゲームの資料を発見した形で、
別にHarpoonのデザイナーが廃艦許容弾数を参考にしたり基準にされているわけではないです。

Harpoonのシステムは、Hrapoon2から(良い意味で)ひきずっており、魚雷や大型?爆弾の被害は、戦史と比べても適当ではあるが、
小艦艇が現在のシステムのままでは、沈みやすい。
それを解消するには、兵器の数値を変更するか、耐久力を変更するかで、明らかに耐久力を変更する方が良いので、新しい耐久力の式を出したという事のようです。

ルールに関しては、Harpoon3も一通り見て、その後忘れてしまったのですが、
命中に対してクリティカルヒットがあります。
ルールが変わっていない前提(Harpoonはミサイルで、Command At Seaは持っているのはクイックスタートの手引書なので細かい判定はわかっている前提で書かれているので)、
でいえば、命中したとして、装甲でダメージが減り(イメージとしては、より小さい弾頭が当たった場合ように受け取りました)、
船体の残耐久力と、残ったダメージを比べて、また命中した艦のタイプによって、クリティカル発生場所と数が決まる(当然0の場合もある)形だと。

special modは1895年以前に起工の−25%と、国による修正(ドイツは出てなかったですけれど)の−10%のTotal mod −35%という意味だと思います。
zaza 2021/03/07(Sun) 11:18 No.1153

鎮遠(Chen Yuan)の船体耐久値

zaza 様

 No.1151へのレスです。
 早速の情報提供、有難うございました。

 Country = Japan Ex-Chinese、日本海軍(元清国海軍)
 Class Name Type = Chen Yuan BB、鎮遠、戦艦
 Listed Displacement Size = 7220 std B/Medium、排水量、7,220トン
 Total Modifiers = -0.35、修正値合計
 25% Damage = 52
 50% Damage = 104
 75% Damage = 155
 90% Damage = 186
 100% Sinks = 207

 Specal Damage Modifiers 1895, Nat、この部分は訳せず。
 特別ダメージ修正は無し(通常)、という意味か。
 1895年は拿捕された年だと思いますが、どうして此処に割り込んでくるのか謎。

 25%〜90%ダメージは、そのまま、100% Sinks の耐久値にパーセントを掛けているだけですね。
 恐らく、15cm砲はが命中したら1発何ポイント、30cm砲は1発何ポイント、という感じでダメージを累積計算していくのでしょう。
 このルール解釈で合っています?

 zaza様は、射撃距離や弾種を気にされていましたが、命中弾数が基準なので、射撃距離はあまり影響しません。
 弾種も「適切な弾種」を用いることが前提なので、あまり気にしなくても大丈夫ですよ。
 弾種を間違えても、廃艦所要弾数が2倍に増えるようなことは無かったので、誤差の内に含められます(私の知る範囲では1.7倍が最大)。

 それはさておき「100% Sinks」とあるので、廃艦所要弾数に相当するダメージを受けたら、その船は沈没するルールになっていると判断できました。
 デザイナーは「廃艦所要弾数=撃沈所要弾数」と解釈/適用している訳で、
 それが良いとも悪いとも思いませんが、デザイナーの意図(考え方)は理解できました。
山中 2021/03/07(Sun) 09:00 No.1152

英数字だけでは投稿できないんですね



Country Class Name Type Listed Displacement Size Total Modifiers 25% Damage 50% Damage 75% Damage 90% Damage 100% Sinks Specal Damage Modifiers
Japan Ex-Chinese Chen Yuan BB 7220 std B/Medium -0.35 52 104 155 186 207 1895, Nat
zaza 2021/03/06(Sat) 18:22 No.1151

廃艦所要弾数を扱う際の注意事項 その2

zaza領主様
山中教授

廃艦所要弾数とは。
簡単に言えば、対象艦の排水量の二乗根に比例し、砲弾重量の二乗根に反比例する、
つまりぶっちゃけると、大きなフネなら沈み難いよね、重量ある砲弾が命中すれば沈むよね、ということを数字的に類推した値です。
もともとは某海軍砲術大佐の研究結果が出典です。

私が投稿した戦闘艦艇の戦艦に記述していますが、考え方としては自艦の主砲弾が命中する事が基準です。
その被害に防御できるだけの装甲は必要だよね、となって、何発命中まで耐え得るのか=大破を越えた修理不可能になるのか、という計算値です。
ですので、轟沈するにはこの主砲弾、何センチ砲弾で何発命中が必要なの?という解に一見すると見えます。
しかし目安としては正しいとは思いますけど、実際にはザンネンながら全く違っていると思いますよ。

軍艦と言うのはそもそも敵艦艇との砲撃戦、水雷撃戦を想定した戦闘艦ですから、その設計思想にもともと予備浮力というものを持っています。
つまり、命中弾を受けて片側浸水しても反対側に注水して艦を水平に保って敵を攻撃し続けることができるなどの状況を考慮した仕様になっています。
そうした予備浮力が基準排水量の何%なのかというのはその艦艇の設計によって大きく違っています。
また、軍艦は民間船舶と大きく異なる点として、数多くの排水区画というものを有しています。
基地祭などの催し物で軍艦を見学されると判りますが、通路の途中に幾つも金庫みたいに閉る水密扉があるのに気が付くと思います。
被弾した浸水時にはその扉を閉めれば、それ以上の浸水が防げる、という仕組みです。
つまり、ダメージコントロールをどう考えていて、火災をどう防いで、被害を受けた艦を戦闘継続させるにはどうするのか、という工夫がされているのだ、ということです。
このダメージコントロールの思想自体が廃艦所要弾数の計算には入ってこないですから、十羽ひとからげで排水量頼みで計算しても、実際には沈まない、なんてことになるのだと存じます。

また、山中教授も仰っている通り、
>清国海軍の「定遠」「鎮遠」をサンプルにして計算したらどうなるか
の様に、例え小口径であっても命中弾さえ確保できていれば、撃沈せずとも敵艦を戦闘不能に追い込むことが充分可能であることが立証されていますよね。
当時の最新鋭戦艦だった両艦を撃沈させることができるだけの大口径砲を日本海軍は有していませんでした。
定遠は黄海海戦で実に大小150発以上の被弾を受けた上で雷撃しても尚、戦闘能力は完全には喪失しませんでしたが、擱座してしまい、鹵獲を恐れた為に自沈しています。
鎮遠はというと、座礁してしまい鹵獲されて、日本海軍が鹵獲して、後の日露戦争に参加する、という数奇な運命を辿っています。
つまり、廃艦所要弾数として考えた場合には、定遠はほぼ無傷で日本海軍を単艦ですら撃滅できたハズなのですが、実際はそうならなかった、ということです。

合わせて、山中教授も指摘されている通り、民間船舶と軍用艦は同じ船ですが、設計思想が前述した通りに全く違っています。
ですので、同様にこれくらいの砲弾が何発命中すれば轟沈する、という考え方にはならずに、もっと簡単に撃沈されたり、あるいは何発命中しても沈まなかったり、という事になると思います。
この辺は、独海軍の通商破壊作戦の関連書籍を読むと何となく御理解頂けると思いますので、おススメ致します。

ですので纏めると、山中教授のお言葉に追加する様で恐縮ですが、
>絶対的な数値ではなく、かなり曖昧な数値
こうなるんじゃないかなあ、こんな感じかなあ、なタラレバ値で目安程度、ということになるかと本職は考えております。
値となってそれっぽく見えるというのは数字のマジックですから、この例に限らずですが御注意されるべきかと存じます。
大臣 2021/03/06(Sat) 08:23 No.1150

廃艦所要弾数を扱う際の注意事項

zaza 様

 No.1147へのレスです。

 廃艦所要弾数の計算式は、
 軍艦(例えば第二次大戦前の戦艦や巡洋艦、駆逐艦)に対する、
 大口径砲弾(46cm砲弾や20cm砲弾)で「戦闘不能」にするまでの命中弾数、
 を求めるものだったと記憶しております。

 応用すると小口径砲弾や航空爆弾でも使えますが、民間船に適用するのは、どうだろう。
 商船構造だから弱い、戦闘艦と比べて耐久値を半分、あるいは4分の1にしよう、というデザイナーの意図は分かるのですが、
 「非武装の民間船」を「戦闘不能」にする為の命中弾数を求めて意味があるのか疑問。

 「戦闘不能」にするのと「撃沈」するのとでは、その手間に大きな違いがあります。
 特にタンカー。
 「第十雄洋丸事件」が有名ですね。

 沈めてしまえば「戦闘不能」になることは確実ですが、廃艦所要弾数は「戦闘不能」になるまでしか考えていなかった筈。
 清国海軍の「定遠」「鎮遠」をサンプルにして計算したらどうなるか、面白そうです。



>砲のサンプルが手元にあるのはHarpoon3だけでしたので、その5インチ砲で、許容数を出してみると、廃艦所要弾数とあいません。
>……中略……
>この耐久力の出し方が、やはり定評あるゲームでプロが決めたことだから、一番合理的なのではと思うことにし、これからはこれ基準で考えてみようかなと思いました。

 ゲーム的に、民間船は容易く沈む筈、ソ連の戦闘艦も実際は脆い筈、という思い込みで支えられている部分が多いので、
 つまりは、プレイヤーが面白いと評価して売れるならば採用されるルール、であります。
 現実と合っているかどうかは分かりません。

 例えば、1万トン級の巡洋艦は5インチ砲弾×48発で廃艦になる(戦闘不能になる)という数字が出たとしても、
 正確に48発で廃艦になる訳ではなく、当たり所によっては、半分の25発で廃艦になるとか、反対に、2倍の96発でも廃艦にならない(戦闘力を残している)とか、考えられます。
 恐らく、10分の1の5発で廃艦になることはないでしょうし、10倍の480発に耐えることもないでしょうけれど。

 廃艦所要弾数は、絶対的な数値ではなく、かなり曖昧な数値なのです。
 zaza様の熱意に水を差すのもなんですが、過度の期待は抱かないように御注意下さい。
山中 2021/03/05(Fri) 17:30 No.1149

距離レンジ4つの増加が実感できる動画

zaza 様

 No.1146へのレスです。

>距離が1/20なので、距離レンジで見ると緩和されるものの、T2013でいっても、3レンジか4レンジになります。
>まあなんとか、それはそれで納得できるのですが、じゃあ20mの距離にいる敵を見つけられるかどうかなら、400m先に敵がいるかどうかで判定しないといけないという事?
>いくらなんでもきつ過ぎるのでは。

 ホワイトアウト(吹雪の所為で視界が真っ白になる)状態の高速道路で、速度を緩めずに走り続けた自動車が、
 停止していた事故車列に気付かず激突する動画(ドライブレコーダ)、が何処かにアップされていたと思います。

 北海道警察の画像が解説付きで分かり易いかも。
 ホワイトアウトで20m先の自動車を見つけることと、通常の状態で400m先の自動車を見つけることは、どちらが大変でしょうか?
山中 2021/03/05(Fri) 17:22 No.1148

船の耐久力

Excelののシートに、砲の設計の原案とか、船体の耐久力の考察とかも入れていたので、そちらを見ていたんですが、
貫通力のみを基準としたTNEのダメージシステム(そこから逆算的に出てくる船の耐久力)では困る部分があったので、
廃艦所要弾数から船の耐久力の算定式を作って、粗削りではあるものの完成したつもりだったのですが、
46p砲、40cm、36pで確認して大丈夫なつもりだったのですが、20cmや5インチ砲とかでやってみると、全然合わない事に気が付きまして。

昔もっと詳しい廃艦所要弾数の数字が載っている所があったんですが、今は消えてしまっていて、それを基準に考察できないのですが。
ぽろぽろ今回使ったもの以外のものも引っかかるのですが、それを基準にするとまた違ってしまったり。

砲撃もどの距離で命中を考えているのかとか表示がないものも多いですし、徹甲弾なのか、徹甲榴弾なのか、榴弾なのかの表記のないものも多いです。
(元ネタのようなのが3つか4つあって、それをたくさんの人が引用して要るっぽいですが。)。

これも最初からやり直しかあと思って、PDFのゲーム販売所を見に行きましたら、偶然見つけまして。
無料でダウンロードできるのですが、Hapoonの船の耐久値の算定式の変更のPDFです。
Harpoonは現代ですが、同じシステムを使った第二次大戦版がCommand At Seaで、そちらには廃艦所要弾数の標的とされた船も出ているようです。

2012年以前のルールでは、小さな船の耐久値が戦史と比べて小さすぎる例が多くあったので、変更されたようです。
つい先日HapoonXが出たようですが、2012年の計算ルールと変わっていないんじゃないかと思います。


The Admiralty Trilogy 2012 Standard Damage Point Summary

船のトン数を基準にして、
0.85×X^0.667 (旧計算式は 0.177×X^0.8)

それに修正値が付き

商業/民間船(最小限のDCフィッティング ― 略語がわからないので意味が ― 広い内部スペース、少数の横隔壁) −50%

巨大タンカー  −75%

商業船が軍艦に改造された(再建も含む)  −35%


商業基準に基づいて建造された軍艦
1990年以前に建造されたもの −25% (ただし木造船には適用しないでください)
1990年以降に建造されたもの −15% (ただし木造船には適用しないでください)


船の建造の大部分で使われている鋼以外の材料が
チタン +15%
GRP  −10%
上部がアルミニウム構造 −15%
アルミニウム製の船体と上部構造 −25%
木材  −35%


潜水艦(予備浮力?がない)  −50%
エア・クッション・ヴィークル −30%
多胴船(カタマラン、トリマラン、SWATH)  −25%


国家修正値  −10%
ソビエト水上艦(1956〜1989)、アルバニア、ブルガリア、インド(ソ連模範船)、
中華人民共和国(1993年以前に稼働している)、ルーマニア、ユーゴスラビア


艦隊補助艦隊(タグボートは含まない)(大型貨物船倉)  −25%

水陸両用船(大型貨物船倉) −25%

機雷敷設艦(大型貨物船倉)  −25%


1925年以前に起工(木造船には使用しないでください)  −15%
1895年以前に起工(木造船には使用しないでください)  −25%


最大の船体ダメージの修正値の累積は−75%までです。


総ダメージポイントからなる、損害レベルは、25%、50%、75%、90%と見積もられます。



砲のサンプルが手元にあるのはHarpoon3だけでしたので、その5インチ砲で、許容数を出してみると、廃艦所要弾数とあいません。
妙高のサンプルが、もりつちさんにあったので見てみると、妙高自身の砲にどれだけ耐えられるのかの計算も、廃艦所要弾数と比べると合いませんでした。

廃艦所要弾数も、複数のデータがあるかもしれないし、命中距離などもわからないし、国によってもダメージの基準は変わってくるかもしれません。
この耐久力の出し方が、やはり定評あるゲームでプロが決めたことだから、一番合理的なのではと思うことにし、これからはこれ基準で考えてみようかなと思いました。
zaza 2021/03/02(Tue) 20:40 No.1147

何か無駄な計算だったような気もしますが

レーザーをやってから、以前に山中様に、T2013をあげて、レーザー・ターゲット?!の煙幕の影響は、視界のルールにある煙幕の効果の3距離線が適当ではないかというようなことを言ったと思うのですが
(過去の投稿でもう消えてしまっているので、どのようなことを言ったか覚えていません。自分の投稿さえ保存していればわかると思っていたのですが、最近、量が多くなったりして、それではわからなくなってきました。スレッドの保存を考えようと思います)、
レーザーの減衰の数値を見たので、それの検証をしようと思いました。

元のT2013ですが、
大気の状態による、人間の視力へのペナルティ増加:

降水
霧雨、少雨、わずかの降雪が、1距離レンジバンドの増加
降り続く雨、雪は、2距離レンジの増加
ひどい土砂降り、ブリザードは、3距離レンジの増加


朝靄、1距離レンジバンドの増加
薄い霧、まだらな霧は、2距離レンジの増加
濃霧は、4距離レンジの増加

砂/埃/煙
軽い粒子状物質、つまり、時折風によって舞い上げられる渦巻、キャンプファイヤーが、1距離レンジバンドの増加
安定した粒子の浮遊物は、一面の吹きさらしの風、建築物や森の火災の煙、が2距離レンジの増加
高密度の粒子状物質、砂嵐、タイヤの燃焼、発煙手りゅう弾、発煙機が、3距離レンジの増加。

煙幕だから、煙を書いたのですが、霧の方がペナルティは大きかったのですね。見て無かったと思います。

T2013の距離レンジは、それぞれ名前がついているのですが、メートルだけでいうと、
0〜3?(多分。届く範囲)、0〜7(徒手以外での距離)、7〜25、25〜100、100〜200、200〜400、400〜800、800〜1600

近い距離レンジの区分けは置いておいても、だいたい見たことのあるD20系はこんな感じの区分でもありました。
MTだと、距離レンジの増加させる場合、距離の区切りが微妙で、2距離レンジの増加にするか、3距離レンジにするか悩ましい所ですが。
やはり濃霧なら3でいいんですかね。
TNEは成功率の難易度の1上昇が半減なので、濃霧でも2レベルの増加です(センサー系は機械の能力が半減ですが、霧の場合は成功率へのペナルティのようでした。気象センサーだったらセンサーのレンジの半減になると思います。それが機械に影響を及ぼすものだったらでしょうが)

それでレーザの減衰の数値関係を見たので、果たして2レベルや3レベルと言った(と思う)のは妥当だったかの検証を始めました(年末ごろから。いったん挫折で2月に再開)

視程は、白熱灯がある数値まで落ちる距離を機械的に計測した場合の視程にしてありますが、
現在は、レーザーによって計測しているようです。
まあ、レーザーの計測でこの数値が出たら、白熱灯でいえばこのくらいという感じで出しているのでしょう。
それを計算に入れて補正してあるものの、やはりそれでも気象条件によって誤差が出やすく、それをより正確に補正するための実験(どのくらい誤差が出るのか)の論文を見つけました。

僕の目的はそこではなかったのですが、視程の距離の区分は見つけました(あくまでこの実験での設定ですが、大まかには変わらないでしょう)。

とても澄み切っている場合は、視程が50km、通常の快晴が20km、濃霧が1kmなどでした。
それで濃霧は1q未満なのですが、濃霧の中でも50mというう数字がありました

通常の視認距離を20kmの所に持ってくるとすると、50mだと流石に軍隊自体が活動しない気もするので、それはカットするとしたとしても、濃霧は1/20になってしまう?!
距離が1/20なので、距離レンジで見ると緩和されるものの、T2013でいっても、3レンジか4レンジになります。
まあなんとか、それはそれで納得できるのですが、じゃあ20mの距離にいる敵を見つけられるかどうかなら、400m先に敵がいるかどうかで判定しないといけないという事?
いくらなんでもきつ過ぎるのでは。

それで視程は、あくまである程度の大きさの静止物で、その背景はコントラスト50でということで。
何かゲームでの索敵や視認で使う距離とは違う物差しのような。
それで、視力とは何かとかいうことで調べていったのですが、上手くいきませんでした。

しばらく別のことをやっていて、また別のレーザーのPDFを見つけたので。
とりあえず、索敵などや射撃に使う”距離“は置いておいて(レーザーのエネルギー損失の割合から、数値的にそれらの距離を客観的に皆に示せると思って調べたので)、
当てはめていいかどうかわかりませんが、レーザー誘導波などで、減衰から、ペナルティや限界の距離を出すことに絞って、また考えました。

炭酸ガスレーザーでの大気中伝送時の減衰の実験によると、そのゆらぎは(別のPDFなので、先に書いた、レーザー視程計の快晴などの気象条件の視程がまた違うものになっています)、

快晴 視程100km 30q時の減衰 16dB 1kmあたりの減衰 0.54 (参考まで。散乱係数までdB/km) CO2の吸収 0.29 水蒸気の吸収 0.21 水滴の吸収0 散乱係数0 粒子の直径μm0 水分の密度mg/m^3 0
もや 視程30km  30q時の減衰 20dB 1km当たりの減衰 0.66 CO2の吸収 0.29 水蒸気の吸収 0.32 水滴の吸収 0.048 散乱係数 0.001 粒子の直径μm1 水分の密度mg/m^3 0.12
弱い霧 視程2q 30km時の減衰 28dB 1kmあたりの減衰 0.9 CO2の吸収 0.29 水蒸気の吸収 0.32 水滴の吸収 0.173 散乱係数 0.116 粒子の直径μm1〜10 水分の密度mg/m^3 0.58
霧 視程500m 30q時の減衰 56dB 1qあたりの減衰 1.9 CO2の吸収 0.29 水蒸気の吸収 0.58 水滴の吸収 0.51 散乱係数 0.51 粒子の直径μm10 水分の密度mg/m^3 2.06
少雨(0.25mm/h) 30km時の減衰 50dB 1qあたりの減衰 1.6 CO2の吸収 0.29 水蒸気の吸収 0.6 水滴の吸収 0.4 散乱係数 0.3 粒子の直径μm 1000 水分の密度mg/m^3 100

それで、初めてdBを知りました。音だけではなかったんですね。
それぞれを別の数値で表すと、1kmごとの減衰が、
快晴 0.948064、もや 0.935507、弱い霧 0.91089、霧 0.82972、少雨 0.846482

30km時の減衰した割合が、
快晴 0.201897、もや 0.135335、弱い霧 0.06081、霧 0.003698、少雨 0.006738

もしT2013でいう、4距離レンジの増加の濃霧が、この時の視程500mの霧とするなら、その時のレーザーの減衰は1qあたり0.82972となります。

探していくとまた別のPDFを見つけました。
携帯電話のラスト1マイルをつなぐのが電波ならば、このラスト1マイルをレーザー通信で行う、もしくはそういうデータ通信網を提案していて、その課題を表したものでしょうか。
(多分、移動通信器でなく広域WiFiのようなものだと思うのですが)
そこにまた別の数値が出ていました。
(そこでの例は、大気中で弱いとされている波長でも、それより強いとされている波長と比べた時、距離と気象条件によっては、逆に弱いとされている波長の方が良い場合もあるなどの実験例他)

これからの数値はあくまで霧や降雪の場合なのですが(計算上の結果に対して、新しく浮遊物質の大きさ等を計算に入れ補正した時の数値)、

視程0.05qの時、785nm 340dB/km 1550nm 340dB/km Fog
視程0.2qの時、785nm 85dB/km 1550nm 85dB/km Fog
視程0.5kmの時 785nm 34dB/km 1550nm 34dB/km Fog
視程1kmの時  785nm 14dB/km 1550nm 10dB/km  表示なし
視程2kmの時  785nm 7dB/km 1550nm 4dB/km Haze
視程4kmの時  785nm 3dB/km 1550nm 2dB/km Haze
視程10qの時  785nm 1dB/km 1550nm 0.4dB/km Clear
視程23qの時  785nm 0.5dB/km 1550nm 0.2dB/km Clear

以前の米軍のは23.5qでしたが、視程23qくらいが、やっぱりアメリカの標準的な快晴なんでしょうか。
計算の補正をする前と比べて785nmは少し悪化したのに対し、1550nmは大幅に悪化して、ほぼ785nmに並んでしまった感じです。

何を想定してかはわかりませんが、このPDFでは、データ通信としては30dBであればデータ通信できると想定しているようです。
元と比べて1/1000になるわけですが。

MVNOが始まった時くらいに、データ通信をつかった通話アプリが出てきました。
黒電話は8kbps程度の品質らしいですが、現在の携帯でも混雑時は通常16kbpsを最低8kbpsに落としているようです(ステレオだから倍になるかもしれませんが)
それで、通話アプリの話ですが、データ通信は途切れても再開すれば問題ないのに対し、
通話はいったん途切れてしまうと、切れてしまうので、それを考えると帯域は10倍欲しい、だから80kbpsはないと使えないから、そこは確認したいというう声が多かったです
(初期のMVNOの無制限や低価格の通信は、理論値300kbpsの、現実的な通信速度は時間帯距離にもよりますが、数十キロ〜240kbpsでしたので、お客を詰め込んでいたり、設備にお金御かけていないインフラの弱い所は遅かったので。
動画配信は見てきた限り、データの容量の1.5倍でギリギリで、止まることもあり、2倍の帯域があると、まず問題なく再生できています)

それを考えるとレーザー通信や、レーザー兵器の誘導は、やはりデータ通信より高い品質が必要と思えるので、
もし30dBを基準としていいとした場合、20dBになる距離が限界と言えるのかもしれません。

TNEのレーザー通信機の一番短いものの近距離レンジは3qで、その限界距離は24q。
視程23kmの時のロスを基準にして、その限界距離の24qの時と同等に減衰する距離を出すと距離に直すと
(可能な限り一番ロスの少ない波長を採用していると思いますが、まあ最悪想定し、さらに余裕を取った場合この785nmの数字に近づいていると仮定することにします)
785nmのみにしますが、
視程0.05qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、0.03529qの長さになります。
視程0.2qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、0.141176qの長さになります。
視程0.5qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、0.35294qの長さになります。
視程1qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、0.85714qの長さになります。
視程2qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、1.71428qの長さになります。
視程4qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、4qの長さになります。
視程10qの時、視程23qの時の条件でいえば、限界距離は、12qの長さになります。
視程23qの時は、当然、限界距離は24qになります。

一応これを基準とすると、12dBまでは、難易度が上がるとしても通信できるという事になっていると言えます。

色々(無駄になっているかもしれない事を)やってきましたが、実際はどれくらいの距離レンジの上昇が適切なのでしょうか。
やはり50mの視程のようなときは、(使うことは)あり得ないとしてカットした方がいいのでしょうか?
どれくらいの条件の高下を、RPGは想定してルール化しているんでしょうか。
zaza 2021/02/28(Sun) 19:51 No.1146

領主閣下への簡単な書簡として その2

zaza領主閣下

>LaborはResources開発に充てることのできる人数という意味
ええ、本職の申し上げた労働人口と近似の意味かと存じます。
簡単に言えば、全ての生産活動をする人口であって、その活動した結果としての経済効果がある、という意味で考えれば良いのでしょう。
恐らくは真っ先に思い当たりそうなのは、農業水産業、軽重工業、鉱業の生産物になるでしょう。
実際にはそうした代表的生産物以外にも金融や情報生産物など実際には更に多岐に及びますが、そこまで複雑なデータを保有しているのかは判りませんね。
ですが、保有していなくても、レフリーが補えば良いのです。

また、御説明から類推すると、その200人の労働者は「直接生産にあたる労働人口」であることが伺えます。
が、その労働を支える例えば家事や生活全般を支える労働なんかはこの労働人口には含まれていない、ということでしょうね。
具体的に言えば、何か生産物を作る仕事以外の、材料や生産物の運搬、必要な資機材のメンテナンスや補給等など。
例えば食堂のおばちゃんなんかは労働者の胃袋を支えている仕事をしている訳ですが、このルール的な意味では労働人口には含まれていない、ということですね。
ガソリンスタンドのお兄さんも、繁華街のお姉さんも同じくルール上の労働人口ではありません。

がしかし、一般的には全ての労働者はその労働結果として、全ての産業を支えている仕組みですよね。
そうした概念から、国内総生産=GDPという考え方になっています。
このGDPには先ほどの直接的ではない間接的な労働も全て包括した労働の結果としての総額を算出します。
経済的な部門としては、家計、企業、政府、外国の4つの経済部門があり、財・サービスの市場、要素市場、金融市場の3つの市場があります。
ですので、このルール的な労働人口から導かれる経済活動の結果は、この内の「要素市場」のみを算出している、ということですね。
詳しくは色々と調べると面白い分野ですので、おススメです。
大臣 2021/02/28(Sun) 11:51 No.1145

どうもでございます

大臣様

若干の舗装というか解説ですが、
Pit Stop(全然別の場所に同じ名前の星系があるのを見つけました)を含めここの場所の数値は、
Mega Traveller Jounal3と20に掲載されたものとMoongse TravellerのReft宙域の記述によるもののようです。
帝国歴1120年で、もう内乱は始まっていますが、この地域はまだそれほどの影響は及んではいない時期になります。

Traveller wikiを見ますと、人口が10000 sophons未満となっており、その正確な数が3000なのでしょうが、
他の星系を見てみますと人間のsophonsはと書かれているものもあり、ひょっとしたら人類ではないかもしれません。
だから、労働者が少ないのも、何かの慣習か、人類と違って、長寿だが産み落とす数が少ないとかあるかもと思ったのですが、
T5を見てみると、この部分のLaborはResources開発に充てることのできる人数という意味だそうです。

ですのでこの項目らから出せるRUを算出するための数字のようです。
サイコロで出すんですが、そこから例えば金属資源が4で農業資源が5で、総合的には4とか出すためとか、
逆に、この数字から先ほどのような資源の量を決定っするための数字ではないようです。
ただし、地形を作成する地図マッピングには、これを見ながら使うのかもしれないです(断定できず)。

重要度は、オリジナルの星系や宙域などを作成した時、この重要度の高い星系を中心にして、貿易航路や情報の流れを構築するように制作する(そうなるように決める)ためや、
逆に、重要度の高い星系ができたなら、そうしなければならないという感じのもののようです。
やはり基本は、過去の設定等をあらわしたり、使うためではなく、ユーザーがこれから作るもの前提に考えてルールを決めているようです

経済の4項目目は、経済効率や、税制が優れていたり、商業活動がしやすかったりの目安です。
当然大きな数字の星は、経済規模も大きい場合が多い。



カルチャーは、
2 社会の均一性、
4 受容性は、部外者や異世界人に対する許容度です。
4 Strangenessは、多分、標準的な人類から見た場合の、慣習や行動の奇妙さの度合いで、
9 文化は、ちょっとわからない解説、表記でした。

これらの4つの数値も、
総合的にCultural Extensionという数字を出したいために決めるためのような部分が大きいと思います。



これらを見るためにT5を見ていたら、スクロール中に、T5での高度の区分があったのですが、
NOEはT5では50mという事にしているみたいです。

ゲームASSAULTでは、記憶違いで、戦闘隊形の高度だと思っていたものが、行軍体形の部隊のもので、地形から高度+4(推測から、1レベル高度は、1ヘックスの1/10)なので+100m。
戦闘隊形は、地形の高度と同じとなっていたので、最大で+25m未満と考えるか、0.5高度の12.5mと考えるのかが妥当なところだと思います。
zaza 2021/02/27(Sat) 11:19 No.1144

領主閣下への簡単な書簡として。

zaza領主閣下

男爵号を有される閣下が帝国皇帝陛下より下賜されたPit Stopですが、今現在としての通過点でのデータですよ。
ですので、この後に隆盛を誇る良い御領地になるのか、はたまた荒廃してネコの仔一匹いなくなるのかは御領主の御器量による処になるかと存じます。
近世より世界でも有数の巨大都市だった江戸は中世では田舎の低人口地域だったことを考えてみますと、今の状態よりも遠く未来への視点こそが重要かと。

加えて、本職めが些か気になるのは、このデータをUWPより後半を日本語訳してみますと、

〜以下、本職和訳〜

重要性:{1}普通
経済データ(7 2 1 +1)
経済1項目 資源7少数
経済2項目 労働 200人
経済3項目 インフラ制限あり 1
経済4項目 効率+1平均
文化:[2 4 4 9]
人口:3×103 = 3,000
貴族:騎士
備考:低人口
トラベルゾーン:制限なし
トラベラー協会評価:グリーン

〜終わり〜

で、本職が懸念したのが労働人口です。
人口が総人口である、と仮定したとして、概ね、男女比は著しい理由がない限りは1:1、つまり1500人ずつの男女です。
そして、労働人口をどう考えるかですが、就学終了後から老齢までを何歳にするかでも違ってきますが、概ね4割から5割が普通です。
ですので、4割計算で行っても1200人の男女、男だけでも就労適齢期な人数が600人はいる計算になります。
それが御領地ではなんと僅か200人!
脅威の巨大失業率で400人が現在、絶賛失業中なのかも。はたまた子供ばかりあるいは老人ばかりなのか、とも思いますが。
調べて見ると、島根県隠岐の島の西ノ島町が人口3千人な感じの規模です。御由緒ある神社があったりして観光には良い処かと。
他の経済項目がどういう値を示しているのかは判りませんが、社会の構造を示す内容の一助にはなるかと存じます。

>喫茶店は3年で半数がつぶれると言われる
別に喫茶店に限らずですよ。
仕事をし始める敷居が低い業態なら皆同じで、手軽に始められるからこそ気軽に廃業してしまう、そう熱心に仕事もしないので、簡単に左前になる事業です。
商品だけが良ければ事業として儲かる構造になるか、というとそうでもなく、儲けが出せる構造を事業としてどう構築していくのかが重要なポイントだということですね。
>これなら自分たちキャラクターが成功の部類にはいれるかもしれないと思うから
ええ、全く仰る通り。
ハズレと思って宝くじを買う人はいないのと同じです。なのに殆ど多くの人は外れるのですけど。
買わなきゃ当たらない?その通り。買って損する可能性の方が遥かに高いのに極僅かな可能性に賭けて買うか、どうかという判断になる訳ですね。
>ゲームの世界の人々もそう思うのではないか
いいえ、ゲームの世界の住民も私達も全く同じ仕組みで物理学が化学あるいは経済や政治や軍事が動いていますよね。
ですからこそ、私達が考える事はゲームの中でも同じだということでしょう。
>描かれる時代を問わず、商人、商売を取り上げた、その中に戦闘すらない面白いドラマもあります
ええ、ジャンルとして、アクション映画や活劇ばかりで世の中は成り立っていませんから。
サスペンスもあれば、コメディもあって、要するにどういう人間が泣き笑いして生きているか、ということに尽きると存じますよ。
まして、この掲示板の極初期に本職がお邪魔しし始めた辺りの頃や、リプレイで投稿させて頂いたソードワールズ連合の場合には戦争物なのに戦闘シーンが殆どない、なんてことにもなる訳です。
>T4が帝国拡大期になっているのは、「まだ知らない場所である」ということで、商人をやるとしても、大きくなった時代よりドラマが作りやすいから
よりレフリーが勝手に状況設定がし易い、決まった枠組みがないからやり易い、ということなのかも知れませんね。
>旅客や貨物は、定期的な、また売り上げを支えるもので
ええ、とても勿体ないと思いますよ。
トラベラー世界に限らずですが、TRPGも現実世界も、どこを切り取ってもドラマ作りが可能だからこそ小説や創作物のネタが尽きない、ということだと存じます。
それを限定してしまうのはとても勿体ないですよね。
大臣 2021/02/26(Fri) 20:20 No.1143

ただただ反省

大臣様ありがとうございます

自分は辞書的に見ていくことになりそうですが。
微分・積分で躓いたころを思い出しました。

書いていただいて、他の方のようにパッと投稿できないのは、貿易活動をあまりやっていなかったからでしょう。
冒険と冒険の間を埋めるための合間の行為でしかなかった気がします。

キャラクター作成で自由貿易船が手に入るというのはまずなく(偵察局は出来たことがありますが)、数十億円の価値もあるものですし。
大臣様のようにちゃんと計算してではなく(利益を何パーセントか載せて)、リースでプレイしていました。

統計的な数値ではないらしいですが、喫茶店は3年で半数がつぶれると言われるそうで、他の飲食店と比べて2倍の廃業率は確かなようです。
それと同じくらいの、「自由貿易船で独立開業したキャラクターは、3年で半数が船を手放す」くらいが適正なゲームの結果のような気がします。
これ以上なら開業をためらうし、これなら自分たちキャラクターが成功の部類にはいれるかもしれないと思うからです。
ゲームの世界の人々もそう思うのではないかと。
そうでないと自由貿易商人という職業がなく、活動していないような気がするし。

ですので、その細かいルールの設定や数値はわかりませんが、これ位の結果にならないで、ほぼ確実に破産しそうなら、極端に言えばルールの方が間違っていて、そういう結果位になるように調節しないといけないのではないでしょうか。

Gurps TravellerのFar Traderを見てみたのですが、苦手なタイプの書き方で、またCTと違う用語や数値とかも出ていてよくわからないのですが、
サブセクターの交易図が書けるというのと、旅客、荷物の料金が一定ではなく、距離などによって変化して、検算に簡単な数値も用意されておりました。
当然貿易に必要な、基本ルールにはない項目や要素もあったのですけれど、どちらかと言えば、細かくプレイするのではなく、早くプレイできるようになっているように思います。
貿易品もサンプルは出ていましたが、自分で作る、もしくは作れるようになっています。

争いのない平和な世界での貿易を思い浮かべてしまって、こんなにずっと会社ロールプレイみたいなことをしないのではと思ってしまったのですが、
描かれる時代を問わず、商人、商売を取り上げた、その中に戦闘すらない面白いドラマもありますもんね。

ましてや武装商人や隊商で面白いシナリオができないわけはないと。
ただあまりにも自由貿易船は戦闘力が弱すぎるので、海賊が出てきたらどうしようもない気がするので、地上の交易と比べて出来ない感がとても出てしまっていたので、あまり思い浮かべられなかったです。

T4が帝国拡大期になっているのは、「まだ知らない場所である」ということで、商人をやるとしても、大きくなった時代よりドラマが作りやすいからだと思うのですが

個人的には、旅客や貨物は、定期的な、また売り上げを支えるもので、投機品を見つけるか、パトロンと遭遇しない時の副収入程度にしか考えていませんでした。
恥ずかしながら、貿易は、次に冒険をするまでの食い扶持程度にしか活用できていなかったと思います。
もっとやりようがあったと今頃反省しました。
zaza 2021/02/26(Fri) 12:13 No.1142

流れと違う話で申し訳ありません

大臣様ありがとうございます。

投稿文章を考えている途中だったのですが、あることがきっかけでTraveller Mapを見てみたら、Pit Stopに数値が加えられていました。

調べたところ、T5 second survey projectという事らしく。
一応これが公式の数値という事になってしまうんでしょうね。

せっかくサイコロ振って決めたのになあ。

System:
G1 V Dwarf
1 Gas Giants — 1 Planetoid Belts — 10 Other Worlds
Scout Base
UWP: B 5 9 3 3 2 6 – A
Importance: { 1 } Ordinary
Economics: ( 7 2 1 +1 )
Resources 7 Few
Labor 2 Hundreds
Infrastructure 1 Extremely limited
Efficiency +1 Average
Culture: [ 2 4 4 9 ]
Population: 3 × 103 = 3,000
Nobility: Knight
Remarks: Lo Low Population
Travel Zone: No Restrictions
Travellers' Aid Society Rating: Green

コピペするとこういうことになるらしいです。
T5形式らしいです。

慌ててT5を見てみたんですが(数十ページごとにPDFが細切れになっているから見難い)、ほとんど変わりませんが、重要度とResouces Unitが新規かなあ(RUはT4でもありましたが)
インぺリウムや2300ADでも出てくる、その世界の経済の総合的強さとでもいうべきものですが。
いまいち数値の意味と使いどころがわかりませんが、隣のサブセクターになってしまうものの4パーセク隣のCYRILが計算すると10200 RUに対し、我がPit Stopは14 RUという事になりそうです。
人口が三千人対五十億人なので一人当たりなら勝ってる(笑)
zaza 2021/02/25(Thu) 19:02 No.1141

トラベラー宇宙で起業しよう! 結びの言葉として

長々とトラベラーで身近な存在かつ恐らくは1度は経験されるであろう自由貿易商人からスタートして、
恒星間国家での輸送事業者を規模別にあれこれと公式設定から考えられる私見を申し上げさせて頂きました。

きっと諸兄には異論反論や付け加えるべき点が数多くあるかと存じますので、御遠慮なく仰って頂ければトラベラー宇宙での事業を展開するに於いて、
更により生き生きとした設定付けが可能になるかと考えております。
本職が申し上げたかったのは、今の我々の経済や経営の考え方は根拠のないタラレバ理論ではなく、実務と経験に根差した理屈が存在している、ということです。
何となく儲かった、なぜだか破綻した、というのは経営者の言葉ではありません。
そしてその理屈は規模や取り扱う単位が例え恒星間国家に広がったとしても、例えトラベラーや他のTRPGの世界であっても、その仕組みは全く何ら変化するものではなく、常に私達の社会の延長線上に存在するものである、と本職は考えております。
政治も経済も軍事も同じですが、そうした理屈があって社会相互の関係性が構築されているのだ、と申し上げて、結びの言葉を致します。
今年に入っての長い投稿にお付き合い頂き、ありがとうございました。

今後とも、管理人様も含めて、諸兄には御世話になるかと存じますが、改めて宜しくお願い申し上げます。
大臣 2021/02/19(Fri) 20:06 No.1140

トラベラー宇宙で起業しよう!その15 通商戦争No4

通商戦争の開始以降では、第三者から見ても報道等で容易に通商戦争の発生や様相が把握し易く、その結果として、通商戦争に乗じた偽装をし、通商戦争当事者の特定企業へ対する襲撃を誘発し、
私掠行為を実施しても、通商戦争の結果なのか、全く無関係な私掠団の行為なのかが判別し難い状況にあるのは、設定に紹介されている通りです。
で、果たして企業に雇われた海賊は「民間人を傷つけない」か否かについては、私掠行為と言えども、通商戦争に偽装した私掠行為であれば、通商戦争の規定たる、「1.顧客や無関係の人を戦闘行為に巻き込んでははならない」は遵守しなくてはならないので、襲撃目標となった企業の従業員、商船の乗組員は襲撃対象にはなりますが、旅客は顧客に当たりますので損害を与えない様にしなくてはなりません。
もし損害を与えたならば、恒星間国家の審判判定結果から罰則対象になる=即刻敗北判定、ということになると思われます。
ですので、自社のコントロール外になる無関係な私掠団の横行を利益がある側の企業としてもリスクが高いので看過できず、可能な限り防止するという対応にも追われることになるでしょう。
目撃者の証言など証拠は残りますが、その襲撃者が私掠団なのか、相手側企業の委託された襲撃部隊なのかは目撃者では判断できませんし、襲撃された結果を襲撃された側の企業に隠匿できる訳はないので、証言が残ろうが無かろうが意味がありません。
むしろ、襲撃の際にきちんと相手企業であることの証拠が残れば、無関係な私掠団ではなく、正当な通商戦争での襲撃であると位置付けることが可能ですから、通商戦争としての損害集計としての記録になる、ということになると思われます。

それらを踏まえて、その裏をかく二重偽装襲撃、が公式設定では言及されていますが、これは、無関係な第三者による偽装襲撃に見えるように実施し、その被害に乗じた行為を隠蔽することを目的にしています。
つまりは、その襲撃は実際に誰が行ったのかは判別できず、その結果の利得が何でどう齎されたのかが判断できないので、対応を苦慮することになります。
技術情報だけではなく、経営情報や組織情報などの各種情報もこの隠蔽対象になり、設定記載がある如く、情報を得るためであり、その後の相手企業への制約を発生させたり、自社の企業活動への有効な情報として用いる事が狙いになるでしょう。
ですので、襲撃を受けた場合には、機密情報が漏洩したことを前提に対応する必要に迫られることになるのではないでしょうか。

また、紛争中の特に襲撃行為は主たる目的としては、「相手企業の通常事業に対して余計な経費資金と時間を掛けさせ、利益を減少させる、あるいは損益に陥らせる」ことであり、設定にある、相手企業に将来あり得る襲撃に備えて武装や防御を固めさせ、可能性のある地点を守るために出費を強いる、という点もその代表例になります。

顧客側から見たら、襲撃の結果、輸送を委託した貨物の損傷や旅客の滞りが発生することになり、保険で補償される場合であっても、その結果としての商取引上の機会損失は計上されず、結果として、顧客の操業不全を引き起こすことが発生します。
例えば、原材料が工場への委託された場合、その原材料貨物が損傷した場合には、保険適用は貨物に対してのみであって、原材料の入荷がない為に発生する工場の操業不能に対する製品生産損失、あるいはその製品が市場に流れなかった結果として、消費者が別の製品を購入した為に発生する販売損失については全く保険適用外になります。
旅客の場合も同様で、到着の遅延や取り止めの結果として発生する損失は補償されず、最大値で乗船運賃の満額が返還されることになるでしょう。

偽装襲撃だけに限らず、諜報については、通商戦争では企業間に於ける諜報活動は重要で、その紛争推移の位置で必要とされる性格が変遷します。
まず、紛争開始前には、相手企業が通商戦争を仕掛けるかどうかを事前に察知することが求められ、防御側になるのであれば、相手企業の先制攻撃に充分な準備をした上での対応ができれば、被害を抑えることが可能になります。
また、紛争中ならば、更に相手企業戦力の動向や状況を察知し、その後の行動を想定することが求められ、諜報結果と情報評価によって相手企業の行動に対してどれだけ有効な対策が講じられるかが戦力の効率的な運用に繋がり、継戦能力の維持、あるいは相手企業よりも長大な攻勢限界点の設定となり、結果として紛争の勝敗を決定することに至ります。
また、第三者の介入たる偽装襲撃に対しても事前あるいは事後に実情を知り得ることで的確な対応策を講じることができます。
紛争終結に対しても、その損益評価を自社と相手企業を比較することで、紛争の推移を分析し、その終結を想定することで、無用な追加の投入を防止でき、結果として、通商戦争解決後の事業への余計な負担増加を防止できます。

通商戦争の解決は、当事者のどちらかあるいは双方から、紛争状態の停止、つまり降伏を相手企業と届出先の審判たる恒星間国家へ申し入れ、それが受理されて後に、通商戦争の状態解除が宣言され、その結果を以て通商戦争が終結と判断されることでしょう。
受理以後に発生した襲撃は違法行為として、通常の法解釈に従って犯罪行為として解決されることになるでしょう。

紛争の結果としては、恒星間国家が審判者となり、両当事者の内、先に停止申し入れをした側を降伏したものと見做し、結果としてもう片方を通商戦争の勝者側として扱うことになるでしょう。
判定の結果たる、当該地域の敗者側の放棄を命じて、可及的速やかに放棄行動が実施されます。
保有していた移動不能な設備は遺棄放棄されるか、勝者側へ条件なしで譲渡され、敗者側の可処分所得たる船舶や資産は当該地域外へ移動します。
また、敗者側の当該地域に於ける法人格は存続しますが、営業権利は停止され、再度の行政府への営業申請を行ない、審査の結果として受理される必要が発生するのではないかと思われます。
つまり、一連の再度の事業申請をしない限り、当該地域での自由な事業展開ができず、営業をした場合には違法行為となります。
こうして、敗者側は当該地域の営業活動を喪失し、勝者側が残ります。
が、その当該地域での輸送会社は2社とは限りません。
敗者側の喪失した市場占有率の全てを勝者側が限らず、敗者側の顧客が終結後に、勝者企業の顧客になるか、第三者企業の顧客になるか、を選択します。

顧客側は通商戦争の勝敗に関係なく、利便性やサービスや価格などの多角的な視点で取引先たる輸送会社を検討しますが、ここで考慮すべきは、輸送会社が経営的に通商戦争を選択する、という意味についてを顧客はどう判断するのか、という点です。
市場占有の結果として、通商戦争結果として独占化に成功して他に選択肢が存在しない場合は、顧客は取引を実施する以外の余地がありません。
が、それ以外の選択肢が存在する場合、その通商戦争を選択する輸送会社は、先に述べた通り「顧客の事業損失を軽視する企業」であると言えます。
その結果として、顧客が通商戦争に巻き込まれ、事業存続が困難になったり、不要な負債や負担が増える可能性は著しく高く、単に貨客の補償としての保険範囲を超えた危険要因が、その輸送会社と取引する上で常に存在していることになります。
ですので、通商戦争を仕掛けるという意味は、市場の独占が短期に図れると同時に、「顧客側全ての事業経営を極めて軽視している、自己本位な経営選択である」と評価できます。
通商戦争を仕掛けた結果、多少の利便性やコスト安よりも今後の取引相手として経営の安全性を重視した顧客が多ければ、その結果として従来の顧客も含めて減少する事に繋がり、通商戦争解決後の事業への影響が大きくなります。
ですので、通商戦争をする上では、解決後の市場の住み分けをどうするかを含めた事業展開を充分に検討して、調整しておくことが不可欠であり、尚且つ、通商戦争には、防御側として挑まれて、結果として勝者側になるのが最も市場を円滑に支配できると言えます。
となれば、相手企業側が通商戦争開始を経営上の選択肢として考える様に誘導しつつ、その勃発に対する準備を過不足なく怠らず、結果的に紛争に勝利する、相手企業の攻勢限界を自身の行動によって可能な限り最短にして、短期終結を使嗾する、ということが望ましい形式であると言えます。

また、通商戦争の結果として、勝敗がどちらになったにせよ、当該地域以外で事業存続をしている、仕掛けた側の企業については、相手企業も含めて、第三者の企業であっても、同様に、「通商戦争を選択する=顧客の事業損失を軽視する企業」としての事実を大きく喧伝し、
顧客に自主的な乗換を促す事も可能になります。
つまりは、通商戦争で「得られる市場占有率の譲渡による利益」と、「消費される資産設備人材」と、「顧客から失う信頼性の結果としての事業への影響」、の3つの要素をどう計算するのか、で「事業としての通商戦争」の収支が決定される、と結論できます。
簡単に言えば、通商戦争と言うのは、やり口は派手で豪快かつ劇的な効果があるが、企業として果たして利益が持続して出せる事業としては言えない可能性もある、ということですね。
一種の伝家の宝刀的な非常手段としての選択結果ということが言えるのかも知れません。

またこうした大規模企業内部として、既存の経営陣が通商戦争を経営として選択した場合には責任を問う理由にも使えます。
その勝ち負け結果はともかく、その損害責任は株主を始めとする事業出資者たるスポンサーへのマイナスでしかありません。
ですのでそうした選択をしたこと自体に非を鳴らして元の経営陣を会社から追放してしまえ、なんていう企業内部の派閥パワーバランスを題材にしたシナリオにも使えるでしょうね。

自由貿易商人から裸一貫で出発した長旅もようやく本稿をもって終了です。
次は結びの一言を申し上げたく。
後残り、1稿の投稿を御許し願います。
大臣 2021/02/19(Fri) 20:04 No.1139

トラベラー宇宙で起業しよう!その15 通商戦争No3

引き続き運輸会社同士の通商戦争について。

作戦立案は、紛争決心の過程から勘案して、企業のトップ(メガコーポレーションなら宙域あるいは星域等の区域担当責任者)あるいは重役会の付属する作戦立案部署が立案し、作戦指揮部門に伝達し、実行することになるでしょう。
作戦指揮は、どういう部隊単位で編成されるかは、その企業によって、あるいは状況によって異なってくるでしょう。

ここで判ることは、紛争に対する企業が、無計画かつ偶発的に遭遇する相手企業関係者を攻撃するのではないということです。
相手企業の動向を踏まえた攻撃計画が先制攻撃側に存在して、防御側企業はその攻撃計画実行に対応防御する策がどれだけ確実にできるかが損害を抑える対策になる、ということです。
紛争の最小作戦単位は支社ごと、営業拠点ごと、部署ごと、船舶単位などに分岐して、他の単位と連携した作戦行動を実施できることが必要になるでしょう。

次に各戦力の特徴を検討致します。
(1)自社の船舶および乗員
自社所有の船舶の中には、大きく区分して、戦闘艦、武装商船、非武装商船が存在します。
乗員は一部臨時雇いの場合もありますが、その殆どは既存の従業員で、訓練も所属企業に準じて施されており、信頼性も高い状態です。
士気はその企業によりますが、通商戦争に対しては概ね危機感を持ち、その結果としての高い士気が醸成されることになるでしょう。
装備は企業の設備投資にも拠りますが、想定に従った装備をしてあり、整備も可能な限りではありますが、高い整備状況にある、と考えて良いでしょう。

この自社船舶は商船ならば、武装の如何を問わず、基本的に輸送会社の根幹たる輸送能力を維持している貨物及び旅客船舶ですので、事業を支える為の重要な設備装備です。
もし損傷してしまえば、事業自体の縮小を意味し、船舶だけではなく、熟練した乗員を通商戦争としての紛争で失う事は、例え争いに勝利しても、その後の事業に対して取り返しの効かない損害を被ります。
保安警備用の戦闘用船舶ならば、直接的な輸送能力にはなりませんが、輸送能力を他者の攻撃を防ぎ維持させる為の機能ですので、その戦力は高く、通商戦争の自社の根幹として信頼して活用できる戦力になり得ます。
ですがその反面、平時の維持や訓練や装備などは維持をするだけでも経費が増大し、尚且つ信頼できる戦力に至る迄には長い期間が必要になります。
結果として経営を圧迫する恐れがあり、事業規模に合わせた用意と計画が必要になるでしょう。

(2)自社の戦闘要員、従業員の武装化
対船舶戦闘の中でも乗り込み戦闘、あるいは地上や軌道上の設備を防衛する為、あるいは攻撃する為の陸戦要員として、自社の保安警備部門やそれ以外の部署の従業員を武装して使用することになった場合がこれに相当します。
保安警備要員は専門訓練もされており、信頼性も高く、士気はその企業によることになりますが、総じて高めであるとして良いでしょう。
装備も企業の想定に準じ、その装備に対する訓練も完了しているのが通常でしょうから、補給や整備状態も企業としては維持できることを念頭に計画されているのが通常だと思われます。
従業員の武装化した場合には、保安警備要員が不足している場合など、数合わせ的な状況で止む負えず投入される状況となることでしょう。
総じて、相手企業側からの攻撃に際して、防御戦闘をすることを強いられた場合などに限定されることになるでしょう。
通常は事務仕事をしているのにこうした荒事任務に駆り出されるケースなどは気の毒の限りですが。

船舶と同様に、熟練した従業員が紛争に投入されるので、信頼できる戦力であると共に、その損失は、紛争解決後の損失として事業に大きく影響しかねない人的被害を引き起こしてしまいます。

(3)リース船舶および乗員
自社船舶が不足している状態で、船リース会社と契約をして、船舶をリースして運用する場合です。
乗員は自社の従業員を主にして運用する場合が多いでしょうし、その場合には前項の自社従業員に準拠します。
装備と整備はリース会社の状態に準じ、改造や損傷した場合、あるいは喪失した場合には保証を請求されます。
リースは大抵の場合は長期契約である程、割安になる傾向があります。
保証は、そのリース契約に従いますが、総じてその損害がなかった場合に仮にリースでの売上が見込める最大額面が一括請求されます。
もちろん額面の交渉も可能です。
ですので、こうしたリース船舶に専用の戦闘艦が出ている場合もあるでしょう。
そうした場合には通商戦争になる前にどちらかの企業が相手にリースされない様に自社でリース契約してしまう、ということになって、
リース会社との交渉で勝ち取った側が戦闘艦のリース契約ができる、という状況も発生するかも知れません。

(4)星間傭兵
自社船舶以外で戦闘艦を乗員も含めて臨時契約する形態で戦力として用いる場合です。
日頃の企業としての資金調達を星間傭兵部隊への契約金にすれば良いだけですので平常時の事業負担の少ない方法です。
星間傭兵も対船舶戦闘に熟練した専門チームでもあり、装備や練度や整備もその部隊の状況によりますが、高くないと戦闘能力が維持できませんから、可能な限り高く、士気も指揮官次第ではありますが、可能な限り高めであると言えるでしょう。
補給は作戦の内容と推移あるいは契約に準じますが、部隊が独自で調達する場合もありです。
契約の内容にもよりますが、総じて攻撃としての相手企業への襲撃にも、自社の船舶や設備の防衛にも使用できます。
契約に際しては、その支払い条件や作戦の状況にもより、不利ならば契約をしない選択をする部隊も存在するでしょうし、逆に不利ゆえに、高値で契約を結ぼうとする部隊も存在するでしょう。
通商戦争の中では、戦術的に不利な状況に置かれた場合には、抵抗をせず、下手をすると逃亡すらせずに降伏し、非戦闘区域に搬送を希望する場合が多くなるでしょう。
この辺りの設定は傭兵部隊チケットの設定に準じることになるでしょう。
つまり戦線の維持を考えた場合には、有利な間は信頼できる戦力ですが、不利になると途端に瓦解する可能性を有しているとも言えます。
ですが、契約に反した利敵行為は基本的にはせず、した場合にはその後の他の顧客の信頼も失うので、その後の傭兵部隊の存続が不可能になります。
特徴としてはそれ以外に、他部隊と連携は可能ではあるが、基本は苦手で、単独での戦力行使が前提である、ということになると思われます。

傭兵部隊は契約する企業として見たら、外注の戦力であり、使い潰してしまっても、紛争解決後の経営には影響しません。
傭兵側としても、企業が使い潰す前提での運用をすることを織り込み済みで使用させることを基本として考慮し、専門能力の発揮に対して契約金が支払われているという認識が存在するでしょう。

(5)傭兵部隊
自社の従業員ではなく、対船舶乗り込み戦闘、地上や軌道上の設備の防衛あるいは敵設備への攻撃をする為の陸戦要員です。
前項の星間傭兵と同様に契約金を準備すれば良いアウトソーシングな方式です。
同じく陸戦の専門で、装備や練度や整備も所属部隊に準じますので高め、士気は部隊指揮官によりますが、可能な限り高め、と言って良いでしょう。
補給は雇用主企業に依存する場合と部隊で調達する場合があり、
契約の内容にもよりますが、総じて攻撃としての相手企業への襲撃にも、自社設備の防衛にも使用できます。
契約に際しても、戦争中の振舞いにしても、前項の星間傭兵に同じくなります。

(6)海賊
星間傭兵と同じく、自社の従業員と船舶に拠らない襲撃用船舶としての臨時雇用として、戦力にする状態です。
傭兵と異なるのは、明確な雇用契約がなく、口頭なり、事前の前渡金での約束により紛争に参加します。
基本として、攻撃のみの戦力で、設備防御や船舶の護衛には使用できず、専ら相手企業への船舶襲撃のみの戦力になると思われます。
装備は基本的には民生用が主体である為に星間傭兵よりも貧弱で、整備も練度も劣ります。士気は指揮官次第ではありますが、組織の性質に準じます。
状況が優勢ならば率先して襲撃活動を行いますが、劣勢に立てばすぐに逃走し、投降は基本的には選択しません。
恐らくは裁判抜きで死刑になるので。
つまり信頼性は戦力としては低く、戦線の維持は全く期待できません。
特徴としても、他の部隊との連携は基本は難しく、海賊同士であれば辛うじて連携できる場合も発生するというところでしょう。

(7)犯罪組織・ゲリラ
傭兵部隊と同じく、尚且つ海賊に準じた、陸戦用要員を臨時雇用として、戦力にする状態です。
明確な雇用契約はないなど、海賊に準拠した状況になります。
装備が民生用が主体であるのも同じで、専ら、地上や軌道上の設備の攻撃が主体で、稀に自社の特定設備防御ができる戦力になる可能性もあります。
海賊と異なるのは、劣勢の場合には投降も有り得る点のみで、戦力としての信頼性は低く、自社陸戦部隊あるいは傭兵部隊との連携は難しくはありますが、これも状況次第では稀に連携可能な場合もあります。

(8)ならず者・日雇い
前項の犯罪組織・ゲリラと同じく、個人に対しての企業の支払いの結果、陸戦用要員を臨時雇用して、戦力にする状態です。
装備は企業で準備するか、前払支度金で当事者に購入させることになりますので、練度や士気や整備は殆ど期待できません。
烏合の衆の結果として、部隊としての運用もかなり難しく、士気も総じて低く、指揮官の統率には従い難い寄せ集めの集団です。
場当たり的な襲撃や、無人よりはましな警備ができますが、戦力としての運用は殆ど期待できず、いわゆる数集め的な様相になります。
相手からの攻撃あるいは反撃があった場合にはその場を持ち堪える事は難しく、基本的には瓦解しやすい戦力となるでしょう。
が、費用としては、最も安価であり、容易に数量を揃える事も可能です。

以上が、通商戦争に用いることが可能な戦力としての人員及び船舶の特徴です。

それに加えて、
船舶の全般的な様相としては、基本的には、軍用品装備は少なく、星間傭兵、企業の戦闘用艦艇の一部が軍用装備であり、それ以外は殆どが「民生品を装備」しています。
また、対船舶戦闘では核弾頭の使用は基本的に存在せず、使用された場合には使用側には帝国などの恒星間国家の介入と制圧に直結しますので、装備品としての核中和スクリーンなどは不要になります。
中間子砲については規制の記述が見つかりませんでしたので、恒星間国家からの制限がない様子です。
しかし購入に際しては過剰な武装として監視対象になっている、とか色々とレフリーでの設定ができるかと思われます。

陸戦装備については、重火器や火砲や戦闘車両を含めて、軍用品を購入及び使用することは、傭兵部隊と保安警備要員も含めて、調達が比較的容易で可能です。
が、その装備の訓練や運用などは容易ではなく、戦力として使用できるまでは充分な慣熟訓練が必要になります。
つまり通り一遍に装備品が使える程度では戦力として全く意味を為さないのです。
ですから、元陸軍や元海兵隊などの軍隊経験を有する人材を再雇用して保安要員として雇い入れておく、というのも有効な手段の一つになるかと思われます。

通商戦争での損害については、通常の恒星間国家間の戦争としての戦力の損耗という面とは異なり、経済価値の損害の与え合いが主になります。
つまり、通常の戦争では相手戦力の損傷をさせて、後送させれば、その修理や戦力回復で相手国家へ負担をさせることが可能ですが、
通商戦争では、後送では決定的な損害にはならず、可能な限り撃破して相手設備の再使用が不可能として放棄させることが最も望ましい状態です。
また、人員についても負傷させるのではなく、その後の企業活動に支障が及ぶ損失が望まれます。
大臣 2021/02/18(Thu) 20:08 No.1138

トラベラー宇宙で起業しよう!その15 通商戦争No2

通商戦争の続きとして。

翻って、では、その失った市場は永遠に失うのか、というとその限りではなく、どの程度の時間単位になるかはレフリーの設定次第でしょうけど、冷却期間後に再度の市場獲得として企業活動を失った市場へ対して実施することもできます。
やり方次第でもありますが、別の輸送会社を無関係に起業して、喪失した市場に参入する、という方法もあり得そうです。
ある程度の市場を奪取した後に元の通商戦争の結果として撤退させられた企業と合併吸収することで、挽回する方法ですね。
恐らく他にも色々と抜け穴が作れそうですので、その辺はアイデア次第ということでしょうか。

次に、企業活動の延長たる、紛争解決手段の通商戦争を企業はどう選択するか、というと、企業のトップ(メガコーポレーションなら宙域あるいは星域担当責任者)に委ねられ、重役会の承認も必要とあるでしょう。
少なくとも現場が勝手に独自の判断で引き起こすことはないと思われます。
その重役会などの承認を受けた結果の手段として実行に移されることになります。
ここで決定されるのは、開始日時、標的企業、該当する地域、投入する自社側の戦力と組織や設備装備類です。
その戦争計画に従って、戦争準備が為されていきます。

その使用できる戦闘力としては、以下の種類になると考えられます。
(1)自社の船舶
武装、非武装を問わず、戦闘に参加し、その戦闘支援に使用できる船舶類が相当します。
通常は非武装で運用していた船舶を臨時に砲塔を装備して武装を施す場合もこれに含みます。
運用は自社あるいは契約のある関連従業員によりなされます。
(2)自社の戦闘要員、従業員の武装化
自社の保安要員等、戦闘訓練を施されている戦闘要員と従業員に武装を支給した場合がこれに相当します。
(3)リース船舶
他の企業から必要な船舶をリース契約して投入される場合です。運用は自社の関連従業員によってなされます。
(4)星間傭兵の戦闘艦船
企業が契約を締結して紛争解決の手段としての戦闘艦を保有する星間傭兵を戦力にする場合です。
原則として戦闘艦は星間傭兵が運用します。
(5)傭兵部隊
企業が契約を締結して紛争解決の手段として、対艦乗り込み戦闘や軌道上や地上の設備の襲撃任務に用いられる傭兵を投入する場合です。
(6)海賊
企業が海賊に資金資材供与し、戦力としての海賊船等を投入する場合です。
原則として海賊船は海賊が運用しますが、隠密裏に企業が提供するケースもあるかと考えられます。
(7)犯罪組織・ゲリラ
企業が犯罪組織やゲリラに資金資材供与し、軌道上や地上設備の襲撃する戦力として投入します。
(8)ならず者・日雇い
企業が一時的に個人を金銭で雇い入れ、軌道上や地上設備の襲撃する戦力として投入します。

攻撃対象として、相手企業とその範囲を明確化した命令が下されることになるでしょう。
単純に通信だけの場合もあるでしょうし、公式な文書になっている場合もあるでしょう。
関連企業全てとした場合には、少しの株式を有している組織や個人であっても対象範囲になってしまい、敷衍してしまえば、恒星間国家全体になってしまいますから、
例えば、該当する運輸会社とその完全子会社数社など、限定した企業組織個人を明確に指定しておくことになるでしょう。

この「実施者たる自社範囲(契約でいう甲)は指定日時(何年何日)から対象範囲(契約でいう乙、以下丙丁戊己庚辛壬癸)に対し、該当区域内に於いて通商戦争を行なう」という旨を、総括する恒星間国家の行政機構、例えば帝国のある宙域が該当区域ならば、宙域行政府に対し、届けを出して、それが受理されることで初めて「合法的に通商戦争が開始」されるのではないかと思われます。

もちろん、相手企業はこの開始を知りませんし知らされないかも知れません。その相手企業の末端組織も当然ながら知りません。
が、仕掛ける側は、末端組織も含めて準備をした上での優位性を維持して攻撃を開始できます。
ですが、その準備過程が大規模であれば、その準備段階での情報が相手企業へ漏洩しやすくなります。
もちろん相手企業の情報収集能力が貧弱であればその限りではありませんが。
ですから、紛争可能性を有する「相手企業動向を平時であっても常に情報収集し分析をする」ことで戦略的奇襲を未然に防止できるでしょう。

となると全ての企業はいつ攻撃を受けても対応できるだけの機能をある程度は常に準備していなくてはなりません。
ですが、この準備は通常の経営たる企業活動には全く使用されない機能と設備ですので、単純に負担でしかありません。
そこで、必要な時だけ資金を投入すれば準備ができるアウトソーシングな戦力の(3)〜(8)の項目が活用され、装備、練度、士気、戦力としての能力、信頼性の差がその項目の中でもそれぞれ違ってきますので、どういう契約を締結して戦力として使用するかが違ってきます。この部分は後述と致します。
大臣 2021/02/17(Wed) 19:44 No.1137

トラベラー宇宙で起業しよう!その15 通商戦争

前回から引き続き。
ここまでを踏まえて、今度は通商戦争についてを考えます。
通商戦争とは、トラベラーの公式設定でも触れられていますが、その全貌はレフリーの解釈でも変わってくる事でしょう。
ですが、今回は公式設定を大前提にして、そこから考え得る事象を検討していこうを存じます。

通商戦争の条件として公式設定にきちんと明記されているのは以下の通りです。
前提として、通商戦争に関係する複数の企業を両当事者と規定します。

1.顧客や無関係の人を戦闘行為に巻き込んではならない。
偶発的理由だとしても、死傷や物損を与えてはならない。
但し、両当事者の関係者及び設備は戦闘員と見做して攻撃対象にしても法的に瑕疵を問われない。

2.両当事者は双方の商行為に対して無制限で損害を与えても法的に瑕疵を問われない。
その結果、間接的に顧客が被る荷の損傷及び遅配については、故意の結果でも準じて瑕疵を問わない。

3.当該紛争に決着が着いた際には、敗北側は、その当該紛争地区の商圏から完全に撤退し、有する市場域を勝者側に引き渡すこととする。

と書き直してみました。
企業の紛争解決たる武力的手段としての通商戦争は「異常な状況ではない」という点と、
その企業自身が望まなくても相手企業から挑まれる可能性を常態的に考慮しており、「事態の対応に備えをしている」という点が伺えます。

で、その前提条件として、帝国戦争規定、もちろんこれは明文法ではないそうですが、にある、帝国の「経済的軍事的安定を維持すること」で、
恒星間国家の脅威としてのその最たるは、「長期にわたる経済的な混乱と、外部からの過度の影響」という点です。
となると、通商戦争はこの「長期にわたる経済的な混乱」を避ける為の手段として暗黙的に恒星間国家から容認されている、ということになると存じます。
つまりは、通商戦争というのは武力を用いた企業闘争であって、通常の営業活動の結果や法廷闘争と同様であり、云わば「ルールの規定されている闘争」である、と言えます。
では、その闘争に於いては、まずルールを守っているかを判定する審判、営業活動での消費市場、法廷闘争の判事や裁判官に相当する者が必要ですし、
その闘争の開始と終了と勝敗判定にも管理する者が必要になります。
更に、そのルールに違反をした場合の罰則も存在しなくてはルールを守って闘争を推移させることができませんから、その罰則を適応する者も必要になります。
色々と設定ができるでしょうが、最も簡単かつ合理性を求めるならば、
この審判と管理と罰則適応の全てを恒星間国家の行政機構、帝国ならば帝国政府かその代理人たる地方行政府あるいは管轄する貴族など、が総括することが望ましいと考えられます。
この点を前提から考え得る条件として留意することと致しましょう。

また、この総括した審判と管理機能によって、前項の3つの通商戦争に関する条件規定がもし守られず、両当事者のどちらかが規定違反をした場合には、
通商戦争の当事者としての罰則を必ず速やかに受けることになるでしょう。
ルールを破った場合にはペナルティが存在しますから。
この場合には、通商戦争の即時停止と違反者側の敗北判定がその罰則には相応しいと思われます。
従って、規定違反は対象の市場域からの完全撤退を恒星間国家から強権的に指導される、という厳しい結果になるとして良いと思います。

次に襲撃された宇宙船が、客船だったり、貨客船だった場合はどうなるか、ですが、
貨物の場合は、荷の所有権がどこにあれ、その貨物輸送中の責任所在は輸送業者にある、ということでその責を負う事で、第2項目を満足できます。
旅客の場合は、第1項たる、偶発的事由に拠っても死傷損傷を与えてはならない、ので、例え偶発的にせよ傷一つ付けても原則として違反になります。
つまり、運行スケジュールを遅延させる、あるいは、目的地到達を阻止する、ことは許されているが、
旅客とその個人貨物には損害を与えることは容認されていない、ということでしょう。

では、この前提を以って、どういう流れになるかを考えて参ります。
まず、その紛争の目的として、その最大たるものは、
「特定の市場や貿易ルートの独占、競合会社をある分野(各種の工業製品、電子部品とか薬品等々や鉱物や農業生産物等々)で市場から締め出すこと」にあります。

1つの地域、それは幾つもの宙域なのかも知れませんし、1個の星系に限定されるのかも知れませんが、
定量の輸送必要量があって、そこに複数、2社以上のシェアが存在しており、結果として、その企業の合計輸送量がその地域の輸送必要量を凌駕している場合です。
もし企業の合計輸送量は輸送必要量に満たない場合には、常にその企業全ての輸送は一杯になり、企業活動としては需要の方が供給より大きいので、
武力闘争ではなく、一般的には、その需要を満足させる方向の設備投資に至ることになります。
つまり、10万排水素トン/週の貨物がある星系に、4万排水素トンの輸送能力の企業が2社存在するのであれば、合計8万排水素トンですので、
そこに輸送能力たる貨物船を2万排水素トンまでは追加投資することが選択され、相手の手持ちシェアを武力解決で奪うことを第一の選択肢にはしない、ということです。

ですが、もしこの地域に、1社8万排水素トンで2社、合計16万排水素トンならば、常に双方合計6万排水素トンが空になる計算になり、1社あたり平均8/3排水素トンの空きになります。
通常ならば、その市場価格の値下げやサービスの向上等の企業としての営業競争手段で相手よりも優位な市場獲得を企図しますが、
これは、経費の増大、あるいは過剰な価格低下競争を誘発しかねません。
更にはこの営業競争手段での優位性の確保は年単位の長期の企業努力の結果になりますので、短期での解決は望めません。
で、通商戦争という手段が紛争解決の短期的処理をするという利点がありますが、同時に欠点もあり、武力紛争に係るリスクは明言されておりますが、
それ以外に、もし紛争の結果として敗北を受け入れた場合には、その企業は該当地域の投入資金資産の一切を放棄し、撤退しなくてはならない訳です。
つまり、紛争解決時には、市場から相手企業を完全に追い出すか、あるいは自身が完全に追い出されるか、のいずれかの結果になります。
通常の営業競争であるならば、市場の縮小はあっても、そこまで投資した営業価値を完全に失うことはありませんが、
通商戦争に至った場合には、完全に失うリスクが伴います。
ここが通常の企業競争と通商戦争の違いの最大のポイントです。
大臣 2021/02/16(Tue) 20:16 No.1136

トラベラー宇宙で起業しよう!その14 企業としての機能

前回からの続きとして。
次に企業としての機能の面を考えてみましょう。

まずは
1.営業部門
公式設定的にはメガコーポレーションの項で記載があるのは営業所です。
メガコーポレーションならば、本店機能としての統括営業中枢があって、
そこから分岐して、宙域規模程度を抑える宙域規模支店、これは宙域首都などを主に、その企業にとって連絡や使い勝手の良い星系に常設され、
更に分岐した、星域規模支店がXボートあるいは星域首都に設置、Xボート網に沿って、必要な場所に営業拠点、支店とか営業所とか、色々と名称があるでしょう。
あるいは代理店や代理人が設置されているだけという場合もあるでしょう。
それ以下の規模企業であるならば、その営業範囲に準じた本店、支店、営業所を設置していることになると思います。
つまり、地域で重要な星系には、メガコーポレーション支店や営業所、宙域規模の本店や支店があって、と共存している状態ですね。

その営業内容としては、定期的あるいは非定期に恒星間輸送を希望する企業や個人などの「貨物の集積」と「旅客」になる訳です。
まずは物流としての貨物について。
企業間の例えば工場から出荷した製品を消費地に輸送するとか、原材料を工場に輸送するとか、あるいは一時的な集積地へ向けて
生産地から出荷や集積地から消費地への出荷等がこれに相当するでしょう。
その必要貨物量は企業あるいは地方政府が管理しており、その物流量は先行して概ねの量としても把握されている事が多いと想定されます。
その前もっての時間的な余裕はどれくらいになるのかはその管理している組織によっても違ってくるということになるでしょう。
ともかく、その先行しての貨物情報に従って、数量と宛先が定まった荷の出荷情報を基に、恒星間輸送に要する船舶の舩腹量を求めて、
それに必要な輸送用船舶の運用計画が立案されることになるので、各地の支店や営業所などの担当者は、可能な限り正確な予定される貨物情報を入手して、
荷主からの輸送を請け負う契約を取り付ける、ということになるでしょう。

ここで、その荷の代金ですが、まず販売価格として、例として、原価Cr10,000の工業製品だったとしましょう。
専門的に言えば、この原価は「買い付け価格」と言います。
荷の流れとしては、発送側の出荷工場から輸送業者を経て販売元へと渡る仕組みです。
そしてその荷の所有権がいつ誰にあるのか、で保険等の経費の掛かりや代金支払いが変わってしまいます。

一例として、
その間を輸送代理業者、例えば商社がこれに相当しますが、が代行するのであれば、まず商社が出荷工場に代金たる原価分を支払います。
この場合ならば、Cr10,000です。
この段階で荷の所有権名義は商社になります。
そこから輸送代金を輸送業者に支払いますが、この荷の所有権名義はこの段階では商社にあります。
この部分の輸送代金支払いは、ルールの輸送費となっている部分が相当します。
で、恒星間輸送されて、出荷元から入荷先へ無事に届いたとしましょう。
そこでは、入荷先の小売販売側などが商社から仕入れをした形式になり、その仕入れ代金が仕向け地の販売店から荷主の商社へ支払われます。
この支払われた段階で荷の所有権名義は小売販売側に移ります。
代金としては、原価Cr10,000に輸送費と商社利益と保険等の経費を加算した金額が下限になります。
が、そこは商社と販売側との交渉結果次第として、販売価格が変動する、ということですね。
その支払い方法は一般には手形ですが、現金でも良いですし、双方が資金繰りを利用している金融機関が納得するのであれば何でも可能です。

それとは別にトラベラーの貿易としての投機ルールにある形式に則った方法を考えてみましょう。
出荷元、仮に仕出し地Aとして、これは工場に限らず、その元の荷の所有者になりますが、から輸送業者が買い取る場合です。
工業製品Cr10,000ならば、その代金として、元の荷主に輸送業者自身がCr10,000を支払います。
この支払段階で、荷の所有権名義は輸送業者になります。
それを輸送業者自身が恒星間輸送して、入荷先、仮に仕向け地Bとする、の小売販売側などに届けます。
この支払い額が投機ルールにある様な形式になって仕向け地の小売り販売側との交渉で販売額が決定され、販売側から輸送業者へ支払いになります。
この段階でやっと荷の所有権名義は小売販売側に移り、そこから更に売り裁いて消費市場に販売されていく、という仕組みです。

大きく分けると代金と所有権名義の違いになるのですが、その途中で事故または略奪行為もあります。
船舶輸送時の事故、あるいは船に乗せる前、あるいは仕向け地で降ろして陸送中など、損傷して商品価値が損なわれる場合、
あるいは、単純に荷の盗難、100到着する筈の荷が99しか到着しない、などは頻繁にあることです。
この原因としては更に色々とあって、輸送する業者の取り扱いや杜撰な管理の結果もあれば、出発地でそもそも出荷量が間違えているなんて場合もあります。
悪質な場合には、販売側が数量をワザとゴマ化してなんて場合もありですよね。
そういう事態を防ぐ為に、所有権が移動する段階で、その都度検品が行われて、その製品が損傷していないか、員数仕様に相違がないか、を確認して受領することになります。

また多くの場合には現金ではなく、銀行による取引をする事が大口の貿易では当然になると思います。現在の地球上の貿易の様に。
貿易取引においては、売主が商品を出荷しても買主が代金を支払わない可能性が残ります。
このため、船積み後に船積書類と為替手形を出荷元にある銀行に買い取ってもらって、
その銀行が買主、この場合は小売販売側の地域にある銀行を通じて代金を取り立てるという方法が、荷為替手形の方法です。
そこで出て来るのが銀行が発行する支払い確約書として、信用状があります。L/Cと略したり、DC(Documentary Credit)とも言います。
つまり、荷の商船への積載と共に銀行が一度、船積書類を纏めます。
これは、荷が船に積まれた証明書として、商業送り状や船荷証券という貨物の引き受けを証明する書類です。
当該貨物受け取りの際の根拠にする有価証券で、輸送業者が発行する、略号B/Lといいますが、を纏めておきます。
このセットが現金の代わりになって、出荷元の仕出し地Aの銀行と荷受け先の仕向け地Bの銀行を介して引き渡され、代金が支払われます。
まあこうして書くとややこしいのですが、要するに銀行間で通用するタグが常に船荷にくっついている様な感じです。
ですので、銀行取引として代金払いをする過程上、その書類がない場合には船荷を受け取れません。
また、書類の受領さえあれば、荷が実際には存在していなくても船荷を受領したことになるということです。
この船積書類のやり取りは代金に関する部分だけで、船荷の所有権名義については全く別です。
つまり、銀行には船荷の所有権があるのではないのです。
もちろんこの銀行を介さない取引の場合も存在しますが、その場合にはやはり代金の支払いリスクが残る、
という状態になるので常に完全に信頼できる相手であることが大前提の取引になると思います。

で、もし検品の段階で、瑕疵、つまり損傷や欠品等、が発見されたとして。
その場合には、荷にどういう保険が入っているか、あるいは無保険か、によっても保証されるかどうかが違います。
保険の種類として、出荷元が掛ける場合とか、入荷側が掛ける場合とか色々とあります。
取引条件と言って、FOBとかCIFというものがこれに相当し、その保険種別によって、保険適用がされる領域が異なります。
厳密に、クレーンで船倉に荷下ろししてから初めて有効になる保険もあります。
保険期間は、原則として輸出地点(倉庫など)から輸入地点(倉庫など)までで、その期間と量によって金額が異なります。
ですので、員数が合わない、損傷した、盗難に遭った、という場合には、その荷の保険保証に合わせた処理が為される、ということになるのでしょう。

この保険加入や取引全般の契約の全てを売る側買う側双方の契約を担当している営業担当が対応することとなります。
その1ミッションの完了は、荷の引き渡しと代金の支払いが完了して終了することになります。

ですので、売買契約、代金支払い、保険関連等のややこしい手続きを個人事業主の自由貿易商人は一手に限られた人員で限られた時間で完了させて、
関係者たる相手先に納得させる必要があるというのが難しい処でしょう。
しかも大抵の場合、相手は初めて互いに取引する相手だったりしますので、信頼関係を構築できていないかも知れません。
そうした難しさが自由貿易商人での商売、特に投機事業では常に存在している、ということになると考えられます。


次は旅客についてです。
こちらは旅客代理店から路線の運行状況に見合った旅客を募集し、その能力範囲内での旅客搭乗手続きをして、船内のサービスを加えて、
その旅客代金を旅客自身から支払いになります。
基本的には前払い制度になり、保険加入は、船会社の加入する保険が一般的にありますが、
これは保険適用があれば船会社にまず支払われてから、別に船会社と旅客との損害賠償請求によって支払い額が変わります
それとは別に旅客者自身の加入する保険もあります。こちらは保険会社から旅客自身に支払われる型の保険になります。
旅客に対する船会社の責任所掌は、出発地港から目的地港までが一般的です。

ですので、前の投稿での自由貿易商人の項でも申し上げましたが、自由貿易商人の商船に搭乗を希望する旅客は、
それ以上の小規模輸送会社以上の規模の旅客枠から外れてしまい、尚且つスケジュール的に出発日時、到着日時に制約がある旅客である、と推察できます。
もし制約がないのならばスケジュールをずらしてでも小規模輸送会社以上の規模の定期旅客船に搭乗する選択をすることでしょう。
サービスも保険も安全性も不確かな不定期船に乗らざる得ない旅客側の事情はそれぞれだと思われますが、要するに単純なビジネスや観光目的ではない、ということです。

2.経営部門
その企業の商業活動範囲において、経営方針を定め、活動原資を確保し、利益拡充を図る、ということになりますが、
既存の活動範囲の利益の拡大をするには、数量を向上させるか、利益率を向上させるか、経費を下げるか、などを検討して、
利点欠点を考慮して経営に反映させる、ということになります。
先の営業部門で述べた、本店、支店ごとで別個にあるいは相互連絡しての動きをして、
既存の営業範囲だけではなく、路線の拡大や縮小などを含めて、企業活動としての利益拡充を企図する、ということになります。
具体的には、路線を担当する商船の決定や定期便本数などを含めた事業計画になります。
その決定に際する機動性は小さな企業であるほど迅速でしょうけど、反面、経費の調達能力は大規模の企業である方が有利になるのは明らかでしょう。

3.ライン部門
商船の航行に関しての部門がこれに相当します。
実際に商船に乗る船員、企業に所属するサービス部門も含めた港湾要員、後述する補給基地要員や船舶や設備の点検保守要員、各交代要員があります。
それに其々を維持する訓練施設などの要員もここに含みます。
経営規模とその業態によって、このライン部門の所属人数割合やその設備費などは異なりますが、
今回の輸送業者に限れば、その全担当を列挙して合算することで求めることが可能になります。

4.スタッフ部門
経営、営業、ライン部門を除く、それ以外の事務部門がこれに相当します。
例えば、総務部門、人事部門、経理部門、調達部門、社内システムがあればそれを管理するシステムエンジニア部門などが代表例です。
色々と説がありますが、適正な経理スタッフ数=28.8+0,0094×従業員数
なんて計算結果も研究報告されていたりします。あくまでも経理部門だけに限ってですけど。
従業員1千人ならば、29人弱の経理スタッフが必要であって、そこにどの部門でも良いのですが、
従業員を1千人増加当たり、9人の経理スタッフ増加が妥当だということですね。目安として御紹介しておきます。

3.設備投資
メガコーポレーションの項で記載があるのは補給基地です。
が、メガコーポレーションならば船舶を所有しているケースも多くあるでしょうから、企業専門の造船所とか、修理設備とかもあるでしょう。
どれだけの規模になるのかも判りませんが、専用の補給基地も存在しているのでしょう。
つまりは、商業船舶を独自で運用できる様な大規模な船舶専用設備を企業として投資して、保有維持しているということでしょう。
それ以外にも、社員の教育に使えるような訓練シュミレーターを準備した教習訓練用設備とかも必要になるでしょうね。
規模が小さな企業になれば、その様な船舶用設備の殆どは外注してしまい、専門の造船所が請負う事になるのでしょう。
訓練設備は実際の船舶に乗せてオンジョブトレーニングということになるのでしょうね。
その結果として、技能習得の期待値が企業規模で違ってくるということになるでしょう。

他の設備投資としては、商業船舶運航に必要な船舶以外の設備全般になるので、バリエーション次第では色々と特色が出せそうですよね。
特に、ここに入るのが、対海賊対策や他企業との対通商戦争に使用できる戦闘力のある設備、戦闘艦があればここに入るのでしょう。
また外部発注の形式として、武装船舶を専門に持つ星間傭兵を雇い入れる、というアウトソーシングも需要があるでしょう。
つまり、商業船舶の運航に必要になるが、直接的は輸送事業には関係しない項目がこの設備投資に相当する、となると存じます。

4.産業との関係
恒星間国家内部あるいは外部の貿易量として、星系単位での産業を考えておいて、その余剰生産量を必要とする他の星系に輸送して、
その輸送料金を売り上げる、というのがどの企業規模であっても恒星間輸送会社としての姿です。
つまり前投稿で申し上げた通り、その星系ごとの産業、引いては余剰生産量なくしては恒星間輸送は発生しません。
その為には利益から投資して、星系で有望な産業を振興させたりすることも事業利益を確保する為には有効な対策になり得ます。
地域振興として地場企業が地元産業に投資をする構造です。
商圏が重複する同程度規模企業ならば、住み分けが上手くできればいいですが、必ずしもそうではなく、利害が衝突する場合も出て来るでしょう。
恒星間国家社会の辺境地域ならば特に、恒星間輸送が生活レベルを維持する為の不可欠な面もあったり、輸送が途絶えて孤立した場合の備えが無かったりするでしょう。
その恒星間輸送を常に維持する為に、商船の運航に必要な港や造船所などの設備や運用する人員の維持に対して公的資金を投入しているなんて場合もある、
いやそちらの方が多いのではないかとも思います。
そう考えると、星系でも意識格差があるのかも知れませんね。
例えば、1社独占ならば、オラが星系が暮らせるのはあの輸送会社のお陰だべ、という星系もあれば、
複数社が乗り入れている星系ならば、安ければそっちの会社に発注するよ、という価格競争になっていたり、とか。
要するに、その星系に必要な船腹量、つまりは出入りの貨物量と旅客量、その需要ができる船舶の数がその輸送市場をどう取り扱うのか、という事になると存じます。
大臣 2021/02/15(Mon) 22:02 No.1135

トラベラー宇宙で起業しよう!その13 なぜ輸送が必要なのか

前稿からの続きとして。
簡単に恒星間運輸事業のまとめをしておきましょう。

恒星間国家を構成しているのは各星系で、それぞれが産業を持ち、人口を有し、社会を形成しています。
その各星系を連結して物流や情報や金融や旅客の流れがあって、それぞれの規模の恒星間国家が形成されます。
その動脈を担っているのが今迄みてきた各種規模の恒星間輸送会社となります。
ですので、恒星間輸送を停止させる、あるいは滞らせるという通商破壊は恒星間国家にとっては恒星間社会を維持する上では致命的とも言えます。
最悪、その影響範囲の社会存続あるいは生命維持自体が困難になったり、情報が届かず、金融が停滞して、結果的に孤立あるいは破綻しかねない状況が発生します。
少なくとも物流が満足できる状況でない為、その星系の産業で生産した物は売れず、他星系の製品を購入することもできなくなったり価格高騰化したりします。
そうなると、産業自体も停滞し、生産ラインの維持も全てがその星系製品という訳ではない場合には故障して動かせなくなったりします。
あるいは機械化を断念して自前の工夫だけでの技術で生産を維持するという事に至ります。

じゃあ個別の地域たる星系単体で自給自足すればいい、という意見が出るかと思いますが、そうはなりません。
1つの国や地域として纏まった場合、絶対に1つの例外もなく「分業化が進む」のです。
なぜならばその方がより高い生産性が構築でき、結果としてより豊かになるからに他なりません。
その分業化を支えるのが恒星間輸送です。
つまりは、消費市場として、あるいは生産機能として、恒星間国家規模を連結してシステム化を維持する為には、恒星間輸送が安全に実行できる事が重要になります。

では先程簡単に触れた「恒星間輸送がなぜ為されるのだろうか」という答えが「分業化が進むから」として、その内容を見て行きたいと思います。
この掲示板でも以前に触れたかも知れませんが御容赦頂ければ。

その理論は「比較優位」と言います。
経済学者デヴィット・リカードが提唱した理論ですので、聞いたことがある方も大勢いるのではないかと存じます。
色々と参考になるものもありますので、詳しくはそちらを参照して頂ければと思いますが、
ここではトラベラー的な例示で比較優位を見てみましょう。
高人口星系Aでは、自家用エアラフト1台あたりの製造コストがMCr1、業務用反重力トラック1台あたりの製造コストがMCr2だった、としましょう。
同じく高人口星系Bでは、同じ程度の製品で、自家用エアラフトMCr1.2/台、業務用反重力トラックMCr2.2だった、としてみましょう。

自家用エアラフトはA星系:B星系=MCr1:MCr1.2で、A星系の方が比較した場合、優位です。同じならA星系製品を買うでしょ?
業務用反重力トラックはA星系:B星系=MCr2:MCr2.2ですので、A星系の方が比較した場合、優位です。同じく安いから。
じゃあB星系は即刻エアラフトと反重力トラックの製造を中止すべきだ!!とはならないのです。

この関係を書き直して見ましょう。A星系B星系ともに1人当たりの労働対価Cr10,000と一律で仮定します。
自家用エアラフト1台を生産するのにA星系MCr1=100人工、B星系MCr1.2=120人工、ですね。
事業用反重力トラック1台を生産するにはA星系MCr2=200人工、B星系MCr2.2=220人工です。

仮に、340人の労働者がA星系、B星系で生産に従事した場合、
A星系では、1.13台の自家用エアラフトと1.13台の事業用反重力トラックが製造でき、
B星系では、1台の自家用エアラフトと1台の事業用反重力トラックが製造できる計算です。
では仮に、A星系で事業用反重力トラックの製造を止めて、340人全てで自家用エアラフトを製造すると、340人/(100人工/台)=3.4台が製造でき、
同じく自家用エアラフトの製造を止めて、事業用反重力トラックに全力を振り向けた場合、340人/(200人工/台)=1.7台が製造できます。
ではB星系でもやってみましょう。B星系での自家用エアラフト全力なら、340人/(120人工/台)=2.83台の製造、
同じく事業用反重力トラック全振りで、340人/(220人工/台)=1.54台の製造です。

この想定では同じく340人分の労働ですから、投入した労働力は同じ。
A星系では、自家用エアラフト3.4台=事業用反重力トラック1.7台という価値ですから比率て言えば、自家用:事業用=3.4:1.7=2:1=1:0.5、
B星系では、自家用エアラフト2.83台=事業用反重力トラック1.54台という価値ですね。同じく比率に直して、自家用:事業用=2.83:1.54=1.83:1=1:0.55です。
これはつまり、自家用エアラフトを軸にして考えた場合、A星系では自家用エアラフト1台生産する労働力は事業用反重力トラック0.5台、
B星系では自家用エアラフト1台生産する労働力は事業用反重力トラック0.55台である、ということですね。
逆に事業用反重力トラックを軸にした場合、A星系では事業用反重力トラック1台を生産する労働力は自家用エアラフト2台分、
B星系では、事業用反重力トラック1台を生産する労働力は自家用エアラフト1.83台分ということを意味しています。
つまりA星系とB星系を比較すると、この計算結果からは、
A星系の方が自家用エアラフトを生産するのが得意(対B星系比0.5台/0.55台=90.9%)で、
B星系の方が、事業用反重力トラックを生産するのが得意(対A星系比1.83台/2台=91.5%)と言えるのです。

ここまで抑えておくとして。
じゃあ仮に、340人の2倍の680人の労働力を準備した、としましょう。
A星系もB星系も340人が自家用、事業用それぞれの生産に従事したとします。
両方の生産量を合計すると、
自家用=A星系3.4台+B星系2.83台=6.23台(投入労働力340人×2星系=680人)
事業用=A星系1.7台+B星系1.54台=3.24台(投入労働力340人×2星系=680人)
です。
680人×2星系=1360人の労働力で、自家用6.23台、事業用3.24台の合計9.47台の生産量です。
市場原価は自家用=A星系3.4台×MCr1/台+B星系2.83台×MCr1.2/台でしたので、=MCr6.796
事業用=A星系1.7台×MCr2/台+B星系1.54台×MCr2.2/台=MCr6.788
合計で、MCr13.584がこの労働力で得られる原価です。

これを今度はA星系は事業用全振り、B星系は自家用全振りにしてみましょう。
自家用=A星系680人工/(100人工/台)=6.8台
事業用=B星系680人工/(220人工/台)=3.09台
です。同じ1360人の労働力で、自家用6.8台、事業用3.09台の合計9.89台の生産量ですね。
市場原価は自家用=A星系6.8台×MCr1/台=MCr6.8
事業用=B星系3.09台×MCr2.2/台=MCr6.798
合計で、MCr13.598がこの労働力で得られる原価です。
先ほどよりも僅かMCr0.014ですが高くなっていますよね。同じ労働力なのにあら不思議、となる訳です。
これが高人口星系の総人口何億人での労働人口で考えれば。
1360人での比較でこの程度の差ですけど、1億人の労働人口ならばこの73500倍という違いになってきます。

この例は差が近しく極端な例ではありますが、差が大きな場合にはより顕著な違いになりますので、
諸兄も今回のタラレバ計算を御参考に考えてみることをお勧め致します。

つまりこの2つの星系で分業して生産に当たれば、A星系の方が自家用事業用どちらも安く生産できるのにも関わらず、
同じ労働力を投入しても、双方ともにメリットがある生産体制が構築できる、ということですね。
そこに恒星間の輸送経費が含入されるにせよ、この差益分を越えない限りは分業する価値がある、ということです。
今回は2つだけを事例的に比較して見ましたが、社会で生産している生産物はこの2種類だけではありませんよね。
農業生産物、工業生産物、それ以外にも輸送できる生産物なら何でも取引できる物であれば全てがこうした取引、つまり交易に使える商品たり得ます。
ですので、品質や価格が多少の優劣の差はあったとしても、比較優位を考慮すると、相手方まで輸送できるだけの生産量があるのであれば、
充分に競争力を持つ生産物が必ず何かは存在する、と言えるのではないでしょうか。

そうした仕組みの上で、今迄の人類史では村々から始まって国家間で交易されていましたし、
その延長線として恐らく恒星間国家内部や国家同士でも交易をされる、そしてその規模はスケールメリットが大きい故に盛んになり得る、と思います。
もっとも無制限に拡大される訳ではなく、需要たる市場要求と供給たる生産可能量によって支配される、ということになるかと思料します。
大臣 2021/02/14(Sun) 10:16 No.1134

トラベラー宇宙で起業しよう!その12 とうとう頂点へ

前回からの続きとして。
いよいよ宙域規模運輸会社よりも規模が大きな運輸会社とは、というところまでようやく漕ぎ着けました。
もちろん、巨大恒星間国家の企業として最大たる規模は御存じの通り。
 1)メガコーポレーション ですね。
有名どころの設定では、リング・スタンダード・プロダクツ(LSP)、マキドラカン、ナアシルカ、SuSAG.LIC(シュナーマン・ウント・ゾーンAG)等々。
拾っていくだけでもそうそうたる超巨大企業が並びます。

大企業として言えば、コングロマリットとしての複合的な企業、つまり生産と物流と消費までを一手に担う大企業をメガコーポレーションと位置付けられております。
前述した通り、幾つかの実名企業として、設定されていますが、その物流をしている傘下企業部分として、メガコーポレーションの運輸部門の設定になります。
その設定の特徴としては、
「宇宙のいたるところに補給基地や営業所を持っている」
「高いジャンプ能力を持つ豪華な宇宙船を所有」
「旅客は長距離を同じ宇宙船で旅することができ、乗り換えや細かい飛行計画の手間が不要」
「経営の安定している」
「郵便サービスや軍事品の輸送、役人の輸送といった利益の高い仕事を請け負う」
「物品や人員を自社の宇宙船で輸送する」
「自社が乗り入れていない地域に対しては、他のメガコーポレーションと相互協定を結んで便を図ることもある」
とあります。
これを細かく考えて見ます。
まず、項目としては、
(1)メガコーポレーションとしての独自の流通ルートが存在している。
(2)企業独自の補給基地や営業所が設置されている。
(3)企業所有の高ジャンプ能力の船舶を所有している。
(4)他産業からの資金を投入して、全体としての安定した経営状況を構築維持できる。
(5)利益率の高い固定事業を優先して請け負える営業環境にある。
(6)メガコーポレート間での事業提携による相互乗り入れを状況によっては容認している。
ということであり、そこから見えてくるのは、
「メガコーポレーションは、複数の宙域規模以上の恒星間国家の産業と物流と消費を事業として有する企業複合体である」という点です。
まさに先の投稿で申し上げた、競合他社よりも高い利益率と市場シェアを叩き出せる「企業の集合体」ということですね。
つまりは、恒星間国家の大動脈としての機能を有している、という側面と、「生産から消費までのワンパッケージ」でのビジネスモデルを有している構造です。
物流旅客などでは下請けとして自身よりも小規模企業を提携している、と位置付けができます。
付け加えて言えば、数回あるいは10回を超える長距離ジャンプを要する超長距離航路を有しているのが動脈を担っているメガコーポレーションであり、
複数の宙域に及ぶ同一船、つまりは乗り換えなしでの旅客をする場合には、必ずメガコーポレーションの航路となり、帝国であればXボート網に沿った航路になるということでしょう。
またメガコーポレーションの定期航路は結果として、利益率の低い、例えば低人口世界などには中継地以外としては乗り入れしていない、ということになるでしょう。

規模的な計算や売上などはそれぞれのメガコーポレーションでも違ってくるでしょうから、前投稿でやってみたようなシェア計算を同じくする訳には参りません。
しかし、複数宙域に跨った企業複合体ですから、その規模感は宙域規模運輸会社の比ではない、ということが言えるでしょう。
またメガコーポレーションの設定を細かく見て行くと更に面白い事に気が付きます。
例えば、リング・スタンダード・プロダクツ(LSP)は鉱山開発・機械工業・武器・エンジン・コンピュータ(ハード&ソフト)金融・保険が主力ですし、
ナアシルカは電子機器・ロボット・コンピュータが主力ということになっています。
つまり1つの分野では重複したメガコーポレーションが同じ帝国内で存在しています。
となるとこれは住み分けがされていて、この地域(宙域や大公領)での独占はこの会社、という感じで帝国市場を「分割統治」しているのだろうと思われます。
市場の規模やシェアを推定する事は設定から見ても難しく、レフリーの設定による、となるかと思われますが、
メガコーポレーションの基幹企業群と関連した子会社以下の系列会社などの資産規模合計や従業員合計を考えると帝国の経済はメガコーポレーション抜きには語れないことでしょう。
大臣 2021/02/13(Sat) 10:11 No.1133

トラベラー宇宙で起業しよう!その11 企業買収について2

前稿からの続きで、企業買収について。

合わせて押さえておきたいのは「友好的買収」と「敵対的買収」の違いです。
簡単に区別するならば。
友好的買収とは、買収者が現在の買取対象会社経営陣の賛成を得て、買取対象会社の買収を行うことをいいます。
つまり「売り手と買い手が合意している」買収ですね。
敵対的買収とは、買収の対象となった会社の経営陣の意に沿わない買収者が、経営陣の意向に逆らって買取対象会社の株式を市場で買い集めたり、
買取対象会社の株式を買い付けたりすることで、経営権の取得を目指すことをいいます。
先ほどとは逆に「売り手が合意していない」買収が相当します。
特に敵対的買収の場合、LBO(後述)などの手段で買収された場合、採算性の悪い部門を切り売りしたりされて、元の会社をバラバラにされた挙句に採算性のある部門だけを子会社化や吸収合併する、なんてことにもなって、
元の企業として存続できなくなる可能性があるということを申し添えておきましょう。

で、いよいよ買収についてです。
株式を取得する方法は「株式の買付」「株式譲渡」、「株式交換」、「第三者割当増資」といわれるものがあり、
事業を取得する方法は「事業譲渡」、「会社分割」がある。
それぞれを見ていきましょう。

(1)株式の買付
@TOB(公開買付け)
最も一般的な方法です。
TOBとは、不特定かつ多数の者に対し、公告により株券等の買付け等の申込みまたは売付け等の申込みの勧誘を行い、取引所金融商品市場外で株券等の買付け等を行うことをいう。
要するに、「この社の株式持ってる人いない?今なら幾らで買うよ」と公式に提示して現在の株主から株式譲渡を証券取引所以外で持ち掛けて株式を買い集める方式です。
もちろんその場合の買取価格は商圏取引所の価格よりも高く買い取ってもらえるので、現在の株主で株式譲渡で利益が出せるならばとあれば手放す人も出てくる構図ですね。
対象会社の取締役会の賛同を得て実施される友好的TOBもありますが、対象会社の取締役会の賛同なくしてTOBを行うことを、敵対的TOBと言います。
簡単に言えば、先に申し上げた株式保有割合を確保した上で、株主の権利を行使する方法です。

ALBO
前項のTOBは潤沢な株式買収資金に加えて、弁護士や株式仲介業者などの専門家に報酬を支払う資金準備が必要になります。
しかし、そんなに潤沢な資金がない場合に用いられるのが、LBOという方法です。
LBOとは、譲渡企業の資産や今後期待されるキャッシュフローを担保として、譲受企業が金融機関などから資金調達をして買収する方法を言います。
ですので少ない資金であっても、狙った企業を買取した後に、譲受企業が借金を自ら返済するのではなく、譲渡企業の持っていた資産や、将来の収益を返済の原資とする訳です。
必要ならば会社の事業や資産を切り売りして売却してしまう、元の企業をバラバラにしてしまう方法もあります。
つまりLBOは譲受企業の少ない自己資金で買収に必要な資金を確保する目的で行われる方法と言えます。
もちろん利点もあれば欠点もあって、得られた資産価値よりも思ったような高い資産価値が出なかった、なんて場合にはどう頑張っても譲受企業の負債になる、というケースもあり得ます。

(2)株式譲渡
経営権も移転させることを前提にして、譲渡企業経営陣から譲受企業が譲渡契約を締結して株式譲渡と共に経営権を譲り渡す方式です。
但し株主総会での決議が必要だったり、譲渡制限規定が株券や登記簿で記載されている場合が多く、無制限には実施できません。

(3)株式交換
株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社または合同会社に取得させ、完全子会社化することを言います。
買取対象企業の発行する株式数及びその帰属のみを変動させるので、元の企業の法人格や保有財産には影響を与えません。
基本的に買収する企業の株式が利用されるため、買収する側の企業に手許資金がない場合でも他社を買収することが可能です。
また、現金や買収する企業の完全親会社株式等も利用することができる。
しかし原則として買収会社、対象会社の双方で株主総会の特別決議が必要となるため、スケジュール上の制約を考慮する必要があります。

(4)第三者割当増資
買取対象企業がが特定の第三者に対して新株を割り当てて行う増資のことを言います。
新株の引受人が結果として買取対象企業たる発行会社の一定割合の株式を取得することになるため、M&Aの一手法としても利用されます。
なお、株式を増やすのではなく逆に自己株式を処分しても効果は同じで、新株発行と同等の法的手続きを踏むものと規定されますが、会社が過去に取得した株式を交付するという難易度が異なります。
発行会社にとってのメリットとしては、純資産価額が株式発行分だけ増加すること、買取対象企業自身が割当先を選択できることがポイントです。
また株式公開会社は、発行可能株式総数の限度上限までであれば、取締役会決議によって募集株式の発行をすることができるため、事業資金を緊急に必要とする場合には利点が大きいとも言えます。

これらの方法で企業買収をすることをM&A (merger and acquisition)とも言います。恐らくはどこかで耳にした事がある単語かと思います。
この利点は、他社から経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を取り入れることによって、中核にしている事業を強化したり、弱みを補完したり、迅速に新規事業へ進出することができることです。
例えば今迄みてきたトラベラーの恒星間輸送会社で言えば、ある輸送会社が他の輸送会社を買収した場合、その資産になる商船や乗員や商圏などを丸ごと手に入れる事ができます。
既に事業としてビジネスモデルがある企業を買収するため、新規事業が軌道に乗るまでの初期投資が不要になりますし、新規事業に付きものの失敗リスクも小さくできます。
売上規模の拡大、規模が増える事によるスケールメリットによってコスト削減、技術やノウハウや熟練した人材の獲得なども大きな利点と言って良いでしょう。

更に言えば、何も同業他社を買収するだけではありません。
荷主になりそうな生産者たる地元有力企業を買収して、その生産物を大きな輸送能力で必要な市場に定常的に売り付ける事ができれば、同業他社よりも安価に市販できます。
トラベラーで例えるとエアラフト製造メーカーを買収して、別のエアラフトが売れる星系に運んで販売するまでのビジネスモデルをグループ企業として一体化する感じですね。
更に部品メーカーを買収して、原材料やら製鉄メーカーを買収して、原材料の入手買付から生産して販売までを一手にワンパッケージにすると生産計画もできますし、市場供給能力も調整できます。
何よりも競合他社よりも高い利益率と市場シェアを叩き出せ得るということになります。
そういう独占状態あるいは寡占状態になれば、市場価格もコントロールできる、供給側企業が有利な状態が定常的に維持できる仕組みが出来上がります。

一方の売られる側の買取対象企業にもメリットがあって、単独の経営権を手放す事にはなりますが、
業績不振の企業、あるいは利益がそこまで高くない企業であれば、買い手側企業は一種のスポンサーで、追加で出資を受けることになります。
ですので「会社が潰れるかもしれない」という従業員や取引先の懸念は払拭できます。
また買収によるの相乗効果がうまく機能すれば、互いに増収増益になる可能性も出てきます。
がしかし、それは買収後の経営、企業運営の良し悪しにもよるので、大失敗、赤字が増えただけ、と言う可能性も捨てきれません。
近年でも例を挙げるまでもなく大きな企業を買収合併した揚句に大失敗だった、なんて事例は多くありますが、それらは単純に見通しが甘かったから、というだけではありません。
その後の市場動向の変化や社会変容に事業が上手く合致しなくなった結果だったり、複合した要因の結果な場合もあります。
つまり、企業買収した結果、事業規模が拡大できたとしても、その後の成功するか否かは経営によって決まる、と言えるでしょう。
ですので、安易に事業を拡大すれば良い、ということでもなく、かと言って慎重にすればチャンスを逃して、競合他社に出し抜かれて挽回できなくなる、なんて事にもなりかねません。
事業経営者はその辺りの判断をして、自社の経営を継続する必要がある、ということですね。
そしてそれは誰が的確なアドバイスをしてくれる訳でもなく、どこの書籍にも書かれていません。
経営責任というのはその判断ができること、この1点だけであると申し上げたく存じます。
大臣 2021/02/12(Fri) 18:43 No.1132

トラベラー宇宙で起業しよう!その11 企業買収について1

前回からの続きとして。
自由貿易商人から起業して出発した事業を単独で大きくすることは相当に難しく、
儲けを出して規模を拡大するという地道なやり方では到底達成が困難である、ということはここまでの規模を考えて行くと容易に想像できると存じます。

そこで出てくる方法は「企業買収」です。
恐らくはある程度の規模になれば日常的に行なわれていて、特に宙域規模以上の運輸会社に限らない企業体ならば吸収と分裂がされているのではないでしょうか。
下手をすると、というか推定として確実と本職は考えておりますが、それ以下の星域規模運輸会社、小規模運輸会社にしても、より小規模あるいは同等規模の企業体と合併吸収あるいは買収をして
その結果として規模を大きくしていくということになるかと存じます。

ということで、その「企業買収のやり方」を幾つか簡単に御紹介して参りましょう。
まず、売るにしても買うにしてもその企業の価値を考える必要があります。つまり「幾らで売買するべきか」ということです。
これには幾つかの方法が存在しますが、代表的な3つを御紹介しておきましょう。

(1)マーケットアプローチ
株式時価総額を算出して企業価値を測る方式です。
対象企業の発行株式数×平均株価で算出します。
最も手軽で簡単なのですが、平均株価というのがクセモノで、その時の株式市場での価値が妥当なのか、ということが問題になります。
不当に高い場合もありますし、事業価値に対して不自然に低いなんて場合もありますが、要するに株式市場でその会社の株を買いたい人の多寡によってその時の株価が決まりますので、
投機性のあるなしが株価に影響するのであって、その企業の事業価値とは全く関係がない場合もある訳です。

(2)バランスシートアプローチ
時価純資産法方式です。この方法は企業が廃業するなんて場合なども含めた清算用の企業価値算出方法ですね。
バランスシート、つまり貸借対照表から、純資産+借入金+社債でこの方式の価値を算出します。
簡単に言えば、今すぐ企業を解散した場合に、幾らの価値があるかという計算です。

(3)インカムアプローチ
これも幾つかの方法に分岐します。代表的なものに、
将来のフリーキャッシュフローを算定して評価する「DCF方式(割引キャッシュフロー法)」や株主が受け取る配当額から評価する「配当還元方式」があります。
一般的にはDCF方方式が企業を売買する際には用いられることが多く、計算方式が複雑ですのでここでの説明は割愛しますが、
要するに、このまま事業を行うことによって生み出される将来のキャッシュフローを金利も含めて今現在の価値を算出する方式です。
具体的に例を出すと、3年後に入ってくる事業見込み利益Cr1万は年金利3%ならば、現在の価値は、Cr10,000/1.03/1.03/1.03=Cr9151という感じです。

企業の価値評価の手法はのこの様に多岐にわたっておりますが、企業規模や取引の目的に応じて使い分けたり、複数の評価方法を併用するなどして、効果的に利用する必要があります。
で、まあともかく「企業の価値が幾らなのか算出できた」としましょう。
次はいよいよ売買についてを話す、その前に。
株式会社の場合、企業買収とは、ある企業が他の企業を支配する目的で、発行済株式を過半数買い取ることを指します。
原則的には、過半数の株式を獲得すると「子会社化」ともいわれますが、
例外的に、発行済株式の半分以下の買取りであっても、一定の要件に該当すると実質支配基準によって「子会社化」になるケースもあります。
通常は議決権を有する株式の過半数つまり50%超で、普通決議による決定事項(役員の選任など)を自由に決めることができるようになるため、
日常的な事業運営をコントロールする目的であれば、通常、過半数の株式取得を目指します。
更に3分の2以上を獲得すれば、特別決議による決定事項(定款変更や組織再編など)も含めて殆どの「経営権を支配する」ことができます。
では、他のケースもあわせて、株式を全体の何%持っていればどうなるか、を見ておきましょう。
ざっくり以下の通りです。
3%:少数株主権を行使できる。例えば取締役の解任請求ができるなど。
25%超(1/4超):特殊決議が必要な議案を否決できる。
33.4%超(1/3超):特別決議が必要な議案を否決できる。
50%超(過半数):普通決議が必要な議案を可決できる。例えば取締役解任、取締役と監査役の選任と報酬の設定、配当金の決定
66.7%超(2/3超):特別決議が必要な議案を可決できる。
        例えば定款の変更、合併・会社分割・事業譲渡や譲受の承認、自己株式取得の承認、監査役解任
100%:全会一致が必要な議案を単独で可決できる。

吸収合併や経営統合などの事業取得が企業買収になりますが、特定の事業や部門、重要な資産(不動産やライセンスなど)が取得の対象である場合も買収と言います。
大雑把に言えば、買収の方法は大きく「株式の取得」と「事業の取得」とに分かれるという認識で良いかと思います。
大抵の場合は対象となる企業の株式取得の結果として、こうした権限の行使で株主総会や取締役会で権限を用いた経営をした結果として「買収が成立」します。

気が付いたら長過ぎですので、一度この辺で切っておきましょう。
大臣 2021/02/12(Fri) 18:42 No.1131

トラベラー宇宙で起業しよう!その10 もっと上へ

前回からの続きとして。
ここまでで星域規模運輸会社を考えて参りましたが、それより更にもっと大規模な恒星間輸送会社はどういうものなのでしょうか。
ということで、次の規模たる
2)宙域規模運輸会社
を考えて行きましょう。

特徴としては、
「特定宙域内の主要な世界を結ぶ航路を主な商圏である」
「その支線として星域規模運輸会社を利用する」
「宙域規模運輸会社はメガコーポレーションの支線として利用する」
「特定宙域の主要な通商ルートをおさえており、隣接宙域への航路もわずかながら有している」
とあります。
まず項目としては、
(1)宙域規模が主体の輸送業者である。
(2)複数星域間の物流を主体で路線構成されている。
ということが伺えます。
そこから見えてくるのは、
「宙域規模運輸会社は、宙域内の星域あるいは商圏を連結する輸送業者である」という点です。
つまり基本的に宙域規模輸送会社を含むより小さい規模の輸送会社は、輸送事業以外の他産業には基本的に事業着手せず、物流旅客のみの企業である、ということです。
もちろん事業提携などはあるでしょうし、子会社化、グループ会社化している場合もあるでしょうが、基本的には、輸送事業を主体として行なう単独事業の企業体であるということです。

その結果として、運輸会社が独自の輸送用船舶を有している場合もあるとしても、船リースをして船舶調達による輸送に従事している場合もまた多いでしょう。
現在でも航空会社の多くは自社航空機を保有せず、航空機をリースで対応しているケースも多くあります。
その利点は自社保有ならば致命的な故障損傷になった場合には自社負担で補修することになりますが、リースならばリース会社負担です。
更に新型モデルに切り替えたい場合には自社保有であれば売却して購入する必要に迫られますが、リースならば簡単に契約切り替えが可能です。
その為に事業規模の拡大縮小に伴って容易に資材の最大たる商業船舶を増やしたり減らしたりができるリース契約を選択するという可能性が、この規模の輸送事業者であれば考えられるでしょう。
またリース製品の資産価値にもよりますが、古くなったリース品などはリース期間を延長して再リースすることで今迄のリース費用よりも大幅に低いリース価格になったりします。
この辺りは原価償却という考え方で、その資産は何年で価値を失うのか、ということですが、法的な決まりですので、現代の我々の価値基準で推し量る事は恐らく無意味でしょう。
ですが、1つだけ言えるのは、超長期リースをするという方法にも経理上の利点が見出せる、ということになるかと考えられます。

ビジネスモデルとしては、メガコーポレーションから請け負った他宙域からの物流と宙域内の他星域に輸送される物流を輸送し、
更に小規模の、つまり星域規模運輸会社以下の中小企業規模輸送会社に下請けさせて、流通を担う位置にある運輸事業企業である、ということになります。

商圏の観点から見た場合、星域規模運輸会社は1つの商圏、つまり高人口世界を拠点にして、複数の他の商圏と繋ぐ事業形態でしたが、
宙域規模運輸会社は複数の商圏を拠点として持っている、より商圏が広く、その為に取扱貨物量旅客量が桁違いに大きな企業体である、ということになります。

となると、先の星域規模運輸会社との明確な違いとは何か、というと。
宙域規模運輸会社の自社営業範囲たる輸送網として、高人口世界同士を主軸として繋ぐ広範囲かつ長距離の商船を必要としている輸送会社である、ということです。
つまり、低いジャンプ能力で輸送能力が高い商船に加えて、多少の輸送能力を減らしてでも高いジャンプ能力の商船が必要不可欠になる事業ということです。
そして、その高ジャンプ能力商船を維持する為にも規模の大きな事業展開を必要としていて、その為に他の小規模運輸会社とのシェアの住み分けが為されている仕組みということだと思われます。
例えば、高人口世界Aから隣の高人口世界Bまで4パーセクの距離にあるとして、ジャンプ2の商船では当然2回のジャンプ航行が必要ですが、ジャンプ4ならば1回のジャンプ航行で済みます。
そうした高速輸送網を構築できることが、宙域規模運輸会社の特徴になる、と考えられます。

シェアの面から言えば、例えばスピンワードマーチ宙域の帝国領は年間の貨物量は87億排水素トン、旅客は年間4億3510万人、でした。
これを貨物Cr1,000/排水素トン、旅客を1人あたり4排水素トン、Cr2,500/排水素トンで換算すると、宙域全体のシェアは貨物量104億4040万トン、13兆0510億Crです。
つまり、宙域全体のシェア10%だったとすれば、貨物量10億4404万排水素トン、1兆3051億Crの売上、という感じになります。
船腹量はこの貨物量に相当する分が絶対的な必要量で、これに故障の際の予備分や注文のヤマタニをどう考えるかで、更に何割か必要になってきます。
仮に船腹量を総排水素トン数の4割計算、26億1010万排水素トンの総トン数/年になる商船が必要になります。
年26回のジャンプ航法として考えると、1億0039万排水素トンの商船が必要になります。
リジャイナ星域の2割シェアで総船体トン数1477万排水素トン、売上最大でCr2400億でしたから、約6.9倍の商船総排水素トン数、売上額5.4倍、という規模感になります。
このことから案外と商船の総排水素トン数あたりの船腹量比率が悪い点が効いてくることも伺えますので、利益率が悪くなるだろうことが推察できます。
しかしながら、規模の大きさから出る利益の莫大さから、次の事業投資できる規模感が星域規模運輸会社よりも桁違いであることも判ります。
この利益額が多数の高ジャンプ能力商船を保有できる根拠でもある、と言えるでしょう。

もう少し具体的に言えば、例えば高人口世界A星系-B星系の定期航路、2回のジャンプ航行で到達できる場合。
1隻だけの就航では、A星系から出発した商船は次にA星系から出発する便は4回のジャンプ航行を終えた5回目ですので、2ヶ月後となります。
つまり、この場合なら1隻では2ヶ月/回の就航ですね。仮に2隻ならば、1ヶ月/回、4隻就航ならば2週間/回です。
仮に毎日就航させるとするならば、7日×2回ジャンプ航行×往復=28隻が必要になる、ということですね。
更に予備をどれくらい準備して、故障などのトラブルに備えておくかも考慮しなくてはなりません。
仮に1割としたら、この航路には3隻の予備で合計31隻を準備する事になります。
数多くの商船を就航させれば、その分、必要な船腹量を小さくできますので、無理に大型商船を就航させなくても良い、という判断もできるでしょう。
なによりも必要な数量と仕様の商船を準備しておくことが宙域規模輸送会社にとって重要である、ということがこの点からも推察できるでしょう。

総括して申し上げれば、星域規模運輸会社から相当の年月と額の事業投資をして、事業的な冒険いや挑戦としての拡大施策を継続しない限りは宙域規模運輸会社には到達し得ない、ということだと存じます。
単純に金を出すだけでは、既存市場での競合他社とのシェア争いに絶対に勝つことができませんし、儲け追求だけでは貨物旅客双方の顧客信用を勝ち取ることも困難です。
更に地元の政府や企業など関係者との利害関係の調整も必要になるでしょうし、この宙域規模ともなれば恒星間国家の公的機関や軍隊からの定期的な業務委託も発生する事でしょう。
例えば帝国海軍の輸送艦を日常的な補給業務にあてるためだけに運航スケジュールを割けない場合には、こうした長距離高速な民間輸送網に丸投げしてしまう、という方法ですね。
意外と海軍基地や偵察局基地などの日常的な補給や人員移動には宙域規模運輸会社が受託しているのかも知れません。
大臣 2021/02/11(Thu) 10:11 No.1130

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