第9回月例ゲーム会

 なんだかんだで間が空いた月例ゲーム会。まあ先月もそんなようなものだったのだが(笑)
集まったのはいつもの月例ゲーム会メンバー4人と、飛び入りのMさん。
5人で出来て、しかも女性2にも楽しめるゲームと言うことで、 持ってゆくゲームのチョイスにはなかなか悩まされた(笑)。

 最初は軽いゲームというリクエストだったので、見るからに軽そうな「チャーリー」をチョイス。

 「チャーリー」は犬、サル、ウサギ、ネズミ、ブタにエサを与えるゲームで、うまく与えられないと大事な蜂蜜ドロップで代わりにしなくてはならず、その蜂蜜ドロップを最も早く無くした人の敗北となる。



 ゲーム風景。
各プレイヤーには、手札として動物カード7枚、エサカード1枚と蜂蜜ドロップ15個が配られる。
画像はラウンドの前半である動物交換フェイズで、場にはエサカードが2枚(プレイヤー人数により変化)公開され、それを参考にしながら、手札の動物カードを山札と交換してゆく。



 ラウンド後半。
前半に誰かが「パーティー開始」を宣言すると、他のプレイヤーは1回ずつカードの交換を行い、その後パーティーが始まる。
パーティーでは各自が1枚ずつ持っていたエサカードも全て公開され、パーティー開始を宣言したプレイヤーから1枚ずつ手札の動物カードをエサカードのところに配置する。
つまり動物にエサを与えているというわけ。
そして動物は食べる物が決まっており、犬は骨、ウサギはニンジン、サルはバナナ、ネズミはチーズ、ブタはなんでも食べる。
それぞれが食べるエサの下に動物カードを配置すると、動物の数だけエサが消費される。
全て食べられたエサカードは裏返される。
つまり前半の動物の交換は、手札の動物全てにエサを与えるための調整なのだ。
しかしたいていの場合は手札全ての動物にエサを与えるわけにはいかず、エサが足りなくなる。
足りないエサの分は、手持ちの蜂蜜ドロップで賄わなければならない。
そしてワイルドカードであるブタの場合は、特別にブタ1頭につきドロップ2個を消費してしまう。



 画像は化夢宇留仁の手札と、パーティーの様子。
骨が8本しかないのにすでに4本食べられており、化夢宇留仁の手札には骨が必要なカードが3枚。
カードを出すのは一度に1枚なので、もはや犬カードを手札から無くすのは絶望的である(汗)。
 結果(残りドロップ数) Mさん2、化夢宇留仁2、αさん1、テノムフ氏1、cerberus氏-2
苦しかったがなんとかMさんと同率首位で終了した。
 このゲームのキモは、前半の手札の整理と、「パーティー開始」宣言のタイミングにある。
今回は全員が初めてと言うこともあって、みんな手札の整理に一生懸命でパーティーの開始が遅くなり、その分ドロップの減りも少なくなった。
だんだん慣れてくるとパーティーも早々に開始されるようになったが、それでもドロップの減りが少ないように感じた。
もっとえげつない仕掛けがあってもよかったと思う。
おとなしいゲーム。


 次は「だちょうグランプリ」
見た目に反してちょっと珍しいくらい正統派のレースゲームである。
誰かがゴールしたラウンド終了時に、最も前進していただちょうが勝利。
う〜〜〜ん清々しい(笑)



 ゲームには両面印刷のコースボードが25枚含まれている。
今回は説明書で最初のゲームにお勧めされていた14枚のセットで、その内ランダムに2枚を裏返したコースで試してみた。
スタートには各プレイヤーのダチョウが並んでいる。


 コースの一部。
各プレイヤーには専用の山札が配られ、それには数字と色が描かれている。
手札は4枚で、毎ラウンド手札からカードを1枚公開し、そこに書かれた数字分ダチョウを進める。
カードに描かれた色はコースに対応しており、移動終了時には記された色のコースにいなくてはならない。
すでにダチョウがいる色のカードを出した場合は直線で走り抜けたということになり、順位に応じたボーナス移動が追加される(1位+1、2位+2・・・)。
 毎ラウンドの行動順は、そのラウンド開始時の順位による。
横並びの場合にはそのタイルのバオバブの木に近い方が優先される。


 こちらは特典タイル。
6種類あり、各自スタート前にその中から3種類を選んでストックする。
レース中に水場に入ることが出来れば、特典タイルの1枚が使用可能になる。
特典タイルは基本的に使い捨てだが、なかなか強力な効果がある。


 それではスタート。黄色のαさんがまずダッシュ。
しかし目の前にライオンが。
ライオンのマスは、飛び越える以外は全くはいることができないのだ。
隣のイノシシのマスは通過可能だが、入ると手札を全て捨てて新たに4枚引くことになる。


 レースは一進一退で続く。
直線を走った時の順位別ボーナスが大きいので、大差がつかないようになっているのだ。


 そして運命のゴール前。
黄色のαさんがインコースでトップ。次に青のテノムフ氏、オレンジの化夢宇留仁、赤のMさん、少し離れて紫のcerberus氏と続く。
次のラウンドでαさんが1番にゴールするのはほぼ間違いないが、勝利はあくまで最終ラウンド終了時に一番前に進んでいたダチョウに与えられるのだ。



 全員ゴール!
真っ先にゴールしたのは予想通りαさんだったが、その後ゴールしたものが更に先に進み、結果は・・・・。
1位青テノムフ氏、2位オレンジ化夢宇留仁、3位黄αさん、その後は赤Mさん、紫cerberus氏の順番となった。

 元シミュレーションゲーマーの化夢宇留仁としては、順位によってボーナスが変わるというファミリーゲーム独特のシステムは少々じれったいが、それによってゴールが熱くなっているのは確か。
逆に言えば最後の駆け引きのみで勝利が決まるような気がしないでもないのだが(笑)。
 今回初めてのプレイでは、ジャンプの特典タイルが強力だということ、それに最後のために大きな数字のカードは温存すべしと感じた。
もっとえげつない障害コースとかもあるので、またやってみたい。


 次はちょっと歯ごたえのあるゲームをしようと、「アメン・ラー」を出してきた。
クニツィア先生の競りとマネージメントのゲームで、同じ作者の「ラー」とは、エジプトテーマで競りが絡むのは同じだが、全然異なるゲームになっている。

 ゲームは旧王朝時代と新王朝時代の2つのステージに分かれている(この辺もちょっとラーに似ている)。
その間に6つのラウンドをプレイし、勝利ポイントが最も多いプレイヤーの勝利となる。



 ゲーム開始直後の競りが終わったところ。
ボード上には15の土地があり、ラウンド開始時に人数分の土地カードがランダムに配置される。
土地カードには競り値が9段階で書かれており、そこに自分の色の石を置くことで競りを行う。
競りは順番に行われ、一巡した後2つ以上の石が置かれた土地は、競り価格の低い方のプレイヤーはそこを出て他の土地に石を置かなくてはならない。
これを繰り返して全員が土地を競り落としたら終了である。


 競りが終わったら各自競り値を支払って、自分の色のタイルを土地に配置する。
今回は赤はMさん、青テノムフ氏、緑が化夢宇留仁、黒cerberus氏、白αさんである。
各土地にはいろいろな特徴があり、得点計算の際にはその場所さえ影響する。
しかし最初の内はその特徴がゲームにどのように影響するのかさっぱり分からないので、テキトー(笑)に競る。
 競りが終わったら各プレイヤーのアクションフェイズで、カードの購入と使用、農民の購入と配置、建築物の購入と配置を行う。
購入金額は共通で、1つなら1ゴールド、2つなら3ゴールドと、一度に買う数が多いと高くなるというシステム。
カードには様々な効果があり、収入を上げるものや勝利ポイントを上げるもの、それに競りを有利にするものなどがある。
農民は配置すれば収入の基礎になってくれるが、土地によって配置できる上限が異なり、更に次の貢物フェイズの結果によって、農民1人あたりの収入が変化する。
建築物は建築材料とピラミッドの2種類があり、建築材料が3つ同じ土地に集まればピラミッドにできる。
画像では右上の方にピラミッドが1つ建てられており、そこからナイル川をはさんだ土地には1つ建設資材が置かれている。
ピラミッドは直説勝利ポイントに結びつくので、できるだけ建築したい。

 一通りプレイヤーのアクションが終わったら、貢物フェイズとなる。
このフェイズには全員で同時にアメン・ラーに貢物を行う。
お金カードを裏返して出し、その合計によって農民1人あたりの収入が異なってくる。
また貢物の金額が多い順から3人までは、ボーナスとして1〜3つ、カードか農民か建築資材を手に入れることができる。
そして貢物には-3のカードを出してもいい。
-3のカードを出すということは、貢物を盗んだということである。
それによって3ゴールドを手にすることができるが、結果貢物の合計は減り、農民1人あたりの収入も減り、みんなが苦労することになる。
自分が持っている土地に農民がほとんど配置できない場合などは、他のプレイヤーが利することのないように-3のカードを出すというのは納得できるが、それによって貢物金額上位3位に与えられるボーナスを放棄しなければならないジレンマもある。
ちうかこのゲームはとにかくジレンマだらけなのだ。



 2ラウンド開始時の様子。
1ラウンドの貢物フェイズの次の収入&建設フェイズで、みな収入を受け取り、ピラミッドを建設した。
緑の化夢宇留仁はピラミッドを2つ建設しており、赤のMさんはピラミッドを建設しなかった。
 2ラウンドの競りでは、化夢宇留仁は得点計算ボーナスの上/下エジプトカード(上か下のどちらかに土地が集中していれば3勝利ポイントになる)を持っていたこともあり、ナイル川の反対側の土地を入札。



 2ラウンド終了時。
先の競りで化夢宇留仁が手に入れようとしていた土地は、Mさんに取られてしまった(汗)。
仕方がないので1ラウンドで手に入れた土地の隣の土地を入手。
Mさんはまたピラミッドを建てていない。



 全ての土地が購入され、農民がひしめき、ピラミッドが建ち並んでにぎやかになった3ラウンド終了時。
プレイヤー人数が少ないと、全ての土地は購入されない。
 ここで旧王朝時代は終了となり、1回目の得点計算が行われる。
1回目の得点計算では、神殿の描かれた土地を全て入手していた青のテノムフ氏が大きく点を伸ばして他を引き離した。
そして得点計算が終わると・・・・・・・・


 旧王朝は滅び、時が過ぎ去る。
ピラミッドと建設資材以外は全て時の流れの中に消失してしまうのだ。

 そして新王朝である後半3ラウンドが始まる。
再び土地カードを競るところから始まるのだが、旧王朝時代と違い、あらかじめ勝利ポイントに直接結びつくピラミッドがそこかしこに建っているので、今度の競りは熱い。
このステージが変わって一気に盛り上がる仕掛けは、本ゲームの最大の売りだと思う。
初めてプレイした人は旧王朝時代はまずなにがなにやら分からないが、新王朝に入れば初めてだろうがなんだろうがガツンと盛り上がるのだ。



 新王朝の3ラウンドが終了したら、最終得点計算をやってゲーム終了。
結果 テノムフ氏42、化夢宇留仁36、αさん33、Mさん30、cerberus氏25
 結局前半にとばしたテノムフ氏をまくることができなかった。

 実は競りで勝負の大半は決まるような気がするが、その土地を活かすマネジメント作業も結果が報酬という形でちょこちょこ表れて楽しいし、よく出来たゲームだと思う。
とっつきの悪さもなかなかのものだが(汗)
あとはピラミッドの存在感がもっと大きければと個人的には思う。せめてピラミッドのコマをもっと大きくするとか(笑)


 少し時間があまったので、軽いゲームをということで「トレンディー」を1セットだけやってみることになった。

「アメン・ラー」と同じくクニツィア先生作のカードゲームで、流行についていくかそれをつぶして他の流行を作るかというファッション業界の戦いがテーマ。



 手番にはカードを1枚プレイしては補充する。その際全員のプレイしたカードで、流行の色のカードに書かれている数字と等しい枚数に達するカードをプレイすると、それは流行となってその色のカードを出している人はカードを得点化でき、プレイされている他の色のカードは全て廃棄される。
特定の色をいきなり流行遅れにして廃棄してしまうカードもある。
 序盤でいきなり7点の流行が発生し、それを取り損ねた化夢宇留仁は非常に苦しい展開に。
なんとか挽回したいが、少ない手札内で対応しなければならないので、どうにもこうにも手の施しようがない。
 結果 テノムフ氏33、αさん32、Mさん31、cerberus氏24、化夢宇留仁22
最下位(汗)
 そもそも誰かが合計100点に達するまでが本来の1ゲームでもあるし、手札内でしか対応ができないので運の要素が大きいなど、基本的にはトランプゲームに近い感覚。
しかしそれなりに雰囲気もあって楽しめるので、1個あっても悪くないゲームだと思う。

20110911


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