2015年4月5日
「怪獣征服」(SPI/TAC)をソロプレイしてみた


 懐かしきTACTICS38号の付録ゲーム。
元はSPIのゲームで、昔は日本語解説書付きの輸入盤が4200円で販売されていた。
画像は雑誌綴じ込みの説明書表紙。



 初期配置。
と言ってもほぼ完全自由配置なので、一例と考えてほしい。
さてこのゲームだが、いわゆる怪獣が現れて街を破壊するというシチュエーションを広範囲にカバーして再現するゲームである。
ここで言う広範囲というのは、登場する怪物を自由にデザインできるという点である。
怪獣プレイヤーは、シナリオに応じて与えられるポイントを消費して、各種能力を購入する形でオリジナル怪獣をデザインする。
今回は上級シナリオAで、怪獣は名前「ドデラ」
攻撃力5、防御力6、建物破壊力6、移動力3、特殊能力<耐火(2)、炎の息(8)>
建物を破壊し、火を吐くというオーソドックスなゴジラタイプの怪獣である。
使用ポイントは30。
名前は勝手につけた(笑)
怪獣に対する人類側もポイントを消費して装備などを購入する。
このシナリオの人類側のポイントは44。
消費するポイントは各ユニットの戦闘力に等しい。
人類陣営が購入したのは以下の内容。
パトカー4、ヘリコプター3、戦車3、大砲2、歩兵3
 上の画像は第1ターンに怪獣が街に現れたところである。
怪獣の現れる場所は街の4方どこからでも構わないが、人類側が配置を始める前にあらかじめ秘密裏に決めておかなければならない。

 街の南東から現れた怪獣は、とりあえず移動しながら手近な建物を破壊することにする。
左手に高層建築物があり、中には群衆が。これを木っ端微塵にしてやったらさぞや気持ちいいだろう。
勝利ポイントも「高い建物5+群衆5」で合計10ポイントも稼げる。
(※群衆は人類側の戦力ではなく、単なる街にいた一般人である)
ちなみにこのシナリオでは怪獣が40勝利ポイントを稼げば怪獣側の勝利である。
というわけで建物にパンチ。
ゴンッ!
固くて壊れない(汗)
どうもこの建物は固いようなので(汗)、火を吐いて燃やすことにする。
ボ〜〜〜〜〜〜〜ッ
(※炎には段階があり、4段階目まで燃えるとその建物は倒壊して瓦礫となる。また風の向きによっては延焼することもある)
建物の中の群衆を喰ってやろう。
ガオ〜〜〜〜〜ッ
怪獣の攻撃力5
群衆の防御力1(×2建物の防御効果)=2
2-1攻撃
結果:怪獣に1ダメージ<防御力6→5>
歯が欠けた〜〜〜〜〜〜〜(汗)


 人類ターン
 突如現れた怪獣に街は大パニックだが、報告を受けて配備されていた警察や軍隊が迅速に行動を開始。
パトカーは逃げ遅れた群衆を誘導。
戦車や大砲は怪獣を砲撃できる位置に向けて移動を開始した。
消防隊も登場。怪獣が火を点けた建物に消火活動を行い、無事鎮火した。

2ターン(風向き:東)
 怪獣ターン
 なんだかこいつら思ったより驚いてない感じがする。変に組織的な動きが目立つ。
なんだか不安になってきた(汗)
せっかく点けた火もすぐ消すし(汗)


 消す暇がないくらいもっともっと燃やしてやる〜〜〜〜〜!
ボ〜〜〜〜〜〜〜〜ボ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ
さっきの高い建物は固かったから、今度はこの低い建物を壊してやる。うが〜〜〜っ
ゴンッ
低い建物も固い〜〜〜(汗)
なんか飛んでるうるさいやつを喰ってやろう。
ウガ〜〜〜〜〜〜ッ
怪獣攻撃力5
ヘリコプター防御力2
2-1攻撃
結果:怪獣に1ダメージ<防御力5→4>
こいつなんか痛いものを飛ばしてくる〜〜〜〜(汗)

 人類ターン
 怪獣は周囲に火を吐きながら北西へ進んでいる。
消防隊は全員火災地点へ急行せよ。
戦車隊と大砲部隊はまだ射撃地点につけないのか?
ヘリコプターは怪獣に接近し、その様子を報告。機会あれば攻撃せよ。

 消防隊は火災1カ所の消化に成功。
 ヘリコプター部隊と歩兵部隊が怪獣と接触。
なんてことだ。こんなやつが実在したなんて!
こいつはまさに怪獣だ。人類の敵だ!
総攻撃開始!
 ヘリコプターの戦力1×3+歩兵部隊戦力3=6
怪獣の防御力4
1-1攻撃
結果 怪獣に2ダメージ<防御力4→2>

3ターン<風向き:西>
 怪獣ターン
 気のせいか死にそうだが、ポジティブに行こう。

 とりあえず火をボ〜〜〜〜〜〜〜ッ
それにこのブンブン飛んでるやつがうるさい。
殴ってやる!
攻撃成功。
ヘリコプターを1機撃墜。
がはははははははは
落ちろ蚊トンボ!


 人類ターン
 消防隊はまた1カ所の消火成功。
大砲を牽引した戦車が怪獣に相対。総攻撃。
戦車戦力6+大砲5+ヘリコプター1×2+歩兵3=16
怪獣防御力2
8-1・・・はないので5-1攻撃
2ダメージ<防御力2→0>で怪獣死亡。
・・・・・・・・・・・・・・・・・


 というわけであっさりと怪獣が死んでしまって終了となった。
実はこの辺は当時のゲームなので解釈が曖昧なところもあるし、適当に調整しろというところでもあるのだろうが、それにしてもシステム的にどうかと思うところも。
やはり双方にダメージの出る可能性のある戦力比の表だけでダメージを決定するには、テーマ的に無理がある。
上の展開を見れば、サイの目の悪い怪獣が如何に悲惨かが分かると思う(笑)
それにここは解釈が曖昧なところだが、怪獣の防御力と耐久力が1つの数字で表されているが、防御力としては初期値で固定すべきだったかもしれない。
そうでないとこれも上の展開のように、一度被害を受けた怪獣はどんどんもろくなってダメージを受けやすくなってしまう。
どうせなら防御力と耐久力は分けてしまいたいところである。
ちょっとルールブックの書き方が散漫で分かりにくいのも当時のものとしては仕方がないところか。

 ちうわけでシステム的に古いと思われるところはいくつかあるが、雰囲気は楽しめるので、少し手を加えてまたやってみたいと思う。

20150614



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