ベッポ

2007年ドイツ子供ゲーム大賞受賞

 お子様向けの簡単すごろくゲームである。
ただし1アイデアが秀逸で、それこそ子供だったら死ぬほど盛り上がりそうな一品(笑)。


 問題の1アイデアがこのゲームのサイコロに当たるシステムで、磁石を超意外な使い方をして、メインシステムに据えているのだ。

 画像の野っぱらに寝ているのがベッポという山羊である。
そして動いているので見にくいが、右の方で傾斜レールから金属の玉を転がしている。
ボードのベッポの下に当たる場所には超強力な磁石が埋め込まれており、転がした金属の玉がその磁石に吸い付けられる勢いでベッポがはじき飛ばされ、ボード上を勢いよく走り回る。
そして止まった地形が描かれているマスに進むというわけである。
くっつけるまたは反発するという固定観念を持つ磁石で、はじき飛ばすという発想はすごい。
またこの勢いがすさまじく、ベッポに当たったコマは吹っ飛んでしまう。
ということで、ベッポに吹っ飛ばされたコマはスタートに戻らされるのだ。


 左上が山羊のベッポ。
その下の銀色の円盤が超強力磁石。おそらくアルニコ磁石だろう。
その下に金属球、その右にあるのが玉の発射台。
右にある穴に発射台を差し込むことで、向きを自由に変えられる回転砲台となる。


 このクローバータイルは防御アイテムである。このタイルの置かれたマスに最初に入ったコマは、その下にクローバータイルを挟んで移動することができる。


 こんな感じ。
ベッポが飛んできたら、クローバータイルに当たり・・・なんとだるま落としよろしく、クローバータイルだけが吹っ飛んで、コマは無事ですむことが多いのだ。
それだけベッポの勢いがすさまじいのだ。
クローバータイルに当てたプレイヤーが、次のクローバータイルの持ち主となる。



 子供がやったら死ぬほど盛り上がりそうな「ベッポ」。流石はドイツゲーム大賞子供用ゲーム部門を受賞しただけのことはある。
しかし大人がやるには少々問題がある。
最初こそあまりに意外なシステムで、どこに飛んでゆくのか予測ができないベッポだが、慣れてくると自由自在にとばすことができる。それこそ玉を転がす方向とは逆方向にまでとばすことができるようになるのだ。
その結果はもちろん相手のコマへの命中率が上がり、そうするとスタートに戻され・・・・・
そう。ゲームが終わらないのだ(笑)。
 化夢宇留仁はベッポの置き方を工夫して、なんとかベッポの命中率を下げる工夫も考えてみたのだが、それを検討している内にもますますベッポをコントロールする技術が身に付いてしまう始末(笑)。
やはり真の子供用ゲームは、子供に専門化されているということだろう。
でも面白い(笑)。

気楽さ 5
言語依存 0

ソロプレイのしやすさ 5
 ソロプレイにルール上の問題はまったく無いけど、大人としてどうかと思う(笑)。
化夢宇留仁の好き度 4

20100529