カルカソンヌ

2001年ドイツ年間ゲーム大賞
2001年ドイツゲーム賞



 最近化夢宇留仁は久しぶりにボードゲーム熱が再燃している。
その原因の一つがこのゲーム。
なんとなく買ってみたらこのゲームというより、ボードゲーム全般にはまってしまった(汗)
まさにボードゲーム入門にうってつけのゲームと言えるだろう(写真はドイツ語トロフィー付箱。完全日本語版も出ているが、箱が変わっただけ)。

 このゲームの手番にやることは、タイルを1枚めくり、それをすでに置かれている地形に破綻がないようにくっつけ、そのタイルに自分の手駒を置く(置かなくてもいい)だけ。
待ち時間が全然ないところがすばらしい。


 これがスタートタイル。全てはこの1枚から始まる。
地形は上部に城塞都市、道で上下に分断された草原の3種類。
新たにめくられたタイルは、このタイルをはじめとしたすでに置かれているタイルの地形に合わせてくっつけてゆく。


序盤の様子。最大プレイ人数は5人。と言っても駒さえあれば何人でもできるだろう。
画面はとりあえず赤、青、黄、緑、黒の5種類の駒を使った5人プレイの様子(もちろん本当はソロプレイである/汗)。
各色の駒がタイルの中央に置かれていないのには理由がある。このゲームではタイルの上のどの地形に駒をおいているかで、どの地形を支配しているかが表されているのだ。
赤を例にとれば、右上の赤駒は城塞都市を支配している。地形が「完成」したらその地形に駒をおいている者に点数が入る。例えば赤のいる城塞都市は、タイル3枚つながって、そこにボーナスの紋章が2つついているので5点。完成するとタイル数+ボーナス数の倍の点数になる。
 赤の上の黄色の駒も都市の上にいるが、赤の都市とは切り離されている。
すでに誰かの駒が置かれている地形に駒を置くことはできないのだが、これでもし黄色と赤の都市がつながったら、支配者が2人いることになる。
そういうことになったら、支配している駒が同数ならどちらも点をもらえる。駒の数に差があれば、一番多い者だけが得点できる。
結果高得点が狙えそうな地形には、写真の黄色のようにあとでつながることを見越した微妙なタイルの配置が行われ、やがて地形の取り合いになってゆく。
 上の黒い駒は道においている。道は両端が行き止まりになれば完成なので、黒のいる道は下は赤のいる城塞都市で行き止まりになっており、右にのびた先が行き止まりになれば完成となる。道は完成してもしなくても、関わるタイルの枚数がそのまま点数になる。

 右の緑と下の赤は草原にいる。
草原に置かれた駒はゲーム終了時に、その草原につながったタイル上にある完成した都市×3点になる。草原の広がりによっては高得点を狙えるが、他の地形は完成したら駒が手元に戻ってくるが、草原はゲーム終了まで戻ってこない。手駒は7個しかないので、悩ませるところである。
図のオレンジ色に着色してあるところが、赤の駒のいる草原のエリア。すでに完成した都市が1つ含まれているので、ゲーム終了時に少なくとも3点以上の得点になる。
 もう一つの地形が、修道院。
写真では左の黒と、手前の赤の駒がいるのがそれで、そのタイルの周りを囲む8枚のタイルが埋まったら完成。9点になるが、完成しなくても関わるタイル1枚につき1点になる。

 得点は得点ボードの上の駒の移動で表される。表示は49点までだが、スタート部分でループになっているので、50点以上も表示可能。

 黄色が寄生しようとしていた都市だが、見事にくっついて都市は成長を続けた。
写真では赤、青、黄、黒の4人が支配者になっている。
そこに青が右下にさらなる寄生を画策。
このまま青ののったタイルがくっついてしまうと、都市から得られる得点は青が独り占めすることになってしまう。

しかし結果は都市を分離するタイルが配置され、青は小さな都市(タイル2枚)にまとまった。
よく見ると黄色がさらにその右に寄生しようとしていたのが分かる。

 やがて都市は完成し、赤、青、黄、黒が、(タイル11枚+ボーナス2)×2で、仲良く26点ずつを獲得した。
可哀想なのは仲間に入れなかった緑である。


 タイルが無くなったらマップ完成。最後の得点計算に入る。

 終了した状態。
だいたいはコタツサイズで収まるが、タイルののびる方向が予測がつかないので、たまに収まりきれなくなる。

 左下のアップ。
赤が最後に置いたタイルである。
もはや都市の完成は無理なので、草原に置いて3点獲得。都市の上に置いた場合はタイル1枚+ボーナスで2点にしかならない。


 草原以外の計算を終えた状態。
緑は大都市に入り損ねたので、せめて草原はとりたかったのだが、いい場所は他の色にみんなとられていて結局1つも置けていない。

 各駒が支配している草原を色分けしてみた。
青色は青と黒の駒の支配エリア。3点。
赤色は赤の支配エリア。9点。
黄色が黄と黒の支配エリア。21点。



 最終得点表示。
50を越えた色は、区別するために2個置いている。
結果黄色が84点で優勝。次に黒、赤、少し離れて青と続き、緑は周回遅れ寸前の36点。
やはり大都市の仲間に入れてもらえず、草原にも置けなかったのが響いた。

 そんなわけで実に気楽で楽しいゲームである。プレイ時間も30分以内。
最近は会社の昼休みに数人で楽しんでいる。そういう使い方がベストなゲームだと思う。
5段階評価で書いてみる。
気楽さ 5
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 5
化夢宇留仁の好き度 5

ソロプレイに関しては一人で困る要素は一つもないので、これ以上ソロプレイ向きなゲームはソロプレイ専用ゲームということになるだろう。

 カルカソンヌは拡張セットも多数発売されており、最大プレイ人数も6人に増え、いろいろな地形やイベントも追加できるようになっている。
柔軟性に満ちたシステムだと言えるだろう。

20091012