パンゲア



 地球の大陸が1つだった時代、唯一の大陸パンゲアには、平和を愛する5つの種族が暮らしていた。
争いを嫌う彼らの間には戦争は無かったが、自分たちの暮らしを豊かにするため、他の種族が持つ魔法のアミュレットを集めようとしていた。
もちろん平和的に。

 そんなわけで、2〜4人でプレイできるパズル要素の強い争奪戦ゲームである。
プレイヤーは自分の種族を活性化させて素材を作り、その素材で他の種族からアミュレットを購入する。
アミュレットを規定種類自分のタワーに持ち帰れば勝利する。
地味なパッケージだが、意欲的で斬新なシステムがいくつか導入されている。


 初期配置、と言っても、状況によって大きく異なってくる。
と言うのも、パンゲアは地形タイル15枚で構成されており、それがランダムに並べられるのだ。
そしてこの地形はゲームが始まってからは移動させることができ、戦術の幅を広げている。


 中央部のアップ。
いくつもの特徴がある本ゲームだが、何人でプレイしても5色のコマを使用するのもその一つ。
プレイヤーが使用する色以外も、NPCとして参加するのだ。
 5つ立っているのは各種族のスタート地点、そしてゴール地点となる塔。
ここから出発し、アミュレットを手に入れて持って帰ってこなければならない。

 タワーの周辺にいるのが各種族コマである。よく見ると、四角の枠がついているものとそうでないものがある。
四角の枠がついているものは活動を停止していることを表している。
活動できない理由は大きく2つあり、1つは自分に合った地形にいないこと。もう1つはその地形タイルの許容人口をオーバーしている場合である。
各地形タイルに書かれている数字が許容人口。


 序盤の様子。
NPCである紫のタワーのあるタイルに青と黄色が進入している。
NPCは魔法を使えばプレイヤーが動かすことが出来るが、基本的には自分の種族を動かすのが優先なのでこれと言った防御策を講じてきにくく、楽にアミュレットを手に入れやすいのでこうなるのだ。
しかしその結果、タイルの許容人口をオーバーしてしまい、全員活動停止でアミュレットを買えないと言うジレンマ(笑)。
そんなことをしている内に、画面右上ではオレンジがちゃっかり▼のアミュレットを手に入れている。

 中盤の様子。
ゲーム開始時にボードの右端にあった荒れ地タイルが、左端に移動している。
ゲームボードは地球全域を表しており、上下左右はつながっているのだ。
 海の二カ所に置かれている五芒星は、大陸の移動を妨げる魔法である。
こうして他プレイヤーの大陸移動を制限しつつ、自分は効率的に大陸を動かさなければならない。

 終盤。更に大陸の形が変わってきている。
 勝利条件は3段階あり、アミュレットを5つ集めるのが最高の条件だが、4つか3つでも素材の数次第では勝利できる。
 青がアミュレットを3つ集めているので、あとは素材を20個集めれば一応勝利条件を満たす。

 しかし内海が埋まって移動可能になったのを活かし・・・

 黄色がアミュレット4つと10以上の素材という条件を満たして勝利・・・

 と思いきや、同ターンに緑がアミュレット5つをそろえて逆転勝利。


 ゲーム終了時のゲームボード。開始時と全然違う並びになっている。
 青が2つのアミュレットを運んでいるが、タイルの移動で自分のタワーから引き離されてしまっている。

 総じてバランスのとれた好ゲームだと言える。
例の逆転勝利でも分かる通り、ゲームバランスは絶妙で、最後まで勝者の分からない手に汗握る展開となる。
少々要素が多くて長考しがちになるのと、とにかく地味(笑)なのが欠点と言えば欠点か。

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 4
化夢宇留仁の好き度 4

ソロプレイに関しては一人で困る要素は一つもないのだが、要素が多くて混乱しやすいところがある。
ちうか現在まだソロプレイしかやったことない(泣)

20091206