スルタン

 スルタン(イスラムの権力者)の金庫番になるために、高価な宝石を集める。
とか設定はどうでもいい感じで、ランダムに出てくる宝石を買ってゆくゲームである。
宝石には勝利ポイントが高いものから安いものまで色々あるが、同じ色の宝石を集めればボーナスがつき、宝石の数は安いものの方が多くなっているので、とにかく高い宝石を買えばいいというものでもない。
 


 宝石は毎ラウンド袋から人数分ランダムに出され、ラウンドプレイヤーがその内の1個を袋に戻し、人数-1個をボード上の座布団の上に置く。
その後ラウンドプレイヤーからお金カードを1枚ずつ置いて、宝石を競ることになる。

 

 競りの様子。
左から青、緑、黄色の宝石が置かれている。
 各プレイヤーには15枚のお金カードが配られる。
お金カードには1から15までの数字が書かれており、それが価値である。
このカードをそれぞれ裏向きに、手に入れたい宝石のマスに置いてゆく。
 面白いのはゲームは3ラウンドにわたるのだが、それぞれのラウンドで使用できるのは、手札からランダムに選ばれた5枚のお金カードのみというところ。
これによって、選択肢が限られた中での駆け引きが生まれ、ゲームが進むに連れ他のプレイヤーの持ち札の推理もできるようになっている。


 一斉に公開されるお金カード。
左の青の宝石と右の黄色の宝石には1人のプレイヤーしかカードを置いていないので、自動的にそのプレイヤーの物となる。
 中央の緑の宝石は、赤プレイヤーと青プレイヤーが歩金カードを置いているが、青の価格の方が高いので、青プレイヤーが宝石を手に入れる。
もし同じ価格を出していたら、先に置いた方の勝ちである。
 注目すべきは自動的に宝石を手に入れたプレイヤーのカードである。
緑のプレイヤーは一番価値の高い青色の宝石を手に入れたが、相手がいないのに価値14のカードを使ってしまったのはもったいない。
黄色のプレイヤーの方は、最も価値の低い1のカードで宝石を手に入れている。
この辺の駆け引きは実に面白い。



 まさに要素を絞り込んだシンプルなゲームだが、テンポがよく考えどころもあって面白い。
残念なのはなんと言ってもパッケージアート。
これさえかっこよければ傑作だったのだが(笑)。
クィーンゲームズのパッケージはいつもなんだか野暮ったい(笑)。

気楽さ 5
言語依存 0

ソロプレイのしやすさ 1
 無理矢理やれないこともない(笑)。
化夢宇留仁の好き度 4

20100609