テーベの東



 化夢宇留仁は「発掘」にロマンを感じる。
なぜかと言われてもさっぱり分からない。感じるものは感じるのだ。
そんな化夢宇留仁がとことん「発掘」にこだわった本ゲームを見逃すはずがないのだった。


 ゲームが始まったところ。3人プレイ。4人までプレイできる。

 このゲームには2つの肝がある。
1つ目は時間消費システム。
画像で赤のコマが左上のマスを2つ進んでいるのが見えるが、あれは勝利ポイントではなく、どれだけ時間が進んだかを表している。
1マスは1週間。つまり赤は他の2色に比べて、2週間先の時間にいるのだ。
と言うのも、このゲームではなにをするにもお金ではなく、それにかかる時間を消費するようになっている。
時間さえかければなんでも出来るわけだが、もちろん定められた日時になったらゲーム終了なので、最低限の時間で最大限の効果を挙げなければならないのだ。


 左の5色のタイルは、各遺跡を、「今年」調査したかどうかを表す。
表向きなら未調査。裏向きだと次の年になるまで調査できない。なぜかはよく知らない。国際条約か?
 右は代表的なカードいくつか。
左上のショベルのカードは、1度の調査で行える発掘回数を増やすことが出来る。
中央上と下の緑と黄色の本のカードは、各遺跡に関する知識を表している。
もちろん知識が高ければ、発掘の成功率も上がる。
右上は学会に参加したことを示している。
いくら学会に参加しても知識は増えないし、調査の役に立つこともないが、人脈が出来るせいか、名声が上がるのか、ゲーム終了時には勝利得点になる。
他にも移動を助ける車や飛行船のカードや、ガイドや原住民の助けといったカードがある。
 これらのカードをどうやって手に入れるのかと言うと、それがある場所(ヨーロッパ各地の都市)に出向いて、それなりの研究時間を消費するのである。

 ゲームボードのアップ。
左上にロンドン。その他パリ、ベルリン、ワルシャワ、ローマ、ウィーンなどの都市が見える。
右下にはギリシャ、クレタといった遺跡があある。画面の下にはもちろんエジプトが。
もちろん都市や遺跡の間を移動するにも時間がかかる。
 遺跡の上に載っているのは発掘物で、最初にその遺跡で調査を行うと、ボーナスとして手に入れることができる。ただしそれ以降は自力で発掘しなければならない。
 いよいよ発掘調査となったら登場するのがこの謎の円盤!
こいつにその遺跡の知識やら協力者やらの数値合計と、発掘調査にかける時間を設定してやると、何回発掘できるかがたちどころに分かるのだ。

 そして登場するのが、このゲームのもう1つの肝、発掘である。
発掘はこの麻袋に手を入れて、適当に中に入っているチップを引くことで行われるのだ!
画像はエジプト用。
そして袋の中には発掘品がじゃらじゃら・・・入っていないこともないのだが、それよりも土塊の方がたくさん入っている(汗)。
したがってひいてもひいても土塊ばかりになる可能性もあるわけである。
しかも土塊はまた袋に戻すのだ。
発掘はきびしい!
 調査結果の例。
8回発掘して、発掘品4、土塊4。
まずまずの成果である。


 こんな鬼ひきの時もある。
なんだか見覚えのあるものが混じってますな(笑)。
 問題は見ての通り引きの強さは問答無用なところで、いくら知識を高めても鬼ヅモには全然かなわなかったりするのも、このゲームのいいところでもあり、困ったところでもある。

 発掘調査以外にも、展示会を開いてポイントを稼いだりと色々忙しく、考古学者も楽じゃないことがよく分かるゲームである(笑)。

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 4
化夢宇留仁の好き度 5

20091123