チーズのお城

 「チーズのお城」は各4匹のネズミを使い、城の中に隠されたチーズを探すというゲームで、一時的に屋根タイルをめくることでどこにどのチーズがあるかを見ることが出来る。
同じ2枚のチーズの絵の上に同時に自分のネズミが乗ることが出来ればチーズを手に入れることが出来、最初に4種類のチーズを手に入れれば勝利である。
要するに神経衰弱みたいなもの。
しかしここに某迷路ゲームで有名な、タイルの挿入によるスライドシステムがあり、更にタイルの中には床がない、つまり落とし穴があるのがミソ。
落とし穴に落ちてしまったネズミはそのまま行方不明になってしまうのだ(笑)。



 画像は2人プレイのゲーム開始直後の様子。
プレイヤーは毎ラウンド4アクションが与えられ、その中で「隣接(斜め可)する屋根をめくる」「ネズミを移動する(縦か横)」「タイルを挿入する」のどれかを組み合わせて行う。「タイルを挿入する」はラウンド毎に1回しかできない。
またラウンド終了時にはネズミの乗っていないエリアの屋根タイルは戻される。

 おや?
その場所は・・・・左側にあれがあったんじゃなかったかな???
と、思いつつ左端からタイルを挿入すると・・・


 一瞬で足下の床が消え去り、姿を消す赤ネズミ(笑)。
もうこのネズミが落とし穴に落ちる様は、爆笑するしかない(笑)。



 「チーズのお城」は一見子供向きのパーティーゲームのようだが、実は記憶力は勿論、計画性、戦略性が問われる大人向けのゲームである。
それも相手を落とし穴に落として再起不能にしようというのだから(笑)、数あるドイツゲームの中でも腹黒さは上位に位置するだろう。
そしてそういうところがとても面白いゲームであり、冗談の分かる大人同士で楽しみたい。



 3人プレイの様子。
プレイ人数が増えると、手番が減ることで情報量も増え、ゲームはテンポを増す。
チーズが見つかるのも速ければ、落とし穴に落とされるのも速い(笑)。
ぜひ大人数でワイワイ楽しみたいゲームである。

 ところでこのゲームには致命的な欠点が存在する。
それはこの非常によくできたコンポーネントの影の面とでも言えるだろうか。
収納が最悪なのだ。
ボードの下にはネズミが落ちる穴が開いているのだが、しまうにはその中にパーツを放り込むしかなく、ゲームを始めようと思うと箱をひっくり返してその中からパーツを落とすしかないのだ。
この欠点は拡張セットを購入することで解消され、きれいに収納できるようになる。
でもそれは根本的に問題が消滅しているわけではないよね?

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 2

 基本は記憶ゲームである。
化夢宇留仁の好き度 5

20120430