ウサギとハリネズミ



 由緒あるドイツゲーム大賞初代チャンピオンに輝いたゲームで、基本はレースゲームだが、色々と普通使わない脳みそを使わせてくれる愉快なゲームである。


 ゲームスタート時の様子。
要するに自分のコマが他のプレイヤーよりも早くゴールすればいいすごろくである。
しかしサイコロを振って進むわけではない。
持っているニンジンを消費したら、その量に応じて進むことができるのだ。


 進むのに必要なニンジンの数は、進むマス数に連れて指数関数的に増えてゆく。
1歩進むならニンジン1本。2歩なら3本、10歩なら55本、 44歩ならニンジン990本必要(笑)
スタート時には各自ニンジンを68本持っているが、消費し続ければ足りなくなる。
そこでニンジン補給のルールがいろいろと用意されている。
 例えば数字の書かれたマスは、手番開始時にその順位だったら、その数×10本のニンジンが手に入る。ニンジンマスで手番をとばすと、10本のニンジンが手に入る。
ハリネズミマスに入る時に限って後退することもできる。その場合は後退したマス数×10本のニンジンが手に入る。
他にもウサギマスのイベントカードでもニンジンが増減する場合がある。

 画像では緑が先行し、赤が大きく遅れている。
普通のレースゲームならこれだけ差がつくと逆転は難しいが、このゲームに限ってはこのくらいの差は無きに等しかったりする。


 なにが難しいって、ゴールするのが難しいのである。
ゴールするには、所持しているニンジンをその時の順位×10以下にしなければならない。
つまり1位でゴールしようと思えば、持っているニンジンを10本以下にしなければならないのだ。
しかしゴールするためにはニンジンを補給しなければならない。
そしてそう簡単にはちょうどいい数になってくれないのだ。


 上の画像の続きのゲームでは、トップだった緑のニンジンが無くなり、しかもハリネズミマスも埋まっていてどうしようもなくなり、最下位に(笑)

 



 計算も重要だが、他のプレイヤーの動向によってもニンジンの数が変わってくるので、その辺の読みも必要になってくる。
初代ゲーム大賞は伊達じゃないと納得させられる内容である。

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 3

 ニンジンが多すぎて・・・(笑)
化夢宇留仁の好き度 4

20120414