Call of Cthulhu リプレイ32

ヨグ・ソトースの影
キャニッチの魔女団 その1

探索者紹介

ジョナサン・クラーク(J プレイヤーはマリネラ島 島猫氏
医者 33歳
クリス・オニール(C プレイヤーはVALIS氏
私立探偵 21歳
グレッグ・イーガン(G プレイヤーはpsan氏
スリ師 25歳

キーパーの独り言
 いよいよ「ヨグ・ソトースの影」中最難と思われるシナリオ、「キャニッチの魔女団」の始まりです。
その難しさはオーバーキルは言うまでもなく、怒濤のNPC数と複雑な構成という、探索者のみならずキーパーにとってもただ事ではなく、緊張して望むキーパーなのですが、最初はおだやかに始まりました。

※背景画像はLITHOS(http://www.lithos-graphics.com/contents.html)さんに掲載されている画像の一部を加工して使用しています。


K NPC達は相変わらずにぎやかです。アンソニー以外は。
C 「どうします?ピンカートンに頼んでみますか?」とジョナサンに。
J ですね
K ジェイコブはコロラドのデンバーが住所です。
G ピンカートンに頼むと何日かかるんですかね
C 「奴らは完璧主義だからね、結構かかるかもしれない」
K 内容にもよるとは思いますが。
クリスは<知識>
C 58>58/55 失敗
K 基本は1週間単位くらいだろうと思います。なんとなく(笑)
それにしてもクリス知識低いな(笑)
C 若いですから!
J 「たいした調査は必要ないだろう・・・身元が確かか調べてほしいだけだ」
G 「それじゃその間おれたちはどうする」
C ボストンに事務所はありますか?>ピンカートン探偵社
K 当然あるでしょうね。
クリスは<知識>(笑)
C デンバーにも?
36>36/55 成功
K デンバーは今日調べてみたのですが、そもそもコロラドが日本の本州くらいの広さなのに、現在の人口が400万人足らずということで、ド田舎ですがおそらくあるでしょう。
J そういえば、前回までに押収した文献資料からはあれ以上なにも出ていないのでしたっけ?
K とりあえずはあれだけです
あ、クリス成功か(笑)
多分あるはすだと思います>クリス
J 前回の探索のやり方はまずかったですかね>ALL
C 調査を依頼してその間に代理人に会うか、調査終了後代理人に会うかどちらがいいでしょうね?
探索?
K 未来に目を向けよへの?
J <未来に目を向けよ>への探索のやり方です
K 全然OKではないでしょうか。キーパーの不手際でストーリーは無くなってしまいましたが(汗)
C タンクの中を覗いていたらなんか嫌な事が起こってそうだったので良かったのではないでしょうか?
J なんだかいきなり潜入、ということになってしまって(汗)
最後に怖くなって逃げ出しちゃいましたし。
G 悪逆非道でしたね
K 予定では最初の1日で熱病のことを調べ、翌日儀式に参加して、その後侵入するだろうと思っていました(笑)
C ああ、潜入は確かに拙速に過ぎた嫌いはありますね(笑)
後からリプレイ読む人の反応が気になります(笑)
J そのときは致し方ない感じもあったのですが・・・。
G 最初のリプレイとずいぶん違いますね
C なんか、話を早く進めようという暗黙の了解が僕たちを駆り立てたのですよ(笑)
K 確かに全然違うなあ(笑)<最初のリプレイ
G 未来に目を向けてたんですね
C うまい!(笑)
K あのシナリオをああも鮮やかにクリアしたパーティーはなかなかいないと思います(笑)
J 余裕がなくなってます→Jonathan(のプレイヤー >_<)
K 確かにジョナサンは家のこともありましたしね。
C お互い×1ですし、がんばりましょう(笑)
あ、死亡数です<×1
J ええ、今のクローンはもっとうまくやらねば
K 次にもし新しく入る人がいたら、命は4つで始めてもらおう(笑)
で、ピンカートンはどうするんです(笑)?
G 田舎の方?
C 調査は依頼したいと思いますが、調査を依頼して調査を待つ間に代理人に会うのでよいでしょうか?
J はい。
身元照会と簡単な調査をジョナサンが依頼します。
C ボストンで依頼すれば、デンバーに照会してくれるとおもうんですけど
G なるほど
J ええと、依頼人の手紙を再提示願えますか?
なんだか忘れちゃっています。
K あ、すみません。
あ、なかった(笑)

キーパーの独り言
 いつも用意しているのでキーパー自身も勘違いしていたのですが、この手紙はシナリオでも内容は具体的には提示されておらず、資料としては用意していなかったのでした。


K 叔父に関する問題で困っている。代理人を向かわせるので、都合のいい時を教えてくれと言う内容でした。
非常に心配しており、急いでいるという事です。
ジェイコブ本人は仕事が忙しすぎて、まだコロラドを離れられないのだそうです。
G 会ったあと尾行するの?
C いい手ですね
K グレッグいい感じですね(笑)
G えへへ
J 仕事人ぽいです・・・。
K 必殺仕事人。撃殺仕事人。撃殺宇宙拳。
失礼(汗)
G じゃ車は先生の使うかな
K ではディナーは終わりですかね。
ところで箱はまた作りますか(笑)?
J いや、どうしましょ・・・。
K まあ今はいいか。
C 作った方がいいのかな?
K ではディナーは終わります。
C ごちそうさまでした。
K 箱を作るも作らないも皆さんの自由です。
ゲームブックやコンピュータみたいに、無いとクリア不可能とかそういうことは勿論無いです。
G 賽の河原ならやめたほうがいいのでは また壊される?
C 秘密の場所で作ればいいかもしれませんね。
G 場所替えるんですね
J そういえば、グレッグは<自動車の運転>持ちですか?
G はい
J すばらしい。
K すばらしい(笑)!
G 車は借り物ですが

キーパーの独り言
 前回のシナリオで、車が無いのは辛いということを、プレイヤーもキーパーも思い知ったのでした(笑)。


K では翌日。6月7日木曜です。
ジョナサンはどうしますか?
他の皆さんも、やりたいことがあったら言ってください。
J では興信所に身元照会を。
K ボストンのピンカートン?
J はい。
C ネクロノミコンの調査はいつくらいに終わるのでしたでしょうか?
K そう言えばネクロノミコンがありましたね(汗)
J ギリシャ語版でしたっけ?
なんだかずいぶん昔のことのような気がします・・・。
K 半年以上はかかると言われてました(笑)
G グレッグは車取りに行って先生に事情を話しますお金も返します
K ではピンカートンに電話します。
「はい。いつもニコニコ徹底調査。身辺警護もバッチリのピンカートン探偵社です。」
C この前ジョナサン宅の警備もピンカートンだったりして?(笑)
K そうかも(笑)
J こちらの身元を告げ、身元調査と身辺調査を依頼できるか、またその費用等を聞きます
K では基本は1週間単位ですが、急ぎの場合は別料金が発生するけれど期間中に調べられるだけ調べるとのことです。
費用は調査内容の深さ困難さにより、基本料金に加算されるようです。
基本料金は大して高くないです。
J 身元照会と、簡単な身辺調査を別立てで依頼、まず身元照会の結果が手元に来るように段取り付けます。
K 了解です。では約100ドルで今夜には結果を電話するそうです。
C はや!
G お得意さんだから
J 電話電信が普及していますからね。
適切な支払手段をおこないます。
K 身辺調査は1週間単位で行い、基本料金は500ドルプラスαで、身元調査の結果によるそうです。
ハンコックへの連絡は身元調査の結果を聞いたあとに行うのですか?
J いや、一応コンタクトを取っておきます。
K 電話ですね
J 用件聞くだけ聞いておこうかと。
K では女性が出ます。
「はい。ハンコック鉱業です」
J 「こちらはボストンのジョナサン・クラークと申します。ミスターハンコック氏に連絡いただいたのですが」
K 「ジョナサン・クラークさま。はい。うかがっております。このたびは失礼いたしました。当方の代理人と会っていただく日取りの方は決まりましたでしょうか?」
J ありゃ、ミスターに氏をつけちゃった
K ハンコック氏氏・・・しししししし(笑)ケンケン
C ははは(笑)古すぎです
J 「ミスター・ハンコックとお話したいのだが。」
K 「申し訳ありません。ただいま社長は外出中でして、よろしければ秘書の私が要件をお聞きしますが。
直接と言うことでしたら、帰り次第折り返し電話させていただきます」
J 電話番号を告げ、そうしてもらいます。
K 「ハンコックは帰りが深夜になることもございます。何時頃まででしたらお電話してよろしいですか?」
J 「朝の7時から夜の8時の間にしてほしいのだが。」
K 「分かりました。そのようにさせていただきます。」
ということでした。
ではグレッグですが
G はい
K 師匠には事情を全部話すのですか?
G 車をまた借りることぐらいですね
K では車は貸してくれますが、延滞中の料金は普通より高いそうです(笑)
G ははは
K クリスは特になにも無し?
C ええっと、そうですね、潜り酒場の親父とだべるくらいです。
K ではジョナサンの連絡、または各自からの連絡によって、状況を知ります。
C その後裏社会がどうなったか?など。
K 裏社会ですが、例のチャイニーズマフィアは最近大人しく、
どうやらボストンから手をひいたのではないかという話です。
C ほほう。
K いったい裏でなにが起こっていたのか、さっぱり分かりませんが(笑)
夕方6時に、ジョナサンのところに電話が掛かります。
ピンカートンからですね。
J 「はい、こちらジョナサン・クラークです」
K ジェイコブ・ハンコック氏は、デンバーのハンコック鉱業の社長だそうです。
ハンコック鉱業はアルミニウムの採掘と精製を行う会社で、ここ最近の需要の拡大に伴って大変羽振りがよく、新たな精錬所を作る話も進んでおり、社長は非常に多忙な状態だそうです。
ジェイコブ氏の住居はデンバー。
既婚で、子供が1人。
デンバー郊外の高級住宅地に住んでいるそうです。

キーパーの独り言
 上では消していますが、キーパーが間接話法の最初に『「』をつけてしまったので、ジョナサンが直接話法で返事しています。
キーパーのミスです。


K 他になにか知りたいことはありますか?
J 依頼の手紙の住所等と符合しますか?
K 住所は自宅の物で、電話番号は会社のものだったようです。
J 了解です・・・当人かはともかく、実在はしているようですね(汗)
K そのようです(笑)
しかしその日は本人からの電話はありませんでした。
J 失礼、ピンカートン探偵社からの情報に、叔父に関する情報はありますか? また、ジェイコブ氏は何歳ぐらいなのでしょうか?
K 家族構成の報告のところで、叔父の存在も報告されます。
J 了解、情報はまとめてメモしておきます。
K 叔父は2人います。
1人はニューヨーク在住の会社役員ジェームズ・スミス氏。
もう一人は考古学者のヘンリー・モンタギュー・ハンコック氏です。
ジェイコブの年齢は
・・・・・・・・
J どうぞ
K 34歳です。

キーパーの独り言
 資料をひっくりがえしていて間が開きました(汗)。


J 若社長ですね。
K ですね。
では翌日6月8日金曜日。
朝の7時に電話があります。ジェイコブからです。
J 「はい、かわりました。こちらジョナサン・クラーク。」
K 「手紙では失礼しました。ジェイコブ・ハンコックです。多忙のため、早朝の電話になってしまって申し訳ないです。
実はもうすぐに出かけないといけないので、詳しい話は出来ないのです。なので詳しいことは代理人に聞いていただきたいと思います。私が今話せるのは、経費と報酬は勿論お支払いするので、クラークさんとそのお仲間に力になって欲しいということです。」
J 依頼の概要について聞き、どうしてジョナサンに依頼することになったのか問いただします
K 「あなたに依頼しようと思ったのは、銀の黄昏錬金術会の事件のことを知り、常識では計り知れない事件に対処する力をお持ちのように思ったからです。
他には頼れる人がいないのです。どうか代理人と会ってください。こうしている間にも、叔父は命を落としているかもしれません。」
J 「依頼の内容についてお聞きし、こちらが納得できなければご期待に添えないこともあるでしょう」
K 「その場合は仕方がありません。しかしあの気味の悪い会を壊滅させたあなたなら、きっと引き受けてくださると信じています。」
J 代理人の名前と容貌、コンタクト方法等を聞いておきます。
K 「日時を指定していただければ、すぐに代理人が出向きます。もうボストンのホテルに待機しているのです。
容貌は少し太った背の低い男だったと思います。司法書士です。」
J 日時を指定した後、次のように付け加えます
「ミスター・ハンコック、私が会を破壊したのではありませんよ。崩壊に居合わせただけです。」
K 「それを聞いて更にあなたを信じられるようになったような気がします。本物はみな謙遜するものですから。」
J なげかわしや、どういう本物なんだか
K 「どうかよろしくお願いします。」
電話が切れました(笑)。
J 「・・・。」
K 日時はいつを指定したのですか?
J 昼過ぎに。
K 了解。場所はクラーク邸で?
J その前に他の探索者にコンタクトを取ります
K ではクリスもグレッグも暇だったので、すぐに駆けつけられます。
C いそいそ
G はい行きます
車で来てます
K ではアンソニーも行きます。
J スナックを出しつつ、説明します。
K マーク達も呼んだの(笑)?
C 呼びません(笑)
K 了解(笑)
J 朝型なのでしょうか?>マークら
K 明らかに夜型です(笑)
J やはり(笑)
C スナックを食いつつ、話を聞きます。バリボリ、フムフム
G ところで車決めてないですが
どうしましょう
K 適当に決めておいてください。面倒でしたらその内キーパーが決めます。
G では面倒をおかけします
J ちょっと失礼、卵をゆでているもので・・・。
K ゆでゆで。私は半生も固ゆでもどっちも好き。
G 私は半生がすきです
C 腹減ってきた〜
K 固ゆで玉子に塩振って、1個丸ごと口の中に放り込んで窒息しそうになりながら食べるのがまたうまい(笑)
G 死にますよ

キーパーの独り言
 ここではジョナサンの卵をゆでているという台詞があまりにもさり気なかったので、キーパーはマリネラ島 島猫さんがゆでているのか、ジョナサンが茹でているのか分からずじまいでした(笑)。


K では昼過ぎになっていいですか?
全員M-16を用意して待ち受ける(笑)?
G 危険だ
C 全員顔を見せる必要がありますかね?
そこまで警戒しなくてもいいとは思いますけど。

キーパーの独り言
 クリスもすっかり用心深くなってしまいました(泣笑)


G 私は車で待機
J クリス氏かアンソニー氏には立ち会っていただこうかと。
C では立ち会います。
J クリス氏は拳銃の使い手ですしね
K 「僕は話が下手なのでグレッグさんの車の中でおとなしくしています。」とアンソニー
では各自ジョナサンのお母さんの作ってくれたサンドイッチの昼食を終え、昼過ぎになります。
指定の時間に、クラーク医院前にタクシーが止まります。
タクシーはしばらく止まったままで動きません。
今日は晴れていますが、風が強く、少し肌寒く感じるほどです。
J 窓から覗きます。
K その風に巻かれて、道の埃が舞い上がります。
タクシーの運転手が降りてきて、扉を開けます。
J 目を細めて、いぶかしげに注視します
K 客席からはおっくうそうに小柄な小太りの男が降りてきます。
  足が短いので車から地面までの距離を降りるのに少し苦労しているようです。
なんとか降りた男は、運転手が掌を出しているのに気付くと、キッとクラーク医院の方を向きます。
そしてそのまま決意に満ちた足取りでゆっくりと近寄ってきます。
J 肩をすくめてクリス氏に合図し、玄関に向かいます
C 続きます。
K 運転手はなにか文句を言っているようですが、やがて車に乗り込んで去って行きました。
玄関のチャイムが鳴ります。

キーパーの独り言
 探索者達が警戒しているので、キーパーもそれに応えてもったいぶってみました(笑)。


J 玄関を開けます。
K 「こんにちは。ロバート・マクフェランドです。ジェイコブ・ハンコック氏に依頼されてやってきました。司法書士です。」

J 「こんにちは。どうぞお入りください」居間に通します
K 「わざわざお出迎えいただいてありがとうございます。では失礼します。」
慇懃な態度で、司法書士は居間に落ち着きました。
「さっそく本題に入らせていただこうと思います。え〜と、ジョナサン・クラークさんはどちらでしょう?」
J 自己紹介し、クリス氏をもまた紹介します。
C 自己紹介します。
K 「なるほど。この話はクラークさんが許可した人以外には話してはいけないと依頼人に言われております。クラークさんはオニールさんにも話を聞かれてもいいのですな?」」
J 「オニール君には立会人として来てもらっています」と告げます。
K 「分かりました。では結論から言います。クラークさんと、そのお仲間5名までの方に、イギリスへ赴いていただきたいのです。
そこでジェイコブ氏の叔父の、ヘンリー・モンタギュー・ハンコック氏の置かれている状況を探り、もし危機に陥っている場合はそれを助け、また彼が渦中にある事件の内容を調査して欲しい。これが依頼内容です。」
C 「失礼、特に我々に依頼する理由についてお教え願えますか?」
J 「調査なら、現地、あるいはアメリカ国内の探偵社にでも依頼すればよろしいのでは」
K 彼は鞄の中から封筒を出し、更にその中から3通の手紙を出してきます。
「なぜあなた方に依頼するのか。その辺は私も依頼されただけなので、詳しい話は聞いておりません。残念ながら。」
J 表情を硬化させつつ、ロバート氏の話を伺います
K 「この手紙はイギリスのヘンリー氏からジェイコブ氏に送られたものです。ジェイコブ氏は最初の2通は確かにヘンリー氏のものですが、最後の手紙は偽物だと話しておりました。その根拠は見ていただいた後で説明いたしましょう。」
そう言って手紙を見せます。

ヘンリーからの手紙

スコットランド キャニッチ
ハンコック荘
H・M・ハンコック
1928年5月19日

 親愛なるジェイコブ。
 おまえもおまえの父上も相変わらず元気でやっていることと思う。
これ以上奴らに妨害されなければ、秋きにはおまえにも会うことが出来るだろう。

 私は今、マサチューセッツ州アーカムにあるミスカトニック大学の博物館にあるはずの物と同一の品物を、どうしても手に入れなければならない必要に迫られている。
その品物は、五芒星のような形をした小さな灰緑色の石で、もしかしたらこちらの発掘現場でも見つかるのではないかと期待しているのだが、その前に奴らの手に渡ってしまうのではないかと心配している。

 なんとかして星石を手に入れて欲しい。そしてもし私の身になにかが起きたという知らせが届いたなら、石はおまえ自身の安全のためにそのまま持っていてくれ。

叔父 ヘンリー・ハンコック

 

 

スコットランド キャニッチ
ハンコック荘
H・M・ハンコック
1928年5月21日

 親愛なるジェイコブ。
 私は、あるいはこれが私がおまえに出す最後の便りになるのではないかと恐れている。
ここを逃げ出さない限り、「ヨグ・ソトースの息子」どもはじりじりと私に迫ってくるだろう。

 ローンは連中のリーダーがベルフェゴールという男だと突き止めたが、彼は奴らが私たちの発見に気付けば皆殺しにしてでも手に入れようとするだろうと、非常に恐れている。

 「王様の頭」亭のマーガレットが星石を持ってきてくれたが、私はもっと探してみるつもりだ。

 発掘品の内、奴らが特に興味を持っているのは、ある物の破片だ。
その内一つは奴らに盗まれてしまったが、二つ目の破片は私が誰にも見つからない場所に隠した。
奴らがなぜその破片を欲しがっているのかは分からない。
私はそれが全部で三つあると考えている。

 今日アダムが消えた。
彼は昨晩私のところへ訪ねてきたのだが、今朝ファーガスが話したところによると、アダムは昨晩遅くにチェックアウトし、出発したとのことだった。
しかし去年のアフリカでの一件以来、アダムは暗闇をとても怖がっていたのだから、よりによって夜中に出かけるのは考えられない。
私は彼がベルフェゴールの一味になにかされたのではないかと心配している。
ローンはアダムが姿を消したことをまだ知らないが、このことを告げて老人に心痛を抱かせてしまうのも心苦しい。

 ここでの不吉な事件は、あのフランス人の女、アン・シャトレーヌの到着と共に始まった。
今朝彼女に会った感じでは、ベルフェゴールの手の者とも思えないのだが、警戒は必要だろう。

  なによりお前自身のために、出来る限り早急に星石を手に入れ、肌身離さず持ち歩くようにしてほしい。
おまえの父上によろしく。

叔父 ヘンリー・ハンコック

 

 

スコットランド キャニッチ
ハンコック荘
H・M・ハンコック
1928年5月23日

 親愛なるジェイコブ。
 私の心配は全て杞憂だったことが分かった。
私の手紙がおまえに無用の心配をかけてしまったのならば、どうか勘弁して欲しい。
どうやら私は連日の発掘作業で、神経質になっていたようだ。

 そこでここの作業はいったん切り上げ、これから私はアダムと共にアフリカに発つつもりだ。
ここでの作業の前に、昔の仕事の再チェックを行う必要が生じたのだ。
しばらくは連絡も取れなくなるだろうが、心配はいらない。

 家族のみんなによろしく。

敬具
ヘンリー・M・ハンコック


K 「手紙の中でヘンリー氏はジェイコブ氏の父上について言及されていますが、これは本人同士の取り決めで、手紙が本人によって書かれた物であり、更に緊急事態を示す暗号なのだそうです。
ジェイコブ氏の父上はすでに亡くなられているそうです。」
ちなみに全てタイプライターで書かれています。
C 「なるほど、最後には父上によろしくとは書いていませんね」
K 「その通りです。」
C ベルフェゴールか(笑)
J なるほど・・・過去の、錬金術会等で押収した資料と絡んでそうですね。
ただ、この文面だけでは、ジェイコブ社長が錬金術会と結びつけた経緯がわからないです。
K 「なんでも、ヘンリー氏の助手であるアダム氏が少し前にアフリカで奇怪な事件のために精神に傷を負い、その療養のためにキャニッチに行ったのがそもそもの発端らしいです。
つまり前々からジェイコブ氏の叔父はオカルト的な事件のことを言及しており、今回のこともその延長上にあるとジェイコブ氏は考えているようです。」
C クリスがアイルランドパブで聞いたのもキャニッチでしたね。
K あのままイギリスに行っていたら、2つのシナリオが同時進行になったのだろうか(笑)
C 「ダンカン・マクベインからカール・スタンフォードへ」の手紙をもう一度検証した方が良さそうですね
J キャニッチで何を発掘していたのか、『星石』とやらはどうやって入手したのか聞きます。
K 「星石というのは星のような印の彫りつけられた石だという話ですが、申し訳ないですが私もそれ以上は知りません。」
C 星石は旧き印なんでしょうね
J 『五芒星のような形をした小さな灰緑色の石』
C あそうか
じゃあ、別物ですね。
J ということで古き印とは別物なのかも。ミスカトミック博物館行きますか(笑)
K というところで、今年のゲームは終了ですかね(笑)
とまあそういうわけで、来年からは本格的に次のシナリオ開始と言うことになります。よろしくお願いいたします。

キーパーの独り言
 このセッションは2006年の12月27〜28日に行われました。
星石に関しては、どうも元の記述がいい加減なような気がします(汗)

第32回セッション 終了

 


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