13日の金曜日
1980年アメリカ/ショーン・S・カニンガム監督

 クリスタル湖のキャンプ地に集まってくる若者達。
しかし湖の近くの住民達は、そのキャンプ場は呪われていると言う。
気にせずにキャンプ場へ向かうアニーだったが、途中でヒッチハイクしたジープは・・・・・・。

 小さい頃にテレビの洋画劇場で見て、その後も一部はちょこちょこ見る機会があったように思う。
そのせいか雰囲気とか、一部のシーンとかはぼんやりと覚えていた。
 ストーリーはあってなきで、ひたすら若者が殺されてゆき、最後に残ったヒロインは殺人鬼の正体を知り、必死で逃げる。だいたいこんなところ(笑)。
しかしこの作品の場合は、この物語性の無さこそがキモだったように思う。
その理不尽さが殺人鬼の(その動機も含めて)異常さを表していたように思うのだ。
しかし・・・・・
そんなに面白い映画というわけではないですね(笑)。

 20080502


 

マーダー・ライド・ショー2
デビルズ・リジェクト

2005年アメリカ/ロブ・ゾンビ監督

 仲良く暮らしていた一家のところに、凶暴な殺人鬼が率いる黒い服の集団が襲いかかる。
協力し合って脱出する一家だが、1人が殺され、また愛するお母さんを拉致されてしまう。
悲報を聞いたお父さんも駆けつけ、一家の逃避行が始まる・・・・・。
・・・ちょっと違う(笑)?

 ホラー映画としては実に珍しい形の続編。なにしろ殺人鬼一家が警察に包囲されたところから始まるのである。
しかし見ている内に、その理由が分かってきた。
物語的には完全に繋がっているが、今回はホラーではなく、アメリカン・ニューシネマだったのだ。ノリ的にはナチュラル・ボーン・キラーズ。
なのでキャラクターは全体的にリアルになり、超常的な要素は消えている。
しかしこれがまた滅法面白いから困ったもの。
まったくこの監督には頭が下がるが、このシリーズの大きな魅力に出演者のよさがある。
どいつもこいつも変な魅力に満ちているのだ。これも監督の人望によるものだろう。
ヒロイン(?)は監督の嫁さんだそうな。
あんなに可愛くて色っぽくてなんでもやってくれる嫁さんは実に羨ましい(笑)。

それにしても地下世界のお爺ちゃんがどうなったのか、気になるな(笑)。

20080503


 

バトルランナー
1987年アメリカ/ポール・マイケル・グレイザー監督

 政府に思想まで管理された2017年のアメリカ。
暴動鎮圧に向かったベンは、集まっているのが非武装の難民だと気付いて攻撃命令を放棄し、捕まってしまう。
なんとか脱走するも、再び捕まってしまい、ランニングマンという殺人番組に出演させられてしまう・・・・・。

 久しぶりに観た。
散々な評判の本作だが、化夢宇留仁は結構好き(笑)。
確かに起承転結の転が無いとか、ヘンテコなハンター(化夢宇留仁はダイナモがお気に入り/笑)との戦いはもっと盛り上げられたとか、全体的にセンスが無さすぎるとか(笑)、色々問題はある。
しかしシュワルツェネッガー主演作である。そこまで求めるというのは酷というものではなかろうか(笑)。
このひたすら都合主義な世界と展開は、シュワルツェネッガーが主演している限りはマイナスポイントでは無いのだ。
吹き替えの洋画劇場で、CMをはさみながら老若男女全員で楽しみたい(笑)。

ところで初めてノーカット版を観たのだが、一応最後に視聴者に対するちょっとした仕掛けが用意してあった。
あれ?トータルリコール(笑)???

20080505


 

空飛ぶゆうれい船
1969年日本/池田宏演出・大川博製作

 交通事故を目撃した隼人は、乗っていた人達を助け出す。
助けが来る前に雨が降り出し、近くにあった洋館に入ると、そこに船長の姿のガイコツの幽霊が。
翌日、街には「幽霊船の使い」と言う巨大ロボットゴーレムが現れ・・・。

 小さい頃にテレビで観て大好きだった作品。
あらためて見直してみると、なんとも直球ストライクな「観るジュブナイル」だった。
とにかく話のテンポが早く、あまりにも色々な事件が次々と起こるので、考えている暇もない(笑)。しかも実は結構プロットは複雑なので、小さい頃「よく分からないけど面白い」と思っていたのが納得(笑)。
味方だと思っていたら敵で、しかもその敵が敵だと思っていた味方の名を語っているのである(笑)。
 突っ込みどころは山ほどあるが、もちろんそんなのを問題にすべき作品ではない。
逆に言えば、突っ込む箇所が出てくるくらい、子供向けにしては本格的な仕掛けが用意されているのだ。
ただしボアジュースの存在理由に関しては、メインプロットと子供に分かりやすくするための仕掛けが相反した結果になり、今観ても意味が分からないことに。
大量に買ってもらって育ててもらっているのに、消費者を溶かしてどうする(笑)。
 有名なゴーレムのシーンは流石のスペクタクル。
ちうか戦車の描写とか、本格的すぎて浮いてるような(笑)。
幽霊船との対決シーンもやりすぎというくらいかっこよく、これにしびれて庵野がナディアを作ってしまう気持ちもよく分かる(笑)。

 それにしてもボアって何者?
大アサリ(笑)?

20080506


 

ファンタスティック4 銀河の危機
2007年アメリカ/ティム・ストーリー監督

 リードとスーの4度目の結婚式が迫っていた。
と言うのも、今まであまりに多忙で式が先延ばしになってきたのだ。
今度こそ式を挙げると決意するリードだったが、タイミング悪く地球の危機がすぐそこに迫っていた・・・・・・。

 続編だけどいい感じに肩の力が抜けた作りで、結構楽しめた。
敵の強大さはすごいスケールアップだが、ノリ的には全然変わってない。と言うか、更に軽くなっている(笑)。
ロゴマークだらけの新コスチュームには笑ってしまった。
 注目すべきはやっぱりジェシカ・アルバで、監督への正座で小一時間の説教が効いたのか(笑)、前作よりはずいぶんいい感じに撮れている。
まだまだシン・シティには及ばないが(笑)。
 シルバーサーファーのハチャメチャパワーは期待よりも発揮されていなかったが、シリーズとしては満足のいく出来だったと思う。
ぜひぐだぐだの長期シリーズ化を求む(笑)。
とにかく裸になってしまうというスーのシズちゃん的シチュエーションはもちろん定番化で(笑)。

 関係ないけどレンタル版だとDTS音声が収録されていないのは残念だった。
ボーンズ第1話なんて収録している容量があったら、そこを使ってDTSを残してほしかった。
そのくらい普通のドルビー・デジタルとDTSには差があるのだ。

20080506


 

SAW
2004年アメリカ/ジェームズ・ワン監督

 ゴードンとアダムは、薄汚れた広いバスルームで目を覚ました。2人の間には拳銃で頭を撃ち抜いた死体が。
ふと気付くと、ポケットの中にマイクロカセットが入っている。
見れば死体は手にテープレコーダーを持っている・・・・・・。

 観た後でネットで調べてみたのだが、この映画、びっくりするほど評判がいい。
しかし確かに面白かった。
二人の視点でサバイバルが続くのかと思えば、再現シーンが入ったり、まったく別の人物の顛末が挟まったりと意外に展開も複雑。
最後はそれらが集約して、見事なオチがつけられている。
ほんとによく出来た映画だった。
しかし・・・・・・・・・あそこまで大絶賛するほどかな(笑)?
こういう内容の作品であれば、あのくらいのオチは必要であって特別では無いような気がするのだが。
最近この手の映画が少ないから珍しかったのかな?

でもやっぱりロジカルな脚本は気持ちいいね(笑)。

20080509


 

ザ・リッパー
1982年イタリア/ルチオ・フルチ監督

 ニューヨークで女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、担当する警部は心理学者の助けを借りて犯人を探すが、そうする間にも被害者は増え・・・・・・。

 イタリア映画だけどニューヨークが舞台の現代殺人鬼もの。
ゾンビのイメージしかないルチオ・フルチ監督ということでどんなものかと観てみたら、いわゆるジャーロそのものだった。
要するに扇情的でエロでグロでストーリーはあるようなないような・・・・・・
しかしなかなか面白かった(笑)。
 犯人はアヒルみたいな声としゃべり方をする。
なんとも滅茶苦茶な設定だが、実際に声が流れると特徴づいていい感じ。
 まだプロファイリングが常識になっていない頃に、心理学者に犯人像を探らせるという試みをしているのも面白い。
 犯人探しは、上記のアヒル声のこともあって男か女かも分からず、なかなかミステリーとしても楽しめる展開だったのだが、そこはジャーロ。オチは唐突すぎて、今までの伏線が全然活かされないのはご愛敬(笑)。
 エロとグロはまさにこの映画のメインと言える完成度(笑)で、特にグロのスプラッター描写は流石フルチ(笑)。
カット割りもそういうシーンになると実に丁寧で、 やる気の違いを感じさせる(笑)。
そして刑事が寝てた娼婦が大変可愛い(笑)。

 ちうわけでジャーロとしてはなかなかハイレベル。
普通の映画としてはダメダメな一本でした(笑)。

20080510


 

ホステル
2005年アメリカ/イーライ・ロス監督

 女目的でふらふらしているアメリカ人旅行者3人組が、オランダのアムステルダムに滞在中、アレックスという若者から、スロバキアのブラティスラヴァに行けばいい女が抱けると聞きつけ、ほいほいと向かう。
件のホステルに着くと、 相部屋の美女達に話通りの歓迎をされて大満足。
しかし翌日メンバーの1人が姿を消し・・・・・・・。

 ちょっと無いくらい怖い映画だが、この怖さはホラーのそれではない。
現実に体験する可能性のある怖さであり、多くの人が見ようとしない、存在を考えようとしない怖さである。
製作総指揮のタランティーノの影響も大きいのだろうが、この辺のツボの突き方は見事で、「言葉が通じると殺せない」描写など、犯罪者心理的にもよく描けている。
前半はひたすらエロいのに、ゴア描写のところでは一切エロくないように見せているのもうまい。この辺はルチオ・フルチとは志が違う(笑)。
 残念なのはラスト近くの展開で、子供に○○を○○して○○○するのは皮肉な展開で面白いのだが、○○2人と大元の○○を見つけて○○で○○するのと、最後に行きで○○した○○を見つけて○○するのはどうかと思う。
そこがよかったという意見も散見されたが、この映画のメインの内容からすればあれは明らかに蛇足であって、せっかくの「リアルな恐怖」を弱めてしまっている。
それまで「外国」のリアルな恐怖を描いていたのに、アメリカ人的思考がいきなり映画を乗っ取ってしまったようで 残念だった。

 それにしてもやっぱ外国は怖いわ(笑)。
日本でもあっても不思議じゃないけど(汗)。
外国の怖さという点で思いついたのだと思うが、後半はダン・シモンズの「カーリーの歌」を思い出しながら観ていた。

 関係ないけど先日秋山氏がSAWを痛そうだから観ていないと言っていたが、SAWは特に痛いシーンがあった記憶は無い。
しかしこのHOSTELはほんとに痛いので、秋山氏は絶対観ない方がいいと思う(笑)。

20080511


 

ブラッド・フィースト
血の祝祭日2
2002年アメリカ/ハーシェル・ゴードン・ルイス監督

 伝説の殺人鬼が暮らしていた店に、若い男が引っ越してきた。
彼は殺人鬼の孫で、純粋にコックの腕で生計を立てる夢を見ている真面目な男だった。
しかし彼が店の奥のあかずの扉を開けたとき、新たな伝説が始まるのだった・・・・・・。

 世界最初のスプラッターとして名高い「血の祝祭日」の数十年ぶりの続編。
人間歳を取ったら変化したり成長したりするものだが、ルイスは違った。
もう全然変わってないの(笑)。
インタビューではスタッフは増えて技術も進化して、総合的に映画を作るのは楽になったなどとのたまっているが、相変わらず脚本ぼらぼら演出へぼへぼレベルは他の追随を許さない。
特に本作では意識してギャグを多数挿入しているのだが、これがまたすべる以前に意味が分からないのが微笑ましい(笑)。
 対してゴアシーンの技術は流石に進化しており、その徹底ぶりも超パワーアップしている。
しかし全然リアルに見えないのは流石と言うべきか(笑)。
 他に観るべきところとしては、おねーちゃんの裸であったり(笑)、ジョン・トラボルタに似た主役だったり、マネキンみたいだけど変に味のある顔の刑事だったり、いじわるだけどなんとなく可愛いおばさんだったりと、意外に色々あって楽しめる。
とりあえず時を経て年老いたルイスが撮ったスプラッター映画の続編としては、申し分のない内容だと言えるだろう。
普通の映画として考えると、どうしようもないゴミ映画なのは間違いないが(笑)。

20080514


 

スペースボール
1987年アメリカ/メル・ブルックス監督

 スペースボール星は無計画に空気を使い切ってしまい、近隣の星から空気を奪うことに。
標的になった惑星の王女を誘拐しようとするが、その邪魔をしたのは流れ者のローン・スターだった・・・。

 などとストーリーを書いても仕方がない。要するにスターウォーズをはじめとしたSF映画のパロディである。しかもぬるさでは定評のあるメル・ブルックス監督となれば、内容も想像がつこうというもの。
しかし十年以上ぶりに観てみたら意外なところもあった。
それは色々なデザインや特撮が非常によく出来ているということだった。
冒頭からびっくりさせられる。
スターウォーズのパロディで、巨大な悪の戦艦が画面を横切る。これがもう実に長くて、全然横切りきらないのがギャグになっているというわけなのだが、そのモデルがほんとに巨大で、しかも細部まで作り込まれていて普通に大迫力な画になっているのだ。
他にも要するにメイド型C3POや、トラック型宇宙船や、とどめの巨大戦艦の変形など、下手したらパロディ元のスターウォーズを食う勢い。
これはほんとにすごい。
 対して内容はといえば、相変わらずのメル・ブルックス節でぬるぬるな展開、テンポ、ギャグで、安心するというか、呆れるというか、実に楽しい(笑)。
いい映画である(笑)。

20080517


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