帝国海軍の50t級大型戦闘艇は、あらゆる艦隊からの需要が多く、配備が追いつかない状態である。
部隊での戦闘艇不足を打破すべく、10t級の小型艦載艇の製造計画が立ち上がった。
「低コストの単座式戦闘艇」
というコンセプトの元、設計がなされた。
「フォッカーV」の名称で知られる10t級小型戦闘艇は、第5次辺境戦争前に大量に生産された戦闘艇である。
単座式の為、パイロットにかかる負担は大きいが、その取り回し易さからか「戦闘艇乗り」の間の評判は上々である。
(複座式もあり。また、エース用として試験的にTL16のBレーザーを搭載したタイプもあり)
6Gの通常ドライブ性能を誇り、武装は2門のレーザー砲を搭載している。
地上制圧の為の投入も視野に入れられており、完全流線型の機体に2門の高速オートキャノンも装備されている。
フォッカーVの戦闘隊の活躍として良く知られるのは停戦間近の「エザーリン奪回作戦」時の地上支援がある。(作戦は失敗であったが)
軽巡洋艦「飛龍(ワイヴァーン)」の艦長であり第18独立機動艦隊の指揮官であった「タモン=ミチヤマ」大佐は作戦前の幕僚会議にて護衛艦隊の少なさを指摘。ジュエル方面軍総司令の怒りを買い、後方待機を命ぜられる。
結果、降下作戦は失敗。特別降下猟兵師団が惑星上で行き場を失う中、殿軍を務めた第18独立機動艦隊のタモンは迷わず「フォッカーV」30機からなる戦闘艇3中隊をエザーリンに投入。
特別降下猟兵師団の活躍もあり、軍民問わず、多数の脱出に尽力した。
(タモン大佐は航空科出身の元戦闘艇乗りだった)
詳細
フォッカーV型小型艦載艇の主な武装は機体下部に設けられた「2連ビームレーザー」砲塔である。両翼内に地上制射用に高速オートキャノン(60mm)2門を内蔵。
当然、単座式であるため、火器制御もパイロットに委ねられる。複座式の場合、後部座席の乗員が火器制御を行うことも可能となっている。
コンピュータはモデル9を1台搭載(予備は無し)し、複雑になりがちな単座式での火器制御をサポートする。
電波、レーザー、メーザー通信機(星系内距離)や、様々な探知器、航空電子機器(TL15)などの電子機器がコックピットを埋め尽くしている。
コックピットの居住性はゆったりめに作られており、パイロットの評判は良い。(ただし、複座式の場合は窮屈な作りとなっている)
スラスター駆動6Gという性能と2連ビームレーザーの為、パワープラントはTL15核融合炉を54ユニット(972MW)という高出力を誇る。
機体は小型ではあるが、装甲は装甲値55(結合超密素材使用)を施されている。
第5次辺境戦争後は、余剰戦力となった戦闘艇が民間に払い下げられる例もあった。
元帝国海軍航空科のパイロット達が同機を入手し、星系内での商船などの「用心棒」として生計をたてる者も多い。
データ
タイプ:小型戦闘艇、FLタイプ、TL15、MCr.44.672(同型艦割引適用)
船体:9/23、排水素=10t、形状=1(完全流線型)、装甲=55G、重量=314.14t、
総重量=317.46t
パワー:4/8、核融合=972Mw、航続日数=2/4
移動:2/4、通常=6G、地表=190k/h、巡航=3150k/h、最高=4200k/h
移動力=6
通信:電波式(星系内)
レーザー式(星系内)
メーザー式(星系内)
探知:EMM(電磁マスカー)
EMS妨害器(遠軌道)
受動EMS(遠恒星)、能動EMS(遠軌道)
質量探知(低貫通/250m)、中性微子(10kw)
受動物体探知=並、受動物体追跡=並
能動物体探知=並、能動物体追跡=並、受動エネルギー探知=易
攻撃:ビームレーザー2門=x03(特別機x04)
砲塔群 1
射撃可能 1
高速オートキャノン(60mm)2門
弾種 弾数 貫通力/減衰率 ダメージ 射程 フルオート目標数 致傷範囲 音光 使用難易度
徹甲弾 50 22/- 9 遠方(10) 6 − 高 火器管制型(TL6)
レーザー誘導装置(TL15) 、迎撃管制装置(TL15)
防御:防御DM=+17、装甲値DM=15
散乱砂砲1門=x03
砲塔群 1
射撃可能 1
管制装置:コンピュータモデル9x1、パネル=ホログラフ型(リンク)
追加=ヘッドアップ・ホロディスプレイ
基本環境、基本生命、高度生命、重力プレート、重力補正器
居住区画:乗組員=1(操縦員=1)座席=ゆったりx1
(複座式の場合、乗組員=2、座席=窮屈x2)
その他:船倉=2.772kl、燃料=7.776kl、燃料スクープ、目標サイズ=小
視認レベル=弱