Urliganar Class GRAV TANK

ウリガナル型反重力戦車

 MEGA TRAVELLER

Science -Fiction Adventure
in the Far Future

CG softs:  DOGA-L3, Metasequia, Univers & Teragen
other softs: Heaven & Earth 

 

 

 

 

 

 

ウリガナル型反重力戦車の概要


 ウリガナル型反重力戦車TL14で生産される一般的な反重力戦車である.高度1000m以下をテリトリーとする空中戦車で,戦車戦闘の他,機動歩兵の支援火器としての役割も担っている.安価に生産される反重力戦車は常に惑星攻略戦の主力となっている.

 

 本級は帝国陸軍の他,帝国海兵隊にも導入が進んでおり,グリッスン並びにモーラ星域における一般的なMBTの一つとなっている.基本設計は,モーラに本拠を構えるMASA社であるが,MASA社は破格のライセンス料で設計仕様,生産プログラムを中小兵器工場各社に提供している.

 船体は排水素10tの箱形で,来れに速射フュージョン砲を装備した3tの小砲塔が付随している.大気圏突入のために流線型化が施されているが,基本的には地表付近の高重力化での戦闘に適している.軌道からの着上陸も可能ではあるが,大気圏突入時の無用な損害を避けるため,高速戦車揚陸艦LSTが反重力戦車を搭載し一気に地表面まで降下させるのが一般的である。

 

 

 駆動装置には,受注・建造する各社により異なっているが,130MWクラスの核融合炉1基,グラブマン式5型反重力ドライブ1基を搭載するのが通常である.海兵隊仕様の型では独自の基準に基づき駆動装置が強化されている場合もある.
 通信装置としては,電波通信装置(Continental)RC-14A,レーザー通信装置(DIstant)LD-14Aが各1基装備されている.
 探知機には,能動EMS(Distant)AEMS-D-D1/7 x2,受動EMS(Very Distant)EMS-VD-DS/8受動EMS(Continental)PEMS-C-DS/7がそれぞれ1基づつである.これらは何れもGASBUG社系列のANSON社の最新モデルである.また戦車には電磁マスカーが装備されている.
 制御はモデル3型コンピューター及び同形式の予備コンピューターで行われる.主な車内制御機構は,基本環境システム,基本生命維持システム,上級生命維持システム,重力制御プレート,慣性中和装置などの各システムで保たれている. 
 本級が搭載している武装は,RFX-14速射フュージョン砲で,散乱砂発射筒と乱反射ガス投射筒を各2基づつ備えている.この他,地上戦支援用に現地合わせで速射磁気砲を増設している場合もみられる.機
 
乗組員は操縦士と砲手兼車長の2名である.制御の殆どは自動化されている.
 快適な操縦席の他に長期の任務にも堪えられるよう,寝台が2基設けられている.貨物船倉は10klで砲塔後部に設けられている.

 

 

MASA/MASA04's Urliganar Class Grav Tank  from MASA.Ship's

CraftID:

Hull:
 

Power:

Loco:
 

Commo:

Sensors:
 
 
 

Off:
 
 
 
 

Def:
 

Control:
 

Accom:
 
 

Other:
 

Design Notes:
 

 Grav Tank, TL 14, MCr 20.06

12/29, Disp= 10+3, Config= 4SL, Armor= 40G
  Unloaded= 110.8 tons, Loaded= 125.9 tons

2/4, Fusion= 126 MW, Duration= 43/120

1/2, Standerd Grav = 400t
NOE= 180, Cruise= 750, Top= 1000, Vacuum= 1950

Radio= Continental x1, Laser= Distant x1

EMMask, PasEMS= Very Distant x1, Continental x1
ActEMS= Distant x2
  ActObjScan= Form,  ActObjPin= Form
  PasEngScan= Form

Hardpoints=1
                         Pen/     Max     Auto     Dngr
              Ammo  Rds       Dmg     Range   Tgts         Spc    Sig   ROF
-------------------------------------------------------
 RFX-14     0       67/5       30        3     VDist(30)    45      H    80

Reflecting Gass= x2, Sandcaster= x2
 

Computer= Model/3 x2, Panels= HoloLink x2
BasEnv, Bas LS, Ext LS, Grav plates, Inertial comp

Crew= 2 (Pilot&Gunnery= 1, Command= 1)
Seats=Adequate x2, Bunks x2
Fuel= 73 kliters,  Cargo= 10 kliters

ObjSize= Small, EMLevel= Faint
 

 Mcr 16 in quantity

 

 

113軌道降下連隊の騎行

 

 もともと法務担当で戦闘経験の無いギリア=アレン中尉は優秀ではあるが,実戦派の指揮官ロイ=ガーツ中佐からは煙たがられていた.むしろ2人の中は最悪と言ってもよい.そもそも連隊本部への味方の誤爆さえなければ,ガーツ中佐が代理指揮官になることも,そして法務担当の彼女が連隊の副官として首脳部に加わることも無かったはずなのだ.

 マータクターの紛争は既に半ば鎮圧されていた.帝国海兵隊第11師団司令部は翌日の攻撃を控えて,マータクター衛星軌道に載るLSM-1020陽陸母艦オペロン上で作戦会議を開いていた.113軌道降下連隊の代理指揮官ロイ=ガーツ中佐と副官ギリア=アレン中尉もこの作戦会議に参加させられていた.情けないことに師団司令部が上陸したがらないために,ガーツ達は,会議のたびにわざわざ衛星軌道までシャトルで上がってこなければならなかった.

 会議が終わると,シャトルへ向かう艦内通路の途中で,ガーツ中佐は海軍情報部のベントレルと名乗る大尉に呼び止められた.ガーツ中佐は陽陸母艦の第3甲板に設けられている連隊長室にベントレル大尉を案内した,海軍情報部の大尉は,ギリア=アレン中尉を見て人払いを要求したが,ガーツ中佐は聞き入れず,仕方なく大尉は目的を話しはじめた.113軌道降下連隊の代理指揮官ガーツ中佐は,副官とともに,異例の珍入者の意見を聞いた.

 

 

 

 

 「ですから何度も言うように,紛争の黒幕がバイツの古城に集結して星系外へ逃れるための準備をしているのです.あなたの隊長である師団長のバンデント少将には,この件を既に何度もお話しましたが,私の見解を重視して下さらず,師団としての攻撃命令を出して下さいません.ですからあなたの裁量で,攻撃をお願いしたいのです.」

 連隊長代理のガーツ中佐は,食堂から運ばせた戦闘用レーションを頬張りながら,大尉の意見を聞くことにした.話がとぎれると,戦闘食から目を挙げ,口にまだ物が入ったまま副官のアレン中尉に怒鳴った.
「そうなのか?」

 怒鳴られた副官のアレン中尉は,連隊長室の壁際に立ちながら,中佐の口から飛び散った食べ物の破片に気を取られないようにしつつ,直立不動の姿勢で答えた.
「イエス=サー.師団本部からは,そのように伺っております.なお師団長閣下は連隊長代理の裁量で若干の兵力を割く分には異論はないそうであります.」
 
 頭の上まで怒りに満ちている連隊長代理と哀れな情報部の大尉の両方と視線を合わせないように,アレン中尉は,正面の隔壁の下品な図柄の3Dカレンダーに視線を集中させた.そのカレンダーは,彼女を含む女性兵士達を一目で不快にさせるような酷い代物であった.連隊長代理は彼女の視線に気づくと壁のカレンダーを指揮棒で引っかけ,一瞬にして引き剥がした.少なくともこの件に関しては連隊長代理には罪はない.カレンダーは誤爆の直後,戦闘神経症で参って入院してしまった連隊長の所有物だった.

「なら協力はできんな.確かに東大陸の南半分は私の管轄ではあるが,明日の攻撃目標は既に決めてある.まだ主要都市内にはゲリラがゴロゴロしているし,バイツなんてちんけな街は当然後回しだ.明日の目標ロックヘルは人口10万人の重要都市だぞ.私の管轄の東大陸で君の勝手を言われる筋合いはない.我が連隊は全力でロックヘルを攻撃する.」

 情報部の大尉はそれでも食い下がり,紛争の影の主役を逮捕する重要性を何度も強調した.連隊長代理もいい加減嫌気がさしてきた.アレン中尉はできるだけ関わらないよう沈黙を通した.
「紛争は既に鎮圧されつつある.黒幕かどうかは知らないがあやふやな情報じゃ動けない.私はこれからシャトルで地上に戻りこれから掃討作戦の準備をしなければならない.バイツなんて知るか.」

 

  ガーツ中佐は,戦闘用レーションの空箱をゴミ箱に突っ込むと,この件はこれまでと言わんばかりに,携帯端末と作戦計画のハードプリントを取りまとめ,軍帽を被った.
「アレン中尉,頭脳明晰なシナプス回路のような脳味噌の君だってバイツなんてちんけな街の名は知らんだろう.」
 嫌みなその声音に少々カチンときた彼女は,不同の姿勢を続けながら知識を総動員して答えた.
「バイツは,山岳地帯の古い城郭都市です.サー.風がとにかく凄くて反重力戦車の機動にはコツが入ります.グライダーなら最高でしょうが...」
 話を遮り,ガーツ中佐の怒鳴り声が室内に響きわたった.
「なんだと!もう一度いってみろ.」

 彼女は,中佐を刺激してしまったことを心の底から後悔した.色白で小柄な法務担当副官である彼女と浅黒い熊のようなガーツ中佐とは倍以上の体格差がある.殴られでもしたら一大事だ.
「あそこの山岳地帯は,マータクターでも最も風が強く,反重力機器を操るのは大変です.サー.」
 彼女は慎重に答えた.
「その後の科白だ!」

 ガーツ中佐の剃り上げた厳つい顔がアレン中尉の面前に迫った.彼女は心の中でその顔をどけろ,近づいてくるな,と叫んでいた.なんで怒りの矛先が急にこちらに来るのだ.半ばやけになって彼女は叫んだ.
「そこは,ミステラル型グライダーだと最高のスリルを味わえる環境であります.サー.」
 中佐は携帯端末を机の上に投げ捨てると指揮棒を掴み,バンバンとそれで机を叩いた.
「何故でもっとそれを早く言わない馬鹿者.なんてことだ.くそ.中尉!君はグライダーをやるのか?」

「イエス=サー.自分は海兵に入る前からやっておりました.バイツでも飛んだことがあります.」
「最高だ.くそ.ミステラルは大型のか,小型なのか?」
「自分は大型のを好みます.サー.」
「君みたいなチビは,小型だとおもっていたがな.よしもういい.全員に伝えろ.明日朝0400に出撃だ.私の第1大隊の目標はバイツだ.第2,第3大隊は予定通りロックヘルを攻撃する.中尉!小型艦載艇の準備だ地表に戻るぞ.とっとと行け,地表におりたら直ぐに第2大隊のシン中佐と話をしたい.」
「アイアイ=サー」
「それから第5甲板に行ってグライダーを見繕ってこい.君のだ.」
「アイアイ=サー」
 アレン中尉は敬礼すると部屋から出ていった.
「大尉.いっしょに小型艦載艇で降りられるな.30分で出るぞ.君は私の指揮戦車に乗せてやる.」
「ありがとうございます.中佐.」

 

 

  薄明のランディングゾーン兼野営地では,反重力ユニットの甲高い機械音が次第に高まりつつあった.

「伍長,調子はどうだ.」

「最高です,中佐.」

「よし,出撃ラッパだ.」

38両の反重力戦車,14両歩兵戦闘車が整然と並ぶ野営地に出撃ラッパが鳴り響いた.ラッパ手の合図とともに,反重力戦車の前に整列していた乗員が一斉に戦車に駆け登った.機械化歩兵達も次々に歩兵戦闘車に飛び乗る.グランドクルーの誘導に従い,反重力戦車は,黄昏の中,砂塵を巻き上げながら1機,また1機とまだ薄暗い野営地を離陸していった.

 情報部のベントレル大尉も大型の指揮戦車に乗り込んだ.戦車兵用の戦闘スーツを着て狭いハッチをくぐり抜けるのは至難の業である.指揮戦車はハッチがまだ閉まりきらないうちに離陸し,急速に速度をあげ始めた.車内の指揮官シートでは,ガーツ中佐がエネルギッシュに指示を出している.山側から低空侵入奇襲攻撃.1個中隊で攻撃し2個中隊が逃走を防ぐように市を包囲する.

 反重力戦車隊は3列縦隊で1000kmを飛翔した.指揮官シートに収まるガーツ中佐が後ろを振り向き予備シートに座る情報部のベントレル大尉に話しかけてきた.
「朝日を背に突入する.3kmまで近づいたら音楽を鳴らす.」
 ベントレル大尉は,慣性中和装置を持ってしても押さえきれない,戦車の不規則な揺れに気分を悪くしながら問い返した.
「なんですって?」
「音楽だ.」
「音楽?」
「そうだ.ライトナー軍楽中佐の曲だ.敵を震え上がらせる.いい曲だぞ.」
 反重力戦車内のクルー達が楽しそうに笑い声をあげた.
 ガーツ中佐の隣の副官席でアレン中尉は軽く肩をすくめた.彼女はそもそもこうしたガーツ中佐の困った性癖を正すために連隊付きになったようなものなのだ.ガーツ中佐は細かな内規違反があまりに多すぎる.問題は,当の本人は内務監査に近い彼女の連隊付きを鼻にも掛けていないことだ.
 

 

 「イーグル4よりマーダー01,あと70kmでバイツに到着します。目標上空に敵影なし。」

「マーダー01より,全車へ,高度を下げて戦闘隊形を取れ.」
 ガーツ中佐の指示に従い大隊は縦隊から横隊に展開する.モニターの中では地表がもの凄い勢いで後方へと流れていった.ヘッドフォンには各部隊からの通信が次々と入ってきた.

「デューク6よりマーダー01,あと10kmでバイツに到着します。都市の周辺に大出力レーザー砲を視認。」

「イーグル5よりマーダー01,現在ECM出力最大。都市の南側に敵のスピーダらしきものが集結中.」

 

立体戦況図を眺めながらガーツ中佐は戦闘隊形への展開を確認すると叫んだ.
「音楽スタート,ダンスのお時間だ.ガンガン鳴らせ!!」
 ライトナー軍楽中佐作曲,ベルダーの騎行は,勇壮な前奏にのって基本リズムが始まると,壮大なスケールの管弦楽曲となり空中に放出された.砲塔の上に付けられた大音量のスピーカーが大音響で死のマーチを奏でる.中佐のモニターには次ぎ次ぎと戦況が映し出されていく.山岳地帯を低空から抜け出た反重力戦車隊はポップアップして,次ぎ次ぎと街に突入していった.

「第1中隊了解,これより降下して制圧射撃.」
 打ち合わせどおり第1中隊の各機が降下して戦闘態勢に入る.古城からはレーザー砲による対空砲火が激烈に始まる.第1中隊の何両かが火ダルマになったが,的確な制圧射撃により古城のレーザー砲は次々と沈黙していった.

 

 

 「こちら第2中隊,東側の森に強力な対空陣地を発見,処置願います.」
「マーダー01了解,30秒まて.」
 ガーツ中佐はインカムに向かって語りかけた.
「マーダー01よりエンジェル04,座標261-233-521,半径2kmに援護射撃を要請します.」 
 エンジェル04は海兵隊を支援するための軽巡洋艦で,強力な重火力プラットホームである.強固な永久地下陣地以外生き残る術はない.
「エンジェル04よりマーダー01,感度良好,座標261-233-521,半径2km.砲撃します.」 モニターは天空から降り注ぐ高エネルギー火器による火柱を映し出していた.指定範囲が一気に焼き払われる.簡易な野戦築城などひとたまりも無かった.

 ベルダーの騎行は,ソプラノの独唱に導かれ荘厳なコーラスが加わり,最高潮に達していた.小口径の個体弾が指揮戦車の装甲を五月蠅く叩き,伴奏に加わる.

 立体戦況図を眺めながらのガーツ中佐のエネルギッシュで的確な指揮振りは,全く無駄が無く,アレン中尉に海兵隊の何たるかを思い出させるのに十分であった.ただし,指揮戦車がバイツ特有の強風に煽らて大きく揺れるたびに,満面の笑みを浮かべながら嬉しそうに彼女の方を見る妙な視線は頂けない.
 

 

  バイツ市の攻防戦の主たる抵抗は30分足らずで終わった.市の中心部の旧市庁舎に部隊が強引になだれ込むと組織的な抵抗は終焉となった.アレン中尉は,まだ市街に銃声が響く中,ガーツ中佐の命令によりグライダー飛行を強要させられた.極めて危険な行為であり,明らかな内規違反だったが,アレン中尉は敢えてこれに従い,城郭の棟の頂上からグライダーで飛翔すると,たなびく噴煙の中を空高く舞い上がっていった.海兵隊員達は磁気ライフルを天にかざしながら狂喜乱舞した.

 

 ベントレル大尉は,半ば呆れた表情で2人の暴挙を眺めていたが,気を取り直すと磁気SMGを掴み,静かにまだ噴煙立ち上る旧市街の中へと消えていった.結局誰が逮捕されたのかなんてことは分からなかったし,彼女がベントレル大尉と再会することもなかった.

 確かなことは,この1件のあとガーツ中佐とアレン中尉の関係が急速に改善したということだ.そして第113軌道降下連隊は,その後のアスラン移民艦隊との激闘において大いに名を挙げ,盾にグライダーの図柄をあしらった新しい部隊章にちなんで「帝国の盾」とまで賞されるようになっていくが,それはまた別の物語である.

 この戦闘の後,ガーツ「大佐」とアレン「大尉」にはMCGが送られたが,本人達がその真の理由を知ることは永遠になかった.

 

 

Credits

 


 

 

 

Cast

 

 

Gyylia Aren:

Juddy POSER5

Roy Gurzu:

Ben POSER5

Ventrell:

James POSER6J

 


 

 

 

 

 

 

Staff

 

 

Ship Design:

MAG

CG Models:

MAG

化夢宇留仁(Air/Raft)

Web Master:

化夢宇留仁

 

  


 

 

 

 

3D Modeling

 

 

S3 Models:

Shade 8.5,Vue5

Figures Models:

Poser 6J

Rendering:

Shade 8.5,Vue5

 


 

 

 

 

 Poser 3D Models

 

 

Dystopia City Blocks:

DAZ

Commander:

DAZ

Assault Weapons 4 (for Poser):

Content Paradise

VAP Grim – Poser:

Content Paradise