タイプ: |
Mィ型無人低速輸送船 TL8 MCr476.961(MCr381.569) |
船体: |
3600/9000 排水素=4000 形状=0/非流線型
装甲=40C 基準重量=10362.083t 全備重量=201773.669t |
パワ−: |
5/9 核分裂=100.5Mw 航続=180/540
1/1 太陽電池=0.928Mw 航続=無限 |
移動: |
10/20 初歩核融合ロケット=0.0230(TT=4650) 出力=15.5Mw
航続=4320時間 |
通信: |
電波式=星系内×3 レ−ザ−式=星系内×3 メ−ザ−式=星系内×3
中間子式=星系内×3 |
探知機: |
全天候レーダー=遠軌道×3、直視レーダー=惑星距離×3
レーダー方位計(TL8)×3
能動物体探知=並 能動物体追跡=並 受動エネルギー探知=至難 |
防御: |
防御DM+2 装甲DM+0 致命的命中回数D |
管制: |
コンピュータ2/新型×6、パネル=高度適応型(リンク)×2526
通信機:電波式=星系内×3
環境=基本環境維持、基本生命維持、エアロック×1 |
その他: |
船倉=46644.714Q、燃料生成装置(24時間)
燃料タンク(水素/放射性物質)=669.6Q/5788.8kP
目標サイズ=中、視認レベル=弱 |
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設定
1,経済変動
恒星間交易の著しい衰退は、辺境地域の諸星系に自給自足経済への復帰を強いた。星域の食糧生産拠点として栄えてきたアケマドン(A3477BB-A デネブ1224)でも交易の衰退による影響は無視できなくなった。特に貿易の不振は、アケマドンの経済に深刻な打撃を与えた。1125年、外資系の企業の撤退が相次いだ。特に外資系のバーベル社の撤退は大きく、アケマドンは核融合炉やジャンプドライブの生産が不可能になってしまった。
また、主力輸出品の穀物は輸出不振が続き、多数の在庫を抱えるようになった。穀物の過敏在庫を減らすために食品加工も行なわれているが、工場施設の不足が問題になっている。1125年以降、政府は穀物の増産方針を取りやめ大規模な生産調整に実施した。その一方で政府は、工業の振興を図るために多額の公的資金を投入している。政府は減反政策と穀物価格の低迷により生まれる失業者を工業に吸収し、失業率を下げることを目論んでいた。政府の強引な産業構造の転換によって多数の失業者を生み出した。工業振興も計画通りにはいかず、雇用状態の改善には役に立たなかった。アケマドンのTLは前恒星間文明レベルまで後退し、経済状態は2世代前に戻ってしまった。
2、開発の経緯
アケマドン政府は、内燃機関に必要な炭化水素を確保するために伴星リダの第3惑星エプシィ(H623318-6)に採掘基地が有していた。エプシィの開発は、<エプシィ開発公社>が政府から請け負う形で開発が進められていた。<反乱>以前には、政府の保有する政府指定商船やチャーターしたタンカーによって運ばれていたが、<反乱>の勃発後は、恒星間交易を優先するために必要な数の船舶を集めることは難しくなった。
<エプシィ開発公社>は、天然ガスの安定供給の為に自前の輸送船を確保することを決定した。政府の意向により国産低速輸送船を導入することが決まり、アルノック社を中心とする企業連合に開発を発注した。<エプシィ開発公社>は、短期間で実用化することを望んでいた。マーサ・リギッド女史を中心とする開発チームは、短期間で建造できるように既存のものを流用することでキャラバン級無人輸送船を開発した。新設計とよべるものは、船体くらいしかなかった。
核融合ロケットや管制装置、電子機器はアルノック社が連絡船としてライセンス生産していたイカロス級低速商船からの流用であるし、核分裂炉は100年前に解散となった海洋資源開発公団の原子力潜水艦に搭載されていたビンテージものを再利用したものである。
ありあわせの技術と資材で短期間にデッチ上げられたキャラバン級は180日かけて93AUを航行できる。核分裂炉を搭載したこともあり、慣性航行を併用すれば航続時間は、500日を越える。
3、キャラバン級無人低速商船
あまりに長大な航行時間と星系内航行という特性からマーサ女史はキャラバン級の無人化を決定した。キャラバン級を一種のロボット宇宙船とし、航行は管制官とコンピュータに委ねるのである。星系内の天文地理は精密観測済みであり、プログラム航行でも問題はないし、時差は出るが管制施設からの圧縮コマンドでも容易に管理できると思われた。
無人船には一見無駄としか見えない生命維持装置の搭載は、100t以上の船に生命維持装置の搭載を義務付けた国際法の規定に従った為である。本来ならば、こうした装置は必要ないのであるが、無人低速商船という初めてのカテゴリーの船舶の建造のために国内法の整備が遅れ、最初の製造ロットは生命維持装置を外すことができなかった。生命維持システムのエネルギー源として核分裂炉を搭載するなど無人船としては無駄な部分が多数見られる。この生命維持装置の搭載は、整備時の利便性を高める結果となり整備員たちには好評であったし、核分裂炉によって供給されるエネルギーは、慣性航行の航行時間を大幅に引き延ばし、航続距離の延長を可能にした。
4、参考:苦難の時代の変化
アケマドン:A3477BB-A → B3477BB-8
アケマドンは、近隣星系に食料を輸出する農業星系として重要な位置を占めている。星系の環境は厳しい。アケマドン星系には、可住圏が存在しない。恒星が小さすぎ、十分な熱量を供給できないのである。第一惑星がかろうじて主星と伴星の陽の光を受けてテラフォーミングが可能だった。アケマドンの大気は薄く温室効果ガスとして大気中に散布された二酸化炭素のために汚染されている。
当初は、アケマドン星系は、鉱物資源の開発を目的に入植が進められた。やがて鉱物資源は国際競争力を失い、農業に産業の中心が移った。アケマドン星系では星系の緑化に力を入れており、テラフォーミング政策の一環として農業用ドームの整備に力を入れていた。
エプシィ:H623318-9 → H623318-6
軌道番号9を巡る伴星リダの第三惑星。
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