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The Best Weapon
21th stage
( Missile 1
)

最強兵器 決定戦
第21回
(ミサイル1

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MEGA TRAVELLER
 


 

百発百中砲1門は、
 百発一中砲100門勝るのか



 前回(第20回「主砲3」)にて、主砲に関する考察は一段落しましたので、今回は副武装の中でも最も多用されているであろう、核ミサイルについて考察してみます。

 「大型戦闘艇」と「防御兵器」に関する、一連の考察で明らかになりましたが、実はミサイルは、核弾頭を使うか使わないかに関わらず、命中率の
高い兵器でした。
 そしてまた、核ミサイルは、主砲以外の兵器で唯一、外部損傷表におけるDM+6が与えられている兵器でもあります。
 おまけに、放射線損傷まで付いてきました。
 ですから主砲を除けば、最強の兵器だと言えるでしょう。

 以前、CT「宇宙海軍」のルールでテックレベル12戦艦を設計したこともありますが、大きさと価格の割りに主砲の威力が低かったため、主力兵器が100トンのミサイル副砲になってしまいました。
 主砲1門を搭載したところ、主砲が消費する電力の大きさから、船体が10万トンを超えてしまい、その結果、100トン副砲50基以上搭載できるようになってしまったのです。

 主砲1隻に1門しか搭載できないルールですが、ミサイル副砲ならば、船体サイズが許す限り、何門でも搭載することが出来ました。
 主砲に比べて劣る威力(与える損傷回数の少なさ)を、装備する副砲の数で補うことも可能ではないでしょうか。
 このあたりも、計算してみたいと思います。

 ミサイルの欠点はいくつかありますが、散乱砂砲レーザーエネルギー兵器など、あらゆる兵器から防御射撃を受けてしまうことが、まず1つ。
 核ミサイルが、核中和装置によって無効化されてしまうこと、これが2つ目の欠点でした。




考察の進め方


 まずは、核ミサイル有効率比較から考察を始めます。

 攻撃対象は、お互いの主力艦
 ゾダーン側は、3万トン、3G加速、移動力3バトルライダー
 帝国側は2万トン、6G加速、移動力6バトルライダーと、4万トン、3G加速、移動力3軽巡洋艦を用いていました。




核ミサイルの有効率


 主砲の次に強力な兵器が核ミサイルである以上、その使い方次第で、主砲戦力の劣勢を覆せる可能性もあると考えました。

 では核ミサイルは、どのような装備の仕方が最も効率良く、敵艦に多くの損傷を与えられるのでしょうか。
 武器設置点100個を用いてミサイルを搭載するならば、100トン、あるいは50トンの副砲10基三連架砲塔のミサイル100基という2つのパターンがあります。
 そして三連架砲塔のミサイルは、10基30門をまとめて攻撃力7砲塔群10基や、1基3門攻撃力3砲塔群100基などの組み合わせに出来る訳です。

 それらの優劣を、命中期待値から比較してみました。

 ゾダーンバトルライダーは、3万トンの大きさ(サイズDM=+1)、3G加速、移動力3の性能を想定しています。
 核ミサイルに対する防御スクリーン、核中和装置は、テックレベル14の最高水準、防御力6のものを装備しました。

 対応する帝国バトルライダーは、2万トン(サイズDM=+1)、6G加速、移動力6の性能。
 巡洋艦は、4万トン、3G加速、移動力3の性能を持っているとします。
 核中和装置の防御力は、防御力9でした。


 表1 核ミサイル有効率帝国が、ゾダーンバトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG01.GIF - 7,135BYTES

 ゾダーン核中和装置は、最大が防御力6であること。
 テックレベルの格差によって、命中判定と突破判定に、DM+1が得られることなどから、帝国核ミサイルは、ほぼ全ての攻撃力で有効です。
 唯一の例外が、大型戦闘艇の武装でした。
 攻撃力2の核ミサイルだけは、ゾダーン核中和装置を突破できません。

 帝国の主要な副武装である50トンのミサイル副砲は、ゾダーンバトルライダーに対して、遠距離で70%有効率を持っています。


 表2 核ミサイル有効率ゾダーンが、帝国バトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG02.GIF - 7,028BYTES

 反対に、ゾダーン核ミサイルは、帝国バトルライダーを攻撃した場合、ほとんど有効率を持ちません。
 最大の攻撃力を持つ100トン副砲であっても、有効率はわずか6.9%
 帝国ゾダーンを攻撃した場合と比べて、10分の1しかないのです。

 この差異の原因は、帝国の装備する核中和装置が、3レベル高い9の防御力を持っていること。
 テックレベルの格差によって、命中判定と突破判定に、DM−1が与えられること、などにあると思われます。
 攻撃力7以下核ミサイルは、防御力9核中和装置を突破できないのですから、核中和装置の効果に比べれば、移動力6の影響は小さなものに過ぎませんでした。


   表3 核ミサイル有効率ゾダーンが、帝国巡洋艦を攻撃した場合)

BW21_FIG03.GIF - 7,065BYTES

 ゾダーン核ミサイルは、帝国巡洋艦を攻撃した場合、移動力の関係で、有効率はほぼ2倍になります。
 それでも、有効率13.9%なのですが


 以上3パターンで核ミサイル有効率を比較すると、以下のようになりました。

      表4  核ミサイル有効率(上記3パターンの比較:遠距離)

BW21_FIG04.GIF - 9,750BYTES

 帝国の戦闘艦艇が、ゾダーンバトルライダーに対して、船体1万トン(武器設置点100個分)のミサイルを用いて攻撃する場合、最も効率的な配置は、100トンの副砲10基でした。
 しかし、次点の50トン副砲と比べて、突破期待値の差はわずかですから、占有容積やミサイル消費を半分にできる50トン副砲を用いた方が、様々な点で有利ではないかと思います。


 ゾダーンバトルライダーに搭載するミサイルとしては、100トン、あるいは、50トンの副砲以外、選択肢は有り得ません。
 攻撃力7以下核ミサイルは、帝国核中和装置を突破できないためです。
 それにしても、有効率が(バトルライダーを攻撃した場合は)10分の1、(巡洋艦を目標にしても)5分の1という大きなギャップは、大問題です。




核ミサイルと、非核弾頭ミサイルの損傷期待値


 防御力9核中和装置が、核ミサイルの大半を無効化してしまうため、ゾダーン側の撃つ核ミサイル有効率が下がっていることは、数字からも明らかです。
 それならば核ミサイルではなく、非核弾頭のミサイルを使い、帝国バトルライダーを攻撃してみたらどうでしょうか。

 核ミサイル36発命中した場合の損傷期待値と、
 核中和装置によって36発の大部分が防御された場合の損傷期待値
 非核弾頭のミサイル36発命中した場合の損傷期待値
 それぞれをまとめてみました。


     表5  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル損傷期待値
        
 (装甲DM=8バトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG05.GIF - 6,717BYTES

 表5は、ゾダーンバトルライダー装甲DM=8)を、核ミサイルで攻撃した時の損傷期待値です。
 目標とされたバトルライダーが、核中和装置による防御を行なわなかった場合、命中した核ミサイルの全弾、36発が損傷を与えることになります(散乱砂砲ビーム兵器による防御射撃は、とりあえず無視します)。
 その内訳は、兵器損傷45回燃料損傷13回探知器損傷1回通常ドライブ損傷3回でした。

 核中和装置によって防御を行なっている場合は、その防御突破率により、防御を突破する核ミサイルの数が変わってきます。
 防御を突破した核ミサイルだけが、目標のバトルライダーに損害を与えられる訳ですから、突破した核ミサイルの数に合わせて損傷期待値も変わりました。
 防御突破率の下に並んでいる数値が、その防御突破率における損傷期待値です。

 右端の数値は、非核弾頭のミサイル36発命中した時の損傷期待値です。
 非核弾頭ですから、当然、核中和装置の影響は受けません。
 その内訳は、兵器損傷16回と、燃料損傷5回でした。


 核中和装置によって防御された核ミサイル損傷期待値と、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値を比較すると、面白いことが分かってきます。

 非核弾頭ミサイルによる、兵器損傷期待値16回燃料損傷期待値5回でした。
 核ミサイルが防御なしで命中した場合と比べれば、わずか3分の1の期待値しかありません。
 やはり、核ミサイルは強力なのです。

 しかし、核中和装置の防御突破率が9+になると、核ミサイルによる損傷期待値は、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値よりも小さくなってしまいました。
 防御突破率が9+の場合、兵器損傷12.5回で、燃料損傷3.6回
 防御突破率が10+の場合、7.5回2.2回
 防御突破率が11+の場合、3.8回1.1回
 防御突破率が12+の場合、1.3回0.4回
 明らかに、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きいのです。

 核ミサイルによる損傷期待値の方が大きい場合は、数値を水色非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きい場合は、数値を赤色で塗り分けました。

 探知器損傷と、通常ドライブの損傷は、核ミサイルでしか与えられない損傷ですが、兵器損傷燃料損傷に関しては防御突破率が9+以上ならば、非核弾頭ミサイルによる損傷期待値の方が大きくなると言えるのです。
 核中和装置の防御突破率が9+以上というと、帝国が攻撃に使用する、攻撃力6以下のミサイルが該当していました。
 帝国バトルライダー巡洋艦も、副武装として三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイルを多数装備していますし、400トン級SDBT型哨戒艦の武装も、半数は攻撃力3ミサイルです。
 また、大型戦闘艇の武装は、単架砲塔1基攻撃力2)のミサイルでした。
 これらのミサイルゾダーンバトルライダー装甲DM=8核中和装置防御力6)を攻撃する場合、非核弾頭ミサイルを用いた方が、より多くの損傷を与えられるということです。


 反対に、ゾダーン側ミサイルを使用して、帝国バトルライダーを攻撃する場合はどうなるのでしょう。

     表6  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル損傷期待値
         (装甲DM=9バトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG06.GIF - 6,676BYTES

 表6は、帝国バトルライダー装甲DM=9)を、核ミサイルで攻撃した時の損傷期待値です。
 目標のバトルライダー核中和装置による防御を行なわなければ、兵器損傷39回燃料損傷12回通常ドライブ損傷2回を与えることが出来る筈でした。
 しかし実際は、防御力9核中和装置によって防御されてしまいますから、100トン副砲核ミサイルでも10+、50トン副砲核ミサイルならば11+の防御突破に成功する必要があります。
 防御突破率が10+と11+における核ミサイル損傷期待値は、赤色の数値になっていました。
 つまり非核弾頭ミサイルを使用した方が、損傷期待値が大きいということです。
 冒頭で述べてきた核ミサイルの存在意義が、見事に否定されてしまいました。

 これらの結果を踏まえて、ゾダーン帝国のバトルライダー装甲DM=9)を攻撃した時に、核ミサイルを用いた場合と、非核弾頭ミサイルを用いた場合の損傷期待値を計算してみました。
 武器設置点100個分のミサイル核ミサイルと、非核弾頭ミサイル)が、どれだけの兵器損傷を与えられるか、比較しています。

     表7  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル兵器損傷期待値
         (装甲DM=9バトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG07.GIF - 9,916BYTES

 ゾダーン核ミサイルを用いた場合は、命中率と防御突破率で優る100トン副砲が、最も多くの兵器損傷を与えています。
 50トン副砲に比べて、その期待値(防御突破数と、損傷数)はほぼ2倍ですから、明らかに100トン副砲が有利でした。
 有利だと言っても、参考にするため右端に載せている、帝国核ミサイル50トン副砲による損傷数8.8と比べれば、わずか10分の1に過ぎないのですが。


 ところが、非核弾頭ミサイルを用いた場合は、結果が大きく変わってきます。
 まず、100トン副砲50トン副砲による損傷期待値が、同じ数値になりました。
 防御突破の判定が不要になりましたから、100トン副砲攻撃力Aというメリットが無くなってしまったのです。
 占有容積の大きな100トン副砲を装備する必要はありません。
 同じ命中率と同じ損傷期待値ですから、50トン副砲でも十分です。

 また、損傷期待値は、核ミサイル0.8に対し、非核弾頭ミサイル1.4でした。
 帝国の核ミサイル8.8に対し、6分の1という期待値です。
 テックレベルによる格差が、若干、縮まってきました。

 命中期待値のもっとも大きなミサイルは、三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイル砲塔群100個です。
 命中数は多くても、核中和装置の防御を突破できないので、核ミサイルを用いた場合の損傷期待値は、残念ながらゼロでした。
 しかし、非核弾頭ミサイルを用いるのであれば、損傷を与えることが出来ます。
 兵器損傷期待値は2.8
 帝国の核ミサイル8.8に対して、3分の1という大きな数値を示しています。


 帝国バトルライダーに対して、最多の兵器損傷を与えられる兵器が、非核弾頭ミサイルを使用する攻撃力3ミサイル砲塔だという結果は、実に意外でした。
 三連架砲塔1基ミサイル砲塔は、命中率が低いため、対大型戦闘艇戦闘には不向きでしたが、対大型艦戦闘には活躍できるようです。


 最後に、ゾダーンが、帝国巡洋艦を攻撃する場合も計算してみました。

     表8  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル損傷期待値
         (装甲DM=6巡洋艦を攻撃した場合)

BW21_FIG08.GIF - 6,683BYTES

 兵器損傷は防御突破率が9+以上の条件で、燃料損傷は防御突破率が7+以上の条件で、非核弾頭ミサイルの方が、より多くの損傷を与えられました。
 もっとも探知器損傷通常ドライブ損傷は、核ミサイルでなければ与えられません。
 しかし、核中和装置の防御を突破しなければならないことを考えると、核ミサイルを使うまでもないように思えます。

 例えば、帝国デンドリーン級軽巡洋艦通常ドライブの損傷を与えて、移動不能にするためには、3回の通常ドライブ損傷が必要です。
 100トンのミサイル副砲は、核中和装置の防御突破率が10+ですから、36発の命中を与えても、通常ドライブの損傷回数1.2回でした。
 3回の通常ドライブ損傷のためには、90発の命中が必要になるのです。
 100トンのミサイル副砲は、巡洋艦を目標にした場合、命中率が5+ですから、90発を命中させるためには、108回ミサイル攻撃が必要になりました。

 108基ミサイル副砲ですから、武器設置点は1,080個が必要です。

 その一方、同じ数の武器設置点1,080個を使用して、攻撃力3ミサイル砲塔ならば1,080砲塔群を装備できます。
 その命中率は8+ですから、450発が命中しました。
 攻撃力7以下核ミサイルが、核中和装置の防御を突破することは出来ませんから、非核弾頭のミサイルを使用します。
 450発非核弾頭ミサイルによる損傷期待値は、兵器損傷262回と、燃料損傷112回
 巡洋艦はすべての兵器を失って戦闘不能になりますし、同時に、すべての燃料も失いましたから、行動不能です。
 通常ドライブに損傷を与えるまでもなく、巡洋艦は逃げられない状態に陥りました。

 目標艦の回避能力(移動力)と、防御力装甲DM)に左右されることですが、副砲核ミサイルの存在意義が、次々と失われてきたように思います。

     表9  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル兵器損傷期待値
         (装甲DM=6巡洋艦を攻撃した場合)

BW21_FIG09.GIF - 9,942BYTES

 ゾダーンバトルライダーが、帝国巡洋艦ミサイルで攻撃した場合も、命中期待値のもっとも大きなミサイルは、三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイル砲塔群100個でした。
 兵器損傷の期待値は24.3
 帝国の核ミサイル8.8に対して、初めて数値を上回りました。




非核弾頭ミサイルの損傷期待値


 ゾダーン側核ミサイルの使用を諦めて、非核弾頭ミサイルの使用に切り替えてみたところ、帝国バトルライダーに与える損傷期待値が大きくなると分かりました。

 そこで同じように、帝国側非核弾頭ミサイルに切り替えてみたら、どうなるのか。
 改めて、損傷期待値を計算し直してみました。


 帝国が武器設置点100個分のミサイル核ミサイル、または、非核弾頭ミサイル)で、ゾダーンバトルライダー(3万トン、3G加速、移動力3)を攻撃した場合の、兵器損傷期待値です。

     表10  核ミサイルと、非核弾頭ミサイル損傷期待値
         (装甲DM=8バトルライダーを攻撃した場合)

BW21_FIG10.GIF - 10,100BYTES

 兵器損傷の期待値だけしか計算していませんが、三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイル砲塔群が、最も多くの兵器損傷を与えられると判明しました。
 武器設置点100個分、100砲塔群1斉射を行なうだけで、兵器損傷32.1回も、与えることができます。
 兵器損傷の耐久力が低いゾダーンのバトルライダーは、たったこれだけでも主砲火力を喪失してしまうような気がしました。

 対するゾダーンミサイルは、兵器損傷2.8回しか与えられません。
 その比率は12分の1です。
 移動力3巡洋艦が目標ならば、兵器損傷24.3回4分の3)与えられるのですから、12分の1という圧倒的な比率は、移動力の違いによるものだと分かりました。
 ミサイルの運用に関しては、テックレベルの優位から大きな移動力を容易に得られる帝国側が、大きなアドバンテージを持っているようです。

 三連架砲塔1基攻撃力3)のミサイル砲塔は、色々な戦闘艦艇が装備している兵器ですから、それらの艦艇が集まれば、簡単にゾダーンのバトルライダーから、主砲火力を奪うことが出来るということが分かりました。
 意外と、ゾダーンのバトルライダーは脆い存在です。

 また、燃料損傷の期待値は、兵器損傷16分の5ですので、簡単に計算することが出来ました。
 兵器損傷の期待値が32回ですから、燃料損傷の期待値は10回になります。
 燃料損傷を100回以上与えるためには、10倍の攻撃回数が必要でした。
 燃料の全喪失による行動不能はずいぶん先ですが、帝国のバトルライダーに対抗するための主砲火力は、容易く失われてしまいます。




粒子加速主砲との比較


 中間子砲以外の兵器を用いて、目標艦戦闘不能の状態に陥らせるためには、効率的に多数の兵器損傷を与えることが必要です。

 最も多くの兵器損傷を与える兵器として、これまでは粒子加速主砲を想定してきましたが、果たして本当に、粒子加速砲は多数の兵器損傷を与えることが出来るのでしょうか。

 冒頭でも延べましたが、主砲1隻に1門しか搭載できません。
 しかし、副砲砲塔群ミサイルは、船体サイズが許す限り、何門でも搭載することが出来るのです。
 表9では、粒子加速砲主砲1門による損傷期待値と、武器設置点100個分ミサイルによる損傷期待値を比較してみました。
 ミサイル損傷期待値は2つありますが、核ミサイルの場合は、核中和装置の防御突破率が高い50トン副砲10基、非核弾頭ミサイルの場合は核中和装置が関係有りませんので、攻撃力3100砲塔群による、損傷期待値です。
 相変わらずですが、ゾダーンのバトルライダーを目標にしました。

    表11  帝国が使用する粒子加速砲損傷期待値ミサイルとの比較)

BW21_FIG11.GIF - 4,976BYTES

 重装甲(装甲DM=8)のバトルライダーを目標にしているため、主砲の特典、攻撃力が9を超えた分だけ増える追加損傷の効果も、ほとんどありません。
 損傷表を使う回数は、Tクラス粒子加速砲でも11回Pクラス7回Hクラス1回だけでした。
 外部損傷表放射線損傷表の2つを使いますので、実際の損傷数は、上記の2倍だと考えておけば良いでしょう。
 損傷期待値は、最大火力のTクラスでも兵器損傷16.8回、燃料損傷4.0回探知器損傷4.6回通常ドライブ0.9回です

 核ミサイルの場合、命中と防御突破を合わせて、7割が有効になりました。
 7発核ミサイル1回ずつ外部損傷放射線損傷を使うわけですから、合計14回の損傷です。
 兵器損傷8.8回、燃料損傷2.5回、探知器損傷0.2回、通常ドライブ0.6回の損傷を期待できました。
 粒子加速砲Pクラスとほぼ同じ損傷期待値ですが、兵器損傷探知機損傷が若干少ないのは、放射線損傷表DM+6を得られないためでしょう。

 最後に非核弾頭のミサイルですが、命中率は6+ですので、100砲塔群の内72発が命中します。
 外部損傷表72回使った結果は、兵器損傷32.1回と、燃料損傷10.0回。
 探知器損傷通常ドライブ損傷は与えられませんが、Tクラスの粒子加速砲に比べて2倍も多くの兵器損傷燃料損傷を与えていました。
 逆に考えると、武器設置点50個分ミサイル砲塔があれば、Tクラスの粒子加速砲と同じだけの壁損傷を与えられるということです。

 こういう数字を見てしまうと、粒子加速主砲の存在価値にまで、疑問を抱いてしまいますね。


   表12 ゾダーンが使用する粒子加速砲損傷期待値ミサイルとの比較)

BW21_FIG12.GIF - 4,964BYTES

 ゾダーンが使用する粒子加速砲の命中率は、帝国が使用する粒子加速砲に比べて半分前後しかありませんので、損傷期待値もほぼ半分になります。
 これはコンピュータのモデル差もありますが、最大の原因は目標の持つ移動力の違いにありました。
 目標の移動力が大きい場合、もともとの命中率が高い粒子加速砲は、移動力の影響が小さくて済むのですが、攻撃力の低いミサイルはもともとの命中率も低いため、移動力の影響を大きく受けてしまうのです。
 その結果が、表12に現われました。

 ゾダーン粒子加速砲Sクラス)と、同じ数の兵器損傷を与えようとするならば、核ミサイルの場合で100トン副砲124基武器設置点1,240個分)、非核弾頭ミサイルの場合で三連架砲塔360基武器設置点360個分)装備しなければならないのです。
 武器設置点1,240個を設けるためには、船体12万4千トンが、武器設置点360個のためには、船体3万6千トンが必要です。
 こうして比較すると、粒子加速砲がとても有り難い兵器だと思えてきました。

 帝国粒子加速砲ミサイルに見劣りするため、存在理由もありませんが、ゾダーン粒子加速砲ミサイルが頼りにならないため、存分に活躍できるのです。


 念のため、帝国巡洋艦装甲DM=6移動力3)を攻撃する場合の損傷期待値も計算してみました。

   表13 ゾダーンが使用する粒子加速砲損傷期待値ミサイルとの比較)

BW21_FIG13.GIF - 4,972BYTES

 再び、非核弾頭のミサイル兵器損傷燃料損傷の期待値で、優勢になりました。
 ゾダーンが、帝国巡洋艦を攻撃する場合、粒子加速砲よりも非核弾頭のミサイルを用いた方が、効率的なのです。

 ひょっとしたら帝国バトルライダーのように、装甲DM=9移動力6を両立させていること自体が、極めて特殊な例外だと考えるべきかも知れません。
 そんな特殊なバトルライダーを仮想敵にしなければならないゾダーンは、大変です。
 他に選択の余地はないのですが。




結論


 今回は、核ミサイル有効率と、その威力について、考察してみたつもりです。
 しかし実際は、核ミサイル有効性を否定するような流れになってしまいました。

 核ミサイルにとって最大の天敵は、核中和装置です。
 散乱砂砲レーザー兵器などの防御兵器は、数を集中させることで飽和させることも可能でしたが、核中和装置は絶対に飽和しません。

 また、テックレベル15でしか装備できない、防御力9核中和装置は、ことさらに強力でした。
 ゾダーン100トン副砲が撃つ攻撃力A核ミサイルでさえも、命中した6分の5を無効化してしまうのです。
 攻撃力7以下核ミサイルは、100%無効化されました。

 帝国ゾダーンを攻撃する場合も、防御力6核中和装置が邪魔になります。
 ミサイル攻撃の主力である攻撃力3核ミサイルが、36分の35も無効化されてしまいました。
 非核弾頭のミサイルを用いた方が、より多くの損傷を与えられるでしょう。

 これらのことから考えて、防御力の低い核中和装置しか使えない、テックレベル13以下の海軍ならば、核ミサイル有効性を増してくるかも知れません。
 ソードワールズ海軍主力艦を設計する際に、じっくりと考えてみます。


 核ミサイル有効性が否定されてしまいましたので、次回は、ミサイル以外の兵器について、有効率損傷期待値を比べてみようと思います。


2008.11.29 初投稿