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The Best Weapon |
最強兵器 決定戦 第35回(個人戦闘1) 近接戦闘 |
MEGA
TRAVELLER |
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海兵隊員のカトラスは |
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実際の刀剣戦闘はこんな簡単に比較できるものではありませんが、あくまでメガトラの個人戦闘ルール上での比較ですから、これで良いのです。 どの武器も、至近距離と近距離、双方での戦闘に使用可能でしたから、射程の優劣はありません。 個人的には、長さ3メートルの槍や矛は「2マスの距離まで届く」が、通常の刀剣類は「1マスまでしか届かない」などとハウス・ルールを付け加えたいところです。 私の主観(趣味と偏見)によって選び出した、9種類の近接戦闘武器について、諸元を下の表1にまとめました。 2010.09.20 追加。 「素手」と「棒きれ」を追加し、近接戦闘武器は9種類になりました。 また、エラッタより、銃剣のダメージを「2」に変更しています 表1 近接戦闘武器の諸元(貫通力、防御力、ダメージ) |
武器の掲載順序は、その武器が備えている貫通力を基準にしてあります。 |
数字はダメージポイントを表していますが、標準的な兵士(海賊)の耐久力を4/5だと考えました。 |
対宇宙服(装甲値6) |
再び、プレイヤース・マニュアルを開きます。 近接戦闘の命中率は、 難易度〈易〉、〈武器技能〉、筋力、〈防御側武器〉、1ラウンド(確定) となっておりました。 難易度〈易〉なので、基本的には3+の目で命中する訳です。 攻撃側の乗組員と海兵隊員は、カトラスについて最低限の訓練を受けていると考えますから、〈武器技能〉の技能レベルは1。 筋力は平均的なキャラクターだとして、その範囲5〜9と決め、DM+1とします。 攻撃側のDMは+2になりました。 目標となった〈防御側〉の武器技能は難しいところですが、相手側も技能レベル−1としておきましょう。 近接戦闘武器が持っている「防御力」は、この命中判定の際に加算する、と解釈をしています。 目標が戦斧を持っている場合、「防御力」は1ポイント。 技能レベルと合わせて、防御側のDMは−2です。 攻撃側と防御側のDMを足し合わせると、±0になりました。 ですから、攻撃は3+で命中します(する筈です)。 移動DMや回避によるマイナスDMは近接戦闘にも適用されるのですが、計算が面倒になりますので、とりあえず今回は、双方が立ち止まって(移動DM=0、回避なし)斬り合いを行なっている、と考えました。 命中判定のサイコロの目によって変化する、「無貫通状態」の兵器によるダメージを下の表3に示します。 表3 無貫通兵器のダメージ期待値(成功値が12+〜−5の範囲) |
商船の乗組員や海兵隊員(カトラス:貫通力3)から、海賊(宇宙服:装甲値6)を攻撃した場合と、 |
海賊(戦斧:貫通力8)から、商船の乗組員(宇宙服:装甲値6)を攻撃した場合、この「部分貫通」状態を参照します |
前述の通り、乗組員から海賊兵士への攻撃は「無貫通」。 |
海兵隊員から海賊兵士への攻撃は「無貫通」。 |
商船乗組員と海賊兵士の無力化率は、乗組員側の練度が+1の状態で、対等になりました。 |
同様に海兵隊員がカトラス(防御2)を剣(防御3)に持ち替えた場合ですと、海兵隊員の優位がさらに増してきます。 |
棒きれで近接戦闘を行なう場合、防御力が「0」であるため、多くの場合、乗組員一撃で殺されてしまうようです。 |
海兵隊員の場合は、装甲値18のバトルドレスで守られているため、まだ、それほど危険なことにはなりません。 |
対宇宙服(装甲値3以下) |
防御側が(攻撃側である商船の乗組員も)宇宙服を着ておらず、もっと軽くて動きやすい防具を着用しているとした場合、斬り合いの結果はどのように変わるでしょうか。 双方が宇宙服を着用していないのであれば、船内の空気を抜くといった荒業はどちらも実行できなくなります。 もっとも中には、味方を犠牲にしても敵の全滅を謀ろうとする海賊がいるかも知れませんが。 再び、商船の乗組員(カトラス装備)と海賊兵士(戦斧装備)の斬り合いを、考えてみましょう。 海兵隊員がバトルドレスを脱いで戦うことは、必然性がないので考えません。 双方の防具は、装甲値2〜3のメッシュやフラック・ジャケットを想定します。 この場合、カトラス(貫通力3)は、それらの装甲に対して「部分貫通」となりました。 その代わり、戦斧(貫通力8)の攻撃は、同じ防具を「完全貫通」してしまう訳なのですが。 部分貫通の兵器によるダメージは表4にて掲載済みですから、今度は「完全貫通」によるダメージのみを表11に示しました。 表11 完全貫通兵器のダメージ期待値(成功値が12+〜−5の範囲) |
戦斧を持った海賊は、難易度〈易〉のDM−1ですから再び「4+」の欄を見ます。 |
両者の防具が薄く(装甲値が低く)なったため、斬り合いの戦闘結果は、かなりスプラッタな情景になってきたようです。 |
防具がさらに薄くなり、カトラスと戦斧の双方が「完全貫通」になったため、戦斧のアドバンテージが失われてしまいました。 |
海賊兵士の練度が1つ高い場合に、剣を持った乗組員と戦斧を持った海賊兵士は、対等の命中率、ダメージ期待値、無力化期待値を持つようになりました。 |
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メガトラで近接戦闘をする場合、命中判定の前に、近接戦闘に入れるかどうかの判定を行なう必要があったのです。 その難易度は、下記のように決められていました。 難易度〈並〉、敏捷力(対立)、1ラウンド(確定) 技能レベルや装備の有無は影響しませんから、標準的な(敏捷力が5〜9の範囲にある)キャラクター同士ならば、7+で成功するでしょう。 この行為に失敗した場合は、攻撃をかわされた(もしくは、防がれた)ということになるようです。 +DMがほとんど得られない状態で、7+の成功判定というのは、ちょっと辛い条件です。 近接戦闘の成功率は、36分の21ですから、58.3%にまで減じてしまうでしょう。 近接戦闘に入るために、まずは、難易度〈並〉で成功判定を行ない、それに成功してから、難易度〈易〉の命中判定を行なう。 二段構えの判定を行なうことで、メガトラの近接戦闘は命中率が低い代わりに、命中した際のダメージが大きい、という風にしているのかも知れません。 キャラクターの敏捷力の優劣によって、どの程度、近接戦闘に入れる確率が変化するのか、下の表15にまとめてみました。 表15 近接戦闘に入れるか、入れないかの成功率 |
攻撃側と防御側の「敏捷力DM」が等しい場合、敏捷力DMは打ち消しあって「0」になりますから、成功率は〈並〉で7+のまま。 |
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