放射線損傷表において、稀に「乗組員−N」の損傷を受けることがあります。 この「乗組員−N」の損傷は、放射線損傷表以外にも、内部損傷表、致命的損傷表の中に存在します。 それらをまとめて、ここで考察してしまうことにしました。
乗組員−N
乗組員の部門がN個、失われます。 乗組員び部門数が、初期レベル(定員)の半分未満になってしまったら、射撃や破損箇所の応急修理は不可能になります。 受動的防御や移動、ジャンプは可能ですが、乗組員が全滅してしまえば、それも不可能になります。
「乗組員−N」の損傷が発生するためには、いくつか必要な条件があります。
外部損傷表で「内部損傷」の目を出し、内部損傷表で「乗組員−N」を出すか、外部損傷表で「致命的損傷」の目を出し、致命的損傷表で「乗組員−N」を出す場合。
これは、外部損傷表における損傷(内部損傷表/致命的損傷表での振り直し)の項でも考察しましたが、主砲クラスの粒子加速砲か中間子砲、あるいは核ミサイルによる攻撃が必要です。 その期待値は、装甲DMが0の場合でも1.4%、装甲DMが1で0.7%、装甲DMが2で0.2%という、極めて小さい数値でした。 そして、目標艦の装甲DMが3以上あれば、外部損傷表で「内部損傷」や「致命的損傷」を出すことはあり得ません。
主砲クラスの粒子加速砲か中間子砲で攻撃されて、放射線損傷表で「乗組員−N」を出す場合。 その期待値は、装甲DMが0の場合で33.3%、装甲DMが1で25.0%、装甲DMが2で16.7%という、装甲DMが3の場合で11.1%、装甲DMが4で5.6%、装甲DMが5で2.8%です。 意外なことに、副砲以下の粒子加速砲や中間子砲、核ミサイルによる攻撃では、放射線損傷表で「乗組員−N」が出ることは、あり得ないと分かりました。 また例え主砲クラスの粒子加速砲であっても、目標艦の装甲DMが6以上であれば、「乗組員−N」の損傷が出る可能性は無くなります。
中間子砲による攻撃であれば、それが主砲であっても副砲であっても、放射線損傷表と内部損傷表で「乗組員−N」を出す可能性は存在していますが、これは例外として考えます。 中間子砲による損傷は、後の項でまとめて考察しますので、お待ちください。
以上のようにメガトラベラーの宇宙戦闘ルールでは、中間子砲以外の兵器による攻撃で、「乗組員−1」の損傷を受けること事態が、極めて稀な事例になっているようなのです。
そして乗組員の部門数は船体1,000トンに付き1部門ですから、7千トンの機動砲台は7、2万トンのバトルライダーは20、20万トンの戦艦は200の耐久力を持っていることになります。 5千トン以下の艦艇でなければ、「乗組員−N」の損傷が初期レベルの半分以上蓄積して影響を及ぼすことは、まずあり得ないのではないでしょうか。
損害を受けることが稀で、さらに乗組員の耐久力が十分大きいとしたならば、「乗組員」の損害に備えて交代要員を用意することは、単なる無駄と思えてきました。 CT「宇宙海軍」のルールでは、乗組員の耐久力が、乗組員人数の対数(9人以下は耐久力1、10〜99人で耐久力2、100〜999人が耐久力3、1,000人以上で耐久力4)という小さな数字でしたので、交替要員の存在は必須でしたが……。
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