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The Best Weapon
15th stage
 ( Tactical Point
)

最強兵器 決定戦
第15回
 (戦術ポイント)

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MEGA TRAVELLER
 


 

最も効率の良い、戦術ポイント使い方


 大型戦闘艇を活用した艦隊戦について、考察をしています。

 以前の考察でも何度か触れましたが、大型戦闘艇は凶悪な存在でした。
 搭載する武装は貧弱(テックレベル13以上で攻撃力2、12以下ならば攻撃力1)なのですが、何と言っても、数があります。
 核ミサイルだけは、核中和装置の使用で防げますが、非核弾頭のミサイルレーザーによる攻撃は、防御射撃でも防ぎきれません。
 演習の結果、場合によってはバトルライダーさえも、撃破されてしまうことが分かりました(演習のM04〜M05)。

 防御射撃は、第11回で考察済みです。
 今度は、大型戦闘艇を撃破するための防御兵器について考察しようと思いましたが、その前に、戦術ポイントの使い方を良く検討しておく必要があると気付きました。

 大型戦闘艇は、その移動力(−6)とサイズDM(−2)の相乗効果で、攻撃がなかなか命中しません。
 しかし大型艦艇は、使える戦術ポイントの量で、大型戦闘艇に優っています。
 戦術ポイントの活用によって低い命中率を向上させ、多数の命中を得ることが出来る筈でした。

 では、その戦術ポイントの使い方で、最も効率の良い使い方は、どんな使い方なのでしょうか?

 今回は、戦術ポイントの利用効率について、考察します。




考察の進め方


 戦術ポイントを攻撃に使う場合、その評価は比較的、簡単でした。
 どれだけ命中弾数が増えるのか、計算するだけで良いのです。

 そんな訳で、例の如く、期待値計算を行ないました。

 命中率の同じ砲塔群が、36個あると仮定します。
 例えば、命中率が10+ならば、命中期待値は36分の6ですから、36砲塔群の命中弾数は、6/36×36=6でした。
 命中弾数の期待値は、6発になります。

 使える戦術ポイントも、36ポイントを使えるとしました。
 1つの命中判定に使える戦術ポイントの最大値は、4ポイントとします。
 すると、この36ポイントの使い方は、

1ポイントずつ、36砲塔群に使う
 (命中率+1の砲塔群36個

2ポイントずつ、18砲塔群に使う
 (命中率+2の砲塔群18個と、変わらない命中率の砲塔群18個

3ポイントずつ、12砲塔群に使う
 (命中率+3の砲塔群12個と、変わらない命中率の砲塔群24個

4ポイントずつ、9砲塔群に使う
 (命中率+4の砲塔群9個と、変わらない命中率の砲塔群27個

 以上のような、4つのパターンに分けられました。
 戦術ポイントを使わない(使えない)砲塔群は、命中率も向上しませんが、そのままの命中率で攻撃を行なうとします。

 それぞれの場合について、命中弾数の期待値を計算し、期待値がどれだけ増えたか、増加分を比較することで、戦術ポイント利用効率を比べます。




戦術ポイントの利用効率比較−1


 広い範囲(15+3+)の命中率で、それぞれ最も効率の良い使い方を見つけ出します。
 それぞれの表の中で、期待値の増加分が最も大きいものを、赤字で示しました。

             
表1    命中率15+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

14+×36

0.0

0.0

15+

+2

13+×18

0.0

0.0

期待値

+3

12+×12

0.33

0.33

0.0

+4

11+×9

0.75

0.75


             表2    命中率14+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

13+×36

0.0

0.0

14+

+2

12+×18

0.5

0.5

期待値

+3

11+×12

1.0

1.0

0.0

+4

10+×9

1.5

1.5


             表3    命中率13+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

12+×36

1.0

1.0

13+

+2

11+×18

1.5

1.5

期待値

+3

10+×12

2.0

2.0

0.0

+4

9+×9

2.5

2.5


             表4    命中率12+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

11+×36

3.0

2.0

12+

+2

10+×18

3.5

2.5

期待値

+3

9+×12

4.0

3.0

1.0

+4

8+×9

4.5

3.5


             表5    命中率11+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

10+×36

6.0

3.0

11+

+2

9+×18

6.5

3.5

期待値

+3

8+×12

7.0

4.0

3.0

+4

7+×9

7.5

4.5


 命中率15+から11+までの範囲では、戦術ポイントを集中して利用した方が、効率が高いと分かりました。

             表6    命中率10+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

9+×36

10.0

4.0

10+

+2

8+×18

10.5

4.5

期待値

+3

7+×12

11.0

5.0

6.0

+4

6+×9

11.0

5.0


 命中率10+において、1つの砲塔群に3ポイント使っても、4ポイント使っても、戦術ポイントの利用効率は変わりません。

             表7    命中率9+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

8+×36

15.0

5.0

9+

+2

7+×18

15.5

5.5

期待値

+3

6+×12

15.3

5.3

10

+4

5+×9

15.0

5.0


 命中率9+は微妙な違いですが、1つの砲塔群に2ポイント使う場合が、最も効率の良い使い方となっています。

             表8    命中率8+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

7+×36

21.0

6.0

8+

+2

6+×18

20.5

5.5

期待値

+3

5+×12

20.0

5.0

15

+4

4+×9

19.5

4.5


             表9    命中率7+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

6+×36

26.0

5.0

7+

+2

5+×18

25.5

4.5

期待値

+3

4+×12

25.0

4.0

21

+4

3+×9

24.5

3.5


             表10    命中率6+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

5+×36

30.0

4.0

6+

+2

4+×18

29.5

3.5

期待値

+3

3+×12

29.0

3.0

26

+4

2+×9

28.5

2.5


             表11    命中率5+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

4+×36

33.0

3.0

5+

+2

3+×18

32.5

2.5

期待値

+3

2+×12

32.0

2.0

30

+4

1+×9

31.5

1.5


             表12    命中率4+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

3+×36

35.0

2.0

4+

+2

2+×18

34.5

1.5

期待値

+3

1+×12

34.0

1.0

33

+4

0+×9

33.75

0.75


             表13    命中率3+の場合

 

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

命中率

+1

2+×36

36.0

1.0

3+

+2

1+×18

35.5

0.5

期待値

+3

0+×12

35.33

0.33

35

+4

−1+×9

35.25

0.25


 命中率8+から3+の範囲では、戦術ポイントを広く浅く利用した方が、効率も良いようです。



戦術ポイントの利用効率比較−2


 前項で見つけ出した、それぞれの命中率における戦術ポイントの効率の良い使い方をまとめると、表14のようになりました。


          表14   戦術ポイントの利用効率の比較

命中率

期待値

消費する

命中率×

命中

期待値の

戦術ポイント

砲塔群数

期待値

増加分

15+

0

+4

12+×9

0.75

0.75

14+

0

+4

11+×9

1.5

1.5

13+

0

+4

10+×9

2.5

2.5

12+

1

+4

9+×9

4.5

3.5

11+

3

+4

8+×9

7.5

4.5

10+

6

+4

6+×9

11.0

5.0

+3

7+×12

9+

10

+2

7+×18

15.5

5.5

8+

15

+1

7+×36

21.0

6.0

7+

21

+1

6+×36

26.0

5.0

6+

26

+1

5+×36

30.0

4.0

5+

30

+1

4+×36

33.0

3.0

4+

33

+1

3+×36

35.0

2.0

3+

35

+1

2+×36

36.0

1.0

 

 命中率8+の時に戦術ポイントを1ポイントずつ使って、36砲塔群の命中率を向上させる使い方が、最も利用効率高い分かります。
 それでも、戦術ポイントを36使って、ようやく命中弾数が6発増えるだけなのですが。

 実際は、そんなに都合良く、命中率8+の兵器があるとも限りませんし、その命中率8+の兵器が、敵に対して最も効果的だとも限りません。
 そんな場合には、命中弾数の増加分(表14の右端の数値)を見比べて、じっくりと検討することになるでしょう。


 例えば、デンドリーン級巡洋艦が、ゾダーンの大型戦闘艇を、遠距離で攻撃する状況を想定します。
 使える戦術ポイントは、78ポイントとしました。

 デンドリーン級に搭載された様々な兵器類の中で、大型戦闘艇に対して効果的なものは、中間子主砲N、攻撃力9のミサイル副砲10基、攻撃力3のミサイル砲塔群40、攻撃力9のビーム・レーザー砲塔群10です。
 それぞれの命中率は、中間子主砲11+ミサイル副砲9+ミサイル砲塔群12+ビーム・レーザー12+でした。

 中間子主砲は最も強力な兵器ですので、戦術ポイント4を最優先で使い、命中率を11+から7+に引き上げます(残り74ポイント)。
 次に強力な兵器は、10基のミサイル副砲です。
 命中率9+ですから戦術ポイント2を使い、命中率を7+まで引き上げました(残り54ポイント)。

 次に使うべき兵器は、40個のミサイル砲塔群でしょう。
 命中率12+ですから戦術ポイント4を使い、と言いたい所ですが、ちょっと待って考えてみて下さい。
 命中率12+戦術ポイント4を使っても、期待値の増加分は3.5しかありません。
 それに対し、命中率9+戦術ポイント4を使うならば(戦術ポイント2を使った場合の増加分5.5には劣りますが)、増加分は5.0もありました。
 命中率9+ミサイル副砲に使用する戦術ポイントを、2から4に増やす方が、命中率12+ミサイル砲塔群戦術ポイントを費やすよりも、利用効率はずっと高くなるのです。

 10基のミサイル副砲で使う戦術ポイントを2から4へ増やしました(残り34ポイント)。
 命中率は、9+から5+に向上します。
 残りの戦術ポイントは34ですから、ミサイル砲塔群8つに4ポイントずつ、1つに2ポイントを使うことにしました。
 命中率は、8+砲塔群、10+砲塔群、12+31砲塔群になります。
 ビーム・レーザーに回す戦術ポイントは残っていません。



結論


 戦術ポイントの使い方で、最も効率の良い使い方を見つけました。
 この結果は、さっそく演習に活用しようと思います。

2008.09.21 初投稿