saved from url=(0079)http://kemkem-web.web.infoseek.co.jp/hukkou2/yamanakasan/bw1/Best_Weapon_1.html --> r> saved from url=(0079)http://kemkem-web.web.infoseek.co.jp/hukkou2/yamanakasan/bw1/Best_Weapon_1.html --> r> saved from url=(0079)http://kemkem-web.web.infoseek.co.jp/hukkou2/yamanakasan/bw1/Best_Weapon_1.html --> r> saved from url=(0079)http://kemkem-web.web.infoseek.co.jp/hukkou2/yamanakasan/bw1/Best_Weapon_1.html --> r> >r> r> r> r> r>



 

The Best Weapon
19st stage (
Main Gun 2)

最強兵器 決定戦
第19回 (主砲2)

LINE1.GIF - 286BYTES
MEGA TRAVELLER
 



 (個艦戦力)で勝てなければ、で挑むべし。

 ここしばらく、大型戦闘艇という小物の考察ばかりが続きましたので、久しぶりに、主砲を考察してみましょう。
 何と言っても、主力艦による艦隊決戦
は「漢のロマン」ですから。

 ぼちぼち、ゾダーン連盟主力艦(バトルライダーや巡洋艦)デザインをする必要を感じています。
 大型戦闘艇空母だけでは、演習も面白くありません。

 さて、ゾダーン連盟テックレベルは14です。
 当然、主力艦の設計はテックレベルに合わせて行なう訳ですが、帝国の主力艦を真似して、テックレベル14で作り直すだけでは不十分です。
 テックレベルが異なれば、色々と設計思想が変わってきますし、仮想敵の存在も重要な要素だからです。

 ゾダーン連盟の仮想敵は、帝国です(500年近くも戦争を続けてきて、今更、仮想敵も何もありませんが)。
 帝国テックレベルは15でした。
 高いテックレベルによって建造された主砲スクリーンコンピュータなどの兵器類は、圧倒的なハンデを作り出しています。

 それでもゾダーン連盟の海軍は、戦わなければなりません。
 帝国の侵略行為から、ゾダーン連盟の領土と人民を守るためには、テックレベルの劣勢を覆せるだけの艦艇と、それを活かしたドクトリンが必要です。

 テックレベルの差は決定的なものですから、同数の力で勝利することは望めません。
 しかし個艦戦力で劣っていたとしても、数を揃えれば、帝国に打ち勝つことは可能な筈です。

 ゾダーン連盟の海軍が帝国海軍に打ち勝つために必要な、主力艦(バトルライダーや巡洋艦)に搭載される主砲について、考察してみます。




中間子主砲の有効率
バトルライダーを攻撃した場合

 
 中間子砲は、その攻撃が命中して、スクリーンと船体形状の防御を突破さえすれば、ほぼ確実に目標を撃破できる兵器です。
 テックレベルが1つ低くても、中間子砲を使わない理由はありません。
 問題は、テックレベル1つ分のハンデがあった場合、どれだけ、中間子砲有効率が低くなるかということなのですが。

 ゾダーン連盟テックレベル14です。
 使える中間子砲のクラスは、、の5つがありました。
 これらの中間子砲が命中した場合の損傷期待値は、以下のようになります。


           表1     中間子砲の損傷期待値

中間子主砲クラス

H&G

致命的損傷

13.5

10.7

6.4

3.8

3.3

燃料タンク破壊

2.0

1.8

1.4

1.0

0.9

88.0%

84.8%

78.4%

65.4%

61.0%

撃破率

100.0%

99.9%

98.8%

93.5%

91.2%

スクリーン損傷

9.0

8.0

6.5

4.5

4.0

探知機損傷

8.5

7.6

6.1

4.3

3.8

乗組員損傷

6.5

5.8

4.7

3.3

2.9

ジャンプドライブ損傷

5.0

4.4

3.6

2.5

2.2

パワープラント損傷

4.0

3.6

2.9

2.0

1.8

兵器損傷

2.0

1.8

1.4

1.0

0.9

コンピュータ損傷

1.0

0.9

0.7

0.5

0.4


 まず、内部損傷表で、燃料タンク破壊の損傷を与える可能性が、88.0〜61.0%もありました。
 これだけでも目標となった艦艇は、動力切れで動けなくなるでしょう。
 運悪く、燃料タンク破壊を与えられなかったとしても、たくさんの致命的損傷がありますから、爆発、艦橋破壊、などの損傷で、行動不能になる可能性は高いのです。

 それらの期待値を計算した結果、中間子砲が命中した(そして、中間子スクリーンと船体形状による防御を突破した)場合の撃破率は、100〜91.2%になりました。
 Gクラスの中間子砲でさえ、防御を突破すれば90%以上の確率で、目標を撃破できるのです。
 しかし後で判明しますが、Gクラスの中間子砲は、目標の防御を突破できる可能性がほとんどありませんでした。
 目標のパワープラントが停止していて、通常ドライブも中間子スクリーンも、コンピュータも停止している状態ならば、防御の突破は容易なのですが。


 また、多くの方の協力によって、帝国の主力艦バトルライダー巡洋艦であることが判明してきています。

 そこで、ゾダーンの主力艦が攻撃する最優先目標は、2〜4万トン級サイズDM=+1)、船体形状1(針状)、移動力6、コンピュータモデル=9のバトルライダーということにしました。

 巡洋艦の移動力は6もありませんが、移動力6バトルライダーよりは、ずっと戦い易い相手でしょう。
 バトルライダーを目標の基準として計算すると、中間子主砲有効率は以下のようになりました。

 有効率 = 命中率 × 中間子スクリーン突破率 × 船体形状突破率 (%)

     表2  中間子主砲有効率ゾダーンが、帝国を攻撃した場合)

中間子主砲クラス

H&G

命中率

近距離

8+

41.7%

8+

41.7%

8+

41.7%

8+

41.7%

遠距離

10+

16.7%

10+

16.7%

10+

16.7%

10+

16.7%

中間子スクリーン

6+

72.2%

7+

58.3%

9+

27.8%

11+

8.3%

突破率

船体形状

4+

91.7%

5+

83.3%

6+

72.2%

7+

58.3%

突破率

有効率

近距離

27.6%

20.3%

8.4%

2.0%

遠距離

11.0%

8.1%

3.3%

0.8%

損傷回数

18

16

13

9

8


 考察の第1回「主砲」で計算した有効率と、ずいぶん数値が違います。
 命中判定、2回の(スクリーンと船体形状による)突破判定それぞれに、コンピュータのモデル差によるDM=−1を加えた結果ですが、有効率が極端に低くなってしまいました。
 一般的な戦闘距離が、遠距離だと想定するならば、有効率Sクラス11.0%Qクラス8.1%しかありません。

 Mクラス3.3%H&Gクラス0.8%は、論外です。
 撃破率が90%以上あっても、有効率がこれほど低くては、当てに出来ません。

 一方、帝国ゾダーンを攻撃した場合の有効率は、以下のようになります。
 ゾダーンバトルライダーも、数万トンサイズサイズDM=+1)、船体形状1、移動力6、装甲DM=9で設計されたと仮定しました。

     表3  中間子主砲の有効率(帝国が、ゾダーンを攻撃した場合)

中間子主砲クラス

命中率

近距離

6+

72.2%

6+

72.2%

6+

72.2%

6+

72.2%

遠距離

8+

41.7%

8+

41.7%

8+

41.7%

8+

41.7%

中間子スクリーン

2+

100%

3+

97.2%

5+

83.3%

7+

58.3%

突破率

船体形状

2+

100%

2+

100%

3+

97.2%

5+

83.3%

突破率

有効率

近距離

72.2%

70.2%

58.5%

35.1%

遠距離

41.7%

40.5%

33.8%

20.3%

損傷回数

19

17

14

10


 帝国の主力艦が装備しているNクラス中間子主砲有効率は、遠距離でも33.8%、近距離なら58.5%もあります。
 考察の第1回で有効率が低いと判断されていたJクラス中間子砲も、20.3%とまずまずの数値でした。
 テックレベルの低い敵艦を目標とするならば、Jクラス中間子砲も有効なのです。
 ジオネッティ型軽巡洋艦ウィンド型攻撃空母に搭載されている中間子砲も、意味があったということですね。
 これで安心して、データのコンバートが出来ます。

 その一方で、ゾダーン側有効率は、低調でした。
 帝国Nクラス中間子主砲を基準として有効率を比較するなら、ゾダーンMクラス10分の1Qクラス4分の1Sクラス3分の1しか有効率がありません。

 近距離で戦闘を行なえるのならば、帝国Nクラス中間子主砲有効率58.5%を基準として、ゾダーンMクラス8.4%7分の1)、Qクラス20.3%3分の1)、Sクラス27.6%2分の1)という有効率になりますから、若干、ハンデは縮まります。

 帝国側は、距離を保ち、遠距離のままで戦う方がテックレベルの差を活かせて有利。
 ゾダーン側は、テックレベルの差をカバーするため、距離を詰めて近距離砲戦を挑まなければならない、ということが分かりました。
 もちろん、これは双方の艦隊が、中間子砲装備のバトルライダーを用いている場合に限りますが。


 この比率を艦艇数に当てはめるならば、有効率の低さを補うために必要な艦艇数は、Mクラス搭載のバトルライダー3.2倍Qクラス2.1倍Sクラス1.75倍だと分かりました。
 近距離戦闘に持ち込めた場合は、Mクラス2.7倍Qクラス1.7倍Sクラス1.5倍の艦艇数が必要です。

 あまり意味はないと思いますが、念のため計算したところ、あるいはGクラス搭載のバトルライダーを建造した場合、6.5倍(近距離戦闘ならば5.4倍)の艦艇数が必要でした。




粒子加速砲の有効率
バトルライダーを攻撃した場合

 
 粒子加速砲は、極めて命中率の高い兵器です。
 中間子砲は、遠距離での命中率が極端に悪化してしまいますが、粒子加速砲の命中率は、近距離でも遠距離でも、変わることがありません。

 また、粒子加速砲に対する防御手段が、装甲以外に存在しないことも重要でしょう。
 中間子砲の場合、スクリーンや船体形状による突破判定が必要ですから、2回の突破判定それぞれで、コンピュータのモデル差によるDM=−1が加えられてしまいます。
 このDMにより、テックレベルの技術格差による影響が、さらに大きくなってしまうのだと分かりました。

 粒子加速砲は命中判定に成功するだけで、損傷を与えられることが確定しますから、テックレベルの差による影響を受け難いのです。
 もっとも、粒子加速砲による攻撃で、重装甲(装甲DM=9)のバトルライダーに、どれだけの損傷を与えられるかが問題なのですが。


 考察の第2回「装甲1」より、装甲DM=9のバトルライダー主砲火力がになるまで17回になるまで49回の兵器損傷が必要だと、分かっています(この兵器損傷回数は、MAG氏の作成したシャンテニ級バトルライダーの場合です)。

 テックレベル15の戦闘艦同士が戦うことを想定していた、考察の第1回では、そこまでしか計算しませんでした。

 しかし、テックレベルの技術格差を考慮するならば、Kクラスになるまでの兵器損傷ですと、その中間子砲テックレベル14の敵艦に対して有効だと判明しました。
 Kクラスよりも低い攻撃力のJクラス主砲が有効なのですから、それは明らかです。
 そこで、Jクラスより攻撃力の低い中間子砲について、有効率(命中率×防御突破率の積)と、撃破率(損傷期待値)を計算してみました。


     表4  中間子砲の有効率(帝国が、ゾダーンを攻撃した場合)

中間子主砲クラス

命中率

近距離

6+

72.2%

7+

58.3%

8+

41.7%

9+

27.8%

遠距離

8+

41.7%

9+

27.8%

10+

16.7%

11+

8.3%

中間子スクリーン

8+

41.7%

10+

16.7%

13+

0.0%

15+

0.0%

突破率

船体形状

6+

72.2%

7+

58.3%

9+

27.8%

11+

8.3%

突破率

有効率

近距離

21.7%

5.7%

0.0%

0.0%

遠距離

12.5%

2.7%

0.0%

0.0%

損傷回数

7

4

1

1


           表5     中間子砲の損傷期待値

中間子主砲クラス

致命的損傷

2.9

1.7

0.4

0.4

燃料タンク破壊

0.8

0.4

0.1

0.1

56.2%

37.6%

11.1%

11.1%

撃破率

88.1%

70.4%

26.2%

26.2%

スクリーン損傷

3.5

2.0

0.5

0.5

探知機損傷

3.3

1.9

0.5

0.5

乗組員損傷

2.5

1.4

0.4

0.4

ジャンプドライブ損傷

1.9

1.1

0.3

0.3

パワープラント損傷

1.6

0.9

0.2

0.2

兵器損傷

0.8

0.4

0.1

0.1

コンピュータ損傷

0.4

0.2

0.1

0.1


 帝国ゾダーンを攻撃した場合、なんとFクラスの中間子主砲であっても、十分有効であると判明しました。
 兵器損傷を受けて出力の低下した中間子砲でも、ゾダーンSクラスより、まだまだ有効率が高いのです。
 損傷期待値も燃料タンク破壊の確率が56.2%、合計の撃破率88.1%と、十分な数値でした。

 さすがに、Cクラスまで損傷を受けると、有効率2.7〜5.7%まで下がり、撃破率70.4%と減少しますので、そろそろ戦列から離脱することになるでしょう。
 それでも、中間子主砲の有効率がゼロになる条件は、攻撃力9副砲レベル)に低下するまでありません。
 Nクラスの主砲Cクラスに低下するまで、耐えられる兵器損傷の回数は、MAG氏のシャンテニ級バトルライダーで61回、私の設計したノリキアン型バトルライダーで55回でした。

 ゾダーン中間子砲が、40回程度の損傷(Sクラス→M)を受けるだけで、有効率を大きく減じてしまうことに比べると、とても悲しくなります。


 主砲クラスの粒子加速砲による兵器損傷の期待値は、損傷回数1回当たり、1.53です。
 61÷1.53=39.9 より、目標となったバトルライダーを撃破する(その主砲火力をC以下まで下げる)ためには、40回の損傷回数が必要でした。

 Gクラス粒子加速主砲1発命中した場合の損傷回数は、それぞれ9回、5回、1回ですから、32回の損傷回数を得るためには4.4回、8.0回、40回の命中が必要になります。
 小数点以下の命中回数は切り上げされて、5回、8回、40回に増えました。

 命中率から求めた有効率と、必要な命中回数を掛け合わせると(主砲火力がC以下になるまでの)撃破率が出てきます。
 その計算結果を、以下の表6に示しました。


     表6  粒子加速砲の有効率(ゾダーンが、帝国を攻撃した場合)

粒子加速砲クラス

命中率

近距離

6+

72.2%

7+

58.3%

8+

41.7%

遠距離

有効率

72.2%

58.3%

41.7%

損傷

装甲=0

18

14

8

回数

装甲=9

9

5

1

主砲がCになるまで

5

8

40

必要な命中回数

主砲がCになる

14.4%

7.3%

1.0%

までの撃破率


 意外と、粒子加速砲による撃破率が高いと分かりました。
 目標艦の主砲クラスに下げるまで、Sクラスの粒子加速主砲でも5発を命中させなければならないのですが、攻撃の有効率粒子加速砲なので、命中率と同じ)が高いおかげで、14.4%もあるのです。

 帝国中間子砲Nクラス有効率が遠距離で33.8%ですから、ゾダーンNクラス粒子加速砲7.3%14分の3)、Sクラス粒子加速主砲14.4%7分の3に相当します。

 近距離で戦闘を行なうならば、帝国Nクラス中間子主砲有効率58.5%
 これを基準として再計算すると、ゾダーンNクラス8分の1Sクラス4分の1という有効率になり、かえって不利になりました。

 帝国側テックレベルの差を活かすためには、距離を詰めて、近距離砲戦を挑む方が有利。
 ゾダーン側は、テックレベルの差をカバーするため、距離を保って遠距離戦に努める方が良い、ということが分かりました。
 これは、帝国側主力艦中間子砲装備、ゾダーン側主力艦粒子加速砲装備の場合に限るのですが、前項の結論とは正反対の結果が出ています。
 面白い結果ですね。


 この比率を艦艇数に当てはめると、遠距離戦闘において有効率の低さを補える艦艇数は、Nクラス搭載のバトルライダー2.2倍Sクラス1.6倍だと分かりました。
 近距離戦闘に持ち込まれた場合は、Nクラス2.9倍Sクラス2.0倍の艦艇数が必要です。

 ゾダーンのバトルライダーは、近距離戦に備えて中間子主砲を装備した艦、遠距離戦に備えて粒子加速主砲を装備した艦、2種類を半数ずつ合わせた混合編成をされていると考えるべきかも知れません。




中間子主砲の有効率
巡洋艦を攻撃した場合

 
 今度は、主砲搭載艦と攻撃目標を巡洋艦に変更して、有効率を比較します。

 巡洋艦の目標DMは、3〜8万トン級(サイズDM=+1)、船体形状1(針状)、移動力3、コンピュータモデル=9(ゾダーンは8)ということにしました。

 有効率 = 命中率 × 中間子スクリーン突破率 × 船体形状突破率 (%)

     表7
  中間子主砲の有効率(ゾダーンが、帝国を攻撃した場合)

中間子主砲クラス

H&G

命中率

近距離

5+

83.3%

5+

83.3%

5+

83.3%

5+

83.3%

遠距離

7+

58.3%

7+

58.3%

7+

58.3%

7+

58.3%

中間子スクリーン

6+

72.2%

7+

58.3%

9+

27.8%

11+

8.3%

突破率

船体形状

4+

91.7%

5+

83.3%

6+

72.2%

7+

58.3%

突破率

有効率

近距離

55.2%

40.5%

16.7%

4.1%

遠距離

38.6%

28.4%

11.7%

2.8%

損傷回数

18

16

13

9

8


 目標の移動力が小さくなったおかげで、有効率が一気に高くなりました。

 遠距離での有効率は、Sクラス38.6%Qクラス28.4%です。
 Mクラス11.7%は微妙ですが、H&Gクラス2.8%は、効かないということにしておきましょう。

 一方、帝国ゾダーンを攻撃した場合の有効率は、以下のようになります。

     表8  中間子主砲の有効率(帝国が、ゾダーンを攻撃した場合)

中間子主砲クラス

命中率

近距離

3+

97.2%

3+

97.2%

3+

97.2%

3+

97.2%

遠距離

5+

83.3%

5+

83.3%

5+

83.3%

5+

83.3%

中間子スクリーン

2+

100%

3+

97.2%

5+

83.3%

7+

58.3%

突破率

船体形状

2+

100%

2+

100%

3+

97.2%

5+

83.3%

突破率

有効率

近距離

97.2%

94.5%

78.8%

47.3%

遠距離

83.3%

81.0%

67.5%

40.5%

損傷回数

19

17

14

10


 かなり高い有効率です。
 帝国の主力艦が装備しているNクラス中間子主砲有効率は、遠距離でも67.5%、近距離なら78.8%ありました。
 Jクラス中間子砲も、40.5%と高い数値です。

 帝国Nクラス中間子主砲を基準として有効率を比較し、必要な艦艇数を求めると、ゾダーンMクラス搭載巡洋艦2.4倍Qクラス1.6倍Sクラスでも1.4倍の数が必要でした。
 近距離戦闘を行なう場合は、Mクラス2.2倍Qクラス1.4倍Sクラス1.2倍の艦艇数が必要です。
 バトルライダー同士の場合に比べて、戦力比が小さくなっているようです。

 巡洋艦同士の戦闘でも、テックレベルに優れた帝国側遠距離戦闘、劣るゾダーン側近距離戦闘を挑むべきだと分かりました。



 ふと、バトルライダー巡洋艦が対戦した場合の戦力比(艦艇数)について、疑問を感じたので、計算してみました。

 ゾダーンのバトルライダーが、帝国の巡洋艦と戦った場合、戦力比はMクラス搭載のバトルライダー1.7倍(近距離で1.9倍)、Qクラス1.1倍1.2倍)、Sクラス0.95倍1.0倍)です。
 戦力比は、ずいぶんと小さくなりました。
 そして、双方の主力艦が中間子砲装備艦であるにも関わらず、ゾダーンが遠距離戦を行なうべきだという結果が出ています。
 これは移動力の関係で、ゾダーン側が高い命中率を得ているということでしょう。

 反対にゾダーンの巡洋艦が、帝国のバトルライダーと戦った場合、戦力比はMクラス搭載の巡洋艦4.5倍(近距離で3.1倍)、Qクラス2.9倍2.0倍)、Sクラス2.5倍1.7倍)です。
 ゾダーンの巡洋艦は、相対的に、弱すぎるということが分かりました(それをカバーできるだけの建造コストならば、それでも構わないのですが)。

 ゾダーン海軍が、バトルライダー主力で編成されている理由も理解できます。
 弱い巡洋艦を、わざわざ艦隊戦に投入して、消耗させることもないでしょうから。




粒子加速砲の有効率
巡洋艦を攻撃した場合

 
 今度は、粒子加速砲搭載の巡洋艦です。

 巡洋艦は比較的、軽装甲(装甲DM=6)ですから、バトルライダーを攻撃した場合と比べれば、粒子加速砲の効果が高いでしょう。
 と思うのですが、巡洋艦の船体はバトルライダーの数倍のサイズを持つため、多くの兵器を搭載可能です。
 そのため、兵器損傷に関する耐久力も、大きくなっているのではないでしょうか。

 たびたび拝借しているMAG氏設計のデンドリーン級軽巡洋艦は、4万トン級の船体に、Nクラスの中間子砲を搭載しています。
 この中間子砲の攻撃力をCクラス以下に下げるためには、兵器損傷を82回も与えなければなりません。

 粒子加速砲による兵器損傷の期待値は、損傷回数1回当たり1.50です。
 装甲が薄くなったのに、兵器損傷の期待値は少なくなるという、面白い結果になっていますが、その分、通常ドライブ燃料タンクの損傷期待値が大きくなっていました。

 82÷1.50=54.7 より、目標となった巡洋艦を撃破する(その主砲火力をC以下まで下げる)ためには、55回の損傷回数が必要でした。

 Gクラス粒子加速主砲1発命中した場合の損傷回数は、それぞれ12回、8回、2回ですから、55回の損傷回数を得るためには4.6回、6.9回、27.5回の命中が必要になります。
 小数点以下の命中回数は切り上げされて、5回、7回、28回に増えました。

 命中率から求めた有効率と、必要な命中回数を掛け合わせると、撃破する(主砲火力がC以下になる)までの撃破率が出てきます。
 その計算結果を、以下の表9に示しました。


     表9 粒子加速砲の有効率(ゾダーンが、帝国を攻撃した場合)

粒子加速砲クラス

命中率

近距離

3+

97.2%

4+

91.7%

5+

83.3%

遠距離

有効率

97.2%

91.7%

83.3%

損傷

装甲=0

18

14

8

回数

装甲=6

12

8

2

主砲がCになるまで

5

7

28

必要な命中回数

主砲がCになる

19.4%

13.1%

3.0%

までの撃破率


 巡洋艦の、兵器損傷に関する耐久力は確かに大きかったのですが、移動力が低いことによる命中率の向上、軽装甲故の損傷回数増加により、粒子加速砲による撃破率は高くなっていました。
 バトルライダーを攻撃した時よりも、少ない命中回数で撃破することが出来ます。
 粒子加速砲による撃破率は、Nクラス13.1%Sクラス19.4%でした。

 帝国Nクラス中間子主砲を基準として有効率を比較し、必要な艦艇数を求めると、ゾダーンNクラス粒子加速主砲を搭載した巡洋艦2.3倍(近距離で2.5倍)、Sクラス搭載で1.9倍(近距離2.0倍です。
 大した戦力比の違いではないのですが、ゾダーン側粒子加速砲を搭載していれば、遠距離戦闘が有利になる傾向は、同じでした。



 
結論

 
 ゾダーン海軍主力艦(バトルライダーと巡洋艦)が搭載すべき主砲について、考察してきました。

 テックレベル1の技術格差がもたらす影響は、主砲を搭載した主力艦の場合、予想以上に大きなものでした。


 まず、テックレベル15で最も効率的な中間子主砲は、Nクラスの主砲であり、これとほぼ同レベルの主砲は、テックレベル14では、Mクラスに相当します。
 ところが、このMクラス主砲テックレベル15主力艦を攻撃した場合、ほとんど効果がありません。
 スクリーンの防御突破、船体形状の突破が難しく、目標とした主力艦を撃破することが出来ないのです。
 テックレベルの劣るゾダーン側は、より強力なQクラスSクラス中間子砲を装備して、主力艦を建造しなければならないと分かりました。
 そして、これらの主力艦は、わずかな兵器損傷を受け、主砲クラスM以下に落ちるだけで、主力艦としての存在意義を失ってしまいます。


 その一方で、テックレベル15Jクラス中間子砲Nクラスより4つも格下)は、テックレベル14主力艦に十分、有効です。
 さらに、Jクラスより3つ格下のFクラスでさえ、テックレベル14主力艦が装備する中間子スクリーンと船体形状を容易に突破し、撃破できることが分かりました。
 これは、主砲クラスC以下に落ちるまで、テックレベル15主力艦は戦い続けることが可能になるということで、兵器損傷に関する耐久力を、大きく引き上げてしまいます。

 ものすごい不条理を感じますが、これが現実なのでしょう。


 ゾダーン側主力艦(バトルライダーと巡洋艦)が、様々なクラスの主砲を搭載した場合の戦力比を、以下の表10、11に示しました。
 表10は、ゾダーンバトルライダーに搭載すべき主砲、表11は巡洋艦に搭載すべき主砲についての計算です。


      表10 帝国ゾダーンの主力艦戦力比(主砲だけの比較)
        ゾダーンのバトルライダーに搭載すべき主砲クラス

ゾダーン側

帝国側

戦力比

バトルライダー

主力艦

近距離

遠距離

中間子主砲

バトルライダー

1.5

1.75

Sクラス

巡洋艦

1.0

0.95

中間子主砲

バトルライダー

1.7

2.1

Qクラス

巡洋艦

1.2

1.1

中間子主砲

バトルライダー

2.7

3.2

Mクラス

巡洋艦

1.9

1.7

中間子主砲

バトルライダー

5.4

6.5

G/Hクラス

巡洋艦

3.8

3.5

粒子加速主砲

バトルライダー

2.0

1.6

Sクラス

巡洋艦

1.8

1.4

粒子加速主砲

バトルライダー

2.9

2.2

Nクラス

巡洋艦

2.2

1.6

粒子加速主砲

バトルライダー

7.5

5.7

Gクラス

巡洋艦

4.5

3.4


 

 戦力比を2対1以下に抑えて設計を行ないたいので、戦力比が2.0以下の欄を赤字で塗り分けました。

 対バトルライダー戦闘を主目的に据えるならば、中間子砲Sクラスが最も戦力比の小さな主砲です。
 中間子砲Qクラスは、戦力比でわずかに劣っていました。
 実際のコストパフォーマンスに関しては、各クラスの主砲を搭載したバトルライダーを設計し、戦わせてみるしかないでしょう(あるいは、上記の戦力比を掛け合わせて、建造コストを比較する、なども考えられます)。

 また、遠距離戦闘における不利を解消するため、バトルライダーの半数を、Sクラスの粒子加速砲を装備した艦にすべきだと考えています。

 中間子砲G/Hクラス粒子加速砲Gクラスは、主力艦に搭載するだけの価値がないと分かりました。
 国境警備用や対地攻撃専門の巡洋艦ならば、それなりに使えると思いますが、対帝国海軍向けの主力艦には、なりえません。


      表11 帝国ゾダーンの主力艦戦力比(主砲だけの比較)
          ゾダーンの巡洋艦に搭載すべき主砲クラス

ゾダーン側

帝国側

戦力比

巡洋艦

主力艦

近距離

遠距離

中間子主砲

バトルライダー

1.7

2.5

Sクラス

巡洋艦

1.2

1.4

中間子主砲

バトルライダー

2.0

2.9

Qクラス

巡洋艦

1.4

1.6

中間子主砲

バトルライダー

3.1

4.5

Mクラス

巡洋艦

2.2

2.4

中間子主砲

バトルライダー

6.3

9.2

G/Hクラス

巡洋艦

3.4

3.8

粒子加速主砲

バトルライダー

2.4

2.2

Sクラス

巡洋艦

2.0

1.9

粒子加速主砲

バトルライダー

3.3

3.1

Nクラス

巡洋艦

2.5

2.3

粒子加速主砲

バトルライダー

8.7

8.1

Gクラス

巡洋艦

5.2

4.8


 巡洋艦に搭載すべき主砲としては、やはり中間子砲のSまたは、あるいは粒子加速砲のSを選ぶべきなのでしょう。
 巡洋艦を、帝国バトルライダーの矢面に立たせることは、したくありません。
 しかし、ゾダーンの巡洋艦が、帝国のバトルライダーに対抗する力を持たないと言う状況も、好ましくないのです。
 ゾダーンの巡洋艦が、帝国のバトルライダーに勝てないことは明らかですが、もしも戦うならば、それなりに損害を覚悟してください、と言えるだけの攻撃力を持つべきだと思うからです。


 以上より、テックレベル14ゾダーン海軍が、主力艦に搭載すべき主砲は、テックレベル15帝国を仮想敵としている以上、またはQクラスの中間子砲Sクラスの粒子加速砲、この3つ以外にあり得ません。

 副砲砲塔群装甲テックレベル13ソードワールズ主力艦について考察する前に、一度、バトルライダーの設計を行ってみることにします。


2008.11.22 初投稿