SPINWARD MARCHES System Guards

スピンワードマーチ惑星海軍

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 MEGA TRAVELLER

Science -Fiction Adventure
in the Far Future

with DOGA-L3,Metasequia & Teragen

 

 

 

 

 

 

 


 
 

 

 

スピンワードマーチにおける 帝国の海軍力


 先日、掲示板にて、「第五次辺境戦争」について情報交換を行っていましたところ、やがて話題が通商破壊活動のことになり、スピンワードマーチ宙域に存在する、帝国の海軍力はどの程度なのだろうか、と疑問を抱きました。

ボード・ゲーム「第五次辺境戦争」においては、侵攻側のゾダーン海軍が圧倒的な強さを見せます。ゲームに登場する帝国側の艦隊も、惑星防衛艦も、ゾダーンの進撃を押しとどめる力を持ちません。

その一方、GDWの公式記録において、第五次辺境戦争は帝国側の勝利に終わっています。ボード・ゲームでは、わずか1ヶ月から半年で陥落してしまうジュエル、リジャイナ、ヴィリスなどの星系が、ゾダーン艦隊の包囲攻撃を3年以上の間、耐え続けているのです。

 

このギャップの原因は、ボード・ゲーム「第五次辺境戦争」のデザイナーが、星系の抵抗力を過少評価しているためだと、私は考えました。惑星海軍も、惑星上に設置された対宇宙砲台も、防衛大隊も、本当はもっと強い戦力を持っているのです。そしてその戦力は、ゾダーンの侵攻を押し留める力になるのです。

それならば、正しい戦力を評価しなければなりません。幸い、手元には「1兆クレジット艦隊」のルールブックがありました。その中の数値を、スピンワードマーチ宙域の帝国内世界すべてに当てはめて、算出した結果が以下の数値です。

 

スピンワードマーチ宙域の帝国領域に居住する人口は、2564億。海軍予算の合計は、年間、93兆クレジットです。帝国正規艦隊(宙域艦隊)や予備艦隊(星域海軍)への予算を回した残りは、14兆クレジット。これだけの予算が、各星系のSDB(惑星防衛艦)や、対宇宙砲台の建設/維持費に充てられます。

 

人口レベル4以上、TL=7以上の星系は、非恒星間宇宙船からなる、惑星海軍を持ちます。その編成は基本的に星系政府の自由裁量に任されていますが、惑星海軍の中核として、帝国共通仕様のSDB(惑星防衛艦)が配備されている星系もあります。

その配備数を、下の表に示しました。星系に配備されている数は10隻から20,000隻まで様々ですが、宙域全体では、107,000が存在しています。
 惑星防衛艦に関する考察については、「惑星防衛艦」をご覧ください。

自由裁量分のSDBや哨戒艇、戦闘艇などについては、未検討です。

 

人口レベル8以上、TL10以上の星系は、恒星間航行が可能な小艦隊(植民地戦隊)を持ちます。人口レベル8ならば巡洋艦小艦隊1個、レベル9ならば、戦艦小艦隊と巡洋艦小艦隊1個ずつ、レベル10ならば、強襲小艦隊、戦艦小艦隊、巡洋艦小艦隊1個ずつを持ちます。

これらの小艦隊は、帝国海軍の予備役艦によって編成されており、星域海軍(帝国予備艦隊)に所属しています。宙域全体で、強襲小艦隊4、戦艦小艦隊15、巡洋艦小艦隊28が存在しています。

「スピンワードマーチ宙域艦隊」で求めた予算によると、星域海軍は全体で、空母64隻、戦艦128隻、巡洋艦1,536隻を保有しています。1個小艦隊が同型艦8隻で編成されている、とすれば、この艦数は、強襲小艦隊8、戦艦小艦隊16、巡洋艦小艦隊192に相当しており、上記の小艦隊数を差し引くと、強襲小艦隊4、戦艦小艦隊1、巡洋艦小艦隊164が残ります。これらの小艦隊は、恐らく宙域外(デネブあるいはコリドー宙域)に待機しているのでしょう。

戦艦と巡洋艦との比率がアンバランスに感じられますが、これはMAG様の「スピンワードマーチ宙域艦隊」で検討した時期が、「第五次辺境戦争以降」であるためと思われます。私はこの「スピンワードマーチ惑星海軍」を「第五次辺境戦争直前」のために検討しました。時期が違いますから、当然、スピンワードマーチ宙域を取り巻く情勢も大きく変化しています。


惑星海軍を持たない星系(156星系)
 
テックレベルが低過ぎて(TL=7未満)、あるいは人口が少なすぎて(人口レベル=4未満)、惑星海軍を保有できない星系もあります。その数は、スピンワードマーチ内だけでも、116星系。全体の43%に当たります。

これらの星系の、海軍予算は何処へ消えてしまうのか。これは非常に難しい問題です。116星系の海軍予算の合計は、6,675億クレジットにもなるのですから。

 

惑星海軍を保有しているものの、人口が少なく、海軍予算が100メガクレジットに達しない星系もあります。試算の結果、100メガクレジット未満の海軍予算では、時折、星系を襲撃する海賊船を撃退するだけの十分な惑星海軍すら持てないことが判明しており、その数は40星系。全体の15%に当たります。

 

以上の理由から、惑星海軍の規模が存在しないか、予算が少なすぎる星系は、スピンワードマーチ内に(116+40=)156星系あります。全体の57%です。

これらの星系では、通商破壊艦や海賊船が自由に活動できることになってしまいます。そのような状態を防ぐため、帝国(宙域)海軍、星域海軍などが、哨戒艦や護衛艦などを派遣して、治安維持を担当することになるでしょう。


惑星海軍の規模が小さい星系(51星系)

 また、海賊船を撃退するための哨戒艦では、通商破壊を行なっている正規艦隊の巡洋艦に対抗できません。
 巡洋艦を撃退するためには、同程度の火力を持つモニター艦や対空砲台などの軍備が必要ですが、人口レベル6以下の星系では予算の制約から、強力なモニター艦や対空砲台を用意できません。
 つまり、人口レベル6以下の星系は、巡洋艦クラスの通商破壊艦を撃退するだけの力を持たないのです。
 惑星海軍の規模が小さい星系は、スピンワードマーチ全域で51星系あります。全体の19%にあたります。


惑星海軍の規模が大きい星系(65星系)

 帝国共通仕様のSDB(惑星防衛艦)を保有している星系は、人口レベルが7以上あります。
 惑星海軍の予算も潤沢であり、SDB以外のモニター艦や対宇宙砲台を保有する余裕があります。
 惑星海軍の規模が大きい星系は、65星系あります。全体の24%です。

 

下に示した表の中では、惑星海軍を保有できない156星系ピンクの文字で、惑星海軍の規模が小さい51星系は、黄色い文字で示しています。人口が多く、宇宙港規模も大きいのに、テックレベルの制限で惑星海軍を保有できない星系が多かったことが、意外でした。

 

帝国共通仕様のSDB(惑星防衛艦)は、すでに設定が完成し、コストも判明しています。
 これからは、各星系の惑星海軍の編成について、考察していくことになるでしょう。

 

 

 
 

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画像はMAG様の描かれたものを借用させていただきました。有難うございます

2008.05.11     初投稿。惑星海軍予算の数値のみ。
       MAG様提供のデータにより
修正済み。
2008.05.16
 星系ごとのSDBと小艦隊の配備数を追加。考察も追加しました。
2008.05.25 フュードン星系にCR1つを追加。
2008.05.31 惑星防衛艦の隻数と戦隊数の間違いを訂正。

2008.06.13 大幅改訂(2nd−バージョン)。