さて内容だが、簡単にストーリーを紹介しよう。
天の岩戸に隠れてしまったアマテラスだが、なぜかそこで未来へタイムトラベルして逃げ去ってしまった。
このままでは神話が崩壊してしまう。 古の神々は、伊勢志摩地方の名産品を集めてアマテラスに献上し、ご機嫌をとって神話の世界に連れ戻すことにする・・・・・・。
なんか滅茶苦茶であるが、要するになんでもいいから土産物などを登場させて、地域の振興に役立てよう、または役立たなければならなかったデザイナーの苦肉の策であろう。
ゲームは以下のように展開する。 古の神の一人となったプレイヤーは、伊勢志摩の名産品を一定ポイント以上集め、更に著名な使者を使うことで、それらをアマテラスに献上できる。
名産品を献上されたアマテラスは機嫌を直してそのプレイヤーの元へやってくるのだ。
しかし他の神々(プレイヤー)による妨害もあり、またアマテラスを元の世界へ戻すには、天の岩戸自体も手中に収めなければならない。
そんなこんなでアマテラスと天の岩戸を手に入れた時点で、そのプレイヤーの勝利となる。
なんか設定が曖昧で適当なので、こうして説明するとややこしそうだが、カードゲームとして説明すると単純になる。
プレイヤーの手札は7枚。
アマテラスカードは裏表が無く、最初は山の隣に置かれている。
プレイヤーは自分の番がきたらカードを山から1枚引き、その時献上品の合計ポイントが100以上で使者のカードも手に入れていれば、献上を行いアマテラスカードを手に入れることができる。
この時他のプレイヤーは手持ちのカードによっては使者を暗殺したり、伊勢湾台風をおこして献上品を流してしまったりの妨害ができる。
妨害に対処できるカードもある。
天の岩戸カードは山の中にあるが、表向きになっている。 つまり天の岩戸カードは最初どのプレイヤーの手に入ったかが分かるのだ。
また アマテラスのカードは両面表なので、いつでもどこにあるか誰にでも分かる。
アマノウズメカードを使えば、使者も献上品もなしで、アマテラスを手に入れられる。
そして神話に出てくる3種の神器が全てそろえば、無条件でアマテラスか天の岩戸カードを手に入れることができる。
・・・要するにアマテラスカードと天の岩戸カードを取り合いする逆ババ抜きみたいなゲームなのだ。
で、面白いのか?
実は化夢宇留仁はこのゲームをプレイしたことがない。
なんか買って手に入れただけで満足してしまったというか、そこまでする必要性が感じられなかったのだ。
伊勢で買った伊勢志摩カードゲーム。 それ以上なにか必要だろうか?
・・・というのも極端な話だが、実際それで満足してしまったのだから仕方がない。
化夢宇留仁はコレクター性は強くないはずなのだが・・・(汗)。
実は化夢宇留仁もプレイもしていないゲームについて、どうこう言うのはどうかとは思っていた。
だからこの機会に2人ほど相手を探してテストプレイをしようとは考えていたのだ。しかし・・・20世紀も終わろうかというこの時期に、カードゲームなんかの相手をしてくれそうな人も時間も見つからなかったのだった・・・(泣)。
さて、ここらでカードの紹介に移ろう。
でもその前に少し。
カードゲームの紹介記事を書いていると思うのだが、色々あるゲームの中でもカードゲームというものはそのコンポーネントが大きな魅力になっている。
前にカードゲームはとにかくゲームシステムがよく出来ていないといけないと書いたが、それだけではない。
どんなによく出来たシステムでも、カードの出来がよくなかったら面白さは半減してしまうし、なによりプレイしてもらえない。
そういう意味では、この「伊勢志摩カードゲーム」は・・・ま、中の下、というところか。
まず主人公たるアマテラスと、彼女がこもっちゃった天の岩戸。それに献上時に必要な使者の一人、松雄芭蕉である。
天の岩戸の前で踊っているのはアマノウズメだ。
化夢宇留仁の個人的見解では、このアマテラス(天照大神)は役不足である。
元々伊勢神宮の近くの出身である化夢宇留仁だからよけいにそう思うのかもしれないが、こんなねーちゃんが天照大神だというのは納得できない。
別に年寄りならいいというわけではない。どちらかと言うと若くなければならないとは思う。しかし・・・
伊勢神宮では数年に一度、遷宮といって祀られている神様を新しい社に移す儀式がある。これは深夜に行われ、一般
客は見るのも許されない。だがこれを見た人の話によると、遷宮の時にはあたりの空気が異様に重苦しいものとなり、更に白くて巨大な蛇のようなものが社から社へと移動するのが見えたように感じるという。
そういうものだと思うのだ。
ここで言っているのは天照大神が実在するとか、神様がどうのという話ではない。
そういう何かを感じさせるような、そんなキャラクターにしてほしかったのだ。
だがこれは高望みしすぎだな。
ちなみに松雄芭蕉は伊賀上野生まれだったので使者カードに登場したようだ。他の使者も似たり寄ったりで、時代を越えて伊勢に関係ありそうな人が並んでいる。なかにはマイナーすぎてよく分からない人もいる。これは要するに、伊勢に関係する有名人が少なかったと言うことか・・・・(汗)???
次は献上品カードである。
カードの左上に書かれている数値が献上ポイントである。
流石に伊勢神宮は100ポイントと、それ1枚だけで献上ができるようになっている。
ただ逆に考えれば伊勢神宮は赤福10箱分(汗)・・・のようでもあり、少々問題を感じないでもないが。
献上品には他にも様々なものがあるが、マイナーなものも多く、伊勢志摩って大した物の無いところなんだな〜・・・などと思ったりもした。とか言いながら結構好きなんだけどね(笑)。
おジャマカード。
妨害カードである。結構考えてあって、献上品との兼ね合いで効果があったり無かったりする。
例えば(写真には無いが)赤潮カードでは、献上品の真珠とあわびのみ無効にできるとか、海女のカードは真珠とあわびを奪うことができるとか・・・あれ?
よく見たらそのへんの兼ね合いが生かされてるのは真珠とあわびだけだわ(汗)。
つまり真珠とあわびは無効になるかもしれないギャンブルカードなわけだ。その分献上ポイントは30と、高めに設定されているが。
やっぱりテストプレイは必要ですな(汗)。
最後に」特殊カード。
妨害に限らず、その効果の帳消しや、勝利への近道になったりと色々な効果
のあるカード。
システム上どんでん返しに繋がるような強力なものが多く、またそれだけ有名な事物がモデルになってる。
しかし・・・多すぎるような気がする。
このようなカードはシステムの例外であるべきで、多すぎると真面目にシステムにそった勝利に向かう気が失せてくる。化夢宇留仁はコンピュータゲームの「桃太郎電鉄」シリーズでそれを味わった。
なんかこの「伊勢志摩カードゲーム」もそんな予感がする。
と言うわけでまとめだが、どうやら少々大味なゲーム展開になりそうである。
正月に親戚とかと集って和気藹々とプレイするにはこのくらいが丁度いいのかもしれないが。
このゲームを考えるに、一番気になるのが、「アマテラスの章」というサブタイトルである。
もしや続編があるのだろうか・・・(汗)
実在するのであれば、手に入れなければならないだろう。なぜかはよく分からないが(汗)。