うる星やつら
友引町買い食いウォーズ

ツクダホビーのシミュレーションゲームシリーズ。
SFシリーズ(?)の039番。



 多分ネットオークションで買ったと思うのだが、よく覚えていない(汗)。
「うる星やつら」の世界での友引高校の生徒達の買い食いと、それを阻止せんとする教師側との対決を描いたゲームで、生徒側の担当キャラクターを分けることで12人くらいまでプレイできる・・・らしい(汗)。
例によって1回もプレイしていないのだ(汗汗)。
一応やってみようと努力はした。
ただし前のドラゴン・ハントと同じく、説明書を読んでいる内にどうも面白く無さそうな気配で、プレイする気が無くなってきてしまったのだ(汗)。

 設定的には上記の通りで、原作の買い食いウォーズの話がよく出来ていてとても面 白かったこともあり、ゲームも面白くなりそうではあった(だから買ったのだ)。
しかし結果は(やったわけではないのだが/汗)どうも煩雑すぎて、ひたすらしんどいゲームになってしまっている気配である。
 まず地図盤が煩雑である。
しかしこれは原作で学校から商店街、そして細かい路地などが登場しているのだから仕方が無いとも言える。
ただしやはり広すぎる。
盤上の赤いスクエアが買い食いの対象になる食べ物屋なのだが、これは明らかに原作と比較しても多い。多分これは大量 の生徒が蜘蛛の子を散らすように町中に散らばって、それを必死で教師達が追う様を表現するため必要な広さだったのだろうが、それにしても広い。
 また広さを余計に感じさせているのがこの殺風景なデザインである。
下手にイラストチックにして原作とのギャップを増やすのも問題だが、もう少しなんとかならなかったのだろうか?
町が舞台なのだからスクエアを使うのは仕方がないとしても、背景の水色はあまりにも寒々しい。ここは暖色を使うべきだと思う。
ただ地図盤が広すぎるのは、ルールシステムのせいでもある。
もっとルールが簡単で、各ユニットがほいほい移動できるならこの広さでも問題ないのだ。
 そのルールだが、うる星やつらの混沌とした雰囲気を出したかったのだろうが、とにかくデティールの表現とイベントが多く、その分手間も非常に多いという結果 になっている。
まず生徒達の基本システムだが、彼らは腹を空かせている。だから店に行って買い食いして体力ポイントを増やすのだが、この体力ポイント、単に移動するだけでも1減ってしまい、他の戦闘など、なにをするにも減ってしまう。
勿論これはちゃんと管理していないといけないので、生徒それぞれの体力を毎イニング記録用紙に書いてゆく。
更に各自所持金の管理も行う。多くの生徒はほんの少額しかお金を持っておらず、ちょっと買い食いしただけで金欠状態に陥る。足りない場合は他の生徒に借金を申し込むこともある。
もちろんこれも生徒別に記録用紙に書いてゆく。
 この時点ですでにめんどくさそうと思うかもしれないが、まだまだである。
移動手段は徒歩だけではなく、自転車もあるし、バスに乗ることもできる。
無論バスの場合はバス停から乗らなくてはならないし、体力は減らないがお金は減ることになる。
教師側は車やバイクを利用することも出来る。
そして信じられないことに、車とバイクのユニットには向きまで設定されている(汗)。
ちなみに地図上の黄色いスクエアは交差点で、ここに差しかかった車とバイクはサイコロを1個振り、1〜3が出ると信号待ちとして次イニングまで停止しなくてはならない。
 まだまだこんなものではない。
キャラクターにはそれぞれカードが用意されており、そこに詳しい能力が書かれている。
体力、敏捷力、格闘力、所持金、そしてアルファベットで表された他のキャラクターから見た友好度。これがお金の貸し借りなど、交渉に影響するわけだ。
 イベントカードというのもあり、これは毎ターン各キャラクター毎に1枚ひき、ストックできるものはして、突発性のイベントの場合は即座に処理する。
このイベントも、誰が誰と一緒にいたなら、という風に細かく条件付けがなされており、それぞれ結果 が異なるようになっている。
例えばあたるがギャルに遭遇したらそのイニングは移動できなくなるだけだが、ラムも一緒にいれば電撃を喰らって体力8にダメージ。 しのぶが一緒なら4のダメージ。ラムもしのぶもいればあたるは気絶する(笑)など。
この辺のデティールは実にいい感じなのだが、これを毎ターン、全てのキャラクター毎に(ストックできるイベントの場合はプレイヤーが使うと判断した場合に効果 が表れる)判定するとなると少ししんどい。
 時には生徒と教師側が乱闘になったりもする。
この時希望すれば、格闘カードをひくこともできる。これを使えば、格闘に木槌やフライパンなど、うる星やつら世界ではいきなり手に持っても不思議ではない武器を使ったりして一時的に格闘力を上げることもできるが、場合によってはラムの電撃を喰らったりして体力を失ったりもする。
 他にも色々要素はあり、影の生徒会が生徒に混じって暗躍したり、教師も店員に化けて見せに潜んでいたりする。

 ゲームは生徒側が全員捕獲されて学校に連れ戻されるなど、完全勝利条件を満たさない限りは30イニング続き、勝利ポイントの多い方が勝利となる。
どうやらこの30イニングという数字は昼休みの時間ということなのだろうが(1イニング1分???)、予想ゲーム時間は軽く3時間を越えると思われる。
 今まで説明したシステムは、どれもなかなか「うる星やつら」世界のデティールを表現するという意味では悪くないが、ゲームとしてはどう考えても手間がかかりすぎる。
化夢宇留仁は説明書を読み終える頃にはそう確信してしまい、念のためにこのゲームをやったことがあるというマッドハッター氏にも聞いてみたのだが、やはり同じような感想で、ついに気がなくなってしまったという次第である(汗)。
 原作付きゲームというのは、デテイールの表現とその絞り込みによるゲームとしてのまとまりが勝負だと思うのだが、どうやらこのゲームは後者がおろそかになった典型のようである・・・・・・ま、そのうち簡易ルールでも作って遊んでみるか?