アフリカ
AFRICA



 クニッツァ先生による、アフリカ侵略探検ゲーム。
裏に宝物とか動物とかが描かれたタイルがアフリカ全土に敷き詰められ、それをめくっていくありがちなシステム。
しかしそこは先生、一筋縄ではいかない工夫が施されている。
2〜5人で遊べ、ソロプレイもルール上なんら問題ない。


 3人プレイ時のゲーム開始時の様子。
アフリカ全土に裏向きのタイルが敷き詰められている。
プレイヤーは白人探検者となって、アフリカを荒らし回開拓してゆくのだ。


 手番にはマップ全体のどこかのマスに移動するか、または以下のアクションのどれかを2回選んで行う。
ちなみに以下のアクションの前にそれぞれ0〜2マス移動してもいい。
●隣のマスにあるタイルを1枚めくる
●動物を移動させる
●遊牧民を移動させる
●ベースキャンプを立てて調査する
●ベースキャンプを立てて地下資源を採掘する

 タイルをめくった場合、その内容によって異なる結果になる。
金か宝石だったら描かれている数(1〜2)の得点になる。
交易品だった場合、そのタイルを確保する。交易品はゲーム終了時に得点になる。
また今めくった交易品を他のプレイヤーと(強制的に)交換することもできる。


 これが交易品で、5種類ある。
交換する場合は、相手の持っている交易品の1種類を全て取り、代わりに今タイルをめくって手に入れた交易品と同じものをとった数と同数相手に渡す。
つまり相手のほうが同じ交易品を多数持っていたら交換は不可能なので、早い段階で同じ交易品を集める交換をした方が有利になると思われる。
ちなみにもちろん同じ交易品をたくさん持っていれば高得点になる。

 動物をめくったら1点獲得するが、同時にそのタイルを同じ動物に隣接する場所に移動させれば、隣接する同じ動物のタイル数分得点が増える。


例えば異なる場所で現れたカバを画像の位置に移動させれば、隣接しているカバが3頭いるので+3点で、元々のカバの点数と合わせて合計4点になるわけである。
もちろんそう都合よくマスが空いていることはなかなか無いが。
ちなみに動物を移動させるのは、もとからあったマスよりも得点が増す場合のみ可能である。

 めくったタイルが遊牧民だったら、遊牧民のタイルに接する空いたマスの数だけ得点になる。


 中央が遊牧民で、この場合は隣接した空きマスが3つあるので3点になる。
遊牧民も動物と同じようにタイルをめくった直後に移動させることができる。
また遊牧民だけの1点は無いので、隣接マスが全て空きマスでなければ0点である。

 タイルをめくらずに任意の場所の動物か遊牧民を移動させるアクションも選べる。
この場合元の場所で得ている得点(動物の横に同じ動物が1匹いれば1点)と、新たな場所で獲得できる点数の差分しか得点にならないが、場合によっては大きな点数になり、理論上は遊牧民なら6点を叩き出す可能性もある。

 同じ画像の右下に写っている青いピラミッドのようなものはベースキャンプである。
ベースキャンプは各プレイヤーが2個ずつ持ってスタートし、タイルをめくって「モニュメント」が出ると追加ももらえる。
画像のベースキャンプの右上にある建物がモニュメントである。
自分のコマが空きマスにいるなら、ベースキャンプを立てるアクションも選択できる。
その場合「調査」と「地下資源の採掘」のどちらかを選び、前者ならベースキャンプに隣接した動物、遊牧民、モニュメントの数分得点になり、後者なら同じく隣接した金と宝石を回収する。
金と宝石はそれぞれゲーム終了時に所持数トップに10点、2位に6点になる。

 11個目のモニュメントが発見されたらただちにゲームは終了し、得点計算に入る。
最後のモニュメントを見つけたプレイヤーには3点のボーナスがある。
左の画像はゲーム終了時の一例。
未開拓で謎に満ちていたアフリカのほとんどが荒らし尽くされている(汗)
冗談ではなくゲーム内でやっている行為が搾取のカリカチュアだらけなので、クニツィア先生はそのへんの皮肉を込めてデザインしたのだと思う。



 てな感じでなかなか面白いゲームである。
なにがいいってやはりこのコンポーネントの見た目がいい。
システム的にも面白いが、クニツィア先生にしてはプレイヤーのアクションの内容が少々煩雑でスッキリしていないように感じるのは初期の作品だからかも。
得点要素が多いのも相変わらずだが、結構響くのがベースキャンプで回収した宝と宝石で、10点と6点では大したことなさそうだが、獲得できるのが合計4回なので点差という意味で大きな影響が出やすいのだ。

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 4
化夢宇留仁の好き度 4

20250503