クトゥルフ、シュブ・ニグラス、ニャルラトテップの3陣営でプレイしている様子。
このセットにはもう1つハスターの陣営も入っており、最大4人でプレイできる。
マップは表裏2種類入っており、どちらも地球全域を表しているが、プレイ人数によって使い分ける。画面のは3人用で、裏面は5人用である。
4人でプレイするときは半分を3人用、半分を5人用のマップを使用し、拡張セットを追加すれば8人まで遊べるようになっているのだ。
このゲームの売りの1つは大量の巨大なフィギュアだが、出来は悪くはないがよくもないという感じで、「クトゥルフ〜死もまた死すべし〜」のそれと比べるとだいぶ落ちる。
これは向こうの出来がよすぎるのだと思うが。
画像はクトゥルフで、高さ約185mmある(笑)
肝心のシステムだが、ルールは難しくはないものの、考える要素も選択肢も多く、完全に大人向けのゲームになっている。
まずは「アクションフェイズ」で、各陣営が1アクションをしては次の陣営に移る。
アクションには様々なものがあり、その内容によって消費する魔力が異なる。
そうやってアクションを繰り返して全陣営が魔力を使い果たしたらアクションフェイズが終了する。
主なアクションは信者召喚、怪物召喚、旧支配者の覚醒、次元扉の創造、移動、攻撃、信者の捕獲で、信者と次元扉の数は次のサイクルの魔力を生み出す。
敵陣営に攻撃を仕掛けようと思えば移動アクションで敵陣営のエリアに入ってから攻撃アクションを行うわけだが、その間に敵のアクションも挟まるので逃げられたりそのエリアに増援されたりするわけで、勝利のためには先の先まで考えておく必要がある。
次は「魔力召集」フェイズで、それぞれが確保している次元扉と信者の数を数えて次サイクルの魔力を決定する。
その魔力の量によって手番の順番も進行する向きも変化する。
最後が「破滅フェイズ」 で、次元扉の数によって各陣営の破滅カウンターを進め、更に希望するなら「終焉の儀式」を行う。
「終焉の儀式」マーカーが満願のマスに達するか、破滅マーカーのどれかが30のマスに入ればゲームは終了する。
勝利条件は呪文書を6つ集め、破滅マーカーのポイントが最も高いことである。
この呪文書は各陣営ごとに異なる内容のものが6種類用意されており、それぞれ異なる条件で入手できる。
上記のように勝利のために必要なものだが、その呪文自体が強力な追加能力でもある。
現在は上記の3陣営でソロプレイをやってみただけだが、現状から言えばシュブ・ニグラス陣営がきつすぎる。
初期配置からクトゥルフとニャルラトテップに挟まれている上に、クトゥルフ陣営はどの怪物も強すぎるし、ニャルラトテップ陣営は移動力が高い上に「夜鬼」と「飛行するポリプ」の戦闘時特殊ルールが強烈で戦いたくない。
シュブ・ニグラス陣営は信者も戦力になり、黒い仔山羊が信者の能力(次元扉の創造と支配と魔力の捻出)もあり、怪物であれば魔力の続く限り一気に召喚できるというのも強いのだが、いかんせんまともな戦闘力が低すぎる。
手練になれば違うのだろうが、初心者がプレイしたらクトゥルフにボコボコにされるのは確定である(汗)
せめて初期配置位置が違っていればと思う。
逆にクトゥルフは初心者がプレイする内はおそらく無敵で、上にも書いたがどの怪物も強すぎる上にクトゥルフが倒されてもたったの4魔力で復活してくる上に復活するごとにボーナス勝利点まで稼いでくる。
これも手練になれば弱点を突けるのだろうが・・・。
まとめると一言で言えば少しアブストラクトっぽさもあるウォーゲームという感じの少々古臭いシステムのゲームで、そのへんもいかにもピーターセンっぽいのだが、今どきの遊びやすいゲームとは一線を画す。
やり込めばやりごたえは満点でとても面白いと思うのだが、化夢宇留仁はそもそもエリア方式のウォーゲームは苦手な方の上、ソロプレイではやり込むのもなかなか難しいのが正直なところ。
化夢宇留仁はフィギュアを塗って遊ぶことも考慮して購入したが、それでも高すぎると思った。
コンポーネント的に言えば「クトゥルフ〜死もまた死すべし〜」の1.5倍くらいの価格にしてほしかったところである。
フィギュアの出来もあれ並みなら2倍くらいはOKなのだが(笑)
気楽さ 2
言語依存 3
テキストは少なめで、それも完全日本語版が出回っているので問題ない。
ソロプレイのしやすさ 3
ルール的にソロプレイに困ることろはほとんど無いのだが、陣営ごとの考え方やチェックするところが異なるので混乱しやすい。
化夢宇留仁の好き度 3
20230306 |