ギャラクシートラッカー

 宇宙を股に掛ける自由貿易船の船長になって、飛来する隕石、襲いかかる海賊、大規模な戦闘の流れ弾をかいくぐりつつ、貿易を行う。
しかしその前にまず宇宙船を作らなければ!



 そして宇宙船建造はアクションで!
みんなで必要なパーツを取り合い、自分の船に取り付ける。
一番最初に完成した人が砂時計をひっくり返し、他の人はそれが落ちきるまでに完成しなければ、建造途中の宇宙船で旅に出なければならないのだ!


 しかも建造中は片手しか使ってはならない。
そしてパーツは裏向きで置かれていて、山に返す時には表向きする。
おちおちしていたら他のプレイヤーの宇宙船建造の手伝いしかしていないというようなことになりかねないのだ。
パーツのストックも出来るが、とにかくスピードが命!


 宇宙船のパーツには様々なものがあるが、大きく分けると居住区、エンジン、キャノン、シールド、バッテリー、カーゴ、接続パーツの7種類である。
画像では左上の2つが居住区で、青色の物は青のプレイヤーのスタートタイル。
白い物が普通の居住区で、それぞれ乗員が2名ずつ乗り込むことになる。
 次のノズルがエンジン。
ノズルが2本のものはそれだけスピードが出るが、使用するとバッテリーが消費される。
 キャノンも1本と2本のものがあり、2本の方を使用するとバッテリーが消費される。
 左下のトゲトゲはシールド。このパーツ1つで180度の範囲を守ることができるので、2つ向きを変えて配置すれば全周囲を守ることが出来る。バッテリーを消費する。
 次の電池っぽいのがバッテリー。
 次の四角いのがカーゴで、ピンクのものは危険な荷物を積み込むための特殊カーゴ。
 その横のピンクと茶色のパーツは、上級ルールで使用する異星人用の生命維持装置である。このパーツを居住区に接続することで、生命維持装置に応じた異星人を乗り込ませることができる。
 右のパイプだらけの2枚は接続用パーツ。
パーツを接続するためのコネクタは2種類の規格があり、これが合わないと接続することが出来ない。

 初級ルールで完成した宇宙船の例。
きれいに枠に収まっているが、外に向かってむき出しのコネクタが3箇所あり、ここは攻撃や隕石に対するウィークポイントとなる。
 乗組員は6名。カーゴには通常貨物5個と、特殊貨物1個を積むことが出来る(特殊カーゴには通常貨物も積むことが出来る)。

 これが乗組員とバッテリー・・・の中身(笑)?
乗組員がやたらと可愛いが、彼らは航海に出るとたいがい酷い目にあう(笑)。


 フルゲーム(上級ルール)で完成した宇宙船に乗組員やバッテリーの中身(笑)を積み込んだところ。
茶色のスタチューみたいなのはエンジニア技術に秀でた異星人。もう1種戦闘に秀でた異星人が存在する。

 宇宙船の準備が整ったらいよいよ航海に出発である。
画像のボードで各宇宙船の相対距離(日数)を示し、飛行の様子はアドベンチャーカードを使って表す。


 代表的なアドベンチャーカード。右下に書かれている数字は、そのカードによって消費されるフライト日数である。
 左上は流星群で、上から順番に、矢印の方向から大小の隕石が各宇宙船に襲いかかる。
隕石が宇宙船のどこに命中するかは、サイコロを2個振って判定する。
2つ上の画像を見てもらえれば分かるが、宇宙船ボードの4辺には数字が振られており、方向とサイコロの出目によって、宇宙船のどこに隕石が命中したかが分かるのだ。
小さな隕石はコネクタが露出している部分に命中しなければどうということもない。もしコネクタが露出しているところに命中しても、バッテリーを1消費してシールドを起動できれば無傷ですむ。
大きな隕石はシールドでも防ぎきれず、キャノンで破壊しなければならないが、それも隕石が迫ってくるその列にキャノンが無いと撃つことはできない。
隕石を防ぎ切れなければ、そのパーツは破壊される。
 上段左から2番目は戦場で、乗組員が最も少ない船は表示されている数分航海ボードで後退させられ、最も火力の少ない船はクルーを表示数分失い、更に最もエンジンパワーが少ない船はキャノンによる攻撃にさらされる。
この効果は戦場カードの種類によっても異なる。
 右の2枚のカードは敵で、航海ボードで先頭になっている宇宙船から判定する。
キャノンの数字で上回れば勝利となり、カード下に描かれた利益を得ることができる。
下回ったらカード左上に描かれた内容を失う。同点ならなにも起こらない。
 左下のカードは廃棄ステーションで、表示されている乗組員数を満たしていれば、ステーションに乗り込んでカード下に描かれている報酬を得ることが出来る。
 下段左から2番目は交易惑星で、先頭の宇宙船から順番に、荷物を受け取ることが出来る。荷物の得点は高いので、勝利のためには重視すべきカードである。
ちなみに赤い荷物は特殊カーゴにしか積み込むことが出来ない。
 次は廃棄宇宙船で、乗組員を表示数分失うことで、下に書かれたクレジットを受け取ることができる。
 最後は広大な宇宙で、ここでエンジンパワーをどれだけ使うかを選択し、航海ボード上でその分前進することが出来る。



 そんなこんなでボロボロになりつつも、アドベンチャーカードが8枚めくられれば航海は終了する。
フルゲームならばだんだん大きな宇宙船を造りつつ、困難な航海を3回行って終了する。
最終的なクレジットが最も多いプレイヤーの勝利である。

 駆け足で紹介してきたが、だいたい雰囲気は伝わったと思う。
メインはあくまで宇宙船建造であり、その後の航海はその結果を見るためのおまけのようなものである。
SF好きのハートを直撃する様々なガジェット満載の本作は、おじさん世代のゲーマーにはたまらない。しかしその分昨今のドイツゲームの流れとしては、少々細かなルールが多い方で、位置づけとしては中級者向けと言うことになるかもしれない。
しかしやってみれば誰でもすぐに分かる程度のルールだし、とにかくガチャガチャしてて(笑)楽しいので、機会があればプレイしてみてほしい。
 化夢宇留仁的には上記のおまけ的な航海部分が、もう少し選択肢があるとよかったと思う。こっちもあと少しでおまけなどと言われないくらい盛り上がるように出来たと思うのだ。

気楽さ 3
言語依存 3

ソロプレイのしやすさ 3
 1人で宇宙船を造って1人で航海してもゲームとして成立はする。
化夢宇留仁の好き度 5

20110521