インカの黄金



 インカの遺跡でお宝探し!
5つの入り口から入って、たくさん宝物を持ち帰った者は誰か?
しかし遺跡の中は危険がいっぱい。2回同じ危険に遭遇したら、なにもかも放り出して逃げ出さないと死んでしまう!


 ゲーム開始状態。
こんな感じで5つの入り口の内の1つから黄金の宝物が顔を出し、山札に加えられて探検がスタートする。
・・・・・・・・・って、要するにこのシチュエーションはまったくゲームとは関係ないんですな(汗)。


  ゲーム開始時に各プレイヤーに渡されるのがこの2枚のカード。
左から「前進」「テントに戻る」というアクションを表している。
各ラウンドの最初に、極秘裏に危険な遺跡の奧へと進むには「前進」、しっぽを巻いて逃げるのなら「テントに戻る」を選んで裏向きに出し、全員一斉に表向ける。

 各プレイヤーには更に、こんな可愛いテントが渡される。
この中に持って帰ってきたお宝を隠し、他のプレイヤーに見えないようにする。
ちなみにこのゲームは8人までできるので、もちろんテントも8個入っている。
むやみにコンポーネントの凝ったゲームである。

 ゲームが始まると、上記の行くか戻るかの判定の後、全員「テントに戻る」を選択しなければ、遺跡の内部を表すカードを1枚ずつめくってゆく。
お宝が出れば進んでいる者達の間で山分けする。
山分けするにはこの宝石を使う。
緑が1、黒が5、黄色(金?)が10の価値である。
 さて怪物や事故などの危険をめくってしまうと・・・・・・1回目は何事もない。
 ここがこのゲームの面白いところで、システム上は単純に危険に遭遇したらアウトでも問題ないのだが、1回目は大丈夫と言いながら危険をアピールすることで、プレイヤーの緊張をあおっているのだ。
そして同じ危険に2回遭遇すると・・・それまでに見つけていたお宝も全て放り出して逃げ出さなければならない。
ここがまたミソなのだが、お宝は見つけて山分けした時点ではまだ完全に手に入ったとは言えない。無事にテントに持ち帰って初めて手に入ったと言えるのだ。
結果たくさんのお宝を見つけるためにはできるだけ遺跡の奧まで進まなければならないが、2回目の危険に遭遇する前にテントに戻らないと全てパーになるというジレンマを構成しているのだ。

 4人プレイの例を示す。


 最初にめくったのが宝石11個。
4人で割ると2個ずつで3余るので、2個はそれぞれのテントの脇に(持ち帰るまではテントに入れられない)、あまりはめくったカードの上に残しておく。
 更に前進。蜘蛛が出た!
しかし1枚目なので何事もなし。
 次は宝石13個。3つずつ取って、1個あまる。
 次は宝石7個。2個ずつとって3個あまり。
現状でテントの脇には各自7個の宝石を置いている。しかし帰り道にも7個の宝石が。
ここで引き返せば帰り道の7個の宝石も手に入るかもしれない。しかし複数人数が引き返すと、再び山分けになってしまう。それよりも更に前進してもっと宝石を見つけるべきか。しかし2枚目の蜘蛛をめくったら全てパーに・・・・・
という風なジレンマを感じつつ、1歩毎に行くか戻るかを決めるわけである。

 別な例。

 最初にめくったのは上と同じく宝石11個。
次が蜘蛛。
次は崩落。
次はミイラ。
3種類も危険が出てくると、そろそろ同じ危険が出てくる可能性が高まってくる。
ちなみに同じ危険は山に3枚ずつ入っている。
次は宝石13枚。
ここでテントに戻れば宝石を持って帰れるが、もう1歩前進すると・・・再びミイラが出てアウトという結果に。

 全員がテントに戻るか、2度目の危険に遭遇して逃げ帰ってくるかすると、その階層は終了となり、次の階層へ進む。
全5階層を探検して最もお宝を集めたプレイヤーの勝利となる。
ちなみに2度目の危険に遭遇した場合、その危険カードは1枚取り除いて次の階層に進む。その分その危険には遭遇しにくくなるわけである。

 最後にこのゲームは「ダイヤモンド」というゲームのリメイクなのだが、1つ付け加えられた要素がある。
それが最初にちらっと出てきた黄金の宝物で、こいつらは5種類あって、1〜3階層までは5の価値、4〜5階層では10の価値を持つ。
特徴は両替不能というところ。
したがって2人以上で進んでいる場合には、めくった時点では必ずカードの上に置き去りになる上、テントに帰るときも1人でないと分けられないのでやっぱり置き去りになってしまう。
タイミングを見計らって1人で帰らないと手に入らないのだ。
ただでさえ熱い駆け引きが生じる本ゲームに、更にジレンマを追加している。

 プレイヤーのやることは行くか戻るか決めるだけ、そしてとにかく盛り上がるので、パーティーゲームとしては最高の部類。
お酒を飲みながらワイワイ楽しみたい。

気楽さ 5
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 0
 どうがんばってもソロプレイは無理(笑)
化夢宇留仁の好き度 5

20100103
20110726 一部間違いを修正