コロッサル・アリーナ


 クニツィア作の賭けと競りの要素を組み合わせたようなゲーム。
基本的にはモンスターのバトルロワイヤルで、お金を掛けたモンスターを生き残らせればいいのだが非常に様々な要素が絡み、一筋縄ではいかないゲームに仕上がっている。
2〜5人プレイ用。



 3人プレイのゲーム開始時の例。
モンスターは12種類いるが、1回のゲームで使用するのはその内の8種類だけで、画面の上に並んでいるのがそのモンスターのカードである。
各プレイヤーには8枚の手札とコインが5つ配られる。
カードの内容は参加モンスターの0〜10の戦闘力カード、観客カード、審判カードの3種。

 ゲームは全5ラウンドで、各ラウンドは複数回のプレイヤーターンで構成され、プレイヤーターンには主に「賭け」「カードプレイ」「カード補充」「脱落チェック」を行う。

「賭け」は生き残ると思うモンスターのところに自分のコインを置く。このコインはラウンド毎に価値が異なり、最初の1ラウンド目なら4、2ラウンド目なら3と1ずつ下がっていく。
また1ラウンドの間のみ「秘密の賭け」というものも行える。自分の手札からモンスターカードを1枚選んで裏向きで置き、その上にコインを置くもので、これには5の価値がある。

「カードプレイ」では、手札からカードを1枚プレイする。
それがモンスターの戦闘力カードならそのモンスターの下に置き、それでこのラウンドの該当モンスターの戦闘力が決まる。ただしすでに戦闘力カードが置かれているところに重ねて同じモンスターの別のカードを配置することもできるので、戦闘力は変動する。

 モンスターの戦闘力カードの例。
各モンスターには特殊能力があり、一定の条件を満たせば使用できる。


 観客カードの例。
観客と言っても試合に興奮して殴り込んできたモンスター(笑)という設定で、どのモンスターの下にも置け、戦闘力も持っている。
観客が置かれたモンスターは、一時的に特殊能力を封じられる。

 審判カード。
「主審」カードを出すと、モンスター1体を指定し、そのモンスターに「秘密の賭け」をしているプレイヤーは全員それを公開しなければならない。
「副審」カードを出すと、すでにプレイエリアにあるモンスターの戦闘力カードを1枚選んで手札に加えることができる。

「カードプレイ」は手札に出せるカードがあれば必ず出さなければならない。出すカードが無ければ全員に手札を公開した上でパスをする。

「カード補充」では、手札が8枚になるまで山札から補充でき、カードをめくる前に、手札にすでに脱落したモンスターのカードがあればそれを3枚まで捨てることができる。

「脱落チェック」では、モンスターの戦闘力カードが全モンスター分そろった上で、単独で最下位のものがいないかを確認し、いたらそのモンスターが脱落する。
モンスターが脱落したらそのラウンドは終了となり、脱落モンスターが出なければ左隣のプレイヤーのターンが始まる。


 1ラウンド目が終了した状態の例。
サイクロップスの戦闘力が0で、単独最下位なので脱落決定である。
赤、青、黄のプレイヤーはサイクロップス以外のモンスターに賭けているので今のところ誰にもダメージはない。
同じラウンド中に1体のモンスターに賭けをできるのは1人かつコイン1個のみだが、黄色のように複数のモンスターに賭けることはできる。
ちなみに5ラウンドが終了(ゲーム終了)すると3体のモンスターが生き残ることになるので、賭けた対象がその3体に入っていれば儲けが出るわけである。
脱落したモンスターのカードは裏返される。

 「秘密の賭け」は左の画像のように、手札からモンスターを一種選んで裏返して置き、その上にコインを置くことで成立する。
ただしこの賭けは1ラウンド中にしか出来ないので、上の画像のように1ラウンドが終了してしまうとできなくなる。
「秘密の賭け」は最高点である5点の価値がある上に見ての通りどのモンスターに賭けているのかわからないので攻撃されにくく、基本的には必ずやったほうがいい。



 2ラウンド終了状態の例。
ワームの戦闘力が2で単独最下位なので敗退決定。
 ところでモンスターそれぞれに一番多くの金額を賭けているプレイヤーは、そのモンスターの後見人になれる。
そして自分が後見人になっているモンスターの列にカードを出すと、そのモンスターの特殊能力が使用できる。
特殊能力はモンスターごとに異なり、中にはとても強力なものも。
ちなみに後見人になるために自分の「秘密の賭け」をわざと公開して、賭けの合計金額を上げることもできる。


 3ラウンド終了状態の例。
ユニコーンの戦闘力が3で単独最下位なので敗退決定。
ここでとうとう黄色のコイン2つ、赤のコイン1つが無駄になってしまった。
一度賭けたコインはコロッサスの特殊能力を使わない限りは置き直し不可能なので、取り返しがつかない。
画像で黄色がは4+3の合計7点を失って非常に厳しい状況である。


 そして5ラウンドが終了したゲーム終了時。
生き残ったのはエティン、コロッサス、アマゾンの3種。
そして勝ったのはなんと3ラウンド終了時に大ダメージを喰らった黄色だった。「秘密の賭け(5金)」と1ラウンド目の賭け(4金)を2重賭けしたアマゾンが生き残って9金を叩き出したのが大きかった。

 ちうわけで賭けをしつつ戦闘もするというゲームである。
このゲームは化夢宇留仁のプレイしたクニツィア作のものではおそらく最も難しいゲームだと思う。
上記の通りルール自体はそんなに難しいものではない。
しかしプレイ中のどうやれば有利になるかという思考が難しいのだ。
「秘密の賭け」と1ラウンド目の賭けはなにしろ価値が高いのでやった方がいいのは見当がつく(これも異なる戦術があり得るが)。
しかし毎ターンどのモンスターに賭けるのか、どのカードを出すのかというのが非常に悩ましく、正解が見つけにくいのだ。
例えば普通強いカードはあとに残して弱いカードを先に出していく思考になりがちだと思うが、このゲームの場合は自分が賭けていない(そしてこれからも賭けるつもりのない)モンスターのカードは、弱いカードを持っていたほうが敗退させやすい。しかしほんとうにこれから賭ける可能性が無いのかと言われると、これがなかなか判断が難しいのだ。
とにかく自分が賭けているモンスターが敗退しないようにしなければならないが、高い戦闘力カードが置かれていても次の自分の番がまわってくるまでの展開を予想し切るのは至難の技の上に、手札にいつも都合のいいカードがあるとも限らない。
なのでシステム的にソロプレイは不可能のはずなのに、あまりにも難しい思考を要するせいで全体の状況把握ができず、それなりに楽しくソロプレイ出来てしまう(笑)
ちうわけだが、難しい分うまく勝てたときの喜びは大きく、プレイしがいのあるゲームになっているのは間違いない。
ただし非常に残念なのはカードのイラストやデザインがよくないところで、ぜひ見た目をリニューアルしてかっこよくした版を出してほしいと思う。

気楽さ 3
言語依存 4

ソロプレイのしやすさ 2

化夢宇留仁の好き度 4

20260117


化夢宇留仁のボードゲーム天国