ミューティニー! 海賊の反乱



 海賊船内での賄賂の横行による反乱準備のゲーム。
カトラスが10本(4〜5人プレイなら8本)集まれば準備完了。反乱が発生して海賊船を牛耳ることが出来る。



 3人プレイのゲーム風景。
並べられている6角形のタイルは海賊船の主要な船員である。
左から甲板員、砲手、料理長、舵手、1等航海士。
もちろん一番主要な船員は船長だが、船内で反乱の準備が進められているなど、夢にも思わないのだ(笑)
 タイルの周りに置かれているのがお金とラム酒、舵手の下の四角いタイルはチャートタイル。
お金とラム酒は賄賂として使用され、お金には誰が払ったのか分かるようにプレイヤーの色がついている。
また6角形のタイルのどの辺に置かれているかでも、どのプレイヤーが払ったかが分かる。

 ゲームは買収フェイズ、解決フェイズ、回収フェイズを繰り返すことで進み、誰かがカトラスを10本集めた瞬間に勝者が決まる。
 買収フェイズには、左の船員から順番に各プレイヤーが手の中に賄賂に使うお金やラム酒を握り込み、同時に公開して配置するのを繰り返す。
 解決フェイズにはそれぞれの船員への賄賂の合計額を比べ、結果を適用する。


1.甲板員
 最初に解決される甲板員。
甲板員に一番多く賄賂を渡したプレイヤーは、自分または他のプレイヤーのお金(ダブロン)を1枚、任意の船員から他の任意の船員のところに移すことができる。
 2番目に多く渡したプレイヤーは、自分のダブロンを同じように移動させることが出来る。
 結果甲板員の確保権を変えることは出来ないが、他の船員の確保権を左右することになる。
直接の収入はないが、ゲームを左右する重要な船員である。
 画像では赤が3(ダブロン1+ラム酒2)で1番の権利を得ている。
2番の権利は青と緑が1ずつで同点だが、その場合「望遠鏡」を持っているプレイヤーが勝者を決定する。
「望遠鏡」は最後の船員「1等航海士」を確保したプレイヤーが手に入れることができる。


2.砲手
 彼を確保すると、カトラスが2本手に入る。
2番手には1本。
 カトラスを10本集めれば勝利するのだから、非常に重要なのは言うまでもない。
要するに5ラウンド砲手を確保できれば勝利できるのだ。

3.料理長
 彼を確保すると、ラム酒が2本手に入る。
2番手は1本。
 5人の船員の解決フェイズが終わったら、回収フェイズとなり、支払われたラム酒は全て廃棄され(飲み干されてしまうのだ)、ダブロンは支払ったプレイヤーが3枚まで回収できる。
つまりラム酒は使い捨てなので、補充しなければならない。
料理長は直接勝利条件に影響するわけではないが、後々の展開を有利にするために、軽視できない存在である。

4.舵手
 各ラウンドの終了時には、チャートタイルを新しくめくって舵手の前に配置する。
チャートタイルには複数の行き先が示されている。
 舵手を確保すると、船の行き先をチャートタイルから選択することができる。
2番手はカトラスを1本手に入れる。

 チャートタイルの例。
船の行き先が北と南の2種類示されている。
北に行けば料理長を確保しているプレイヤーがカトラスを2本手に入れる。
南に行けば、甲板員を確保しているプレイヤーはラム酒を2本手に入れ、砲手を確保して絵いるプレイヤーはラム酒を2本失う。
 チャートタイルの効果はなかなか大きく、うまく使えばゲームを有利に進めることができる。また舵手の確保が2番手で終わったとしても勝利条件に直結するカトラスが手に入るのも大きい。

5.1等航海士
 1等航海士を確保すると、見張りとなって望遠鏡を手に入れることができる。
2番手にはラム酒1本。
 見張りになれば、賄賂の合計比べで同点になった場合の勝者を決定する権利を得る。
もちろん同点の中に自分が入っていれば自分を勝者に出来るのだ。
また望遠鏡を持っていないプレイヤーは、見張りにラム酒を渡すことで自分に有利な決定をしてもらう交渉をすることもできる。プレイヤー間でも賄賂が横行するのだ(笑)。
 限られたダブロンとラム酒を使っての賄賂合戦なので、同点になることは多い。
望遠鏡は非常に強力である。
ただしやはり直接勝利条件に影響しないというのは注意する必要がある。
1等航海士を有効に使うには、他の船員でも少なくとも同点に達するくらいには賄賂を渡している必要があるのだ。


 これが望遠鏡。
無意味にでかい(約23cm/笑)。
しかしそのでかさがこのゲームの魅力になっているのは確か。
ゲームではほとんどの場合「ばかばかしいこと=魅力」という公式が成り立つと思う(笑)。

 ゲームの勝利に必要なカトラス。
これが10本集まるということは、つまり反乱のための戦力が準備できたと言うことなのだ。
カトラスタイルもそこそこ大きく(約6cm)、存在感がある。
望遠鏡もそうだが、このゲームのデザイナー、ケヴィン・ウィルソンは、手を抜くべきところとそうでないところの勘所を分かっていると思う(笑)。



 てなわけで、雰囲気たっぷりに競りと駆け引きを楽しめるゲームである。
やりとりをRPG風にしても面白いだろう。
しかし・・・・化夢宇留仁は現在このゲームをソロプレイしかしたことが無い(汗)。
こんなシステムのゲームのソロプレイなど、まともに機能するわけもなく、したがってこの記事は全然信用できない(汗)。
その内誰かと対戦できたら追記しようと思う。
とりあえず面白そう(笑)なゲームである。

2010.8.15
 ようやく対人戦をプレイすることができた。
まだルールの理解が精一杯という感じだったが、なかなか面白かった。
次にやったらもっと作戦を考えてプレイできそうな気もする。

気楽さ 4
言語依存 0
ソロプレイのしやすさ 0(笑)

化夢宇留仁の好き度 4

20100508
20100815追記