パンデミック
世界中に広がる伝染病の脅威。
プレイヤーは伝染病に対抗するチームとなって、世界中を駆けめぐり、その治療薬を作ろうとするのだが、伝染病の感染速度は予想を上回り・・・・
というような感じの協力型ゲーム。
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ゲーム開始状態。
全員アトランタからスタート。
木製のキューブが各都市の感染状態を示しており、南アメリカはで黄色、西ヨーロッパに青、中央ヨーロッパに黒、そしてアジアに赤の伝染病が広がっている。
見ての通りアジアがやばすぎる(汗)。インフルエンザか?
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ゲームには5種類のキャラクター(役割)が用意されており、開始時にどのプレイヤーがどの役割を演じるのかをランダムに決定する。
役割にはそれぞれ特殊な能力があり、彼らの能力をいかに使うかが勝利に大きく関わってくるのだ。
各ラウンドには、各キャラクターのアクション(4アクションまで)を行ったのち、手札の補充、感染の拡大の順番で進めてゆく。
アクションの内訳は、大きく分けて「移動」「治療」「その他」の3種類で、「移動」は通常隣の都市に移動するのだが、手札と組み合わせればチャーター便などを利用して高速で移動することも出来る。
「治療」は現在いる都市の感染者を治療するアクションで、通常木製キューブを1つ取り除けるが、その病原の治療薬が発見されていれば、全てのキューブを取り除くことが出来る。
「その他」では治療薬の発見や移動の拠点となる調査基地を建設したり、他のプレイヤーとカードの受け渡しをしたりできる。
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都市カードの抜粋。
治療薬を発見するためには、その病原体に対応した色の都市カード5枚をそろえ、調査基地で治療薬開発のアクションを行う必要がある。
この都市カードはランダムで引いてくる以外ではプレイヤー間で受け渡しができるのだが、通常は受け渡しするカードに記載された都市に、キャラクター2人ともがいなくてはならないのでなかなか難しい。
もっと簡単に受け渡しができるキャラクターも存在する。
手札の補充はこの都市カードを2枚引くことで行う。
都市カードの山の中には、スペシャルイベントカードというものも入っていて、これは任意のタイミングで使用することでプレイヤーん有利な効果が得られる。
例えばヘリによる移動ができたり、政府の援助を得られたり。
スペシャルイベントカード以外にも、都市カードの山には重要なカードが混じっているのだが、それは後述する。
ちなみに手札は最大7枚までで、それ以上になる場合はただちに廃棄しなければならない。
都市カードをそろえなければ治療薬は作れないのでたくさんほしいところだが、このカードの山札が無くなったら時間切れと見なされ、ゲームオーバーとなるので気をつける必要がある。 |
プレイヤーの手札の補充が終わったら、感染の拡大を行う。
ボード上で示されている感染率の数だけ、感染カードの山を引くのだ。
めくられた都市にはその色のキューブが置かれて、感染が拡大していることを示す。
ただし1都市に配置できるキューブは3つまでで、それ以上が配置されることになったらアウトブレイクが発生する。
アウトブレイクが発生すると、その都市に隣接した都市全てに同じ感染キューブが1個ずつ配置され、更にボード上のアウトブレイク表示数が1増やされる。
この表示数が8に達した時点でもはや世界中に広まった伝染病を治療することは不可能と見なされ、人類が滅亡してゲームオーバーである。
またアウトブレイクは連鎖的に発生することもある。
アウトブレイクが発生した都市に隣接した都市にすでに同色のキューブが3個置かれていたら、更にアウトブレイクが発生してしまうのだ。
この感染の連鎖は見ていてもある種のカタルシスがあり、実に盛り上がる。
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更にゲームの肝となるシステムがエピデミックである。
都市カードの山札の中には、難易度に応じた枚数のエピデミックカードが入っている。
このカードを引くと、ただちにエピデミックが発生する。
まずはボード上の感染率表示が1つ右に移動する。
ゲーム開始時の感染率は2だが、感染率が進むと最大4に達する。
つまり感染の拡大時に感染カードを4枚も引くことになるのだ。
そして感染カードの山札の、1番下のカードを引いて、その都市に感染キューブを3個配置する。
それまで感染と縁の無かった都市が、いきなりアウトブレイク寸前まで感染してしまうのだ。
そしてここが肝なのだが、エピデミックの処理の最後には、感染カードの捨て札を全てシャッフルして、山札の上に戻す。
これによって現在感染している都市が更に感染する可能性が高まり、それどころか今キューブを配置した都市が、次の感染の拡大処理でアウトブレイクに発展する可能性さえあるのだ。
そもそもゲーム開始時には9枚の感染カードをひいて、その都市に感染キューブを配置しているので、それまでに治療を進めていた都市でも再感染が発生することになるのだ。
感染を抑えるには、治療薬を発見した上で、更にボード上のその色の感染キューブを一掃しなければならない。
その条件が満たされていない限り、感染は再び発生するのだ。
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このような過酷なシステムの元、各プレイヤーは協力し合って各地の治療を進め得つつ、4種類の病原全ての治療薬を発見しなければならない。
だいたい協力型のゲームというのはクリア条件が厳しいものだが、このゲームではそれに絶望的な状況というフレーバーが加えられて、まるでそういう映画の中に入り込んだようなドキドキ感を味わえる。
元々協力型ゲームは苦手だった化夢宇留仁だが、このゲームはプレイして即日購入した(笑)。
やはり素晴らしいのはエピデミックの捨て札を戻すシステムで、実に単純な処理で、見事に感染の様子を表現している。
エピデミックが発生した瞬間、ボードを見回してキューブが3個配置された都市が多かったりすると、絶望的な気分になるのが最高である(笑)。
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ちうわけで現在ゲームを500個近く所有している化夢宇留仁だが、その中でもトップクラスの面白さを持ったゲームである。
ただし問題点もある。
会話型協力型ゲームの宿命とも言えるのだが、リーダーシップの強いプレイヤーが全員の行動を支配してしまう可能性があるのだ。
特に自分の意見を主張することに慣れていない日本人プレイヤーだとその問題が顕著になりやすいので、例えば基本的に発言はその時の手番のプレイヤーの質問に答える場合のみというルールを付け加えてもいいかもしれない。その場合クリアが更に難しくなってしまうと思うが、みんなで全力で頑張るのが面白いのであって、地球を救えなくても大した問題じゃない・・・・かな(笑)?
気楽さ 4
パッと見複雑そうだが、スッキリとまとめられたシステムなので、やってみるとテンポよく進む。
言語依存 5
主に出回っているのは完全日本語版なので特に問題はない。
ソロプレイのしやすさ 5
元々協力ゲームというのは多人数でプレイするソロプレイゲームのようなものなので、全然問題ない。
それどころか化夢宇留仁のプレイした中では、ソロプレイでも最も楽しめるゲームである。
化夢宇留仁の好き度 5
20110514
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