クトゥルフ〜死もまた死すべし〜



 クトゥルフ神話を題材にした協力型ゲーム。
協力型ゲームの例に漏れず、ミッションをクリアすれば全員の勝利というシステムで、ソロプレイにも向いている。



 エピソード1をエンシェントワンをクトゥルフを選んだ場合の初期配置の例。
このゲームにはエピソードが6つ用意され、エンシェントワンがクトゥルフとハスターの2種類が用意されており、それぞれを組み合わせて遊べるので12通りのシナリオが遊べるということになる。

 このゲーム最大の売りは巨大で素晴らしい出来のフィギュア。
化夢宇留仁がこれまで見たあらゆるゲームの中で最も出来が良く、単品で販売しても売れそうなクオリティ。


 例えば左はクトゥルフ御大のフィギュアだが、高さ約115mmある(笑)
この写真では伝わらないが、各部のディテールも素晴らしい。そして尖ってるところは指に刺さるくらい尖ってる。
そのままガレージキットで出しても売れそうである。
 右は化夢宇留仁がペイントしたものだが、キャラクターのフィギュアも他のゲームと比べると一回り大きく、ディテールも細かい。

 さてシステムだが、屋内を舞台にしたクトゥルフ神話を題材にしたゲームと言えば「マンション・オブ・マッドネス」が有名だが、あっちがゲームマスターが必要なのに対し、こちらはゲームマスターが必要ない完全協力型とでもいうシステムで、要するにパンデミックみたいな感じ。
手番はプレイヤーごとにまず3回までのアクションを行い、神話カードを引き、その後部屋に敵がいなければ探索、いれば敵からの攻撃を受け、最後にターン終了時の手続きを行い、次のプレイヤーの番になる。

 アクションは主に移動(一度に3部屋まで移動可能)、敵への攻撃、休息(合計3まで体力値とストレス値を回復)、アイテムや同行者の受け渡しの4種類がメインで、これをどのように組み合わせてもいい。
またシナリオ固有のアクションもあり、例えば上記エピソード1ではそこら中で火が燃えているのでそれを消火するアクションがある。

 神話カードはパンデミックで言えば感染カードみたいなもので、だいたい怖いことが書いてある(笑)
神話カードの中には固有のマークが記されたものがあり、それが3枚出るとエンシェントワンが復活に向けて1歩前進する。
一番上の画像では左上でクトゥルフ御大が出番待ちをしていらっしゃる(笑)
プレイヤーたちが儀式の妨害に成功するか、エンシェントワンが赤いマスまで進むとマップ上に現れる。
どっちにしても現れるんかいと思うが、儀式の妨害が終わっていないとエンシェントワンに一切ダメージを与えられないのだ。
まあ設定上はどちらにしても不完全な復活なのだろうと無理やり納得しておく(笑)

 そして探索した場合は発見カードを引き、アイテムやら同行者を入手する。
が、このカードの効果でも酷い目にあうこともある(汗)

 謎とかは特に無い。要するにバトルゲームなのだ(笑)
なにしろクトゥルフ神話の怪物とガチで殴り合おうという人達なので、用意されているプレイヤーキャラクターも只者ではない人ばかりである。ちうか狂ってる(笑)


 キャラクターの例。
一番上の行が正気度、左下の2行はストレスと体力。右の3行は技能を表している。
ストレスは1増やすことで1個のダイスを振り直すことができる。
そうそう説明を忘れていたが、このゲームは基本的にダイスゲームなのだ(笑)
そしてキャラクターごとに3種類の技能を持っており、それぞれの技能がレベル4まで成長する。
特筆すべきは正気度と技能の関係で、まず正気度が一番右まで進んでしまうと真の狂気となって死亡と同じ扱いになる。
ただし技能のレベルアップは正気度の減少によってのみ成されるのだ(笑)
そして正気度が減少するとあらゆる判定に使用するダイスの数も増えるので、あと1歩進んだら終わりという真の狂気寸前まで行ったキャラクターの強さは筆舌に尽くしがたい(笑)
 更に技能の内容に注目してもらいたい。
「残虐」(笑)
この人は超サディストで、必要以上に敵にダメージを与えることができるのだ。
 更にゲーム開始時にキャラクターには1枚ずつ狂気カードが配られ、そのキャラクターが元々持っている狂気としてゲームに影響してくる。
この前このキャラクターでプレイしたときの狂気は「マゾヒスト」だった(笑)


 これはエピソード2をエンシェントワンをハスターでプレイしているところ。
中央にいるでっかいのはクトーニアンで、これも化夢宇留仁がペイントしている。
ちうかこのゲームのコマも全部塗る予定。
 クトゥルフテーマの協力ゲームということで、例によって成功への難易度は高いが、このゲームの場合は発狂寸前のキャラクターの強さが半端ないので(笑)まだマシな方だと思う。
この時も最後は発狂寸前のアダムが遠隔から銃を連射してハスターを倒した(笑)
結果的に最もライトな遊び心地のクトゥルフ協力ゲームと言えると思う。
 再現という意味では、調査や謎解きをすっ飛ばして最後の邪教の本拠地に乗り込むシーンだけをゲーム化したと思えばなかなかいい感じ。
やはりそれにしてもキャラクターが強すぎる気はするが。

気楽さ 4
言語依存 4
 テキストはそこそこ多いが、完全日本語版が出回っているので問題ない。
ソロプレイのしやすさ 4

化夢宇留仁の好き度 4

20230225