スモールワールド アンダーグラウンド
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スモールワールドの地下にも新たな世界が!
本セットだけでも遊べる独立型拡張セット。
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4人プレイの1ターン目終了状態の例。
タイトルの通りスモールワールドの地下世界が舞台で、種族も特殊能力バッジも全て新規で、新たなルールも追加されている。
基本セットと同じく両面印刷の2枚組の豪華仕様のゲーム盤も各エリアの地形の一新の他、中央を流れる河(1ユニットで征服できるがとどまることができずにコインは獲得できない)や、黒に停止マークの描かれた「底なし谷」(あらゆるユニットは進入できない)などの変化がある。
また初期配置には失われた種族ではなく、一部のエリアにモンスターが2ユニットずつ配置される。
モンスターが配置されたエリアの例。
黒い山は見た目は違うが基本セットと同じルールである。
2ユニット配置されているのがモンスターで、モンスターには7種類あるが特に能力の違いは無く、普通に各1ユニット分の防御力となる。
モンスターのいるエリアを征服すると、追加ルールの「伝説の地」または「聖なるアイテム」のどれかがランダムに手に入る。
これらはどれも非常に強力な特殊能力を持っていて勝敗にも大きく影響するので、なるべく早急に、かつ数多く入手したい。
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新たな種族と特殊能力のいち部を紹介する。
SPIDERINES(スパイダリン)が進軍する場合、最初から底なし谷を征服しているとみなしてその隣接エリアに進軍できる。
穴から蜘蛛がうじゃうじゃとわいてくるイメージ。
底なし谷はマップ上に複数あるので神出鬼没な展開ができる。
WISE(英知ある)は、衰退後に1ユニットでも生き残っていれば追加で+2コインのボーナス。
これは地味だが強力な能力で、ゲームを通すと馬鹿にならないコインを入手できることが多い。 |
WILL-O'-WISPS(ウィル・オ・ウィスプ)は、神秘の水晶エリアまたはそれを自分が支配しているエリアの隣接エリアに進軍するときには増援部隊ダイスを使用できる。
なかなか強力のはずなのだが化夢宇留仁のダイス運だと無いのと大して違わない(汗)
VANISHING(儚い)は、衰退時に全てのユニットが除去されてしまう代わりに、1ユニットにつき2コイン得られる。
多くのエリアを支配している状況で衰退すれば大量得点につながるも、やはりその後の継続収入が無いのはきついので、次の種族もすぐに衰退させるのがいいかも。2番目以降の種族が多くの支配エリアを得るのも難しいが。
FLAMES(フレイム)は、底なし谷の1つに火山を配置し、それに隣接、もしくはそれに隣接したエリアを支配しているフレイムに隣接、もしくはそのフレイムに隣接しているフレイムに隣接しているエリア(笑)に進軍する場合、目標のエリアには地形以外のユニットは無いものとして防御力を計算する。
いくら防御していても全て無駄にされるので、征服される方はたまったものではないが、ユニット数が少ないので何度か反撃されると途端に大人しくなる。
MINING(採掘する)は、行動エリアを支配しているとそのエリアごとに+1コインボーナス。
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IRON DWARVES(アイアン・ドワーフ)は、再配置フェイズに支配している坑道エリアの数だけシルバー・ハンマーを手に入れる。
シルバー・ハンマーは攻撃時にアイアン・ドワーフユニットとして使用できる。
どんどん攻撃力が増していき、恐ろしい勢いで進撃するが、シルバー・ハンマーは防御には使えないので結局支配エリア数は常識の範囲内に収まる。
基本セットでは最弱と名高いドワーフの上位バージョンと言える。
FISHER(漁をする)は河沿いの支配エリア2つにつき+1コインボーナスで、場所によっては4コインくらいは生み出すのでなかなか強力。 |
2ターン終了時。
フレイムが恐ろしい勢いで進撃し、ウィル・オ・ウィスプを駆逐している。
更に右上にいるのはフレイムが見つけた「伝説の地」の「極悪な五芒星」から現れたバルログで、こいつにアリアに入られると防御側は成すすべもなく2ユニットを失って敗退する。
バルログのいるエリアは(コントロールしているプレイヤーのユニットも含めて)誰も入れないが「極悪な五芒星」を所持しているプレイヤーは毎ターンバルログを隣接エリアに移動できる。
こんなコンビニ攻められたらほんとにたまったものではない。
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3ターン終了時。
なんとさっきまで怒涛の勢いで進撃していたフレイムが衰退。
というのもやはりユニットの少なさは厳しく、ウィル・オ・ウィスプの反撃にあってそれ以上の進撃が困難な状況に追い込まれたのだ。
中央のウィル・オ・ウィスプのところにある爆弾のようなものは「聖なるアイテム」の「輝く宝珠」で、隣接エリアの1ユニットだけのアクティブな敵ユニットを取り除き、そこに自分の追加ユニットを配置できるというソーサラーと同じ能力のアイテムで、もちろんこれもフレイムの数を減らすのに一役買った。
右上では底なし谷からわき出てきたスパイダリンとアイアン・ドワーフの戦線が発生している。
アイアン・ドワーフの攻撃力に押され気味だが、スパイダリンは「伝説の地」の「生命の泉」を入手しており、これは毎ターン自分のユニットを1つ追加できるのでなんとか踏ん張っている。
しかしアイアン・ドワーフは「漁をする」能力も効いて大量のコインを獲得していた(画像の状態で12)。
フレイムのプレイヤーが新たに投入したのはSHROOMS(シュルーム)で、見ての通りキノコのオバケである(笑)
キノコエリアを支配している毎に+1コインボーナス。
ADVENTUROUS(冒険家の)は、支配エリア内の「伝説の地」
1つごとに+1コインボーナス。
どちらも派手さはないが堅実な能力と言える。
「冒険家の」は獲得期待値は低いがその分ユニット数が最大の5になっている。
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6ターン終了時。
ウィル・オ・ウィスプが消えてなくなり、スパイダリンとアイアン・ドワーフも衰退し、ゲーム開始時の種族は全て衰退している。
スパイダリンは北から進入してきたシュルームに数を減らされ、アイアン・ドワーフも攻撃力に任せて支配エリアを広げすぎ、防御力が弱まっていたところを「生命の泉」をスパイダリンから奪取したシュルームに蹂躙されていたのだ。
画面中央下には新たな種族が。
DROW(ドラウ)は、各ユニットの隣接エリアにドラウ以外のユニットが無ければ+1コインボーナス。引きこもりっぽい(笑)
THIEVING(盗む)は、各プレイヤーごとに1回、隣接しているアクティブな種族のプレイヤーから1コインを奪うことができる。
銀行からもらうのではなくて奪うので点差は2開くわけで、これを3人くらいにできれば非常に強力な能力である。
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7ターン終了時。
各プレイヤーの第2世代の種族が出揃った。
KRAKEN(クラーケン)は、河を征服したとき、再配置フェイズにもユニットを置いたままにでき、コインも獲得できる。これは衰退しても残る。
画像で見てもわかるように、クラーケンは河の王者である。
しかし元々河を征服するのは1ユニットですむので、クラーケンが1ユニットいても2ユニットですんでしまう。攻撃されると弱い(汗)
QUARRELING(喧嘩する)は、ユニットグループ1つにつき+1コインボーナスがもらえる。
ユニットグループというのは隣接しているユニットで、ルール通りにするなら通常みんな隣接していることになるので1コインしかもらえないが、あえて支配エリアから引き上げるか、種族の特殊能力を使ってバラバラのエリアを支配するか、敵に分断されるかするとボーナスが増える。
使い勝手が難しいがはまると高得点を狙える能力である。クラーケンは河でも分断されないので一番相性が悪い(笑)
GNOMES(ノーム)にはあらゆる特殊能力が効果を成さない。ノームのターンには普通に使用できる。
特殊能力が通用しないということは征服に余計なユニットが必要になるということで、結果攻撃される率自体医が下がるので非常に強力。
また「バルログ」などもノームのエリアには進入できない(汗)
IMMORTAL(不死身の)は、征服されたときもユニットを1減らす必要がない。基本セットのエルフと同じ能力である。
もちろん強い。
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ゲーム終了時。
ノームとシュルームの支配エリアの広さが際立っている。
結果は89、72、102、83でフレイムとシュルームのプレイヤーが勝利した。
衰退したフレイムが3ユニット残ったままなのと、シュルームの支配エリアの広さとキノコエリアと「伝説の地」からコインボーナスをもらえるのが効いた。
クラーケンはすぐに「泥のオーガ」とバトンタッチしたが最後の1ターンだけでは支配エリア数をのばせなかった。
スパイダリン、ドラウは、スパイダリンについていた衰退後の+2ボーナスが最後まで効いていたのだが、ドラウの支配地域にノームがなだれ込んできたのが厳しかった。

ちうわけでいつものスモールワールドと一味違ったゲームが楽しめるセットである。
ビジュアル面でもどぎつい地下世界の色合いがいい感じで、ゲームの展開的には「伝説の地」と「聖なるアイテム」が非常に強力なので、毎回大きく展開が変化するゲームを楽しめるようになった。
ただし堅実な感じの基本セットはあれはあれで味があってじっくり遊べるので、どちらがいいという話ではない。
よよよい。
気楽さ 4
言語依存 2
表面的にはほとんど無いのだが、慣れないうちは能力一覧表はしょっちゅう読むことに。
ソロプレイのしやすさ 5
所有コインは一応隠蔽情報だが、そんなもの数えなければわからない。
化夢宇留仁の好き度 5
20250615 |