スモールワールド拡張 スパイダー・ウェブ


 スモールワールドに新たな3種類の種族と、同じく3種類の特殊能力が追加される拡張セット。



 追加された3種族。
スリングマンは1エリア挟んだ先のエリアを征服でき、それをした都度1コインを得る。
スカッグは支配した各エリアに盗品マーカーを置く。
これは裏が0〜3のコインボーナスかスカッグの攻撃になっており、スカッグのエリアを征服した者は盗品マーカーの中を見て、コインならもらえるがスカッグの攻撃だと征服が失敗とみなされ、1ユニットを失う。
スカッグが衰退するときには盗品マーカーはスカッグのプレイヤーのものになる。
氷の魔女は支配下の魔法アイコンのあるエリア毎に毎ターン冬マーカーを受け取り、それを自分の支配エリアか隣接したエリアに配置できる。
冬マーカーが置かれたエリアは防御力が+1され、それが氷の魔女プレイヤーの支配エリアでなければ獲得コインが-1される。
このコイン-1は要するにそのエリアの価値が特殊能力が無ければ0になるわけで、ユニットも消費せずに他の人の支配エリアを無価値にしてしまう恐るべき能力である。

 こちらは特殊能力バッジ。
「ものまね」は手番開始時にゲーム盤横に並んでいる6種類の種族セットの中から、好きな特殊能力を選んで使用できる。
6種類の中から選べるのだから弱いわけがない。
「魂に触れる」は衰退時に新たな種族を選ばず、次ターンで同じ種族を新たに選んだかのように復活することができる。
スケルトンやソーサラーのような数を増やしてくる種族でこれをやられるとなかなか厳しい。
「溶岩」は支配している山岳エリア毎に隣接エリアに溶岩マーカーを配置できる。このマーカーが配置されたエリアにいたユニットはプレイヤーの手元に戻され、誰も入れないエリアとなり、溶岩を使ったプレイヤーの次ターン開始時には取り除かれるが再配置される。
どんなに防御力を高めていてもこのマーカーを置かれたら立ち退かざるを得ない。なかなか強力。



 上記を入れた4人プレイの1ターン目の終了時の例。
右上にスカッグが大きな支配エリアを獲得しているのが見て取れる。
同エリアに1個ずつ追加で配置されているのが盗品マーカーである。

 4ターンには「溶岩」の特殊能力がついたグールが登場。
早速沿岸部に溶岩を流してソーサラーを追い払ってしまった。


 5ターンにはソーサラーのプレイヤーが「森の」能力(支配している森エリアを毎に+1コイン)のスリングマンを導入して反撃に転じる。


 7ターンにグールのプレイヤーが「富裕な」氷の魔女を投入。
「富裕な」は1度だけ+7コインを得られる。
そして予想通り氷の魔女の「冬マーカー」が強力で、どんどん他プレイヤーの支配エリアを無価値に。



 最終的には90、74、85、74という結果で、ハーフリング、ホムンクルス、ヒューマンを使用したプレイヤーが勝利した。
ハーフリングが「ドラゴン使い」だったのと、ホムンクルスが選択を飛ばされるとコインだけではなくホムンクルスのユニットまでストックされるというのが効いて大量のホムンクルスユニットを投入したのが効いたように思う。
 このセットもやはり単純にスモールワールドの選択肢を増やしてその分面白くなったというシンプルでよき拡張セットである。

気楽さ 4
言語依存 2
 表面的にはほとんど無いのだが、慣れないうちは能力一覧表はしょっちゅう読むことに。
ソロプレイのしやすさ 5
 所有コインは一応隠蔽情報だが、そんなもの数えなければわからない。
化夢宇留仁の好き度 5

20250607