ボードゲームの中でも、特にシミュレーションゲーム、ウォーゲームには専門用語が多数存在する。 ただし専門用語は初心者にはチンプンカンプンで、かえって難しい印象を与えてしまう場合も多々ある。 ちなみに随時追加していくつもりなので、足りない用語などがあったら指摘して欲しい。 |
CRT | コンバット・リザルト・テーブル(Combat Result Table)の略。戦闘結果表。 多くのウォーゲームでは、互いの戦力と、地形の影響などを考慮した上で、最終的にサイコロを振ってある程度ランダムな結果 を出す。 このとき参照される表。 ただしゲームによって戦闘結果の出し方はさまざまで、CRTばかりかサイコロまで使わないゲームもある。 |
MAYアタック | ウォーゲームにおいて、ユニットが敵のZOCに進入したのち、攻撃をするかどうかがプレイヤーによって決定できるシステム。 逆がMUSTアタック。 |
MUSTアタック | ウォーゲームにおいて、ユニットが敵のZOCに進入後、必ず攻撃を仕掛けなくてはならないシステム。 逆がMAYアタック。 |
ZOC | ゾーン・オブ・コントロールの略。支配地域ともいう。 多くのウォーゲームでは、各ユニットに、1へクスないし、2へクスのZOCを持っている。 ZOCに入った敵ユニットは、なんらかの影響を受ける。 多くの場合は敵のZOCに入った時点で移動を中止せねばならず、その後ユニット間で戦闘が始まる。 主に各ユニットによる近接敵部隊への牽制力を表していると考えればだいたい間違いない。 |
イニング | 野球のイニングと似たような意味。ターンを参照。 |
オーバーラン | 作戦級、または戦術級のゲームで見かけるルール。 移動中に敵を攻撃し、成功すれば更に移動を続けられるというもので、主に戦車部隊による機動戦の表現に用いられる。 ツクダホビーのガリアンのゲームでも使用されていた。 |
記録用紙 | ゲームの進行を記録する。 燃料の減少や、ダメージを書き込んだりするものが多い。 また各プレイヤーが互いに見えないように、ユニットの行動を記録用紙に書き込んで、同時にそれを見せ合うシステムもある。 この場合、移動をはじめとした敵ユニットの行動を読み合う楽しみがある。 うまく敵の裏をかくと爽快である。 |
作戦級 |
ウォーゲームにおいて、そのゲームが再現するスケールを表す。 |
シークェンス | ゲーム中の各ターンに行う手順の意味。 設定されたシークェンスを終了すると、そのターンが終了する。 最も単純と思われるシークェンスは、先攻側が移動。先攻側が攻撃。その後後攻側が同じ事を繰り返すというもの。 |
シナリオ |
主にウォーゲームで用いられる。 |
勝利条件 | ゲームに勝利するための条件である。 勝ち負けの存在するゲームならどれにでもある。 ウォーゲームの場合は、史実の再現を目的にしたものが多く、その為有利不利が生じるので、ゲームによっては勝利条件を変えることでバランスをとったり、部隊の行動を制限したりしている。 |
勝利ポイント |
VP(=Victory Point)ともいう。 |
スクエア | ゲーム盤に四角の升目が印刷されたゲームにおいて、その升目を数える単位 として使う。 他に六角形の升目を使ったヘクスがあり、こっちの方が主流。 |
スタック |
平たく言えば、ユニットを重ねて同じマスに置くこと。 |
戦術級 | ウォーゲームにおいて、そのゲームが再現するスケールを表す。 戦術級のゲームでは、主にプレイヤーは、その中隊〜連隊の指揮官の立場を担当する。 1ユニットは陸戦であれば、だいたい兵士1人〜小隊、戦車などなら1〜数台を表す。 テレビドラマ「コンバット」を思い浮かべれば、だいたいそんな感じである。 他に作戦級、戦略級などがある。 |
戦闘級 | ウォーゲームにおいて、そのゲームが再現するスケールを表す。 日本でロボットアニメを原作にした、1機のロボットの描写を細かく再現し、作戦よりも戦闘そのものを再現するのがメインのゲームが増えてきたころ、考えられた。 通常は戦術級に含まれる。 戦闘級のゲームでは、主にプレイヤーは戦闘機やロボットのパイロット〜小隊長の立場になる。 他に戦術級、作戦級、戦略級がある。 |
戦略級 | ウォーゲームにおいて、そのゲームが再現するスケールを表す。 戦略級のゲームでは、主にプレイヤーは、その軍隊の最高指揮官〜その国の責任者を担当する。 1ユニットは陸戦であれば、軍団規模。 政治や経済に関するルールも含まれている場合がある。 他に戦術級、作戦級などがある。 |
ターン |
多くのウォーゲームで、ゲームの一区切りをこう呼ぶ。 |
ダイス | サイコロである。 |
地形効果 | 地形がユニットの移動や戦闘におよぼす影響。 これをまとめたものを地形効果表という。 要するに荒地ではスピードが落ちたり、森林に入っていれば防御力が増したりするわけである。 |
ドイツゲーム
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「カタンの開拓者たち」を筆頭に、最近のボードゲームを引っ張っているのはドイツ産のものが多く、他のゲーム(アメリカゲーム、ウォーゲーム)と区別するためにこう呼ばれる場合がある。 ドイツゲームの特徴はルールが比較的簡単で、プレイ時間も長すぎることなく、誰でもすぐに楽しめるように工夫されているところ。プレイヤー間での直接攻撃ができるゲームは少なく、また最後まで勝者が決まりにくいというのも特徴。 ボードゲームと言えばドイツゲームを指すケースもある。 |
バッティング
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プレイヤーが手番の行動計画を同時に公開し、同じ行動を選択していた場合、なんらかのアクションが発生したり、ペナルティがあったりするシステム。 |
フェイズ
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プレイヤーの手順を示す上で、決まった手順毎に分けたものをフェイズと呼ぶ。「移動フェイズ」「戦闘フェイズ」など。 |
ブラインド・サーチ | プレイヤーそれぞれが互いに見えないように同じマップを持ち、それぞれの盤上でユニットを移動させ、お互いが策敵という形で情報を探り合うシステム。 米アバロンヒル社のMIDWAYが有名。 実際敵の早期発見が勝利の鍵になる空母戦にはピッタリで、手に汗握る面白さがある。 |
プロット方式 | 戦闘〜戦術級によく見られる行動予定を記録する方法。 記録用紙に自軍ユニットの次〜数ターン後の行動計画を記載し、記録終了後にプレイヤー同士で見せ合って、記録通 りの行動を行わせるシステム。 戦闘機やロボット同士の戦闘を表現するのによく用いられているが、史実やテレビのように敵機の動きを予想するのは、ニュータイプ並みの直観力が必要かも。 ボードゲームでバッティングシステムを取り入れている場合も、なんらかの形でプロット方式が用いられている。 |
プレイ | ゲームを遊ぶこと。 またカードゲームなどでカードを手札から場に公開することをプレイという場合もある。 |
へクス | HEX、ヘックスとも言う。 ウォーゲームに多い6角形の升目が描かれたゲーム盤で、その升を表す単位として使う。 例えば2ヘクス後退、とか。 他に四角の升目のスクエアなどがある。 |
ボードゲーム | ゲーム盤を用いたゲーム。 ウォーゲーム以外のゲームを指す場合もある。その場合はカードゲームも含まれることもある。 しかしトレーディングカードゲームなどは含まれないケースが多い。 |
マーカー | ユニットが主に部隊や戦闘機、戦車など、実際にそこに存在しているものを表しているのに対し、マーカーはゲームの進行上必要な記号のような役割を持ったコマである。 例えば隠蔽マーカーはそれがユニットの上に置かれることで、その部隊が隠蔽されていることを表し、気絶マーカーはそのユニットのパイロットが気絶していることを表す。 よく使われるものとしては、ターンマーカーは、呼び名はゲームによって様々だが、 要するに数字の書かれた表の上に置かれて、現在ゲームが始まってから何ターン目かを表すものである。 |
マップ | MAP、地図盤とも言う。 要するにゲーム盤である。 ウォーゲームにおいては、 ゲーム盤は主に戦場になった場所の地図をリファインしたものが多く、そのためにこう呼ぶようになったのだと思われる。 また、ウォーゲームでは小さな出版社が低予算で作ったゲームや雑誌の付録など、ボードとは言えないようなぺらぺらの紙のマップを用いたものも多くあった。 |
ユニット | ウォーゲームの多くで、メインになるコマをそう呼ぶ。単位 としても使う。 例えばこのへクスには5ユニット存在する、とか。 |
ラウンド | 野球の回のようなもの。ウォーゲームではないボードゲームでよく用いられる。ターンを参照。 |
ワーカープレイスメント | ゲームシステムの1つ。 示されたアクションリストに順番にコマを置いてゆくことで、その手番に行えるアクションを決定する。 シミュレーションよりもゲームのためのシステムと言える。 |