2.2 地上施設の襲撃(ver2.1で大きく変更)
 
小人口の世界やローテクな世界を略奪したり、孤立した地域の集落、鉱山、通商基地を襲撃したりする。以下は基本的に少なくとも20人が襲
撃に参加することを念頭にしてある。

2.2.1 襲撃
2.2.1.1 目標の決定
 海賊は、概して小人口の世界を目標にする。しかし、人口コードが示すのはあくまでその世界に籍を置く定住人口であることに注意しなけれ
ばならない。人口コード1の世界でも、メガコープの鉱山や通商基地などがあれば、数百人の職員が世界上に存在するだろう。また、小人口の
世界でも条約等で防衛の責任をもった外世界の軍隊が駐留している可能性はある。基本的に目標は以下の3種類だが、ランダムに決定
しても良いし、裁量で適宜設定してよい。ただし、何の警備もなしに金塊を放り出してあるような都合のよい場所は無い。何よりも、掠奪者達が
どうやって目標近くに降下し、接近するかと言う点を全く追及していないルールの甘さに感謝して(笑)、多少の厳しい戦いくらいは我慢
せよ。

 工業施設:10 - 1,000人単位 の人がいる。
 商業施設:1-1000人単位の人間がいる。
 居住区:居留地(人口100人まで)、村落(人口1000人まで)、町(人口一万人まで)、都市(人口1万人以上10万人未満)。10万人を超すような都
市は目標に出来ないのではなく、そのような場所を目標とした場合は、都市全体では無く、都市の1区画を標的としていると見なしているだ
け。(Ver.2.1で変更)

・人口の決定
 十面体ダイスで決定。十人単位の施設なら二回(例、9、3で93人)、百人単位の集落なら三回(例、4、8、6で人口486人)振って決定。最大の
位 でゼロが出た場合、振りなおしても良いし、情報の誤り、何かの事件や行事などの理由で、一桁多い、もしくは一桁少ない人数がいるものと
しても良い。また、その世界の総人口を超えたとしても、先に書いたとおりに総人口=定住人口なので何の問題も無い。外世界人が多く滞在し
ているのだろう。

・目標裕福度
 目標の人口規模と裕福度は、下の対応表に従って自由に設定してよい。何故なら、ランダムに出くわす宇宙船と違い、地上目標に関する情
報は事前に調べられるから。その代わり、裕福な目標であればある程、人口も多く警備が厳重になっている。

裕福度/最低人口対応表
最低人口/居住区 最低人口/工業 最低人口/商業
貧乏
何人でもよい 10人 1人
普通
何人でもよい 10人 10人
富裕
500人 500人 100人
超富裕
1,000人 1,000人 500人
うざいくらい富裕
5,000人 2,500人 1,000人

裕福度/警備対応表
レスポンス係数 警備率 居住区 警備率 工業/商業施設  
貧乏
1d3 なし なし
普通
1 0.05% 人口の0.1%
富裕
1d6/10 0.1% 0.25%
超富裕
1d3/10 0.25% 0.5%
うざいくらい富裕
1d3/10 0.5% 1%
レスポンス係数への修正
TL0-3:+6
TL4-5:+2
TL9+: x0.5
政治コード0:常に0
↑つまり援軍は来ない


警備率への修正
政治コード0:x5
TL2-:x5
TL3-4:x2
治安コードC+:x2
人口1万人超の居住区:さらに50-100人程度の守備隊

警備の人数が一人以下になった場合でも、
二人程度は配置しておこう
警備率は人口に対して何パーセントが警備員/警官/兵士その他の即応できる武装要員であるかを示している。 例えば、超富裕な人口5000
人の町の警備は、人口の0.25%=12.5人に相当する。少ないようだが、現実に人口に対する警官や兵士の比率はこの程度である。 なお、武装
人口/警備員は必ずしもそれと同じだけの歩兵や警察官がいなくても良い。実際の構成は後述の「地上戦闘」の戦力換算に従って自由に設定
してよい。

・レスポンス時間
 地上におけるレスポンスはかなり早い(最初から要所に展開しているから)。
 襲撃が開始されてから
  24時間を人口コード + (TL-5) + 1D6で割った時間に「レスポンス係数」をかけて得られたのが、襲撃している目標本来の守備隊と
は別に、近くから増援部隊が駆けつけて来るまでの時間である。
 例えば、C8667A7-1 のいかにも掠奪者の攻撃対象になりそうな世界では、
 人口7 + (TL1-5) + 1D6 = 7 -4 + 出目3 = 6とすると、24時間/6=4時間が基本となるレスポンスである。
 そして、貧乏な場所を狙った場合のレスポンス係数は1d3(=2としよう)、ここにTL1によるレスポンス係数への修正+6で、4時間x8=32時間
が増援の到着までかかる時間である。
 要するに、貧しい集落や施設は孤立しがちで、反応時間が長くなっている。さ
 しかし、軍用飛行機や反重力車が出来るTLの世界では、得られた結果の1/5の時間で少なくとも2機の近接航空支援が飛んでくる。な
お、計算結果がマイナスになったり、0で割ることになったりすれば、それは誰も来ないということ。

・軍隊/警察の例
緊急対応部隊(警察):軽装甲車両x4(40/80HP)、近接航空支援(50/100HP)x1、武装警官50人(50HP)、特殊部隊10人(20HP) 戦術/リーダー/
偵察各2lvの指揮官 戦力HP=160(反重力以前)/250(反重力以後)

緊急対応部隊(軍隊):軽装甲車両x8(80/160HP)、重装甲車両x4(200/400HP)、近接航空支援x2(100/200HP)、歩兵一個中隊150人(150HP)、
特殊部隊50人(100HP) 戦術/リーダー/偵察各3lvの指揮官 戦力HP=630(反重力以前)/1010人(反重力)

町の守備隊:大型支援火器(大砲、重機関銃など)x2(20HP)、歩兵一個小隊50人(50HP) 軽装甲車両x2(20HP/40HP)  戦術/リーダー/偵察
各1vの指揮官 戦力HP=90(反重力以前)/110(反重力)

都市の衛兵(剣の世界):槍と剣のみの歩兵200人(200HP) あんまり頼りになるリーダーはいない
緊急派遣部隊(剣の世界):騎兵50人(75HP)、歩兵200人(200HP) 戦術/リーダー/偵察各2lvの指揮官 275HP

2.2.1.2 地上戦闘
 目標となる集落や施設を攻撃した場合、自動的に地上戦闘が発生する。勝負がつくまで地上戦表を振ること。一ターンは20。地上戦闘は下
の方式に従って解決する。

地上戦闘
1. 部隊HPの決定
 まずは部隊HPを決定する。部隊HPはその部隊の継戦能力を示すもので、人数や車両等によって決まる。不意打ちを受けたのでない限り、その場にいる全員が戦いに参加する必要はないので、戦闘に参加する人員と兵器から計算すること。

軽装甲車両(地上):10HP/台 重装甲車両(地上):50HP/台 
軽装甲車と重装甲車の違いには、単に装甲の厚さだけではなく火力の大小も含んでいる。例えば、側面は機関銃程度しか防げないBMP-1のような車両も、大火力ゆえに重装甲車両扱いとなる。
軽装甲車両(反重力):20HP/台+近接航空支援 重装甲車両(反重力):100HP/台+近接航空支援
反重力以前の近接航空支援(武装ヘリや攻撃機):50HP/機+近接航空支援
歩兵なと普通の武装要員:1HP/人 特殊部隊:2HP/人 大型支援火器:10HP/門 騎兵:1.5HP/人
戦闘用ロボット:1HP/台 脳一個=人一人の原則に従う 
強そうなロボット:ブルーザーなどの大型で強そうなロボットは、適宜車両扱い、近接航空支援扱いと判断すること。

2. 戦闘ターンの流れ (1戦闘ターン20分)
 次に戦闘ターンに入る。1ターンは20分で、各ターンごとに、双方は先ず戦闘の方針を決定する。方針には、普通の戦闘の他に、「慎重」「突撃」「退却」がある。いずれも戦闘の途中からでも方針転換は可能だが、いちど「退却」方針を取れば、勝負がつくまで方針転換は出来ない。ただし、敵中強行突破で、「突撃」しながらの「退却」も可能。
 次に実際の戦闘となり、双方は1回ずつ2D6を振り、出目の高かった方が低い方にダメージを与えられる。いわゆるところの「ファイティングファンタジー」方式であり、攻撃側、防御側の区別はなく、双方の出目を同時に比較することに注意。
 双方の出目は下の表の条件によってDMがある。部隊の規模による差はHPの違いによっても現れるが、「ラン●ェスターの法則」的に多重の影響が生じていると考えること。

・不意打ち
 双方のリーダーの戦術技能+偵察技能+1D6を比較し、+5以上上回った側は「不意打ち」出来る。
  
DM
リーダー(*1)の戦術技能レベル/2:
+DM 大規模戦闘なので個人は埋没気味にした
リーダーのリーダー技能レベル(笑)/2:
+DM
リーダーに戦術技能が無い:
-2
リーダーが元陸軍/海兵隊の士官として指揮任務に就いたことがある:
+1
部隊HP比:
多い方に+ (2:1なら+2、4:1なら+4など) 
武器のTL差2ごとに:
高い方に+1
重装甲車両が無い側:
相手の2台ごとに-1 
TL5以下 vs TL9+:
TL9+の方に+1 TL差に累積
不意打ちをかけた:
+6 (最初のターンのみ)
大型の建物の中にいる:
+3
要塞化された建物の中にいる:
+6
敵を殺傷しないように注意する:
-5 戦闘中は常に選択していなければ効果は無い
敵にだけ近接航空支援:
無い側に-3
騎兵突撃:
+1 しかし銃を装備した敵に対する突撃は-5
火器対弓矢/剣:
火器の側に+5 TL差に累積
退却(*2):
-2 
慎重(*3):
任意の-DM
(*1) 本来ならば、リーダーの戦術、リーダー、偵察技能は、それぞれの部隊のリーダーの値を用いるか、しっかりとした通信手段を使って全体を統制している「指揮部隊」が必要なのだが、ここでは省略。
(*2) もし部隊HP比が同等もしくは2:1以上で上回っているなら、出目が勝った時点で直ちに退却出来るが、部隊HP比が下回っているなら、その比のターン分持ちこたえねばならない。そして、損害を受けるたびに比が変わることを忘れないように。
(*3) 別名手抜き攻撃。勝った場合に受ける損害が減るが、同時に出目差も減少するだろうから、どれほどの意味があろうか?

3. ダメージ
 勝った側は出目の差xダメージレートのダメージを相手に与え、同時に、 出目の差/(1D6+1) のダメージを受ける。
 大規模な戦いではなかなかパーフェクトゲームは難しいし、弾薬切れや武器の故障の頻度も高まろうというものである(例えば、武装ヘリが弾薬切れになって基地に戻るなど。必ずしもHP減=死傷ではない)。

ダメージレートと勝った場合に受けるダメージは、戦闘の条件や戦闘姿勢によって下の表のように修正される。
ダメージレートの修正
受けるダメージの修正
部隊HP比による:
+ 比率-1 (3:1の優勢なら+3 -1 =2) 
+5が上限
修正なし
近接航空支援(反重力以前)がある:
2機毎に +1 修正なし
軽装甲車両がある(*1):
2台毎に+0.5 修正なし
重装甲車両がある(*1):
2台毎に +1 修正なし
戦闘姿勢が「慎重」:
修正なし -DM/2だけ軽減  
戦闘姿勢が「突撃」:
x 2 x 2
戦闘姿勢が「退却」:
x 0.1 ダメージは受けない
双方のDM差が15以上
修正なし ダメージは受けない
火器対弓矢/剣
火器側なら+1 弓矢/剣側ならx2
(*1)反重力車の場合、近接航空支援と重複する(つまり、軽装甲反重力車は2台毎に1.5、重装甲反重力車は2.0)

 減少した部隊HPは、自由に設定できる(勝った側にやらせるか負けた側にやらせるかはレフリーが選択)。車両やヘリコプターに対しても適用した場合は、部分的な損傷(装甲が割れたとか)として、人員相当HP以下のダメージでも適用可。また、部隊HP比も変化するので、再計算すること。

4. 撃破と降伏
 部隊HPが0になった側は、撃破されたものと看做される。そして負傷の有無に拘わらず、負けた側の生存者は降伏して、もう抵抗しない。勝った側が「殺傷しないように注意する」を選択していない限り、負けた側には必ず死者が出て、車両その他兵器類は減少したHP分の損傷を受ける。戦いに勝った側は、負けた側が「殺傷しないように注意する」を選択しておらず、かつ減少したHPを人員に割り振っていれば、必ず一人は死傷者が出る(死傷者の比率は1:3程度にすればよいだろう)。その他の場合は、弾薬の消費や戦意喪失と言った形で対応して良い。以上のガイドラインを守っていれば、実際の死傷や破壊は、常識的の範囲で適当に決めて構わない。
 客観的に見てどうしようもない状態、部隊HPが20:1程度になれば、劣勢な方は直ちに降伏するか逃げ出すかする。

5. 選択ルール
 選択ルール参照

・特殊な目標
 以下は特殊な目標の例である。 
刑務所
要塞化された大型の建物
人口:囚人は100 〜 5,000人 
裕福度:貧乏
レスポンス係数:1d3+1 
 建物そのものは警戒厳重だが、辺鄙なところに作ってある事が多い
警備率:人口(囚人)3-10人あたり1名に 4-8門程度の支援火器と車両2両程度
 警備の目的は主として脱走と暴動への対処で、外からの大規模攻撃は想定外
銀行
要塞化された建物
人口:100人単位
裕福度:富裕〜うざいくらい富裕
レスポンス係数:1d3/10
警備率:1% 最低5人
金品は修正x5〜x30 (1D6x5で決めよう)

大型の建物 (TL4-の武器に対しては要塞化)
人口:0(遺跡)〜100人単位(誰ぞの居城)
裕福度:貧乏(遺跡)〜うざいくらい富裕
レスポンス係数:12(遺跡)〜0.1(居城)
警備率:なし(遺跡)〜人口全員が警備員

宇宙港(Xは含まず)
大型の建物
人口:100人単位(E)〜10,000人単位(Aタイプの一区画)
裕福度:D-E:普通 C:富裕 B-A:うざいくらい富裕
レスポンス係数:0.1
警備率:最低でも一個中隊の軍隊 B+なら最低一個大隊
 戦時には師団規模で警備
 宇宙船用の品物が手に入り易い。
寺院
大型の建物
人口:10〜1000人単位
裕福度:清貧もしくはうざいくらい富裕
レスポンス係数:0.1〜12
警備率:警備なし〜0.5%
普通の市井の寺院は清貧(=貧乏)で警備も無い。しかし、古い寺院の場合は価値の高い美術品や遺物を収蔵している場合が多い(警備0.5%)。
政治コードDの世界の寺院は、搾取した金品でウザ富裕であり、警備は0.5%である
博物館/美術館
大型の建物
人口:100〜1,000人単位
裕福度:普通〜うざいくらい富裕
レスポンス係数:0.1
警備率:0.25%
金品に関しては常に「貧乏」だが、品物は豊富。


増援を撃退/撃破して起こること
 増援部隊を撃退した場合、相手の対処としては目安として以下のようなものが考えられるが、レフェリーが適宜決定すること。
 1)半分あきらめる。24時間後にまた同じ規模の部隊が来る(2D6で治安度以上)。
  2)逐次投入 撃破後、最初に求めたのと同じレスポンス時間が経過すると、同じ規模の部隊が来る(2D6で治安度以下)。
 3)大部隊 撃破後、同じレスポンス時間が経過すると、2d6倍の規模の部隊が来る。航空部隊も2d6倍になることに注意(2D6で治安度の半
分以下)。
  4)兵糧攻め 大部隊が包囲して、砲兵や航空部隊のみが攻撃。艦隊が軌道上を封鎖して脱出を阻止。地上部隊はあくまで包囲のみで、攻撃
に移るのは砲爆撃で海賊達を壊滅させてから(2度目の増援を撃破してから)。


例) キングフィッシャー号の船長、若き日の大冒険
 キングフィッシャー号の船長(故人)は、実は若い頃から海賊でした。彼が加わった「掠奪者」の一団は、無謀にもハイテクな農業世界(B666544-E)を襲撃することにしました。
スポンス修正1の都市からさほど離れていない村(人口413人)にターゲットを定めた掠奪者達は、早速襲撃を開始します。暗視装置などと言う高価なシロモノは誰も持っていな
いので、真昼間の襲撃です。掠奪者達はきっかり50人。全員が歩兵並です。指揮をとる"マッドベーカー"ことサイモン・ヤマダは戦術-2、リーダー-2のなかなか大した男です。
 さて、どかんと襲撃が開始されました。早速、村の住人の多くが、無線や携帯電話に飛びついて警察署に急を告げます。レスポンス時間を見てみましょう。
 まず分母は人口5、TL-5 = 9 そして1D6は3で5+9+3=17。24時間/17で、90分ほどで緊急対応部隊が到着します。しかも、この世界はTL14。当然、空を飛ぶ乗り物
がありますから、近くの陸軍基地から、対地武装したやや骨董品の武装ヘリ二機(HP100に相当 TL12)が緊急発進しました。これは90/5=18分で村の上空援護が可能な場所
に到着します。

 さて、そんなことは知らぬ掠奪者達は、村を包囲して攻撃を開始しました。村の武装要員(少なくともすぐに対応できる人)は、人口の0.1%、0.4人…はさすがにいないので、最低
限の人数2名で、ピストルを持った駐在さん一人と、村一番の狙撃手である狩人のヨザエモンさんです。
 海賊側は、数にして25倍の優勢であり+25DM、サイモン・ヤマダの戦術技能/2で+1、殺傷を避けているため-5でDMは計+21。村人側はまともな指揮官はおら
ず、戦術技能なしでDM-2。武器は双方とも、民間レベルで入手可能なTL8相当で差は生じません。どう考えても2D6でどうこうできるDM差ではないため、ウーもス
ーもなく村は撃破され、駐在さんとヨサクさんは降伏して武装解除。村人は全員捕虜になりました。ここまでで+20分。しかし、武装ヘリが18分で到着するのを忘れてはなり
ません。
 2分間は遠巻きに様子を見ていた武装ヘリですが、村人が捕虜になったのを見て、司令部に交戦許可を要請、ゴーサインが出されました。
 
で、実はここからが本番です。

 二機の武装ヘリはHP100に相当し、掠奪者の50人に対して2:1の優勢です。フライトリーダーは戦術技能1/リーダー技能1で、技能なしによるマイナスは受けな
いものの、サイモン・ヤマダほど優秀な指揮官ではありません。

1ターン目:
 掠奪者達:部隊HP50、戦術技能/2で+1、リーダー技能/2で+1、敵側にのみ近接支援があるので-3でDMは計-1
  武装ヘリフライト:部隊HP100 数の優勢2:1で+2、武装ヘリのTL12に対して掠奪者の武器TL8なので+2の計4

 掠奪者達:出目6 -1 = 5 武装ヘリ:出目4+10=14 その差9で武装ヘリの勝ち。
 ダメージレートは、基本1、数の優勢2:1で+1、近接航空支援2機により+1で計+3
 よって9 x 3 = 27ダメージを掠奪者達に与えます(残部隊HP=23)。 一方の武装ヘリ側も、乱射された小火器に被弾したり、ロケット弾を撃ち尽くして火力が減じ
たりして、出目差9/1D6 +1= 9/3 = 3の「ダメージ」をその交戦継続能力に受けました (残部隊HP=97) +20分 (残り50分)

2ターン目:
 掠奪者達:部隊HP23 その他のDMは1ターン目と変わらず、計-1
 武装ヘリフライト:部隊HP97 HP比の優勢4:1で+4 TL差+2で計+6

 掠奪者:出目3-1=2 武装ヘリ:出目8+6=14 その差12で攻撃ヘリの勝ち。
 ダメージレートは戦力HP比の+4 近接航空支援二機+1の計5 12 x 5 = 60 掠奪者達は文句なしに撃滅されました。
 武装ヘリの方は、12/1D6+1=12/2=6の「ダメージ」を受けました(残HP=91)。+20分(残り30分)

 破砕弾頭のロケット弾の雨と、12.7mmガトリングガンが吐き出す弾丸の嵐の中、掠奪者達は完全に撃破されました。
 そしてさらに30分後、警察の特殊部隊が到着し、掠奪者の生存者達を逮捕しました(適当に決めて掠奪者の死者44 負傷6)。キングフィッシャー号の船長(今は故人)はなんと
か試練を生き延びましたが、刑務所に8年入りました。サイモン・ヤマダ氏は死にました。要するに、ローテクの世界でないと掠奪者が成功するのは困難だということです。


・弾薬の消費
 さすがにこんなに細かいところまで面倒見切れないが、基本的に人間が持てる弾薬には限界がある。歴史的に言って、ボルトアクションライフ
ルの時代ではバラの弾薬も含めて100発、高速小口径アサルトライフルの時代では、200発程度(マガジン6-10個程度)を歩兵が携行している。
海賊としては、この手持ちで切り抜けねばならない。どうしてもといのなら、一回の戦闘につき、装備している武器の価格の1/10程度の費用
を支出しよう。

2.2.2 獲物の確保
2.2.2.1 事態の掌握(ver2.1で追加)
 獲物を確保する前に、リーダーは事態を掌握しなければならない。普通は、まず戦闘モードでコーフンしている海賊達を落ち着かせ、捕虜の
動揺を鎮め、武装解除して一区画に監禁したりする行動だが、切り裂き魔の場合は、混乱した捕虜に逆襲されないよう、かつ海賊達の嗜
好性を満足させながら皆殺しにするという、大抵の悪人にとっても不快極まりない行動となる。
 この事態の掌握が上手くいかなければ、掠奪者達は事態を収拾しきれず、捕虜が集団逃亡したり、海賊が略奪そっちのけで残虐行為
を始めたり、海賊同士が獲物をめぐって喧嘩したりと言う大混乱が発生してしまう。このような混乱が獲物の量を増すことは絶対にな
い。
 
 事態を掌握するには、
海賊行為の首謀者もしくは地上襲撃の責任者のみが、難(11) <リーダー>+社会身分度 技能なし不可
 
の行為判定に成功しなくてはならない。時間は掠奪を行っている期間全てと看做せるので、考えなくてよい。リーダー技能が無いなら、その
海賊の船長は、このような大仕事をする器ではなかったのである。行為判定に失敗、もしくはリーダー技能がなくて判定できない「リーダ
ー」は2D6をふること。ここで10+が出れば、その「リーダー」の人生は終わる。注意に逆切れした部下にやられるか、捕虜の逆襲に遭うか、
その場に置き去りにされて住人のリンチに遭うかは判らないが…。 

捕虜の監視
 拘束されている、いないにかかわらず、大雑把にいって捕虜20人に一人程度が限界か(かつて、テラの奴隷船では奴隷10に対し船員1だっ
た)。ただ施設の襲撃の場合、人々は茫然自失しているか、その場から逃げ出すかしていると考えるべきで、荷物運びをやらされている捕虜以
外は監視する必要はないだろう。しかし、事態を上手く掌握していれば、監視が甘くても捕虜は抵抗しないだろう(レフリーが適宜判断するこ
と)。

例) 捕虜の騒擾を暴力によらず沈静化させるには
至難(15) <リーダー>+社会身分度 1時間(固定) 技能なし不可、海賊行為の首謀者もしくは地上襲撃の責任者のみ判定可能

2.2.2.2 掠奪タイム
 いよいよ掠奪タイムだが、「事態の掌握」に失敗していると大きな悪影響がある。

・現金や簡単に換金できるものを奪う
  各個人の手持ちの現金から、レジのお金、ただちに払える金額の身代金など、その場で手早く回収できる現金や故買屋を通さずに簡単に
換金できるものを奪う。 実際には得られるものが多様すぎるはずなので、いちいち設定していられないから、以下の表のように単純化する。
現金表(ver2.1で一部変更):
目標の人口(その時点での生死は問わず)一人につき、
貧乏=100Cr
普通=2,500Cr
富裕=5,000Cr
超富裕=10,000Cr
うざ富裕=25,000Cr

修正:TL0 x0.1
  TL1-3 x 0.5
  TL4-5 x 0.75
  商業施設:x2
 
獲物を回収する時間は、まず、作業に当たる人数に関係なく人口一人分につき1分とし、その時間を海賊行為の首謀者、もしくは地上襲
撃の責任者の<説得>レベルか<管理>レベル、もしくは<リーダー>技能レベル/2 の何れか一つで割って得られた数値が所要時間とな
る。例えば人口1000人の集落を<管理-2>をもつリーダーが率いる海賊どもが占拠したとすると、1000 x 1分 / 管理-2= 1000 x 1 / 2 = 500分
かけることで、集落の住人から巻き上げることができる。こうした作業は、味方であれ捕虜であれ、人にキリキリ動いてもらう手腕が必須であろ
う。もし、必要な技能がないなら、残念ながらその海賊は大仕事を遂行する器ではなく、きっちり人口一人分x1分の時間を使うしかな
い。
 対象となる場所/地域/場面が宇宙船に比べてずっと大きく、海賊側の人手も多いはずである事を考慮して、海賊側の人数の効果は考慮しな
い。必ず全員分を集める必要もない。また、大人数で処理が面倒臭いし、事態の掌握にも成功しているだろうから、逆襲の判定はない。
 「事態の掌握」に成功していなければ、人口一人分につき1分という所要時間は変わらないにもかかわらず、得られる金額は -70% 
〜-90%される (1D3 + 6で決めよう)。

・貨物や商品を奪う
 これは工業施設と商業施設でのみ行う。得られる貨物の内容は、下の表を参考にして貿易ルールで決定すること。海賊船の積載能力が
許す限り略奪できるが、事態の掌握に失敗していれば、便宜的に本来の1/10までしか略奪できないとする。
 表に例示された価格は、TLや貿易上の分類による修正前の4000Cr/dtの基本価格を基準としたものであり、売却する時には、売る場所の
TLや貿易上の分類も考慮すること(例えば、修正後の基本価格が3000Cr/dtの市場では、機械部品は8,000/4,000=2倍で3000x2=6,000Cr/dtで
売れる。あくまで表のルートでは…)。
 工業施設から得られるものは大量であるが、結局のところは掠奪者達は輸送力以上のものは運べない。艦載艇で着陸していたりすれば、ほ
とんど運ぶことができないかも知れない。詳細は適宜GMが決定すること。しかし、なんであれ海賊船の船倉以上は絶対に運べない。運び
出すのには、作業員一人につき貨物4dtあたり1d6x5分かかる(梱包されていないからかさばる)。捕虜にやらせれば一人当たり1d6x10


工業施設から得られる物の例(現地のTL以上のものはない)
貧乏
普通
富裕
超富裕
食品
1,000Cr/dt
高価な鉱石
2,000Cr/dt
電子部品
6,000Cr/dt
医薬品
50,000Cr/dt
繊維
1,000Cr/dt
加工食品
5,000Cr/dt
機械部品
8,000Cr/dt
電子機器
50,000Cr/dt
非金属の鉱石
500Cr/dt
石油化学原料
2,500Ct/dt
石油精製品
10,000Cr/dt
精製金属
鋼なら50,000Cr/dt
その他、1,500Cr/dt以下のもの その他5,000Cr/dt以下のもの
地上車
20,000Cr/dt
医療器具
75,000Cr/dt
その他25,000Cr/dt以下のもの その他100,000Cr/dt以下のもの
うざ富裕(ver2.1で一部変更)
放射性物質
500,000Cr/dt
家庭用ロボット
150,000Cr/dt
反重力車
200,000Cr/dt
宇宙船の部品
ジャンプユニット 核融合炉
ドライブユニット 宇宙船用コンピュータなど
他にもいろいろ。全て「ホット」な品物として扱う

・商業施設から得られる物の例(現地のTL以上の物もある)
貧乏
普通
富裕
入手量
悪党の基準でも、死刑にな
りかねない危険を冒してま
で奪う価値のあるものはこ
こにない。
5,000Cr/dtまでのありふれ
たもの1d6 x 100トン
酒類
20,000Cr/dt 1d6x50
70,000Cr/200kg 1d6 x 5
安い宝石類
20,000Cr/kg 1d6 x 30
カーディーラー
様々な車両2d6台
その他、単位あたり100,000Cr程度のものを1d6x10程度
超富裕
入手量
うざ富裕
入手量
高価なロボット 0.65MCr/dt 1d6x5 1MCr/100kg 1d6x2
装身具 0.5MCr 5 白金 1MCr/80kg 1d6
豪華な服 0.2MCr 1d6x5 太古種族の遺物 2.5MCr 1
その他1MCrまでの物が1d6x5 その他1MCr超の物が1d6
 
人身売買のための拉致
 これをやると裁判で「拉致」修正が生じる。この行為は事態の掌握に失敗していても行うことができるが、成功していても、始めた途端に
事態の掌握に失敗したのと同じ状況になる(つまり、良いことはなにも無い)。
 一人捕まえるためには、
 難 <格闘>+筋力 1d6分 何人かかっても同じだが、当然、最低でも一人の海賊が必要。
 失敗すると逆襲されるのは宇宙の襲撃と同じ。

・追加獲物表
 追加獲物表1d6回振れる。1回振るごとに60分。「貧乏」はない。「貧乏」な場所を襲った際には「普通」の欄を使うこと。TLにそぐわ
ないブツは適宜調整すること。「事態の掌握」に成功していなければ、得られる獲物は全て1/10になる。

・その他の獲物の例
 村の秘宝: 世間的な基準では大したことがないのがお約束だが、奪うと復讐者が現れる。
 呪いのブツ: 盗んだ者は致命的なウィルス病にかかる。
 最新兵器のサンプル:盗んだところで自ら災厄を招くだけ。
 王様の宝物庫:これはもうかる 追加獲物表を5回振ろう。
 宝の地図:埋められて1年過ぎる毎に1%の確率で既に掘り出されているが、現地に行くまではわからない。しかも1D100+50年モノ。
 不老不死の薬:不老不死の霊薬(と感じられるほどハイになれるドラッグ。極めて有害)。
 仙丹:仙人になれる水銀化合物の丸薬。仙道修行とは入院なのか。
 村の秘法:格闘技の奥義など。解説してくれる長老もついてくる。
 誘拐:重要人物を誘拐して多額の身代金を要求する。たいていは身代金とともに警察や軍隊も来るので、お勧めはできない。

2.2.3 露見
 隠蔽することは不可能。いかなる場合でも地上施設を襲撃すれば、未遂に終わっても失敗しても略奪+5。また、死傷者を出さないように配慮
していない限り、必ず多数の死者が生じる。殺人+5。「事態の掌握」に失敗すれば殺人+10。人さらいをやれば裁判で「拉致」修正がつ
く。

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例) 極悪掠奪者 ブラッドシップ・ジャクソン
 某テ○ケラ運輸の客船船長をしていたジャクソン船長は、安月給(彼の主観)と、船団長への昇進が重役の従兄に先を越されたので会社勤めが嫌になりました。そして、貯金
をはたいてTL12相当の防弾チョッキと小火器を買い込み、慎重に時間をかけて無法者の一団40人を集め、団体客として乗船させた後、乗組員達と謀って出奔。掠奪者へ
の道を歩みだしました。彼の船は1000dtでJ4/1G、貨物200トン、小型専用室12、専用室60を備えて、12名の乗員に加えて通常60名、最大120名の部隊を運べます。非武装で
低速ですが、宇宙空間での戦闘は想定していないので問題ではありません。
 さて、最初のターゲットは、独立世界Stave (E7667A8-2 スピンワードマーチ0710)です。ガイドブックで地理情報を調べ、慎重にターゲットを調べました。その結果、とある「うざ
いくらい富裕」な町(人口8,350人)をターゲットとしました。大物すぎませんかね?
 ここでレスポンス時間を調べましょう。1D6=4でした。
 24時間/(人口7+TL2-5 + 4)= 24/(7-3+4)=3時間、レスポンス係数は1d3/10=0.2、しかしTL2による修正+6で、3時間x6.2=18.6時間=1116分
 かなり余裕があります。

 一方、警備兵ですが、裕福さにより、人口の0.5%xTL修正2=1%で83人が警備していると思われます。対する彼らは40人(宇宙船の乗員は戦闘に参加しない)ですが、火器
主体の武装が弓と槍の敵を圧倒するはずです。多分…。
 掠奪者達は地表に降下して、町の門を蹴破って突入しました。

1ターン目 
 DMを整理しましょう。
 掠奪者側:40人で部隊HP=40 ジャクソン船長は<リーダー-1>と<戦術-1>を持ちますが、DMは得られません。TL差(12-2)/2で+5、TL5-対TL9+で+1、さらに
火器対剣で+5 合計+11
 町の衛兵:83人で部隊HP=83 同じく技能はあるけどDMは得られない指揮官がいます。部隊HP比2:1で+2。

掠奪者:出目4+11=15 衛兵:出目5+2=7 8差で掠奪者の勝ち。掠奪者達は衛兵に基本1+火器側+1、8 x ダメージレート2 = 16のダメージを与える一方、不運に
も1D6+1=2で出目差8/2=4のダメージを被りました(弾薬使いすぎです)。
 残HP 掠奪者=36 衛兵=67 残り時間1096分

2ターン目
 掠奪者側:DM=+11
  町の衛兵:まだ部隊HP比は2:1 DM=+2

 掠奪者:出目10+11=21 町の衛兵:出目3+2=5 差16x2=32ダメージを衛兵は被り、1D6+1=6で16/6=2ダメージを掠奪者は被りました。
 残HP 掠奪者=34 衛兵=35 残り時間1076分

3ターン目
 掠奪者側:DM=+11
  町の衛兵:部隊HP比による優位が失われました。DM=0

 掠奪者:出目9+11=20 町の衛兵:出目4+0=4 差16x2で衛兵はまたも32ダメージ、1D6+1=2で16/2=8ダメージを掠奪者は被りました。
 残HP 略奪者=26 衛兵=3 残り1076分

4ターン目
 掠奪者側:HP比の有意8:1も加わり、DM=+19
  町の衛兵:DM=0
 
 掠奪者:出目6+19=25 町の衛兵:11+0=11 その差14、文句なしに町の衛兵は撃破されました。また、DM差が15以上に達したため、掠奪者側はダメージを受け
ません出した。

 残HP 掠奪者=26 衛兵=3 残り1056分

 こうして80分の戦闘ののち、掠奪者は町を制圧しました。殺傷は全く避けていません。衛兵の半数40人が殺害され、残り43人も負傷しました(適当に決めた)。一方、掠奪者側
は、火器と進んだ防具が幸いして負傷2(適当に決めた)で済みましたが、一方では意外に激しい抵抗で弾薬切れが続出し、負傷者も含めて14人が戦闘に参加できない状態
(これは厳密に減少したHPそのものである)となります。つまり、増援が来た場合は残りHP26で対処しなければなりません。

 さて、勝者の特権の掠奪タイムです。しかし、のろしが上がっているのが確認されており、軌道からの偵察の結果、増援が来るのに17時間ほどかかるだろうとの連絡がありま
した。ジャクソン船長は、安全を見て15時間で撤退するとしました。
 まず、戦闘のコーフンに騒ぐバカいえ部下どもを収拾します。
 
 事態の掌握 難(11) <リーダー-1>+ジャクソンの社会身分度修正1 目標値は9でキビしいですが、2D6=9、成功です。

 部下達はジャクソン船長の命令に従い、「収穫」にとりかかりました。

 まず、町の人々の財産を奪います。町の人口は8350人。素直に掠奪すれば8350分=6日ほどかかります(時間をかけすぎのように思われますが、実際のところ、カリブの
バッカニアやフランスの遠征隊は、スパニッシュアメリカの町を一つ掠奪するのに何日もかけています)。しかし、ジャクソン船長は<説得-4>を持つ雄弁家です(だからこそ客船
の乗員たちを海賊行為に引き込むことが出来たのですが)。それをもってしても全員分を略奪する時間は無いのですが、
 取り合えず15時間=900分かけて略奪しまくり、900分 x 説得-4 = 3600人分 3600 x 25,000Cr x TL修正0.5 = 45MCr!! の現地の金貨
 を集めました。
次に、追加獲物表の「うざ富裕」の欄です。1d6=2で、2時間で53万Cr。こちらは出目が悪くもらいが少ないですが、合計45.53MCrを奪い取りました。大成功で
す。

 この小手調べで気をよくしたジャクソン船長は、いったん船に引き揚げ、弾薬を補給した後、同じ世界の別の目標を攻撃します。選ばれたのは、「うざいくらい富裕」な人口788
人の貿易センターです。ここには基本1%x5、人口の5%=39人の武装警備員がいます。
 レスポンス表を振りましょう。今回は基本4時間、警戒度は1d3/10+6=6.1で4 x 6.1 =24.4時間の余裕があります。
 今回り掠奪者は、負傷者2名を除くHP=38、衛兵は39です。
 
 ま、そんなこんなでまたしてもジャクソン一味は勝ち、20人の衛兵の殺害しました。

 しかし、ジャクソン船長が事態の収拾に失敗します。たちまち大混乱が広がり、火災が発生して、奪うべき獲物も炎に包まれます(混乱の中100人以上が殺傷されました)。 

 まず金品の略奪。時間はたっぷり余裕があるので、788人分きっちり集めました。本来ならば、788人x25,000Cr x TL修正0.5 x 商業施設2 = 19.7MCr分の金品が得られるは
ずでしたが、混乱の中、90%(1D6+3 =9だった)が失われました(火災で灰になったり溶けてぐちゃっとなったり…)。得られたのは3.94MCrです。

 次に商品の略奪。倉庫には本来、金塊1d6 x2 = 4 x 2=8 で8MCr(800kg)の金のインゴットがありましたが、火災により80kg 0.8MCr相当しか救いだせませんで
した。

 そして追加獲物表は4回=4時間と出ました。その結果、15=現金70,000Cr、26=現金35万Cr、54=生物兵器(とこの世界では言われている貴重な昆虫)、43=貴
金属塊230MCr(金だとすると23t)!! 相当を得ました。またしても大混乱でほとんどが失われましたが、それでも23MCr相当となります。

 昆虫は捨て置き、一行は、今回の獲物合計27.74MCr相当を持って、外貨、いえ凱歌を上げて船に戻りました。そして、ジャクソン船長は自ら、血染めの船「ブラッドシッ
プ」・ジャクソンと名乗り始めます。

 さて、問題としてジャクソン氏には、二回の襲撃により掠奪5 x 2=10、殺人5 に事態の収拾に失敗した2回目で殺人+10=15。相当な大悪人ですね。現地の帝国領事
は、ただちに司法機関へ捜査を依頼しました。ジャクソン船長は、出来れば三回目の襲撃を行いたいところですが、手持ちの弾薬がなくなっていたため諦め、略奪品の売却のた
め立ち去りました。


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