エイリアン魔獣境1〜2
菊地秀行

エイリアンシリーズ第2弾は、全2巻にわたる長編活劇編である。
居候と化した前巻のヒロイン、色気と金欲の塊のゆきとともに、時空を越えた大冒険に繰り出すことになる。

実は化夢宇留仁はこの「魔獣境」はすごく面白かった。
これを書いている時点で、すでにこのシリーズは、ほとんど再読を終えているのだが、多分一番面白かった。
面白いアクションストーリーの条件といえば、何が挙がるだろうか?
まず強力な敵の存在は必要だろう。敵が強力だということが描写できれば、いざ直接対決がヘボでも、読者の方が勝手に想像力を膨らませて手に汗握る戦いにしてしまうのだ。

それとアクションの舞台設定。これも重要だ。
別に変わった舞台を用意しなければならないという訳ではない。ただその舞台が読者の目に浮かび、かつアクションに彩りを加えていればいいのだ。
そういう点では本作は非常によく出来ていたと思う。同時にとても変わった舞台でもあったが。

舞台と重なる部分もあるが、小道具やなんでもない登場人物の、世界と密着した存在感は欠かせないだろう。
面白いトリックやキャラクターなど、出すだけならそんなに難しくはない。それが世界と違和感無く馴染んでいると、ストーリーにも厚みが出てくる。

そしてこの作品が面白かった最大の理由は、主人公と読者を同一視点にするのに成功しているところだと思う。
そもそもこのシリーズは主人公八頭大の一人称で書かれており、視点は読者と重なっている筈なのだが、やはり考え方や思考パターンなど、そうはキャラクターに同意できないことが多く、かえって距離を感じてしまうことが多いのだ。
だがこの作品に限っては、それが結構うまくいっている。
いろいろ作者の細やかな配慮あってのことだとは思うが、その最大の理由はもう一人の同行者、秘書の南雲さんの存在故だと思う。
とにかく主人に忠実な敏腕秘書の南雲氏は、依頼主から八頭大の監視役として老体に鞭打って冒険行についてくるのだが、彼に対する八頭大の反応が、結構読者(つまり化夢宇留仁)と重なったのだ。

というわけで簡単にストーリーを紹介しよう。
世界的に有名・・・というレベルを超えた、まさに音楽の神様と評されるようなピアニストがいた。
彼の演奏を聴いた音大の学生は、自分の才能の無さに気付いて次々に自殺するほどの神業である。
その演奏家があるものを取り返して欲しいと八頭大に依頼してきた。
それはなんと彼の両手で、彼の演奏はその手によるものだったというわけ。
彼が手を手に入れたのは(笑)、 アマゾンの密林の中の不思議な民の神殿で、どうやら手首はその民族の手のもの(笑)に奪い返されてしまったらしいのだ。
怪物に変身するボディガードや、第三の勢力の妨害で、日本で手首を奪取するのには失敗し、結局アマゾンへ向かうことになる。
様々な冒険を経てたどり着いたその集落は、次元を超えて存在するエイリアンの・・・・もごもご(汗)。
この辺はネタバレがどうのと言うより、演出なしで書いてたら馬鹿らしすぎて話しにならないのでやめておく。
これだけ紹介しておいてこんなことを言うのもなんだが、ストーリーなんてどうでもいいのだ。
それぞれのシーンで描写や雰囲気が楽しめればいいわけで、それ以上深く考えても仕方が無い。
例として化夢宇留仁が印象に残った面白かった部分を上げてみるか。

敵(ホントは違うのだが)のボディーガードとして、蛇男が出てくる。こいつはいつもは人間だが、いざとなると巨大な大蛇に変身する。
彼が日本のビル街で、首だけ人間のまま身体は大蛇と化し、ビルの向こうから鎌首をもたげるシーン。
ここは絵的にとても印象的だった。小説のいいところの一つは、こういう描写がちゃちに感じることなく、リアルに想像できるところだろう。

八頭大はアマゾンの河口付近で、知り合いのブードゥーの呪術師から、ポーターとしてゾンビを何体かレンタルする(笑)。
このゾンビたちがひたむきに言うことを聞いて、また融通が利かないあたりはすごくいい味を出していた。
また戦闘になるとゾンビたちは生前の技術を生かして奮闘し、中にはまわし蹴りを繰り出したり、コブラツイストをかけるやつまでいるのだ(笑)。

・・・うーん、他にも色々あったんだけど、何しろとりとめなくアクションが繰り広げられているので、順を追って思い出せない。
ま、とにかく、頭を真っ白にして読む分には楽しめる作品だと思う。

 



ラストマン・スタンディング

ラストマン・スタンディングを観はじめて5分して、この映画が用心棒のリメイクだったのを思い出した。
三船は歩いてきた。
イーストウッドは馬で来た。
そしてブルース・ウィリスは車で来た。 なかなかいい感じである。
しかし・・・・・・ 観ているうちに段々と違和感が強くなってきた。
何かが違う。
ギャングの2大勢力が支配している地図にも載っていない町。よし!
棺桶屋はにこにこ笑いながら死体の服の皺を取っている。よし!
街の中央に位置する酒場では、くたびれたおやじがいて、中立を保ちつつも生活に追われている。よし!
ギャングにはそれぞれいい女が一人ずついる。よし!
クリストファー・ウォーケン扮する敵の殺し屋は、フランケンシュタインの怪物のように大きく、顔に大きな傷があり、しかし表情豊かで存在感がある。よし!
ブルース・ウィリス扮する主人公は、都会が好きで、こんな町はとっとと逃げ出したい。しかし・・・・・・・・・・・・?????????
そうなのだ。話が進めば進むほど、主人公がどんなやつなのか分からなくなってゆくのだ。
この場合の分からないというのは、情報が少ないということではない。むしろ情報は多すぎるくらいである。
主人公ジョン・スミス(多分仮名)は、とにかく独白の多いやつなのだ。 その独白だが、聞けば聞くほどジョンの考えが分からなくなる。
なにしろ言うことがちゃらんぽらんで、全然筋が通ってない。
どうやらシカゴではちっとはやり手のガンマンだったらしいのだが、ヒットマンではないらしいし、そもそも何がやりたいのかさっぱり分からない。
この映画はなにしろ用心棒がベースになっている。 それを禁酒法時代のさびれた街のギャングの抗争に当てはめた設定なのだ。
面白くない筈が無い。
舞台も、脇役も、設定もどれもうまくいっているのだ。
問題は主人公なのだ。
中途半端に私を消したそのキャラクターが、面白くなる筈の全ての要素を灰燼に帰してしまっているのである。

化夢宇留仁は今まで、ブルース・ウィリスという役者は結構好きな方だった。 ダイ・ハード、12モンキーズ、フィフスエレメントと、好きな映画も多い。
ダイ・ハードでは追い詰められていても、持てる能力と可能性を生かしきるタフガイを見事に演じていたし、12モンキーズでは運命に翻弄されながらも、どん底の立場でボロボロになりながら死に物狂いで活路を見出す様を演じきっていたし、フィフスエレメントでは元スーパー軍人で、今ではしがないタクシーの運転手をコミカルに、そしてパワフルに演じていた。
そう言えばなんか子供が新しい親を探す映画(タイトル忘れた/汗)でもいい味を出していた。
確かにキャラクターを演じられないとか、何を考えてるのか伝わりづらいとか、そういう要素はあるとは思っていた。しかし今まではそれが結構いい感じだったのだ。
それが・・・この映画では全て悪い方に出てしまったようなのだ。
しかしこれはブルース・ウィリスの責任では無さそうである。元々何を考えているのか分かりづらいこの役者を、このような微妙な立場の主人公に起用してしまったのが間違いなのだ。
監督は・・・おお!
観ている間はすっかり忘れていたが、監督は「男」映画の第一人者(笑)、ウォルター・ヒルではないですか!?
なるほど言われてみれば何処もかしこもウォルター・ヒルである。
この人は前から作品の面白さにすごい幅があるが、伝わってくる雰囲気はどこか共通しているのだ。
それは同時に作品ごとに雰囲気を変えたりする器用さが無いということでもある。
要するに「用心棒」のリメイクなどという、演出力以外にもいろいろな要素が絡んでくる作品は向いてないのだ。
思わず書いてて納得する化夢宇留仁(笑)。
だいたい西部劇の最大の見せ場である銃撃戦が、ダイ・ハード、フィフスエレメントと比べてなんともしょぼい。
不器用な監督が、元のストーリーをいじくるのに必死で、見せ方まで手がまわらない様が目に浮かぶようである。
というわけで、 とほほな感じの映画なのでした(汗)。



スタートレック ディープ・スペース・ナイン 
潜入者

ピーター・ディヴィッド著/丹羽正之訳
岸川靖監修/角川スニーカー文庫

 実にオーソドックスな感じの小説である。
与えられた設定を元に、オリジナルのストーリーを考えるという環境で、奇抜ではないが深い考証の上にじっくりと作られた感じがする。
  この作品を読むのはほとんどがスタートレックDS9のファンだと思うが、想定されるファンの期待はほぼ全て満たされるはずである。そういう意味ではこの作品は非常に完成度が高いと言える。
ただそれだけに突出したところが無くて平凡な印象は否めない。
 簡単にストーリーを紹介すると、DS9に流動体生物の殺人鬼が潜入する。 ・・・・・以上(汗)。
そんな馬鹿なと思われるかもしれないが、骨になるストーリーはほんとにそれだけなのだ。
この単純なストーリーに各キャラクターの描写を絡めて、一本の長編小説になっているのだ。
まあキャラが立っているという点では他のシリーズの追随を許さないDS9のこと、それで面 白くなるのは当然なのだが、驚くべきはこの小説は作者が本編ファーストシーズンの5話目くらいまで観たところで書かれているということだ。
長編のTVシリーズにはどれにも言えることだが、最初の内はキャラが定まっておらず、設定に従おうとするあまり堅苦しい雰囲気になりがちである。
DS9もその例に漏れず、最初はとにかくキャラ同士の対立ばかりが目立ち、その面白さは表現し切れていなかった。
ところがこの小説ではそれぞれのキャラの掘り下げが見事で、ちゃんとキャラクターに厚みが出ている。
これは作者がスタッフに直接取材し、じっくりと煮詰められた結果なのだが、それにしても見事としか言いようがない。

2002.8.24


 

スタートレック ディープ・スペース・ナイン
トリブルでトラブル

D・ケアリー著/丹羽正之訳
岸川靖監修/角川スニーカー文庫

 続いてDS9小説。潜入者はオリジナル小説だったが、こっちはノベライズである。
元になった作品は数あるスタートレックテレビシリーズの中でも特殊な作品で、DS9の一行が過去の世界に飛ばされ、最初のスタートレックのエピソードに紛れ込むというものである。
この映像作品はシリーズ30周年を記念して作られたもので、最初のシリーズのフィルムをデジタル加工して、非常に高度な合成を行ったファンサービスにあふれたとても楽しいものだった。
しかし問題なのは、ここで評しているのはそのノベライズだということである。
元になった映像作品の面白さは、その映像に頼るところが大きい。もちろんストーリーも面 白いのだが、それもやはり映像化が前提のものなのだ。
またノベライズという弊害も出ている。まず映像ありきで書かれているので、その再現という意味ではよく出来ているが、単品の小説としては無理が出ているところがあるのだ。
ただまあテレビでは分からなかった心理描写などは楽しめる。
 この本には長い序文がある。 実はこっちの方が本編より面白い。
これは本編に出てくるクラシックシリーズの「トリブル騒動」の脚本家が、今回の作品にゲスト参加した様子を書いていて、まさに撮影現場に行ったような気分にさせてくれる。
 この本はこの序文がメインであり、小説の方はそのおまけだと考えれば買っても損した気分にはならないと思う。
もちろんスタートレックファンに限るが。

2002.8.26


 


動物のお医者さん

佐々木倫子著/白泉社 花と夢コミックス

 いきなりの少女マンガで驚かれた方もいるかもしれないが、内容を知っている人はいかにも化夢宇留仁が好きそうだと思うだろう。
この「動物のお医者」さんは、「おたんこナース」や「Heaven?」などで人気の佐々木倫子の出世作で、獣医学生のコンビを(主に)主人公としたコメディマンガである。

 この作品は非常に面白い。
面白いのだが・・・何がどう面白いのかと考えると、なかなかはっきりと説明しづらいものがある。
実は化夢宇留仁はこのマンガのことをこのコーナーに載せるつもりで、2年以上も前に左の写 真を撮っていた。
しかしいざ文章で内容を説明しようとすると、なかなかこれという表現が見つからず、そのまま放置されていたのだ。
今回は久しぶりに読み返し(読み返してからまた1ヶ月ほど経過しているのだが・・・/汗)、考えながらでもなんとか書いてみようということになった。

 この作者の他の作品にも共通する特徴だが、読んでいるとなぜか海外翻訳小説を読んでいるような気分にさせられる。なぜだかはっきりしないのだが、多分正確なデッサン力で描かれたクールな絵と、激しさを押さえた感情表現、そして考えられたプロットのせいではないかと思う。
 まず絵だが、この人の絵は一歩間違えればニュースで裁判の内容を伝えるときの似顔絵になりかねない妙にリアルなもので、漫画的なデフォルメは極力控えられている。
化夢宇留仁の見たところは控えているのではなくて、それを行う能力が無いのだと思うのだが、それが逆に作品のマンガとしての面 白さを強調することになっているのが興味深いところである。
例えばこの作品には当然色々な動物が登場する。 この動物たちがまた見事に写実的で、本格芸術ペン画の世界なのである。
なのにそれが全然嫌味ではなく、むしろ普通のマンガにあるような動物を擬人化した時特有の癖が取り払われ、それぞれが力強くそれぞれの都合で生きているのが伝わってきて、かえって愛おしく感じてしまうのだ。
 また感情表現というか演出全般に言えることだが、とにかくクールで、大袈裟と感じるところが全くない。
どんな大事件が起こってもどこか控えめで、リアリティの方を強く感じる。
これも多分作者としてははっきりそう目指しているわけではなくて、そうなってしまっているのではないかと思うのだが、これがまた読むものの想像力を刺激していい塩梅になってしまっているのだ。
感情表現で少女漫画に欠かせないと思える要素、恋愛感情が全然出てこないのも特徴である。
本作品でも妙に重要なキャラクターとしてそれなりに美人の女性キャラクターも出てくるのだが、これが超低血圧で超鈍い変人として描かれていて、恋愛どころではなくなっている。
他の作品でも恋愛感情らしきものが全然出てこないのは、やはりこれも作者が描きたくても描けないのだと思う。

  そうなのだ。はっきり言ってこの作者は普通のマンガを描く能力が欠如しているのだ。
普通のマンガを描く能力がない人がマンガを描いたら、普通じゃないマンガが出来るのは当たり前である。
プロットに関してもその辺の苦労がうかがわれる。
この作者の作品で、ノリで描いたと思えるものは一つもない。どれも綿密なプロットを苦労して組み立ててから描いているのが伝わってくるものばかりである。
なんというか、通常の能力が欠如しているために他の部分が突出した。そして面白いマンガが出来た。
この作者はそういう非常に奇妙なルートで奇妙な作品を作り続けている希な例だと思う。
奇妙な分作品の面白さは寒気がするレベルで、何度読み返しても面白い。
なんとも変わった人であり、作品である。

2002.10.30



とり残されて

宮部みゆき/文春文庫

 たまにはベストセラー作家も読んでみようと手を出した。
全7篇の短編からなる。
結果としては結構面白かった。 描写と語り口のバランスがとれていて、実に読みやすく、情景も浮かんでくる。
 1篇づつ感想を書いてみる。
とり残されて
 なんか高橋葉介の学校怪談を読んでるみたいだった。
少し違うのは主人公の女性の方にも思い詰めた事情があるというところか。
おたすけぶち
 こっちは星新一のショートショートみたい。オチらしいオチがあると化夢宇留仁の脳味噌はそう判断するらしい。
山間部の描写がなんとなくいい感じだった。
私の死んだ後に
 ジョジョの奇妙な冒険第4部に似たような話があった気がする(笑)。
いかにもな展開で、途中で飽きかけたが、ラストにかけてのストーリーの収束は気持ちよく、少し感動。
居合わせた男
 この本では一番好きな作品。
ストーリーはどうということはなく、むしろ失敗作のような気もするが、主人公とその秘書が実にいい感じで、シリーズ化して欲しいと思った。宮部はキャラクターを立てるのが実にうまい。
囁く
 また高橋葉介の学校怪談である。星新一っぽくもある。
ステロな感じが強すぎてイマイチだった。
いつも二人で
 今度は藤子F不二雄の短編のようなテイスト。
なんかどれもこれも思い浮かぶ別の作家がいるなあ。でもどれも巨匠レベルだから、それはそれですごいのかも(汗)?
たった一人
 色々な作家が思い浮かぶ作品の多い中、これは宮部みゆきオリジナルテイストが強い話だった。
多分主人公の女性の心理描写が多いからだと思う。最初の「とり残されて」もそういう面 はオリジナル色が強かった。
解説ではこの作品を褒めちぎっているが、化夢宇留仁もなかなか面白かった。特にいいのが最後の投げ出されたような喪失感とわずかな希望のバランス。しかし絶賛というほどではないかも?

 初めて宮部みゆきを読んだが、とにかく読みやすかった。
読みやすいだけで文章はカラッポのセリフ劇になってないのは流石というところか。


 

淋しい狩人

宮部みゆき/新潮文庫

 東京下町、荒川土手下の小さな共同ビルの1階にある古本屋、田辺書店。
ここの店主イワさんとその孫稔が、本に関する事件に出会う連作短編集。
六月は名ばかりの月
 結婚式の引出物として用意された本全てに「歯と爪」という落書きが。
なぜかこの事件に関わることになった二人は、その裏に極めて利己的で凶悪な犯罪を発見する。
 普通の巻き込まれ型ミステリー風。
「歯と爪」というミステリー小説は、化夢宇留仁が小さい頃袋とじになってるのがすごく魅力的だったのを覚えており、懐かしかった。
黙って逝った
 病気で亡くなった父の本棚には、同じ自費出版の本が302冊も入れられていた。また押入には入手経路の分からない現金が。 つまらない当たり前の人生を送ったと思っていた父は、実は非日常的な計画を実行していたのだろうか?
 藤子F不二雄の短編風。
詫びない年月
 家の建て替えの為に地面を掘ってみると、戦時中の防空壕が見つかり、中には当時のものと思われる母子の遺体が。その地所に住んでいる一家には、身体をこわしているおばあさんがいたが、彼女はなにか知っているのだろうか。
 エスパー魔実風(笑)?
うそつき喇叭
 田辺書店で万引きして捕まった少年の身体には、明らかに虐待の結果と思われる痣や火傷が。彼が盗ろうとしていた本は、「うそつき喇叭」という戦後すぐに書かれた絵本だった・・・。
絵本の内容がリアルな上に衝撃的で、なかなか考えさせられる内容。
歪んだ鏡
 ふと手に取った電車の網棚にあった文庫本には、名刺が挟まれていた。現実に失望している由紀子は、名刺の昭島司郎という名前に様々な想像を巡らせるが・・・
 由紀子の引っ込み思案さに少々イライラさせられるが、なかなかすがすがしい終わり方だった。
淋しい狩人
 亡くなったミステリー作家の断筆した最後の作品に、自分はそれを完成させることが出来る。そしてそれを現実世界で実現すると遺族の元に手紙が。やがて第1の殺人が行われた・・・。
よくあるサイコキラーものと違い、あくまで現実の視点で進められるストーリーが気持ちいい。ちょっと藤子F不二雄風(笑)。

 基本的には巻き込まれ型のストーリーなので、上記のストーリー紹介にはイワさんと稔はほとんど出てこないが、この二人が結構いい味を出している。
ただし赤川次郎のようにキャラクター主体ではなく、現実感を大事にしているので、さりげない雰囲気が漂っていて、それもまたいい感じ。

2003.6.29


 


ブリジット・ジョーンズの日記

 30過ぎで、男に遊ばれて結局ふられてばかりの哀れな女のラヴ・ストーリー。
悪い男に引っかからないようにと注意しているのに見事にひっかかり、結局・・・・・。
前評判の高さと、オープニングのインパクトで引き込まれたが、以外に普通の内容だった。
面白かったけど。
それにしてもオープニングでドラムが入ったときは大爆笑だった(笑)。

ラストの展開で気になったのは、あの後まともに弁護士として働けるのかどうかだが・・・

2004.6.16


 


ラストサマー

 主演のジェニファー・ラブ・ヒューイット目的で見たB級ホラーサスペンス。
全然期待しないで観たら・・・予想通りだった(笑)。
独立記念日に人をひいてしまい、強引な仲間達のおかげでひき逃げしてしまうが、その1年後に脅迫状が届く。
その後仲間達は一人ずつ殺されてゆき・・・

ホラー風殺人鬼ものにしては犯人探し部分に穴が無いが、その分先の展開が予想できてつまらない。
漁船の中の氷のシーンでは、氷がガラスかプラスチックにしか見えない。せめてドライアイスの煙くらい用意しろよ。
見せ場無し。 裸さえも無し(笑)。

2004.8.23


 


ラストサマー2

 続けて2も観た。
あれから1年。殺人鬼の記憶に怯えるジュリーは、友人がラジオのクイズで当たったバハマのリゾートへ。
しかしそれは例によってただのリゾートではすまなかったのだった(笑)。

なんで殺人鬼の一家というのはあんなに仲がいいんでしょう(笑)?
相変わらずつまらない映画だが、今作ではジェフリー・コムズとジャック・ブラックという濃いゲストが登場。こいつらが映ってるととにかく楽しい(笑)。
コムズの死に様はどう見てもギャグ(笑)。
しかしジャック・ブラックはエンドロールにまったくなにも書いてなかったのはなんでだろ???

2004.8.23


 


ゴジラ・モスラ・キングギドラ 怪獣総攻撃

 平成ガメラで怪獣映画のマエストロ(笑)になった金子修介監督のゴジラ初監督作品は、初代ゴジラの続編。
太平洋戦争で亡くなった英霊の集まった悪霊・・・かもしれないゴジラと、大和の国を護る聖獣・・・かもしれない怪獣、それに50年前にゴジラに手も足も出なかったことを屈辱とする自衛隊(防衛軍)の戦いに、3流BSテレビチャンネルのアナウンサー兼記者が絡む。

 結論から言えば、結構面白かった。
特に突っ込むところもないが・・・なんかゴジラという素材の限界を感じたな。

2004.8.26


 


リターナー

 パクリモザイクムービー。
金城武って、日本語で演技できないのね(笑)。 鈴木杏は結構よい。
オチは結構面白い仕掛けが用意されている。パラドックスは避けられないが。
 冒頭で子供を殺すシーンがあったが、なんか気にくわない。最後まで気になった。どうせならあんな中途半端な見せ方じゃなく、強姦して切り刻むくらいにしたらよかったのに。汚いことをした上に蓋をしているようで気分が悪かった。

2004.8.28

 


 


タイムマシン
2002年アメリカ映画

 まったく期待しないで観たせいか、すごく面白かった。
死んでしまった彼女を取り戻すため、タイムマシンを作り過去を操作するが、やはり彼女は死んでしまう。なぜなのか?
その答えを求めて遠い未来へ旅立つ。
80万年後のニューヨークにあまりに現在の残骸が残りすぎているのは気になったが、その時代のセットはすごい。超大作レベル。
多分ほんとに超大作なんだけど、それと分かるほど売れなかったんだろう(笑)。
それにしてもセットの出来はすばらしい。音楽も相まって「世界遺産」に見える(笑)。
 最後に得られる求めていた答えが、実に明快で納得できるのもよかった。
時間の高速経過で地形などが変化してゆく映像は、シェアウェアで作ったのを知ってたのでイマイチ盛り上がれなかった・・・(笑)。

2004.10.11


 


サラマンダー
2002年アメリカ&イギリス映画

 地下で発見されたサラマンダーは、瞬く間に数を増やし、人類を滅亡の縁に追い込んだ。
生き残った人々は細々と暮らしていたが、そこにサラマンダーと戦うやつらがやってくる・・・・・・

 最初の内あまりにもつまらなくて見るのをやめようかと思ったが、サラマンダーと戦うアメリカ人達が現れてからはテンション急上昇。
結構楽しめた。
しかし現代のイギリスをはじめとする世界がサラマンダーに焼き尽くされるシーンが全然無いのが残念だった。
設定が平成ガメラのギャオスに似てることもあり、その生態の描写が全然無かったのも片手落ちの感が拭えない。

2004.10.12


 


火山高
2001年韓国

 あ〜〜〜〜「らんま1/2」+「マトリックス」+「幻魔大戦」+「ストリートファイター2」(汗)?
3DCGの雑誌で話題になっていたので一応観てみたのだが、最初の10分でダメダメ感満点。
この映画はここでやめておいた方がいいかも・・・・と、思ったのだが、一応最後まで観て、やっぱりあの時点でやめておけばよかったと後悔した(泣)。
ちなみにエンディングで妙に可愛い女の子が出てきて、なんで本編に出てないのかと(出てればもう少し面 白かったのに)思ったら、日本版では彼女のシーンはカットされたそうな(笑)。

2004.10.20


 


ある日どこかで
1980年アメリカ

 あるホテルに飾ってあった昔の女優の写真に一目惚れした青年が、思いこみパワーで過去にタイムスリップし、女優と愛を交わすが・・・

  ひっさしぶりに観た。
主演のクリストファー・リーヴが亡くなってしまったのはつい先日だが、別にその関係で観たわけではない。
で、久しぶりに観て思うことは、やはりいい映画だ〜〜〜〜!ということだった。
今回はバック・トゥ・ザ・フィーチャーマニアのAKANEちゃんと一緒に観たので、パズル要素や脚本上の因果 律に意識がいってしまったところもあるが、それでもやっぱりいい!
マネージャーがなんで予言者めいた言動をしていたのかとか、 あまりにも主人公が変質的ストーカーだとか、どうでもいいのだ。
この映画は絶対逢えない人と会うことが出来るも、やはり2度と逢えなくなるというのがキモであり、全てなのだ。
最近の映画にはない観る者の想像力を必要とする作劇だが、それがこれほど効果的なのは当時でもほんとに珍しいと思う。
やっぱりいい映画じゃ〜〜〜〜〜〜〜。

2004.10.21


 


ワンダとダイヤと優しい奴ら
1988年アメリカ

 トチ狂ったやつばっかりの強盗がダイヤを盗むが、裏切りに次ぐ裏切りで大混乱に。それに関わってしまうのが真面 目一辺倒のイギリス人弁護士。
それぞれの意志と妙なキャラが絡まり合い、更に自体は混乱を増してゆく・・・

  録画してあったんだけどず〜っと観るのを忘れてて、やっと観た。傑作。
モンティ・パイソン系のスタッフ&キャストで、これぞブラックユーモアという内容を実にテンポよく見せてくれる。
フィッシュ&チップスには度肝を抜かれました(笑)。
ちなみに優しい人は一人もいません(笑)。

2004.10.24


 


クローン
2001年アメリカ

 テレビでやってた。
恒星間戦争を繰り広げる未来の地球で脅威になっているのは、密かに本人を殺してすり替わる、記憶までコピーされたクローンによる人間爆弾だった。
主人公はそのクローンの容疑をかけられ、必死で逃亡して自分が本物の人間であることを証明しようとする。

まあまあ面白かったが・・・オチが・・・予想通りの上に、更にどんでん返しがあるとしたらこうかな〜っと思ってたら、それまで予想通 り(汗)。
予想通りすぎてかえってびっくりした。これもまたある種のどんでん返しかもしれない(笑)。

2004.11.4


 


ターミネーター3

 スターチャンネルで観た。
ほとんど期待していなかったせいか、すっごく面白かった。特に2で鼻についたところがほとんど無くなっているのがよかった。
ほぼアクションのみという内容なのだが、2と比べると実にテンポがよく、楽しめた。
 ネットで調べてみたら1,2は誉めていて3は酷評している人が多くてほんとに驚いた。特に2を評価している人が多いのにはびっくり。
不良少年といっちゃってる母親、それに脚本のミスで変に人間くさいターミネーターのくりひろげるもったりとしたアクション・・・あれのどこが面白かったのだろうか???
T-1000のプロモーションビデオとしてはそこそこ面白かったが。
 化夢宇留仁がターミネーターシリーズに期待する要素は、とにかくかっこいいマシンとしてのターミネーター。
そういう意味では1には劣るとは言え、3は満足のいく内容だった。
ただ気になったのは、一時的に敵に回ったときのターミネーターの演出と言動。
登場シーンはホラー演出でもっとドキドキさせることが出来たはずだし、言動はもっとマシンとしてクールに振る舞って欲しかった。
それも2と比べたら全然許容範囲内でしたが。
 あ、そうそう。オチもよかったです。
ここのホームページタイトルに通じるものがある(笑)。

2004.11.27


 


化石の荒野
(小説)
西村寿行/角川文庫

 ずっと前に読んだものの再読。
化夢宇留仁が初めてプレイヤーをしたTRPGトラベラーが、友達の青木君(笑)の作った「化石の惑星」というシナリオで、これが「化石の荒野」を改造した内容だった。
当時化夢宇留仁はプレイした内容をマンガにしており、参考のために読んだのが最初。
で、このたびそのマンガをリライトしてみようと思い立ち、すっかり忘れている本書を読み直したという次第。
 感想としては・・・なかなか面白かった。前に読んだときより面白く感じたように思う。
いきなり二人組の男に拉致され、殺人の濡れ衣を着せられる刑事である主人公。
やがて彼はCIA、自衛隊、FBI帰りの男など、強力な組織がしのぎを削る争いに巻き込まれるが、それには彼の出生の秘密が大きく絡んでいた・・・という内容なのだが、ハードボイルドな登場人物達が雰囲気満点で、たたみかけるような展開は息をもつかせない。
ただラストの展開はそれまでの盛り上がりと比べると少々しょぼいと思う。痛覚のないCIAの殺し屋との戦いが一番盛り上がったので、それが最後だったらよかったのだが。

本書は映画化されており、そっちの評判はボロボロのようだ。
化夢宇留仁は観ていないのだが、確かにこの内容を当時の日本映画の手法で作ってもつまらなそうである。
かと言って今のCGIばりばりで描かれても困る・・・面白くするには70年代アメリカ映画として作るのが一番かも(笑)。

2004.11.28


 


ハルク

 スターチャンネルで観た。
前半が予想よりももったりした展開で、画面の切り替えだけはゴチャゴチャとせせこましく、嫌になってきた頃にようやくハルク登場。
大暴れ。
後半は怪人と言うより怪獣というのがふさわしいハルクと米軍との戦いが面白い。
そのパワフルさは予想を遙かに上回り、ほとんどギャグ。
画面的には今時のCGっぽさも目立つが、夜間の犬との戦いシーンなんかはハリー・ハウゼンを彷彿とさせる。
しかしラストが・・・
 終わりよければ全てよしと言うが、どうもこの作品はすっきりと終わって無くて、消化不良だった。
あと時間が長すぎる。 この内容で2時間越えはどうかと思う。せめて100分にしてほしかったところだ。
また全体的にトーンが暗く、わくわく出来ないのもどうかと。ハルクというタイトルの映画に、本気で悲劇や感動を期待している人はいないでしょ?

2004.11.29


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