2010年6月27日
第5回月例ゲーム会

 今回はcerberus氏が欠席ということで、化夢宇留仁の自宅での開催となった。

 最初のゲームは「のりのり忍者の宝さがしゲーム」
実にチープなコンポーネントの国産ゲームで、タイルをめくって配置し、そのタイルに書かれている色の忍者を書かれている数だけ動かす。
やがて現れるゴールタイルに最初にたどり着いたら勝ち、というもの。
ちうか化夢宇留仁が会社で作ったゲームである(笑)。
ミソは自分のコマを動かせるとは限らないということと、他のプレイヤーの忍者の上に乗ったら、乗られた方は動けないというところ。
要するにじゃましあいのゲームなのだ。
子供向けでこんなの作っていいのか化夢宇留仁(汗)!?


 ゲーム序盤の様子。
赤はあるふぁさん、青はテノムフ氏、化夢宇留仁は緑。
緑の忍者が立っているのがスタートタイルである。


 ゲーム終了直前の様子。
右奧に置かれている黄色いタイルがゴールタイル。
これがゲーム中盤で出てきて配置されるのだが、よほど運がよくなければそのままゴールするのは難しい。
多くの場合、その後は脚を引っ張り合いながらゴールを目指す欲望丸出しの展開になる(笑)。
 今回はこの直後、最後のタイルで青のテノムフ氏が3歩進んでゴールタイルに近づき、最短距離勝利を収めた。

 前半なんの目的もなく動かなければならないと言う致命的な欠点を有しているのだが、実は結構気に入っている。
タイルに動かせるコマの指示が描かれているのは完全にオリジナルな要素だし(実はサイコロ代をけちっただけだったりするが/笑)、木製のコマも相まってちょっぴりドイツゲーム的にできたからだと思う。


 次にやったのは「歴史人物カードゲーム」
これも化夢宇留仁が会社で作ったゲームだったりする(笑)。
 このゲームは小学校の教材としても使えることを念頭に、歴史上の人物に関わる時代や事件のカードを出してその人物カードを手に入れるゲームを作れと言われて作った。
化夢宇留仁の手に回ってくるまでに教科書に出てくる歴史人物と、彼らが関わる時代と事件が1つずつ描かれたカードのデータまでができていたのだが、システム構築に難航。その後を化夢宇留仁が引き取った。
 とりあえずそのまま言われた通りに作るとあまりにもつまらない運だけのゲームになるので、とりあえず時代と事件を1枚のカードに2つずつ記すことにした。
これで少しはゲーム的な思考ができる余地ができた。
それでとりあえずは課題のゲームができたが、やはり運の要素が強すぎてつまらない(汗)。
そこでもう1つ、もうちょっとゲーム的に楽しめそうなゲームを追加することにした。
それが今回プレイした「歴史人物召還ゲーム」で、競りを中核に置いたシステムである。


 ゲームは毎ラウンド親が歴史人物カードを1枚めくり、その人物が関わる時代か事件のカードを1枚ずつ出していって、最も多く出した人がその人物を仲間にでき、最終的には仲間にした人物が関わった事件の数が得点になる。
 画像では明治天皇が競りにかけられている(笑)。
化夢宇留仁は時代カードと歴史カードを1枚ずつ出している。
左隣のテノムフ氏は時代カードを1枚出したところで降りている。
 ちなみにこのゲームでは競りに負けても出したカードは没収されてしまう。
1枚のカードに2つの要素が書かれているのと相まって、手札を温存するのか今出ている人物を落札するのかのジレンマが発生するわけである。



 ゲームはテノムフ氏が先行し、親を続けてどんどんカードを取ってゆく。
あるふぁさんも負けておらず、お気に入りの歴史人物は絶対に採りのがさない構え(笑)。
化夢宇留仁はと言えば、点数の高い信長などの有名人を確保するためにカードの温存を試みていたのだが、少し点数が高い人物が出てくると中途半端にカードを出しては負けるのを繰り返してじり貧(汗)。
また序盤に勢いがよかったテノムフ氏も後半にはカードが尽きてきて身動きが取れなくなっていった。
結果は最後までバランス良くカードを出して、取る時には完璧にとっていたあるふぁさんが勝利した。
あるふぁさん19、テノムフ氏16、化夢宇留仁10

 とりあえずテストプレイが足りていないので、作った本人も定番戦略が分かっていないというのはすごいことである(汗)。
システム上とにかく競りでは親が強いので、いかに親をとって維持するかがポイント・・・・・・のような気がする(笑)。
まあとりあえず歴史の好きなあるふぁさんに気に入ってもらえてよかった(笑)。


 急な呼び出しに応えてくれたVALISさんが到着。
次はテノムフ氏のリクエストで、「トリック&トリート」をプレイすることになった。

 このゲームはその名の通りのトリックテイキングゲームだが、システムに一ひねりしてあって、様々なトリックテイキングゲームを同時に楽しめるようになっている。


 毎ラウンド入れ替わりで、場には常時2枚のトリックカードが公開される。
トリックカードにはそれぞれ2種類のトリックが示されており、その中から親が選んだものがそのラウンドのトリックとなる。
例えばシングルカラーなら同色で一番高い数字を出した人が取り、ワンペアなら同じ数字2枚を出して一番高い人が取るなど。

 化夢宇留仁はこのゲームは前に1度ソロプレイをしており、他の3人は初めて。
途中でトリックの種類を一通り説明するべきだったと思ったが、もう始まっていたのでまあいいかとそのまま続行(笑)。
なのでとっておくカードの選択に必要な知識のある化夢宇留仁が有利。
そして結果は・・・



 VALISさんとテノムフ氏18、あるふぁさん16、化夢宇留仁8
って有利な筈の化夢宇留仁が最下位なのはどういうこと(汗)!?

 とりあえず最初に配られるカードの有利不利はあるものの、トリックカードの存在によって戦略が生まれて面白い。
実にマイナーだが、国産ゲームでは非常に出来のいい方だと思う。


 次は「あやつり人形」(フルセット)をプレイ。
これまた化夢宇留仁はプレイしているが、他の3人は初めて。
「トリック&トリート」のようになってはならぬと、化夢宇留仁にしては丁寧に(笑)ルールとカードを説明してプレイ開始。
 簡単なルール解説は2010年5月23日 Mさん誕生日会 2日目で。



 ゲームはいきなり化夢宇留仁の「国王」がテノムフ氏の「泥棒」に狙われ、全財産を盗られてスタート(汗)。
 画像はゲーム序盤の様子。
右のVALISさんは4軒の建物を建てており、他の3人は3軒の建物を建てている。
今回はほとんどの時間VALISさんが国王を続けていた。
 化夢宇留仁は自爆することによって他のプレイヤーの建物を巻き込んで破壊できる「弾薬庫」を建てて他を牽制しつつ、いきなり苦しい財政状況改善に努めるが、暗殺が怖くてなかなか商人が選べずに苦労していた。
しかし「国王」の左隣のポジションが多かったのでカードの選択肢は多く、暗殺や泥棒の被害は最小限に抑えてじりじりと建物を建てていった。
対して「国王」を続けるVALISさんの右隣に座っているあるふぁさんはキャラクターの選択肢が少なく、結果暗殺や泥棒の被害も多く、苦労していた。


 化夢宇留仁は「研究所」を確保。
このカードの特殊能力で、毎ラウンド手札を1枚捨てることで、コインを1つ手に入れることができる。
これで少し財政状況に希望が見えた。
この後はこのカードの能力を軸にして、建物8軒を目指すが、今度は手札不足に悩まされることに(汗)。



 最初にVALISさんが建物を8軒建設。
化夢宇留仁も同ラウンド8軒に到達するも、勝利ポイントが足らない。
そこで「弾薬庫」の使用を考えるが、VALISさんとテノムフ氏の点数が近く、どちらかを吹っ飛ばしても片方に負けるという状況。
計算がややこしくて混乱してきたが、結局ルールの見落としで化夢宇留仁が建物8軒、5色の建物ボーナスどちらも入るのでそのままでトップだった(汗)。
みなさん無意味にお待たせしてすみません(笑)。
 化夢宇留仁27、VALISさん26、テノムフ氏25、あるふぁさん24
きれいに1点ずつの差がついた。

 化夢宇留仁もまだシステムを把握しきっていないので、各キャラクターの能力を活かしきっているとは全然言えない。
しかしプレイの毎に新しい発見があるので、プレイを重ねてみたいゲームである。


 次はクニツィア初期の傑作と名高い「モダンアート」をプレイ。

 「モダンアート」は競りのゲームで、化夢宇留仁にとってクニツィアの競りゲームと言えば「ラー」だが、これはまた全く異なるゲームだった。


 ゲーム序盤の様子。
各プレイヤーにはついたてが与えられ、資産はこれで他のプレイヤーに見えないようにする。
このついたてがゲームの結果を大きく左右した。
 中央のボードは画家別の相場表になっている。
ゲームには5人の画家が登場し、合計4ラウンドのゲームの内にそれぞれの絵の価値が上がってゆくのを示す。
 ゲームは毎ラウンド代わる親プレイヤーが手札から1〜2枚の絵画カードを出して競りを行って進められる。
絵画カードには画家と、競りの方法が描かれている。
このゲームには4種類の競りが登場するのだ。
全員で好きに値段をつり上げるものや、順番に1回ずつ値付けするもの、全員がコインを握って同時に公開するもの、親が値段をつけて順番にその価格で買うかどうかを決定するもの。
更にもう1枚カードを追加するカードがあり、そのカードを出した場合は同じ作家の絵画カードを1枚追加で出すか、そうでなければ他のプレイヤーが1枚追加して競りが開始される。



 どれかの画家の絵の5枚目が出された時点で、そのラウンドは終了する。
5枚目に達した画家には30(30,000ドル?)の値がつき、その後枚数の多い順に20、10の値がつく。
同枚数なら相場表の左に描かれている画家の勝ちとなる。
残りの2人の画家の絵は、そのラウンドは価値ゼロである。
ラウンド終了時に競り落とした絵を相場表の価格で売却するので、絵を買った画家がとにかく上位3位に入るよう、絵を出してゆかなければならないのだ。
更に相場は累計であり、そのラウンドの上位3人以外は価値ゼロなのは変わらないが、価格がつけばそれまでの価格も合計されるので、画家の人気には偏りが出る。
しかし絵の枚数には限りがあり、どの画家に力を入れるのかでジレンマが生まれてくる。



 ちうわけで激しい競りが繰り広げられた。
 化夢宇留仁は絵画カードを2枚出すカードで画家の相場のコントロールに集中。
作戦と言うよりもカードがそればかりだったというのが大きい(笑)。
 このゲームで難しいのはやはり価格の相場観で、例えば1ラウンド目なら絵画1枚につき、最高30の価値があると分かる。
しかし2ラウンド目以降は累計されるので、トップ3に入るかどうかの賭けも含めてどんどん相場の幅が広がってゆくのだ。
また重要なのがプレイヤー間で売買が成立した場合、その代金は絵画カードを出したプレイヤーに支払われるというところ(実は最初これを忘れていて序盤でやりなおした)。
絵を購入してラウンド終了時にそれを売った場合は、利益は売価-購入価である。
しかしラウンド中に絵を売却すれば、利益は売価そのままなのだ。
当然相場表を越える価格にはならないものの、ラウンドが進むに連れて相場は上がってゆくので利益も増えてゆく。
これも鑑みて落札相場を考えなければならないわけだが、全然分からない(笑)。
 結果冒頭に書いたように、ついたてが大きくゲームの結果を左右することになった。
VALISさんが高い絵をたくさん購入しており、みんなVALISさんの勝ちかと思っていたのだが・・・・・
 化夢宇留仁578、VALISさん412、あるふぁさん271、テノムフ氏250
ついたてをのけてみたら化夢宇留仁の勝利。
これには化夢宇留仁自身も驚いた(笑)。

 「ラー」と比べると競りのみに集中したシンプルなシステムだが、相場観をつかむのは上記の通り「ラー」よりはるかに難しい。
化夢宇留仁の好みでは「ラー」に軍配が上がるが、どちらも最高の完成度に達しているゲームだと思う。
やっぱりクニツィア先生はただ者じゃありません(笑)。


 最後に軽いゲームをということで、同じくクニツィア先生の「ケルトタイル」を選択。
今までもそうだったが、ゲーム会後半はクニツィアのゲームをプレイする確率が高い。
やはりクニツィアのラインナップには手軽で面白いゲームが充実しているということだろう。



 いつ見ても変わらないケルトタイルのプレイ風景(笑)。
各プレイヤーの手前にはそれぞれの石の列が作られているのだが。
 ゲームはVALISさんが欲しいタイルを引けずに苦労している様子が目立った。
化夢宇留仁は先行した列は伸びたものの、2色の列が1個置いただけで止まってしまい、非常に苦しい状況。
 結果VALISさん16、化夢宇留仁10、テノムフ氏9、あるふぁさん8
苦労している様子だったVALISさんは実はちゃっかり宝石タイルと得点タイルを集めており、ダントツトップだった(笑)。

 実にシンプルなゲームだが、タイルを1枚引く毎に一喜一憂し、いらないタイルだったらそれを捨てた場合の他のプレイヤーのメリットとのジレンマに陥る。
これもクニツィアらしさが凝縮したゲームだと言えると思う。面白い。



 その後用事のあるVALISさんは帰宅し、テノムフ氏とあるふぁさんと3人で近所の飲茶屋さんへ。
このお店は学生時代からお世話になっていて、久しぶりで懐かしく、やっぱりうまかった♪
画像は定番メニューの1つ、イカ団子。この後点心セットとラーメンを食べた。
うま〜〜〜〜〜〜♪

 今回はまともなボードを使ったゲームを1つもプレイしなかったけど、どれも(最初の2つを除く/笑)面白かった。
こういうのも楽しい。

 ちうわけで毎度みなさんありがとうございました。お疲れ様です。
特にVALISさんは急に呼び出した上におみやげまでいただき、ありがとうございました♪

20100703


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ボードゲーム天国