2012年4月22日
第16回月例ボドゲ会

 日。いつもの場所でボドゲ会。
今回はメインメンバーのテノムフ氏とαさんが参加できず、私とcerberus氏と、ダム氏とダム氏の後輩のMK氏という変則メンバーになった。


 まずは肩慣らしに軽いゲームと言うことで、本日持ってきていた中で最も軽そうな「ゲシェンク」をやってみることに。


 「ゲシェンク」は、3から35までの数字が書かれた33枚のカードの内、ランダムで選ばれた24枚を押しつけ合うゲームである。
と言うのもカードは基本的に書かれている数字がマイナス点になるのだ。
 1ラウンドには山札から1枚のカードがめくられ、順番にそのカードを受け取るかどうかを選択する。
断る場合はチップを2枚カードに添えなければならない。
このチップは1勝利点に相当し、ゲーム開始時にプレイ人数によって7〜11枚配られる。
 画像では23という高い数字のカードが、すでに5回引き取りを断られているということである。
勿論カードを引き取る時には、添えられているチップも受け取れる。

 更にこちらの画像では、34というとても高いカードが13回も断られている(笑)
しかしコインには限りがあるので、いずれは誰かが引き取らなければならないのだ。


 ここまでは単なるカードの押しつけ合いだが、少しだけひねったルールがある。
連続した数字のカードを回収した場合は、その最小の数字のみがマイナス点になるのだ。
 画像では25+33=58点のマイナスである。
更にここに32を加えれば、31と33の間が埋まるので、33点は消滅してマイナスは25点だけとなる。
だから場合によってはカードを引き取った方がペナルティを減らせることができるのだ。
 しかし上記の通りカードはランダムに9枚ぬかれているので、欲しいカードが全く出てこない可能性もある。
最後は賭けるしかない。

 てな感じのシンプルなゲームで、2回プレイしてみた。

  1戦目 2戦目
MK -17 -23
cerberus -18 -23
ダム -23 -31
化夢宇留仁 -36 -55

化夢宇留仁が2回とも最下位である(汗)
どうも連続した数字を達成するのにロマンを感じてしまい、変なカードを回収しすぎる。
2回目はダム氏のいやらしいコイン操作で(笑)コインをはき出してはカードを回収という最悪の流れにはまってしまった(汗)。
努々チップは大事にするべきである。

 次は「プエルトリコ」
名作と名高い本作だが、ようやくプレイできる機会が巡ってきて非常に嬉しい化夢宇留仁であった。
 このゲームは19世紀のプエルトリコ開発をテーマに、まさにリソースマネジメントの完成系と言える部分と、アクション選択による駆け引きという2大柱でまとめられたゲームである。


 ゲーム開始直後の様子。
化夢宇留仁がスタートプレイヤーで開始し、まずは「開拓者」アクションを選択してサトウキビ畑を開拓。
その後左のcerberus氏はインディゴ畑、向かいのダム氏はコーヒー畑、右のMK氏はトウモロコシ畑を開拓した。
ちなみにスタートプレイヤー以外は、各自畑を1種開拓された状態でスタートする。



 その少し後。
本来お金を置く場所であるバンクに、生産品コマを置いたのは、コマが足りないと生産できないことがあるため。
 このゲームで勝利するためには、ゲーム終了時の勝利点が一番多くなる必要がある。
勝利点を稼ぐには大きく2つの方法があって、1つは建物を建てることである。
建物には固有の勝利点が設定されており、中には特殊能力によって更に勝利点を増やすことができるものもある。
 もう1つの方法は、生産物を輸出することである。
輸出した生産物1つにつき、勝利点1点になる(更にボーナスがつく場合もある)。
 建物を建てるためにはお金が必要であり、生産物を輸出するためには勿論生産物が必要である。


 お金を得るためにも大きく2つの方法がある。
1つは生産物を売却すること。
 生産物の売却は1手番に1個だけ行え、画面左上の3色のコマが置かれたボードで行われる。
しかし売却するには様々な制限があり、基本的にすでに売却ボードに置かれている生産物は売ることができない。
 もう1つは後述するアクションの選択によってお金を手に入れる方法である。
また特定の建物の特殊能力によってお金を得ることもできる。

 生産物を作るには、結構な手間が掛かる。
画面手前の緑のエリアに配置されているのが畑(プランテーション)である。
まずは畑がないと始まらない。
 そして画面中央にある横長のタイルが建物で、それぞれサトウキビ加工工場と、インディゴ加工工場である。
つまり畑だけではなくて、収穫物を加工する工場も用意しなければならないのだ。
ただしトウモロコシ畑のみは例外で、工場は必要なく、畑さえあれば生産物を作ることが出来る。
 更に、タイルに乗っている茶色の円盤は労働者である。
畑であれ工場であれ建物であれ、全ての施設は労働者を配置して初めて機能するのだ。
ちなみに労働者は売却ボードの下の船に乗って、次々にプエルトリコに到着する。


 このゲームのもう1つのキモが、後に「サンファン」や「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」、更には「アド・アストラ」などに引き継がれるアクション選択システムである。
 画像がアクションカードで、毎ラウンドこの中からアクションを選ぶことになる。
 まずそのラウンドのスタートプレイヤーが選択する。
そしてそのアクションをプレイ。その後他のプレイヤーもそのアクションをプレイする。
ただしアクションを選んだプレイヤーには特典がある。
 次にスタートプレイヤーの左隣のプレイヤーが、残りのアクションカードからアクションを選ぶ。
そうして全員がアクションを選んで全員がそのアクションを行う。
その結果、プレイヤーの人数分のアクションカードが選択されることになる。
次のラウンドには、前回選択されなかったアクションカードの上には1ダブロン硬貨が置かれ、選択したら手に入れることができるようになる。
 アクションは左から「開拓者」
これを選ぶとプランテーションを開拓できる。
「建築家」では建物を建て、「市長」は労働者を配置、「監督」で生産物を生産し、「船長」で生産物を輸出、「商人」で生産物を売却できる。
「金鉱堀」はプレイヤー4人以上の時のみ使用するアクションで、1ダブロン手に入れることができる。
これらのアクションの選択が非常に重要で、ゲームの勝敗を大きく左右するのだ。



 さてゲームは中盤に入り、みんなが資金繰りに苦労していた。
というのも最初期に売却ボードに配置されたトウモロコシ、サトウキビ、インディゴが一切動かず、生産物を売却できなかったのだ。
と言うのも売却時、すでに売却ボードに置かれている生産物は売ることができず、プレイヤーの誰も上記3種以外の作物を生産できなかったのだ(笑)。
その上売却ボード上の生産物はボードが一杯にならないといつまでも廃棄されないんどえ、まさに膠着状態。
 そんな中化夢宇留仁はなんとかタバコを育てる夢を描きつつも、さっさと輸出に精を出して勝利点を稼ごうと、トウモロコシ畑の開拓に力を入れていた。
売っても二束三文のトウモロコシだが、工場がいらない分輸出には大きな効果を発揮するのだ。
またアクションの「船長」を選択すれば、輸出時に船に出荷する毎に1ポイント余分に勝利点を稼げるので、積極的に選んでいた。


 cerberus氏のボード。
インディゴ畑が多い。
また紫の建物もそこそこ建てている。
しかしやはり資金繰りには苦しんでいた。

 ダム氏のボード。
序盤輸出で勝利点で先行したが、スピードダウン。
しかし建物を安く買えるようになる石切場を2つも動かしていたので、いい建物をどんどん建てていた。
いい建物には便利な特殊能力があるので、だんだん資金もまわるようになってくる。


 MK氏のボード。
こちらは石切場を3つも配置し、やはり調子よく建物を建てている。
また農作物ではタバコ×2、サトウキビ×1、トウモロコシ×2を生産可能となっており、盤石の構え。



 そしていよいよ終盤。
このゲームの終了条件はいくつかあるが、その内の1つが用意された勝利ポイントチップの枯渇である。
そして残りのチップは7ポイント。
おそらく次の「船長」アクションでチップは枯渇し、ゲームは終了する。
全員結末が近いことを知り、最後に得点を伸ばすべく、建物を購入。
しかし相変わらず金のない化夢宇留仁は、勝利点3の建物を買うのが精一杯(汗)。
そしてまわってきたアクション選択。
ここで「船長」を選ばなければ、他のプレイヤーはますます得点を伸ばしそうな気配。
えいやっと決断して「船長」アクションを選択。
 そしてゲーム終了。



  勝利点 建物 ボーナス 合計
化夢宇留仁 37 9 0 46
MK 18 19 6 43
ダム 25 16 0 41
cerberus 26 14 0 40

 ぎりっぎり勝利♪
建物は最下位だし、まさに輸出による勝利点先行だけでなんとか逃げ切った(笑)
それにしても見事に全員僅差になっているのが、流石に名作と言われるバランス設計である。

 ひさ〜〜〜しぶりに勝ったと分かった瞬間「勝った!」と声を上げてしまった。
それだけ夢中になっていたということだと思うし、それまでの経過を勝利に向けて集中できていたということである。
やはりこのゲームはただ者ではない。
結構複雑なルールではあるのだが、非常にシステマティックに仕上がっていて、それをすぐに理解できてスムーズにゲームが進むのも素晴らしい。
死ぬまでに1度はプレイすべきゲーム。


 本日既プレイで唯一持ってきたのがこのゲーム「ウボンゴ」。
先日3Dの方をちょこっとプレイして、久しぶりに2Dの方もプレイしたくなったのだ。



 やはりコンポーネントの美しさは筆舌に尽くしがたい。
タイル3枚を使うゲームと、4枚のゲームを1回ずつプレイ。
結果は以下の通り。

  1戦目 2戦目
化夢宇留仁 10 10
cerberus 9 8
MK 9 12
ダム 8 8


 ゲームの特性上、撮影できるタイミングは限られており、どうしても自分は出来たけど他のプレイヤーはまだという状況になる。
わざとではない(笑)
それにしても自分は完成して、他のプレイヤーが焦っているのを見るのはほんとに楽しい(笑)。
難度やっても強制的に(笑)夢中にさせられて楽しいゲームである♪

 次は「チケット・トゥ・ライド」の拡張セットである「アジア」より、「レジェンド・オブ・アジア」をプレイ。


 「レジェンド・オブ・アジア」は、この拡張セットに2つ入っているゲームの1つで、アジア全域を含む広大なマップである。
ルールは基本に加えてトンネルとフェリーが加えられているが、ゲーム感は大して違わない。
また目的地カードは長距離と短距離が選べるようになっているので、ゲームバランスは向上しているものと思われる。
 画像では黄色の化夢宇留仁が早速列車コマを配置している。

 今回ゲーム開始時に化夢宇留仁が手札にした目的地カード。
短距離ではペルム←→イルクツ、カトマンズ←→カルカッタ。長距離がアストラハン←→ハノイの合計3枚。
 最初に列車を置いたのはカトマンズとハンダレイ間の路線で、ここがカルカッタとハノイへ続く単線の心臓部だったのだ。

 こちらはトンネル通過時の列車置き場。
トンネルに列車を配置する時には、そこに描かれている×の数分余分に列車コマを消費し、余剰分はここに置かれる。
ここに置かれたコマは1個につき2勝利点になるのだが、やはり列車コマを消費するのは厳しい。
 化夢宇留仁が最初に置いたカトマンズとハンダレイ間の路線は、2マスどちらにも×が描かれていたので、いきなり2両が消費された(汗)

 その少し後、青のcerberus氏が配置した列車コマの場所を見て、化夢宇留仁は驚愕。
いきなりそこ止めますか(汗)!?
どうもcerberus氏は路線のつながり方の認識を間違っていたらしいのだが、結果は変わらず(笑)
これで化夢宇留仁の長距離目的地カードにいきなり暗雲が立ちこめた。
とにかく北西とはつながらなければならないのだが、その最短コースがいきなり消滅したのだ(汗)。


 そして更にこんなことに。
北西への道は完全にふさがれた(汗)
こうなってしまったら、南へ大きく迂回するしかない。
酷すぎる(泣)!



 で・・・この後だが・・・
夢中になりすぎて写真撮り忘れた(汗)
 その後なんとか南回りで接続しようとしたのだが、そっちも塞がれてしまい、はっと気づけば手持ちの列車コマはわずか。
残ったコマで北回りの接続が可能かどうか検討すると・・・
残りの道が1本だけ見つかった。



 残り2コマでなんとか接続成功!
ぎりぎりで3枚の目的地カードをクリアした。
 結果 化夢宇留仁101、ダム氏97、cerberus氏96、MK氏59
なんとか勝利!
ダム氏とcerberus氏が最長路線を競っていたのだが、cerberus氏がとってくれたおかげでなんとか助かった(汗)

 ひさしぶりにプレイした「チケライ」。そして初めてプレイした「レジェンド・オブ・アジア」だったが、やはり非常に面白かった。
やってることはとにかく単純で、欲しいカードをかき集めているだけなのだが、そこに早い者勝ちの路線の取り合いと、失敗したらペナルティになる得点条件など、精神的にハラハラさせられる要素がうまくとけ込んでいて、ほんとに夢中になる。
他の拡張や未プレイの同シリーズなど、もっとプレイしたい。


 本日最後はこれまた名作「ハゲタカのえじき」
1から15の数字の書かれた手札15枚を1枚ずつ出して競りを行い、得点カードを獲得するゲーム。
1種のトリック・ティキングゲームとも言えるかもしれない。


 こんな感じで全員裏向きにカードを出して、一斉に表に返す。
場に出ているのは-1点のハゲタカカード。
競りにかけられるカードは-5から-1のハゲタカカードと、1から10のネズミカードで、数字がそのまま得点になるのだ。
勿論マイナスのついたハゲタカカードは取りたくない。
ネズミカードが場に出ている場合は、一番大きな数字を出したプレイヤーがカードを獲得する。
ハゲタカカードの場合は一番小さな数を出したプレイヤーが獲得。
そして条件を満たすプレイヤーが2人以上、つまり同じ数字を出してしまった場合はカードの獲得権を失い、次点のプレイヤーが獲得する。
もし誰も獲得できなければ、そのカードは次の競りに上乗せされる。
上記に加えて1度出したカードはもう使えない。
ルールは以上である。
非常にシンプルながら、プレイしてみるとそれぞれのルールが記憶と読みという複雑な要素を引き出しているのに気付く。
残っている得点カードの内容はどんなものか?
他のプレイヤーの残りの手札はどんなものか?
同点にならずに勝てる最小の数字はどれなのか?
これはしびれる。
 全員が同点だった場合の対処をどうするのかと話していた時、「最もそんなことは滅多に起こらないと思うけど」と言った次の瞬間こうなった。



 全員1かい(笑)!
興味深いのは、競りにかけられているカードが1点とは言え、一応プラスポイントのカードであり、その下にはマイナスのカードが5枚もあるということ。
なのに全員一番低い数字である1を出していると言うことは、全員低めの点数はスルーしておいて、高い得点のカードの時にいいカードを出そうと画策したということである。
その思考がこうも見事にバッティングするとは、なんとも心理の機微をとらえたゲームである。
 結局すぐ終わるつもりだったのだが、思わず「もう1回!」というのを繰り返して3回もプレイしてしまった(笑)。

  1戦目 2戦目 3戦目
MK 32 4 22
cerberus 6 22 -9
化夢宇留仁 10 14 21
ダム -7 0 6

 これは面白い。
今後もちょっと時間が空いた時の選択肢では最有力候補になるだろう。

 今回の化夢宇留仁は、いつもに増して夢中になってしまい、いつもに増して勝ちにこだわったプレイになった。
やはりラインナップに名作と呼ばれるゲームが多かったのは原因の1つだろう。
名作と呼ばれるのには理由があるのだな〜〜〜〜〜〜〜っと思った(笑)
 その後また海鮮飲み屋に行って、たらふく飲んで食べて大満足の1日であった。
ありがとうございました♪

20120427


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