2005年1月22日
ドイツ戦車軍団 エル・アラメイン(2)

 昔のウォーゲーム雑誌タクテクスを眺めていたら、正誤表のコーナーにエル・アラメインの新たなルールが書かれていた。
 第1ターンのイギリス軍は、奇襲により対応が遅れたため、移動力が全て半分(端数切り捨て)となる。
明らかにイギリス軍が不利になるルールである。
最初の発売時にルールブックに記載し忘れていたというのは、少し考えにくい気がする(ツクダホビーなら大いに有り得るが/笑)。
 すると、ゲームバランスに関しての考え方をあらためたということだろうか。
その少し前のタクテクスでは、ゲームバランスはベテランがプレイした場合を重視するか、それとも初心者に合わせるべきかのジレンマに陥っているというような事が書かれていたのだ。

なにはともあれ、どんな感じにかるのかやってみた。

 初期配置である。

●1ターン目/1942年8月31日午前。
ドイツ軍ターン。
 前回やったときの反省を生かして移動。南東から回り込むのは同じだが、前回生き残らせてしまって手を焼いた南西に配置されている英軍2ユニットには、包囲した上に3〜4:1の戦力比に。
北西の英軍陣地も攻撃。
 攻撃はどれも成功を収め、北西では3ヘックス後退させ、第164歩兵師団第125連隊が敵陣地に進入。南の2箇所ではどちらも敵を殲滅した。
最高の滑り出しである。

イギリス軍ターン。
 いよいよ新ルールを試す。単に遅くなってるだけだが(笑)。
いざやってみると、非常に厳しい。特に南方が移動力が足りず、ちゃんと防衛線を張ることが出来ない。
仕方ないので東方は後回しにして、アラム高地の陣地を守備する。
それにしてもアラム高地の陣地を守るために陣地から出るというのは、なにか妙な感じである。
戦闘結果で後退が出て、敵に追撃されるとたちまち占領されるので、そうせざるを得ないのだが。

●2ターン目/8月31日午後。
ドイツ軍ターン。
 見るからに東方の守備が薄い。アラム高地も突破できそうだが、明日陣地内に後退して守られると厳しい。やはり東方に進み、北東のエル・ハマンを目指すべきだろう。
 南西の砂漠では後退しようとしていた英軍装甲旅団を包囲殲滅。
更に北方でも敵防御部隊を4ヘックス後退させるのに成功。これでエル・アラメインへの道が開けた。
南西ではイタリア軍まで(笑)、アラムナイル高地を守備していた英軍歩兵旅団を包囲殲滅した。
絶好調である。
が・・・よく見ると重大なピンチに陥っていた(汗)。

イギリス軍ターン。
 敵軍はサイの目のよさも手伝って、各所で我が防衛線を突破していた。
エル・アラメインにも迫っているし、南西のアラムナイル高地からも北上してくる可能性がある。南東の砂漠にいたっては、まったく戦力が足りず、アラム高地の陣地と北の道路の両方を守るのはほとんど不可能である。
 しかし敵は大きなミスをしでかしていた。
アラムナイル高地を攻撃したイタリア軍だが、調子に乗りすぎたらしく、南の守備隊まで包囲攻撃に参加していたのだ。
この隙をぬければ、我が軍の第8装甲師団第23旅団が明日の午前中には西から脱出できる。
もはやこの作戦に賭けるしかない。

●3ターン目/9月1日午前。
ドイツ軍ターン。
 せっかく好調な進撃だったのに、イタリア軍の勇み足で問題が生じた。
このままでは西に脱出されてしまうが、ドイツ軍は南西には配置されておらず、イタリア軍に任すしかない。
不安だ・・・(笑)
 結果ドイツ軍は各所でめざましい戦果をあげ、東では敵守備隊2ユニットを殲滅し、もはや我が軍の前進を押しとどめるものは無くなった。
問題のイタリア軍は・・・包囲して3:1の戦力比で攻撃するが、予想通り(笑)サイの目は1。攻撃は失敗し、1ヘックス撤退した。しかしなんとかZOCによる防衛線は切られていない。

イギリス軍ターン。
 南西の決死隊が生き残ったのは計画通りだったが、ZOCが途切れなかったのは予想外だった。もはや今日中に西から脱出するのは不可能である。
 こうなったら要所を守りきるしかない。
しかしそれは可能なのか???
・・・苦労の末、 なんとか部隊をスライドさせて防衛線らしいものが出来た。
そしてなんとこの時点で我が軍の勝利が確定した。
午後のドイツ軍の攻撃で我が防衛線は消滅するだろうが、もはやそれ以上ドイツ軍は進撃が出来ず、勝利条件を満たすことは不可能なのだ。

 なんとほとんど全ての攻撃が成功し、快進撃していたドイツ軍が負けてしまった(汗)。
このゲームは3ターン終了時に英軍の防衛線が切れていなければ、ドイツ軍の敗北になる。
戦闘後前進が追撃の1ヘックスしか出来ない為である。
それにしても進撃に関しては大きなミスが無かったドイツ軍が負けてしまうとは。
しかも今回は第1ターンの英軍が移動力半分というルールで、今までよりもドイツ軍が有利な筈だったのだ。
もしかしたら英軍が完璧に防御していれば、ドイツ軍に勝ち目が無いゲームだったのか・・・???
それとも化夢宇留仁が大きなポイントを見逃しているのか???
う〜ん意外な展開(汗)。


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