2005年7月9日
カタンの開拓者たちトーナメント大会
前にカタンをやったときに実に面白かったので、またやりたいと思っていたのだが、その機会は意外に早くやってきた。
4年前に交通事故で亡くなってしまった後輩がいるのだが、去年より彼の名を冠したゲーム大会を行っていた。
去年はモノポリーだったのだが、今年は化夢宇留仁が推して推しまくった結果、めでたくカタンに決まったのだ。
ルールはドイツその他の国のトーナメントルールを参考にしたもので、初期配置で開拓地と都市を1つずつと街道を3つ置くことが出来る。10勝利ポイント以上手に入れて勝った人には12ポイントが与えられ、その他は主に終了時のポイントが与えられる。
全員が3回戦を戦い、最終的な勝利ポイントの合計によって勝敗を競うシステムである。
問題は色々あった。
まずカタンをやったことがあるのが前回の記録に出てきた3人のみ。
結局参加者は11名いたのだが、実に8人がまったくやったことが無かったのだ。
また11名と言うことで4で割り切れなくなってしまい、3人のテーブルが出来てしまった。
相談の結果、3人のテーブルは2位3位の人は得られる勝利ポイントを-1するということにした。地図が広くなる分ポイントを稼ぎやすいのだ。
もう一つ、化夢宇留仁が持っているのはトライソフト版だったのだが、1つのテーブルはカプコン版だったのだ。
ルールではマップも番号カードもランダムで配置することにしていたのだが、カプコン版はマップが完全にバラバラにならないのだ。
仕方なくカプコン版のテーブルはそういうものだとして進めることに。
●1回戦
テーブルは3卓立ち、最初のゲームは経験者が1人ずつ入り、その他はくじでどのテーブルに座るかを決定して行われた。
化夢宇留仁の座ったのは4人卓でカプコン版だった。
黄色の化夢宇留仁は2回目だが、他のメンバーは初めて。
初期配置がその後の展開に大きく影響するところなのでまとまに配置されるかと少々心配だったが、思ったよりいい感じかもしれない。
ただ赤1箇所に集まったために伸びるのが難しいのと、青の都市が隅にあるのが気になるところ。
特に青の方は化夢宇留仁が配置した後に、その進路を妨害するために配置したのだが、少し発展性に乏しいような気もする。
それにしてもカプコン版は盤が小さい上に色が濃いめでゴチャゴチャして分かりにくい。
せめて3人卓に使用すればよかったのだが、最初はそんなこと思いつきもしなかったのだ。
こちらは秋山氏、Tunami氏、元ノムラ氏という濃いメンバーの3人卓のゲーム開始直後。
早速青の秋山氏が開拓地を作っている。
赤のTunami氏は小さくまとまっている上に、囲んでいる土地の番号が12・・・(汗)
これは白と青の争いになりそうである。
こちらはMadhatter氏、cerberus氏、SO氏(仮名)のテーブル。
すでにcerberus氏の赤が最長交易路のカードも手に入れて、合計8勝利ポイントに達している。
このテーブルは前半まったく盗賊が動かず、そのせいで全員が活発に開発を行っていたのだ。
ちなみにここも3人では合計10名だが、実はPORU氏(仮名)が1回戦目は遅刻して参加できなかったのだ。
さてうちのテーブルだが、ゴチャゴチャに入り組んで進行。
なぜかサイの目で5の目が出まくり、緑のKANAさん(仮名)は材木と羊をばんばん手に入れて好調。
赤のANさん(仮名)と青のJET氏(仮名) は粘土が全然手に入らず、ほとんど開発が進んでいない。
しかもたま〜〜〜に手札が豊富になったと思ったところで必ずと言っていいほど7が出て、泣く泣くカードを手放すのを繰り返していた。実に気の毒な展開である。
化夢宇留仁はまあまあ好調だが、なぜか6がほとんど出ず、羊交易港を一度も利用できなかった(汗)。
なにより問題が、この写真を撮る直前に気付いたのだが、各自の開拓地や都市の間隔である。
ゲームを始める前に間違えやすいように各自気をつけてくださいと化夢宇留仁自身が言ったというのに、はっと気付けば5箇所も隣接した角に建ってしまっていたのだ(汗)。
ルールに慣れない上にマップが初めて見るカタン盤だったので見逃してしまっていたのだ。
しかしここまで進んでしまっていたのではどうしようもないので、以降気をつけるということで進められたのだった(汗)。
しかし今考えてみればこれは明らかにルールに従っているよりも全員の勝利ポイントが高くなる。
ペナルティをつけた方がよかったかも・・・でも最下位の人は4ポイントしか取れなかったんだよな(汗)。
最終的には化夢宇留仁が逃げ切って10ポイントに達して勝利した。
Madhatter氏、cerberus氏、SO氏のテーブルでは、SO氏が勝利。
途中経過でまっさきに8ポイントに達していたcerberus氏は、その後盗賊が活動を開始した途端に開発がストップし、最長交易路を取られてしまって3位に転落してしまったらしい。
カタンは大逆転も起こるという好例だろう。
秋山氏、Tunami氏、元ノムラ氏のテーブルは、なぜか終わった写真が残っておらず、参加者の記憶も定かではなく、色々聞き回った結果、勝者である元ノムラ氏からコメントをいただけた。
それによると、序盤は秋山氏が動かした盗賊によって元ノムラ氏の動きが封じられ、Tunami氏は自分の囲った地形タイルを更に囲ってゆくのに力を入れており、秋山氏が独走状態だった。
しかし後半そろそろ10勝利ポイントに届こうかというとき、元ノムラ氏が街道を2つ同時に作れるカードを出し、秋山氏から最長交易路を奪取して勝利したらしい。
だが聞いたところによると、ルール解釈が曖昧で、その時2つ街道を作れる資材があったかどうかは不明だという(汗)。
それもこれもルール委員長の化夢宇留仁の責任である(汗)。
●2回戦
昼食をとった後、1回戦のポイントを元に席替えをして2回戦突入。
2回戦からはPORU氏も参加。
彼の1回戦の成績は、参加者の中の最下位よりも1つ下ということで3ポイントに設定された。まさにどん底からのスタートである。
彼の参加したのはTunami氏とANさんの3人テーブルとなった。
これが初期配置。
黄色のTunami氏はまた小さくまとまっている。しかも囲っている土地の番号は10(汗)。
なぜもう少し確率のいい土地を選ばないかと思うのだが、どうしても粘土が欲しかったのかもしれない。
確かに序盤では粘土は重要だし、隣は9の森もあるので街道は作りやすそうである。
赤のANさんは8の農耕地と9の森林をベースに配置している。11だが粘土の入手のアテもあるし、なによりつながって最長交易路をとりやすそうなのがいい。
青のPORU氏は・・・・・・ほったらかされている(笑)。
化夢宇留仁もやっと分かってきたのだが、カタンはほったらかされていると実に有利になる。
邪魔をされずに開発を進められる上に、警戒されても離れていればほとんど何も出来ないのである。
結果やはりPORU氏が勝利した。
こちらはMadhatter氏、cerberus氏、JET氏、秋山氏のテーブル。
見事にばらけた配置になっている。
赤の秋山氏が少し固まっていて、しかも周りを囲まれているのがきつそうだが、粘土と材木を確保しているので出足はよさそうである。
有利そうなのは青のMadhatter氏だろうか。材木と粘土の入手ルートがあるので道をさくさく作れば最長交易路も狙えそうである。
途中経過。
予想通り青のMadhatter氏がうまく開発を進めている。盤上だけですでに8勝利ポイントに達しているし、勝利は間違いなさそうである。
他もまあ順調のようだが、黄色のcerberus氏が少し苦しそうなのはおそらく粘土の入手源が無いからだろう。
結果は・・・・・・どうやら赤の秋山氏が勝ったようだった。
上の写真の状況から、開拓地をどんどん都市化してポイントを稼いだらしい。
こちらは化夢宇留仁とSO氏と元ノムラ氏とKANAさんのテーブル。
1回戦の上位ポイントメンバーで、KANAさんは2位だったが9ポイントと高い数値に達していたのだ。
すでに黄色の化夢宇留仁が開拓地を増設して羊交易港を入手。
青のKANAさんも開拓地を創設して小麦貿易港を手に入れている。
実はこの回は土地のランダム配置に大きく偏りが出ていて、特に粘土を産する丘陵が端に3つとも並んでしまっている。
初期配置はバランスがとれているように見えたが、丘陵に配置できなかった白の元ノムラ氏は、非常に苦しいスタートとなった。
途中経過。
赤のSO氏が絶好調で街道を延ばす。
青のKANAさんが開拓カードを使い、一度に2つの街道を作るチャンスがあり、SO氏の道の分断と自分の都市との合流という一石二鳥の状態だったのだが、迷ったあげくに海沿いに道を延ばすことに決定。
後に分断には成功したが、これでSO氏に更に勢いがついた。
黄色の化夢宇留仁もなんとか合流しようと焦っていたが間に合わず、後に一部分断しているのもむしろ鉱石入手源を確保するためだった。
結果は時間切れにより化夢宇留仁とSO氏が9点同点で、ジャンケンの結果SO氏の勝利。
白の元ノムラ氏は最後まで洗面器に顔をつけた状態だった。それでも7ポイントもとっていたのは流石である。
時間切れ時の状態。
●3回戦
僅かな休憩時間をはさんで、3回戦開始。
以下はJET氏、元ノムラ氏、cerberus氏のテーブル。
黄色の元ノムラ氏が少し別れている以外は全員合流してそれぞれが勝手に開発を進めている。
なんとこの状態で黄色と緑は9、青のJET氏に至っては10もの街道を繋げているのである。
まさに最長交易路競争。
結果はなぜかJET氏の圧勝。
最長交易路と共に、最大騎士力と勝利ポイントカードまで手に入れたようだ。
残りの2人は結局6ポイントのままだった。
こういうのもあり得るのかと目から鱗の落ちるような展開である。
PORU氏、秋山氏、SO氏、Madhatter氏のテーブル。
粘土を産する丘陵地の番号が、3、10、11と確率が低い上に、青のMadhatter氏と黄色のPORU氏は隣接も出来ておらず、序盤から苦しい展開になったと思われる。
青のMadhatter氏と赤の秋山氏が激しいバトルを繰り返す間、白のSO氏はおとなしくしており、また放置された形の黄色のPORU氏はゆっくりながらのびのびと開発を進めていた。
結果は時間切れになったが、白と黄色の同点勝利となり、ジャンケンの結果1位は黄色のPORU氏のものとなった。
中央で頑張っていた赤と青が勝利に絡んでいないのが面白い。
化夢宇留仁とTunami氏とKANAさんとANさんのテーブル。
黄色のTunami氏はまたも初期配置で小さくまとまり、森と丘陵地を押さえたのはいいが番号が3と12(汗)。
なにか自分に課しているポリシーでもあるのだろうか(汗)???
環状線を作るとかどうとか言っていたが(笑)。
青のANさんは毎回実におとなしく、サイコロを振っただけで手番を終える事が多い。
粘土が入手できなくて苦労していたようなのだが、すぐ近くに8の丘陵があったのに届かなかったのは黄色のTunami氏との領地争いで手が回らなかったのだろう。
白のKANAさんはほったらかし状態なのでのびのびと開発を進めていたが、近くに確率のいい地形が無かったので手の進みが遅かった。
黄色の化夢宇留仁は粘土と材木の入手がスムーズに進み、左右から道を延ばして合流に成功。
最長交易路をとった上に騎士を2枚公開し、もう1枚の発展カードを持っていた。
実はこれも騎士だったのだが、何しろ初心者ばかりなのでそれにTunami氏が気付いたのが化夢宇留仁が盤上で8勝利ポイントに達する直前で、結果化夢宇留仁の勝利となった。
トーナメントの結果はルール委員長を務めていた化夢宇留仁が優勝するという実に大人げない結果になった。
その上ルール間違いも犯しているのだから最悪である(汗)。
2位は2ポイント差でSO氏。今日初めてやったのに1位を2回、2位を1回とは見事な成績である。
3位はなんと2回戦から3勝利ポイントのみ持って参加したPORU氏であった。
要するに参加した2回の戦いを2回とも1位で終えているのである。才能か運かは分からないが、彼がこの調子で1回戦から参加していたら優勝は間違いなかっただろう。
6位は秋山氏、Madhatter氏、元ノムラ氏の3人で24ポイント。
今回は初心者が多いこともあって運の要素も強かったと思うのだが、流石に経験者はそこそこの位置につけている。
カタンは勝った人も負けた人も面白かったと言っていたのが印象的で、推した甲斐があったというものだった。
少しくらい運が悪くても別な道がいくつか考えられるのがその理由だろうか。
ちなみに化夢宇留仁は「メ〜〜〜メ〜〜〜」とか言いながら羊を収穫しているときが一番楽しかった(笑)。
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