カタン 宇宙開拓者版



 カタンシリーズで立体版を除けば最もゴージャスなコンポーネントを誇り、箱もでかい。



3人プレイの初期配置の例。赤青黄がプレイヤー担当だが、4人目の初期配置も行う。単にその場所を使用禁止にするだけだが。
初期配置をしている右の惑星系以外は例によって組み換えができるタイルになっている。


 最大の特徴はもちろんこれ。
プレイヤーごとに自分の宇宙船を持ち、それを強化していくのだ。
画像で見えている範囲では、この宇宙船は武装をレベル5に、貨物をレベル1に、エンジンもレベル1に強化している。
戦闘に力を入れているのが一目瞭然(笑)

 基本ルールは毎度のカタンで、毎回2D6を振って資源を獲得し、取引と建設を行うところや勝利点が15点に達すれば勝ちというのも同じ。
大きく違うのは宇宙船の移動ルール。


 新たな場所で建設を行いたければ、宇宙船でその惑星系に行かなければならないのだ。
そりゃそうだ。
もちろんエンジンを強化すれば船足が速くなる。
 宇宙船には2種類あり、画面のやつは交易船である。

 こっちが移民船。
わかりにくいが船体の下が交易船よりでかく、これを切り離して配置することで町に相当するコロニーを建設できる。


 交易船の方は異星人の交易地に基地を作るためのもので、基地ができれば異星人の技術による特典と、基地ごとで最大数の基地を建設しているプレイヤーには2点のボーナスが入る。
要するに最長交易路と騎士の代わりで、大きな違いは基地を作るためには交易船を作ってそこに向かわなければならないわけで、通常カタンのように手札で溜めておいていきなり大逆転というわけにはいかない。
 画面では黄色が1つ基地を作っているところに青の交易船が2隻向かって逆転を狙っている。それを阻むために黄色の交易船も向かっているが、このときは青が先に着いて逆転を果たした。
同数になるだけではボーナスの権利が移動しないのが厳しい。


 基地を作ったときの特典の例。
交易品は資源の1種で、ハーフメダルというのは2枚集まるごとに1点になるというもので、つまりほぼ2ターンごとに1点が追加されるという非常に強力な特典である。


 宇宙船の移動時にはイベントが発生することもある。
イベントでは海賊や異星人や自然現象と遭遇したりする。海賊に襲われたときはもちろん武装強化が物を言う。
イベントの多くは画像のように質問形式になっており、他のプレイヤーが問を読み上げるのでソロプレイ向きではない・・・ように思えるが、同じ始まり方で内容が異なるカードも多いので、下を手で隠しながら見ればソロプレイでもだいたい問題ない(笑)



 ちうわけで相変わらずのカタンなところと、SFっぽい要素がうまくミックスされていてなかなか楽しいゲームである。
ネットで評判を聞くとプレイ時間が長すぎてヘビィという意見が多いが、化夢宇留仁がソロプレイした限りではむしろライトな遊びごたえに感じた。ソロプレイなら待ち時間は無いからか(笑)?
 また前に紹介した宇宙船カタンと比べると、実はほとんど同じルールなのだが、宇宙船のディテール表現ではあっちの方が上で、宇宙船による移動は流石にマップ上をコマが動いていくのを観る方が面白い。ただし自分の視点で宇宙を旅するという雰囲気ではカードをめくっていく方式のほうが上かも・・・。

気楽さ 3
言語依存 4
 テキストは多いが、完全日本語版が出回っているので問題はない。
ソロプレイのしやすさ 4

化夢宇留仁の好き度 4

20230219