ピラニアペドロ

 アマゾン川に迷い込んだ酔っぱらいのペドロ。
なにしろ酔っぱらっているのであっちへふらふら、こっちへふらふら。
石の足場の上を危なっかしく歩いてゆくペドロを、川の中ではピラニアが舌なめずりして待ちかまえているのだが、酔っぱらいのペドロは知るよしも無し・・・。

 というわけで酔っぱらいのペドロを操って少しでも長く生き延びるゲームである。
ペドロの行き先は描くプレイヤーが出すカードで決まるが、自分の前のプレイヤーがどう動かすかは分からない。
だから陸地に向かうつもりでも、ピラニアの腹の中に向かってしまうこともあるのだ。


 ゲーム開始直後の様子。
こんな感じでアマゾン川の真ん中の小島に、酔っぱらいのペドロが取り残されている状態から始まる。

 なんといってもこのゲームの特徴はこの石。
なんと本物の石がゴロゴロと入っているのだ。
おかげでこのゲームは異常に重い(笑)。
 各プレイヤーは一定数の石を持ってゲームを始め、自分がペドロを動かして川に落ちてしまう場合、この石を置くことでペドロを救うことができる。
上の画像では石が6つ置かれているが、それだけペドロが島から出てしまった結果というわけである。



 プレイヤーには画像のカードセットが配られる。
このカードを消費することで、ペドロがどの方向に何歩動くかを決定するのである。
ただしカードの選択は全員がいっせいに行い、ペドロの移動はそのラウンドの先手プレイヤーから順番に行う。
つまり手番が1番目は見た通りの場所からペドロが動き出すが、それ以外のプレイヤーは前のプレイヤーがペドロをどう動かすかを推理してカードを選ばなければならないのだ。
当然手番が遅いほど難しくなり、ペドロが川に落ちる確率が跳ね上がることになる。



 そうしてペドロがボードから出るか、ピラニアに食われるか、または川に落ちた時にそのプレイヤーが足場になる石を出せなければジ・エンド。
2回ペドロを殺したプレイヤーの負けとなる。

 勝つためではなく、負けないことを目指すゲームというのはたまにあるが、このゲームはその辺がテーマと合致していて楽しい。
見ての通りコンポーネントはまさに最高で、雰囲気もばっちり。
なによりペドロがあっちにヨロヨロ、こっちにフラフラと予想外の動きを見せるのがまさに酔っぱらいで面白い。
 欠点としてはゲームが長引くと足場が増えて、更に長引いてしまう可能性があるというところ。もちろん石の数は無限ではないし、あとの手番のプレイヤーをいかに罠に掛けるかが腕の見せ所でもあるので、大きな問題というわけではない。

 先日6人という大人数でプレイしてみたところ、ペドロの行き先がますます予想できなくなって、あっという間にゲームが終わった。
しかしその混沌としたところがまた面白かった。この辺はニムトと少し似ている。2011.5.15追記

気楽さ 4
言語依存 0

ソロプレイのしやすさ 0
 要するにバッティングの変形システムなので、ソロプレイは不可能。
化夢宇留仁の好き度 5

20110103