ゾンビサイド2.0 リオ Z ジャネイロ


 ゾンビサイド2.0の拡張セットで、なぜかいきなりブラジルはリオ・デ・ジャネイロが舞台(笑)
キャンペーン形式のシナリオがメインだが、追加のフィギュアやカード、ゲーム盤なども含まれる。
前2つのキャンペーンにはあった夜ルールは無いが、代わりに新たなルールが導入されている。



 今回も6人の生存者が追加された。全員塗りかけ。
左からネイ。サッカー選手っぽい。
ブルーレベル技能は「全力疾走」で、その後も「追加近接攻撃+1回」「体当たり」「緊急脱出(1ゾーン以内にゾンビが発生したら即座に対比できる)」「すり抜け」など、身体能力が高そうなものが身につく。

 エリエッチ。
逆立ちしているフィギュアは初めてだ(笑)
ブルーレベル技能はこのセットで初登場の「カポエイラ」で、基本は「即席攻撃:近接攻撃」と同じで射程0、ダイス2、命中4+、ダメージ1の攻撃をアクションを消費せずに行え、更にアクション消費無しかつ道具無しでドアを破壊できる。
その後「近接攻撃:6ので目でダメージ+1」「頑強」などを覚える。

 スティーブン
フィギュアがブルートなみにでかい(笑)
ブルーレベル技能はこちらも初登場の「計略家」で、自分のところにあったファーストプレイヤーマーカーを動かす時に左隣ではなく好きなプレイヤーに渡せるというもので、うまく使えば役に立ちそうだが化夢宇留仁はすっかり忘れていた(汗)
その後も「出現予測」「救出」「ゾンビリンク」など、見た目とは裏腹に(笑)頭脳派な感じの技能を覚える。

 ドナ・カシルダ
ブルーレベル技能がやはり初登場の「祝福」で、基本は「幸運」と同じくダイスを振り直せるというものだが、それが同じゾーンにいる生存者にも及ぶ。
その後なぜかオレンジレベルで「射撃:ダメージ+1」を覚え、レッドレベルでは「救急」まで覚えるのであまりにも強い。

 ビビ
ブルーレベル技能はこれまた初登場「審美眼」で、物品カードを引く時に3枚引いてその中から1枚を選べる。
その後は「追加攻撃+1回」のあと、「溜め込み屋」「パイロマニア」など闇が深そうな技能を身につける(笑)

 MCジョルジン
ブルーレベル技能は初登場の「暗闇にてなお光る」で、暗室ゾーンの効果を無視した上、暗室ゾーンへの攻撃ではダイスが1追加される。
暗室ゾーンのほうが強いってあり(汗)?
その後「近接攻撃:6の出目でダメージ+1」まで覚える。

 なんだかやたらに強い。火炎瓶無しでアボミネーションを倒せる人が3人もいるし(汗)
これはよっぽどキャンペーンの難度が高いのだろうと思わされたのだが、実はキャンペーンの内容よりも他に追加されたルールが凶悪なのだった(汗)
それが負傷カードルールである。


 初代ゾンビサイドのデザインを踏襲している負傷カードの一部。左端が裏で、他は表だが混ざると見分けがつきにくいので色とかは変化をつけてほしかった。
で、負傷ルールだが、生存者がダメージを1受けるごとにこのカードを1枚引いて判定するというもの。
結果のほとんどは「軽傷」で変化ないのだが、たまに非常に厳しいカードが混じっており、「足首捻挫」も「腕の骨が折れた」もシナリオ終了時まで影響するし、他にはそれが最初のダメージならダメージ+1というのもある。普通なら体力は3あるので死にはしないが、キッズ生存者だったら即死(キャンペーンでは気絶)である(汗)
そして一番やばいのが真ん中の「こっちだ、この野郎!」で、これを0距離でやられると同じゾーンにいる他の生存者に誤射しまくり、被害が拡大しまくるのだ(汗)

 アイテム関連も一部新たなものになっている。
中でもブラジルの定番ビスケットらしい「ビスコイット・プラーノ」は3AP獲得またはダメージを1点回復して上記の負傷カードも1枚取り除けるという恐るべき効果が。
ほとんどマジックアイテム(笑)
まあこのくらいの手段がないと、捻挫とか骨折してしまうとバランス的にあまりにも厳しいという判断だろう。
南米名物のマテ茶も非常に強力である。さらっとアクションが2増えるのだ(カードを捨てるのにアクションは必要ない)。
キャンペーンルールでシナリオ中1回だけ使えるアクションを獲得するのにどれだけの経験値が必要だと(笑)?
 あとはすごく適当なありあわせの武器とか。
鉄パイプの左側についている赤いマークは、これも本作で導入されたルールに関わるもので、あとで説明する。

 ブラジルが舞台ということもあり、地形ルールにも追加がある。
画像は海と浜辺と船。
今回のキャンペーンはカーニバル中にボートのプライベートパーティーで知り合った6人が陸地に戻ってきたらゾンビがうろついていたというオープニングなのだ。
あとはなぜか海からゾンビが上がってくるという展開があるが、どこからのイメージだろうか。


 公園ゾーン。
ここは暗室ゾーンとして扱われる。
物品の探索はできない。


 狭所ゾーン。
路地のような狭い道がそれで、このゾーンには生存者ゾンビ問わず◯の数のキャラクターしか入れない。
なので画像のように1人が収まってしまったら誰もそこには入れず、通り抜けることもできない。
しかし狭所の隣のゾーンにゾンビがいると、ゾンビフェイズ開始時にアクションを消費せずに狭所にいる生存者を引っ張り出してしまう。
そうなると画像の場合は引っ張り出された生存者はそのままゾンビ3体の攻撃を受けて死亡である(汗)
狭所ゾーンは◯が2つあるところもある。
またアボミネーションは狭所ゾーンに入っては来ないが引っ張り出すことはできる。


 薄い壁。
壁の線が斜めになっていて薄く描かれている壁は、ドアを壊すのと同じ要領で壊すことができる。
画像では狭所ゾーンの壁を壊して隣の建物に逃げ込み、引っ張り出されるのを防いでいる。
ちなみに壁を壊せるのはゲーム盤1枚につき1箇所だけで、ゲーム盤をまたぐ壁を壊すとどちらの壁も壊されたとみなす。


 地形ではないが追加された要素として、画像の赤くて丸いマーカーがある。
上記の鉄パイプのカードに同じマークが描かれていたが、要するにカードをめくってこのマークが出てきたら盤上の同じマークのゾーンにウォーカーが現れるのだ。
このマークは道具カードだけではなく目的カードにも出てくる。
 しかしこのルールははっきり言って微妙。
大きくゲームが変化するわけではないし、なにより道具カードで出てきた時に見損ないまくるのだ(汗)


 追加要素の最後は新たなゾンビである。

 カーニバルっぽいウォーカー4体、ブルート1体、ランナー1体。
他のゾンビと見分けをつけるために化夢宇留仁がベースに白を塗っている。
で、こいつらはどういうやつかと言うと・・・なにも説明が無い(汗)名前さえ書いてない(汗)
要するにリオのカーニバルっぽい雰囲気を出したかったんだと思うが、ここまで頑張って造形した上でここまで投げやりにできる神経が理解できない(笑)
ちうわけで化夢宇留仁はこいつらはブラジル特有のデイリーゾンビという解釈をして、オリジナルルールを作って遊んだ。
下でそのデータもダウンロードできるようにしておく。

 ここからリオ Z ジャネイロキャンペーン「屍者のカーニバル」のシナリオを紹介していく。

シナリオ1 血とサンバ
 ボートでのパーティーから一夜明けて陸地に戻ってみたら世界は一変していた。
とりあえず隠れ場所になりそうなホシーニャを目指すか。


 マップ6枚で全ての目的カードを獲得してから脱出するのが勝利条件。
このキャンペーン全体に言えることだが、まだゾンビの発生からそんなに時間が経っていないのとカーニバルの最中だったせいかゾンビの進攻に気づかずに普段の生活をおくっている人が多数残っており、そのへんの出会いややり取りが面白い。これまでプレイしたキャンペーンの中では最も生活感を感じられて楽しい。

シナリオ2 "地球上で最も安全な場所ホシーニャ"
 キャンペーンという性質上、これ以降はシナリオの内容を紹介しただけでもネタバレになるので、読む場合はそのつもりで。

 ブラジル最大のファヴェラ(スラム)であるホシーニャに到着した。まずは探索してから奥へ進むぞ。


 マップ6枚で目的カードを全て確保してから脱出する。
普通にサッカーボールで遊んでいる少年たちとかが登場して雰囲気がある。もちろん彼らのところにゾンビが到達したらゾンビになるのだが(汗)

シナリオ3 ルアナ教授でいらっしゃいますか?
 
瀕死の兵士が遺したメッセージに従ってルアナ教授を探す。
マップ6枚。
相変わらず呑気な雰囲気も継続しており、中にはゾンビサイドを楽しんでいる部屋が出てきたり(笑)

シナリオ4 レッツ・ロック!
 ルアナ教授の研究を進めるために、仮設の軍の基地があるマラカナン・スタジアムへ向かう。
まずはファヴェラから脱出しないといけないが・・・どこかからサンバの歌声が聞こえてくるぞ(汗)


 マップ8枚でオパラ(車)も含めて全員で脱出する。しかしオパラのバッテリーとガソリンが抜かれているので見つけなければならない。
 各所に隠れているサンバメンバーを探すのが楽しい(笑)

シナリオ5 ナイトスタジアム
 マラカナン・スタジアムの入口近くまで来たが、残念ながらここはすでにゾンビだらけだ。
さっさとデータを見つけてずらかろう。


 マップ5枚。スタジアムのゲートを開くカードキーを見つけて進入すれば勝利だが、最初から眼の前にウォーカー6体、ランナー4体、ブルート2体、アボミネーション1体が配置されていてなかなか手ごわい。

シナリオ6 「次回からプランBを用意しておけ!」
 スタジアムの中もすでにゾンビだらけだった。
とにかくさっさとデータを見つけるんだ。


 マップ4枚でデータを見つけ出し、スタジアム内のゾンビを一掃したら勝利だが、いきなり最初からアボミネーションまで出現している(汗)ので、最初はとにかく逃げ回りながら探索しなければならない。

シナリオ7 "メーデー!メーデー!"
 データの入ったハードディスクは回収したが、ゾンビは続々とスタジアムに侵入してくる。
通信設備を見つけてイリヤ・グランデにある研究所に連絡を・・・と思ったら照明が落ちた。
まずは電源設備を直さないといけないようだ。


 マップ6枚で電源を探して修理し、通信機を見つける。
しかしまた続々とゾンビが。
更に後半になると爆発的にゾンビが増える(汗)

シナリオ8 ロードムービー
 出発点であるコパカバーナ・ビーチに戻り、救助に来る船に乗ることになった。
しかしまずは車を手に入れなければ。


 マップ6枚でオパラのキーとガソリンを手に入れて脱出する。
相変わらずまだゾンビになっていない人々がちょろちょろ登場するのが楽しい。

シナリオ9 コパ、コパカバーナ
 なんとかビーチにたどり着いた。
気のせいか船の姿が見えないぞ・・・。


 マップ6枚。まず船が来ていない原因を探らなければ・・・。

シナリオ10 夢で終わらせない
 フランシスカ中尉が行方不明に。彼女がいないと逃げ出す手段も絶たれる。


 マップ9枚。中尉を見つけて船で脱出し、イリヤ・グランデを目指す。

 本キャンペーンでは印象的なサブキャラクター2人がいたが、残念ながら今回はフィギュアが付属していなかったので自作カードも無し(汗)


 全体的に独特な雰囲気があって、なんとなくブラジル気分を味わえて楽しいキャンペーンだった。
こういう国が違えば・・・みたいなシリーズ展開も面白い。なんかフランスが舞台のやつも出てるっぽいし。
CMON JAPANにはぜひ日本を舞台にしたオリジナルキャンペーンを作って欲しいところだ。

 あと上記リオデイリーゾンビを使用するためのルールのエクセルを。
リオデイリーゾンビ
 それぞれのタイプのゾンビが出ることになったらダイスを1個振って1が出たらリオデイリーゾンビが混じることになる。ウォーカーは更にダイスを振ってどれになったかを決める。

 それとキャンペーン用紙が本作は夜ルールが無いので内容が変わっていたので、同じくソロプレイ用にA4の2枚に収めたものも。
リオキャンペーン用紙

気楽さ 4
言語依存 3
 大した量は無い。
ソロプレイのしやすさ 5

完全協力型ゲームなので全く問題ない
化夢宇留仁の好き度 5

20250222