ゾンビサイド2.0 ワシントン Z.C.


 ゾンビサイド2.0の拡張セットで、キャンペーン形式のシナリオがメインだが、追加のフィギュアやカード、ゲーム盤なども含まれる。



 今回は6人の生存者が追加された。
ワシントンでゾンビが発生した時に偶然居合わせた一般人という設定である。
 2人ずつ紹介する。全員塗りかけ。
左からアンジェロ
ブルーレベル技能は「追加全力攻撃:射撃+1回」
全力攻撃というのはこの拡張で追加されたルールで、それを行うと各武器カードに描かれた数の追加ダイスを振ることができる。ただし追加ダイスは専用のものを使用し、「故障」の目が出ればその武器は壊れてしまう。
この全力攻撃ルールだが、ケチくさい化夢宇留仁にはほとんど使う機会がなく、ここぞという時には忘れている(汗)という感じで、ほとんど意味を成さなかった。
なのでこの技能もほぼ無いのと同じ(汗)
その後は主に同盟関連の技能を身につけるので強いキャラクターではある。
ちなみにこのアンジェロは両脚が義足で、傷痍軍人ということらしい。イラクかしら?
 ジャスティンのブルーレベル技能は「多芸」で、これも本セットより追加されたもの。
まずキャンペーン専用ルールとして、通常の経験値とは別にキャンペーン経験値というものがあり、それは主にオレンジレベルになったときとレッドレベルになったときに1加えられる。

 キャンペーンシート。
生存者ごとにこれを1枚用意し、キャンペーン経験値とそれによって身につけた技能などを記録する。
キャンペーン技能は14種類あり、それ以外にゲーム中1回だけ使用できるアクションも追加できる。
これでしか覚えない技能も存在する。
で、「多芸」という技能だが、これはまだ獲得していないキャンペーン技能を1つだけ使用できるというもの。
なかなか強力だがソロプレイだとすぐ忘れる(汗)
その後は近接攻撃関連技能を覚えていく。

 また次のシナリオに所持している武器の一部を持ち越せるルールもある。


 アントン。
見た目からして普段からなんか怖いことしてそうな人(笑)
ブルーレベル技能は「全力攻撃:射撃:ダイス数+1」
文字通りだが、これで追加されるダイスがどっちのダイスなのか書いてない(汗)
オレンジレベルでは「全力攻撃:射撃:ダメージ+1」が選べるので、流石の化夢宇留仁も使わざるを得ない(笑)
あとレッドレベルでは「体当たり」も覚える。

 テス。
ブルーレベル技能は「全力攻撃:血の渇望:近接攻撃」で化夢宇留仁は全然使わない(汗)
オレンジで「全力疾走(1ターンに一度1アクションで3ゾーン移動)」を覚えるので使い勝手はいい。


 ミンディ。
「追加全力攻撃:近接攻撃+1回」を持っているが、やっぱり化夢宇留仁は使わない(汗)
その後も「全力ダイス2倍」とかを覚える。
この2倍ってどのダイスを2倍?全部?
レッドレベルで「追加移動+1回」を覚えてくれるが、全体的に見るとどうも使いにくい(汗)

 アシュリー
「近接攻撃:全力攻撃:ダイス数+1」で始まり、その後も主に近接攻撃系の技能を身につける。
オレンジレベルで体当たりを選べるのは大きい。


 キャンペーンルールは他に「気絶」ルールがある。
普通に体力が0になっても、すぐには死亡にならないのだ。その生存者の次の行動終了時までに誰かが助ければ回収でき、次のシナリオからは再登場できる。

 続けて追加されたルールを解説する。
画像はファーストプレイヤー・マーカーだが、見ての通り1日を24時間で割った表示板になっている。
マーカーを隣のプレイヤーに渡すごとに1時間進む。
そして夜の時間帯に入ると、全てのゾーンが暗室扱いとなる。
暗室では視線は1ゾーンしか届かず、射撃の命中には6の目が必要になる。
これは非常に厳しいルールだが、化夢宇留仁は拡張セットの旧シリーズのゾンビを使用できるルールも導入しているのだが、このルールとトキシック・ゾンビとの相性が最悪(最高?)で、隣のゾーンに接近するまで倒せない上に出目6が必要で、同じゾーンに入られたら倒しても1ダメージ食らうという悪夢のような強さに(汗)
ほんとにこれには苦労した。

 元から存在する「懐中電灯」というアイテムはもちろん夜に威力を発揮する。
視界は1ゾーンのままだが、その光が照らしているゾーンは射撃のペナルティが無くなるのだ。
ただしその光は遠くからでも視認され、それを見たゾンビはアクションが+1されて突っ走ってくるという致命的な欠点も(汗)

 あとはアイテムの種類に「シークレットサービスカード」が追加された。
これは指定されたゾーンでのみ探索でき、暗視ゴーグルや銃器類など、普通では手に入らないようなアイテムが手に入る。

 ここからワシントンD.C.キャンペーン「首都感染」のシナリオを紹介していく。

シナリオ1 無理難題
 俺達は最初の悲鳴が上がった時に近くにいた。次に銃声と警報。
ホワイトハウス周辺は小戦場となった。
ダイナーに閉じ込められている人がいるらしいぞ。

 マップ6枚で、ダイナー(奥にある横長の建物)のドアを全て開け、目的カード(黄色の枠のあるカード。キャンペーンでは目的トークンの代わりにこれを使用する)を全て回収するのが目的。
 生存者6人のスタート地点がバラバラなので、集合するまでがドキドキもの。
マップの中央にあるのがハンヴィーで、ここではシークレットサービスカードを引ける。

シナリオ2 誰も見捨てない
 キャンペーンという性質上、これ以降はシナリオの内容を紹介しただけでもネタバレになるので、読む場合はそのつもりで。

 軍とゾンビが大規模な戦闘を繰り広げているのを尻目に、我々は取り残されている人々を探して救出していた。

 マップ6枚でできる限り生存者を探す。
キャンペーンシナリオは目的カードをめくるまで最終的な勝利条件がわからないシナリオも多く、これもその1つ。

シナリオ3 デフコン5:消える希望
 ホワイトハウスの方が静かになり、ぞろぞろとゾンビたちが出てきた。
我々も脱出しなければ。


 マップ6枚で、目的カードを全て獲得するのが目的だが、このシナリオは途中で大きな変化が待っている。

シナリオ4 戦場
 ホワイトハウスから投射された投光器の光に引き寄せられてゾンビが集結している。
投光器を止めなければ。


 マップ6枚。このシナリオからこのセットのオリジナルマップが登場する。
また新たな地形も設定されており、その1つが土のうで、人間は普通に通過できるがゾンビは通過できない。ただしゾンビも追加移動の場合は突破してくる。
もう1つは戦車で、一番奥のマップ中央に描かれているのだがよく見えない(汗)
戦車は視線も移動も遮るが、人間は2アクションを使用して上に登ることができる。やはり追加移動時にはゾンビも普通に登ってくる。

シナリオ5 デフコン4:驚愕の事実
 とうとうホワイトハウスに進入した。
シェルターになる部屋はないか?


 マップ6枚。ホワイトハウス内を探索し、電源を入れたり生存者を探したりするのだが、状況によっては出現ゾーンが5つになるので非常にきつい戦いになる。

 選択次第でこのシナリオで登場するゲストキャラ。テイラー。
ホワイトハウスに勤務していた人らしく、なにがどこにしまわれているかとかに詳しい。
彼女の先導者は探索時に、通常物品かシークレットサービスのどちらか好きな山からカードを引ける。
テイラーが生存していればこのあとのシナリオでもずっと同行することになる。


シナリオ6 デフコン3:堂々巡り
 ウィルソンという政府高官からの電話で、50人ほどの生存者が大統領シェルターに隠れているという。
助けに行こう。


 マップ6枚。

 選択次第でゲストキャラ。大統領が登場する。
技能はなにもないが、大統領がいるかいないかで今後の展開に変化が生じる。

 このシナリオが終了したあとは、次はシナリオ7に進むか、シナリオ8に進むかをプレイヤーが選択する。


シナリオ7 カードキーを探せ
 シェルターを開けるためにはカードキーを見つける必要がある。


マップ6枚で状況によっては出現ゾーンが4つになるのでなかなか手応えがある。

シナリオ8 エレベーターの修理
 シェルターを開けるためには発電機も動かさなければならない。
発電機はどこだ?


マップ5枚で1枚は離れているが、これは地下室を表している。

シナリオ9 デフコン2:急展開
 シェルターを開く準備は整った。いよいよ救出に向かう。


マップ6枚でシェルターを開くのが目的だが、それはスタートゾーンのすぐ近くの目的カードなのですぐに達成される。問題はそのあとの展開・・・。
ちなみに化夢宇留仁はこのシナリオのクリアに失敗し、新規メンバーで最初のシナリオからやり直した(笑)

シナリオ10 デフコン1:装填された銃
 シェルターは開いた。結果はともあれ、あとは脱出だ!


 マップ6枚で番外への脱出口を見つけ出して脱出する。
勢いのあるシナリオで、ラストになだれ込んでいくドライブ感がある。
しかしキャンペーン終了時にエピローグ的なものが無いのが残念。

 ちうわけでなかなか盛り上がるキャンペーンだった。
とは言えパンデミック・レガシーみたいにドラマツルギーまで表現してストーリーがうんぬんというものではなく、あくまでゾンビサイドシリーズのノリの範囲内でだが。
振り返ると印象的だったのはやはり夜ルールで、対応する技能や装備がないとほんとに辛い(汗)
通常のゲームにも組み込みたいが、その場合はハンヴィーを追加で配置してそこでシークレットサービスカードを引けるようにするかな。

 ところでゲストキャラのテイラーと大統領だが、せっかくフィギュアがあるのにこのキャンペーン以外では使い道が無いのは寂しいので、オリジナルで生存者カードを作った(笑)

 テイラーのカード。
ブルーレベル技能の「同盟:ホワイトハウス通」はキャンペーン時の能力に合わせたもので、同じゾーンにいる生存者は探索時に通常物品かシークレットサービスカードの山かを選べる。ただしホワイトハウス内だけなのでほぼ使う機会は無い(笑)
その後もほとんど戦闘には関係ない技能ばかりを覚えるが(なにしろ一般人である)、最後になにかに目覚めたらしく「フルオート射撃」を選択できるようにした(笑)

テイラーカードPDF


 大統領。
もちろん大統領なのでプレジデントセットと同じ赤いボタンを装備(笑)
なのでPDFには裏面も用意している。
 最初はブルーレベル技能は無しにしようかと思ったのだが流石に一応大統領ということで「カリスマ」を。
ただしその後はやはり直接的な戦闘技能は身につかないが、最後にやっぱりなにかに目覚めて「蛮勇(近接攻撃時に同じゾーンにいるゾンビと同じ数だけのダイスを振れる)」を・・・(笑)

大統領カードPDF

 ちなみにCMONは、こうやってオリジナルのカードを作るためのブランクカードデータをウェブサイトで公開している(笑)


 ついでにソロプレイ用のキャンペーンシートのデータも。
紙が6枚バラバラだとソロプレイでは遊びにくいのでスキャンしてまとめただけ。
最初は1枚にまとめたのだが小さすぎて見えなかった(汗)ので、2枚にした。
ソロプレイ用キャンペーンシートPDF


気楽さ 4
言語依存 3
 大した量は無い。
ソロプレイのしやすさ 5

完全協力型ゲームなので全く問題ない
化夢宇留仁の好き度 5

20250213